チッペンデールスタイル モリス"Tangley"マホガニーキャビネット


イギリス20世紀初めごろに製作された、見事なディスプレイキャビネットです。

・・アンティークのグラスキャビネットといえば、“キュリオケース”などのイメージもあり、
一般的に「高級アンティーク家具」の部類に入ることが多いと思います。

でもこのキャビネットは、その中でもさらにワンクラス上、
一級品のレベルに分類されるアンティークキャビネットかと思います。

軽量でも硬質感のある良質なマホガニーの躯体は、ご覧の通り木目も美しく、
華やかに輝く“アンティーク・マホガニー”カラーのすばらしいマテリアルです。

前オーナーも大事にお使いになられていたのでしょう、
目立ったダメージもなく、木肌には良く磨き上げられた自然な艶があります。
アンティークとしてもトップレベルの風合いです

デザインのベースは18世紀のイギリス・ロココ、英国生粋の“クイーンアン”スタイルになりますが、
クラシカルな伝統様式を踏襲しつつ、この家具が製作されたアールデコ風に
デザインアレンジがなされています。

両サイドの曲面ガラスは、クイーンアンならではの“ドーム型フォルム”。

曲面基調のシルエットに、サーペンタイン(波型)フォルムを組み合わせる
クイーンアン独特のデザインを、当世風にアレンジしたものと思います。

両サイドに広がるインナーディスプレイが、より一層、このキャビネットを華やかにしています。

一方、デザインの完成度もさることながら、非常に高い製作技術を要するこの造形を、
1世紀の間も維持し続ける精度をもったマニュファクチャー(製作工房)は、
称賛されるべき技術をもった工房といえるかもしれません。

その“サイドドーム”キャビネットを支える、優雅なラインにシェイプされた脚は、
ご存知、英国伝統デザインのS字曲線、“カブリオールレッグ(獣脚)”の“チッペンデールスタイル”バージョン。

高級家具の象徴、”ボウルアンドクロウ(珠をつかむ猛禽類の脚”の繊細な4本脚には、
その美しさの一方、実用強度も持たせられ、木製家具としての品質の高さも見逃せません。

また、前面羽目板扉のパネルデザインは、美しいクロッチマホガニーの杢を控えめにアピール。

現代では入手不可能な銘木級の杢ですので、もっと強力にアピールすれば、とも思いますが、
当時としては一般的に入手できる化粧材だったのでしょう。
それよりも、前面パネルをすべてガラスで覆わずに、羽目板構造が躯体の下部に入ったことで、
実用強度にしっかりとした剛性感をもたらしています。

ちょっとしたデザイン設計時の配慮と思いますが、断然、オールガラスとガラス+羽目板仕様では安心感がまるで違います。
かなりレベルの高い老舗キャビネットメーカーによりる作品なのでしょう、
全てが計算されつくした、ネオ・クイーンアンのパーフェクト・フォルムを実現しております!

コンディションやディテールのつくりこみは、アンティークファンの方でしたら、
お写真でご覧いただければある程度ご判断いただけると思いますが、
こちらのキャビネットはご覧いただける通り、アンティークとしてはかなりハイクラスのもので、
マホガニーの化粧張りの蒸着技術一つとってみても、現在でも一切経年劣化などを見せておりません。
「匠」クラスの仕上げぶりです!

モールディング(縁の飾り)の手の入れ方や構造部などの目に見えない部分の仕上げにいたるまで、
徹底した雰囲気作りの工夫が見られ、家具としての完成度は非常に高いと思います。

おそらく貴族相手の家具メーカーだったことでしょう。

それにしても息をのむほどに美しい、繊細なフォルムのクリエイティビティと、
優雅なモリスMorris & Co. タングレイ""Tangley""のインテリア・デザインが
琴線を大きく揺さぶるほどに、表情豊かです・・。

こんな家具、これまでも、そしてこれからもお探しになってみて
簡単に見つかると思いますか・・?

間違いなく、数あるクイーンアンスタイル・キャビネットとは一線を画すほどの、
“スーパークオリティ”クラスのクイーンアンキャビネットになります・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 218,160 円
参考市場価格: 212,100 円
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