和骨董WA-COTTOO 大正ロマンTAISHO-ROMANスタイル 丸椅子MARUISUスツール

デニムの和骨董企画パートU、大正ロマンTAISHO-ROMAN編のアイテムです。
こちらは骨董ファンのお客様より入手しましたメイドインジャパンの「丸椅子」です。
大正から昭和初期のものということで入荷してきました。
今から1世紀近く前に作られたもの、ということになります。
アールデコとアールヌーヴォーを足して2で割ったような、大正時代の日本独特のフォルム・・。
そんな曲線と直線を組み合わせたレトロモダンな和骨董を、
デニムでは「大正ロマンと」呼ぶことにいたしました。
一般的な理解とちょっと違っていても大目に見てくださいね。
ちなみにデニムの「和骨董」は、
古来からの純日本風「江戸クラシック」、和に洋を取り入れた「明治・大正ロマン」、
独自の近代デザインに発展させた「昭和レトロ」の3部構成としています。
さて、ということでこちらの「丸椅子」。
こちらはデニムでは「大正ロマン」デザインの一つ、とさせていただきました。
英国などで親しまれているレヴォルビング・ラウンドスツールの洋風なフォルムですが、
底面に板状のストレッチャー(脚をつなぐ補強の横貫)をクロスさせた「格子」形を組み合わせ、
日本独特の和洋折衷デザインを構成しています。
現代の私たちが見ても、十分に評価できる素敵なデザインと思います。
使われている素材だって、当時のイギリス家具にも負けていませんよ。
そもそも、英国家具だって、日本の北海道産ミズナラをオーク家具に使用していたくらいですから、
国産楢材のクオリティについては言わずもがなの折り紙付き。
ずしっと比重が高く、硬質なフレーム素材は、
百年という使用の歳月にもびくともしていません。
一級の家具を作り「西欧列強」たちに追いつけ追い越せという、
当時の日本人の意気込みがしのばれるようです。
実際、こちらのスツールは当時の欧米家具をかなり研究して作られたものだったことでしょう。
19世紀のイギリスのヴィクトリアンスツールにとても良く似ています。
そんなスツールですから、張地には英国製の輸入生地、
”ウィリアムモリスWilliam morris”を使っても全く違和感はなし。
こちらの丸椅子、言われなければメイドインジャパンとは思われないでしょう。
本場のヴィクトリアンスツールと実際に見比べたって、なかなかどうして、
決して見劣りしない素敵なデザインではありませんか。
ちなみにこちらのスツール、底面にはお役所で使われていたことを示す「焼き印」が入っています。
京都市の「上京(かみぎょう)区役所」の事務椅子だったということですね。
公共の場で使われていたわけですから、その点でも品質が悪いわけはありませんよね。
京都の上京区は1879年(明治12年)に制定されていますが、こちらの焼き印に使われている「區役所」の旧字体が
「区役所」の新字体に変わったのが昭和24年(1949年)ごろ。
ということはつまり、その間に作られたものということになりますが、感覚的には昭和初期(1920年前後)に
作られたもの、という雰囲気ですね。
ちょうど100年ものくらいの風合いです。
まあ、とにかく、どこで使っても自然で、飾り気のないデザインは、奥ゆかしさを尊ぶ日本人ならではの創造性。
日本のモノづくりのルーツとして、ぜひお孫さんの代まで引き継いでいっていただきたいものです。
アンティーク上級者の方のインテリアコレクションに、ぜひ・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
32,400
円
参考市場価格:
31,500
円
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LOCKON CO.,LTD.