チッペンデールスタイル マホガニータペストリースツール

今から130年以上前に製作された、伝統的なイギリス・チッペンデール様式のマホガニースツールです。
とても端正で、美しい椅子です・・。
いや、きちんと“スツール”と呼ぶべきですね。
もともとスツールは中世ヨーロッパの貴族階級においては、
背もたれのある「椅子」とはやや見方が違っていて、実用性よりも装飾性が重視され、
ある意味ではステイタスのシンボルとして位置づけられていました。
そもそもスツールは人類が初めて製作した「座る道具=椅子」のカタチですので
“チェアChairs”が持っていた「権威性」がどんな椅子よりも強かったのかも知れませんね・・。
私感はさておき!
このスツールは、といえば、
ヴィクトリアン当時流行だったジョージアン・リバイバルのデザイン&フォルムを持つ、
特注家具と思われる高級スツールです。
ヴィクトリア女王の治世下(1830-1901)に流行した、
ヴィクトリアン様式の“ボウルアンドクロウ(珠をもつ猛禽類の脚)”をバランス良く、
四隅に設定したフットスタイルが特徴的ですね。
サイドレイルには杢目の美しい化粧張りが施され、脚の付け根には貴族家具の代名詞、
「帆立貝」のマークも飾られています。
座面には絵画クラスの高級美術品、アンティークタペストリーが張られています。
中世には、下絵作りから製作まで3年もかかったといわれる、ヨーロッパの伝統工芸です。
やや大きめのサイズで、めずらしいドロップイン(はめ込み座面)であるところから
おそらく当時の上流階級のオーナーが必要なサイズを指定した、オーダーメイド品と思われます。
きっと由緒正しい貴婦人、あるいは英国紳士がお使いになっていたんでしょうね。
それに加えて、この骨太なフレームを構成するソリッドマホガニー。
1世紀半を超える歳月を経ていながらも、当時のままの端正なフォルムを今に伝える超・良質な素材は、
ヨーロッパ産ウォルナットやブラジル産ローズウッドなどともに、
家具材の宝石、といわれる究極の銘木、中米産スパニッシュマホガニーです。
基本的にヴィクトリア期の高級パーソナルチェアは、
ほとんどが、これらのいずれかの材で製作されていますので、
時代考証や置かれていた環境などの推察は、実際には全く必要ないのです。
こんな高価で貴重な家具材を使ったスツールをオーダーするなんて、
一般家庭ではまず考えられません。
手に持つと、ずしっと重みを感じる石のように硬いこのスツール。
筆者が見てきた中でも、間違いなく有数な「無銘の名作スツール」の一つになります。
デニムがお勧めできない理由はどこにもありません・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
85,600
円
参考市場価格:
83,222
円
[9]かごを見る
[0]TOPページへ
LOCKON CO.,LTD.