DREVOUNIA ベントウッドアームチェア No.6009 ヴィエナチェア


かの稀代の天才建築家、ル・コルビュジェも絶賛した世界のプレミアムチェア、通称“ヴィエナチェア”が入荷です。
旧トーネットTHONET社の代表作、アームチェア“ No.6009 ”(現ゲブルダー・トーネットGEBRUDER THONET No.209)になります。

・・大きく緩やかなカーブでつなげられたアームレストのウェーブライン。
あたかもエルゴノミクス(人間工学)のルーツがここにあるかのような「ウィーンの曲線」です。

旧トーネット社において、サイドチェア”No14”と並び立つ代表作のひとつであり、
椅子の近代史を語る上で欠かせない、名作椅子中の名作椅子、それがこちらの“ウィーンの椅子(ヴィエナチェア)”です。

デザイナーは、アウグスト・トーネットAugust Thonet。
トーネット社の創業者ミヒャエル・トーネットの実子、5人兄弟のうちの三男にあたります。

ヴィエナチェア自体は1871年、「事務用肘掛け椅子」としてすでに製品化されていましたが、
1925年にパリで開かれたアールデコ展、“エスプリ・ヌーヴォー館”において、
“ル・コルビュジェ”が採用したことから、一躍世間に脚光を浴びることになったそうです。

それ故“ル・コルビュジェ チェア”とか、“エスプリ・ヌーヴォー チェア”とも呼ばれることがあります。

その名の通り、ル・コルビュジェはこちらのチェアをとても気に入っていました。

実際にプライベートの場でもヴィエナチェアを愛用し、彼の著書の中でも、
「壁は白。籐の椅子または、トーネットの曲木椅子・・。気の利いた部屋は、こんなにわずかなもので足りるのだ。」と
ヴィエナチェアを絶賛する名言を残しています。

ちなみに、ヴィエナチェアは1927年、デンマークの“ポール・ヘニングセン”がリ・デザインし、
ドイツの新生トーネット社、ゲブルダー・トーネットGEBRUDER THONETの“アームチェアNo.209”として
リニューアルされています。

一方こちらは、旧トーネット社の“ル・コルビュジェチェア”No.6009をそのまま受け継いだ復刻モデル。

いえ、正確に申し上げますと、旧トーネット社が第二次世界大戦後に解体されてしまった後、
チェコに残された旧トーネット工場で生産されたモデルにあたりますので、
「再生産モデル」と申しあげた方が良いかもしれません。

旧トーネット社のチェコ工場は1952年よりTON社というベントウッドメーカーが受け継いでいますが、
それ以前は、チェコスロヴァキア政府による複数の国営企業が所有していました。

こちらのチェアのメーカー、”DREVOUNIA”社もチェコ工場の運営に関与した国営企業の1社。

DREVOUNIA社のラベルや刻印が入ったベントウッドチェアは、
ヨーロッパのアンティークマーケットでは、現在でも、しばしば見かけられますので、
戦後のある時期においては相当数の生産量があった会社のように思われます。

DREVOUNIA社製のベントウッドチェアについては詳細情報はありませんが、
比較的古いモデルには、社名がペーパーラベルで表示されている場合が多く、
新しく見えるモデルには刻印で社名表示されているモデルが多いように見受けられます。

こちらは古いペーパーラベル表示のモデルですので、
おそらくは戦後1940年代から50年代にかけて作られたものではないかと思います。

つまり、オリジナルのヴィエナチェアに非常に近い直系モデル、ということができそうですね。

ちなみにそのオリジナルのヴィエナチェアをリ・デザインした“ポール・ヘニングセン”が、
リニューアル版“アームチェアNo.209”について、雑誌に記載した一説を、以下、ご紹介します。

「この椅子の重さは、生まれ立ての子供のように正確に3.5kg、値段は籐で編んだ座部も含めて16.5クローネンである。
もしこの半分の座り心地で、3倍の重さ、しかも美しさは1/4でしかない椅子を、5倍以内の値段で作れるデザイナーがいたら、
それだけでも彼は一流である。」

近代の椅子デザインを語る上で、決して欠かすことのできない金字塔、
それがこのヴィエナチェアだと思います。

「椅子マニア」を標榜される方でしたら、ぜひ1脚は・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 34,560 円
参考市場価格: 33,600 円
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