アールヌーヴォースタイル ディードボックス

19世紀末、アールヌーヴォーの時代に製作された、フランスアンティークのディードボックス(小物入れ)です。
もともとはスナッフボックス(嗅ぎたばこ入れ)と思われるコレクションアイテムになります。
1世紀以上もの歳月を経て、生活スタイルも変わり、永く小物入れとして使われてきたお品なので、
すでにフランス現地でも元々の用途がわからなくなってしまった模様。
スタンプボックスかスナッフボックスではないか、ということでしたが、
スタンプボックス(切手入れ)の場合には、ほとんどが仕切りが入っているケースが多いので、
デニムではスナッフボックスの可能性の方が高そうに思われました。
とはいえ、どちらも小振りな小箱で外観は似ているので、はっきりと断言はできませんけど・・。
ちなみに”スナッフボックス”とは、微粉末状にしたたばこを直接鼻から吸う「嗅ぎたばこ(スナッフ)」を入れる箱。
17世紀から19世紀後半ごろまで、スナッフボックスはステッキなどとともに
フランスだけでなく、イギリスなどでも紳士のアクセサリーとして欠かせないアイテムでした。
このようなスナッフボックスを所有していた人たちは、間違いなく当時のお金持ち。
珍しい素材でできているものやデザインの優れたものなどは大切に保存され、
今では多くのアンティークコレクターたちのコレクションアイテムとなっています。
ちなみに、フランスのリモージュで作られるスナッフボックスなどはリモージュボックスと呼ばれているそうで、
アメリカでは、某大統領夫人など、著名人にも多くのコレクターがいるそうです。
尚、リモージュボックスなどは陶器製ですが、こちらはシルバープレート&マホガニー製。
ヨーロッパではかなり古い時代からスナッフボックスが作られていたようで、
その素材や形態、デザインはとてもバラエティーに富んでいます。
色々なスナッフボックスをチェックしてみた限りでは、嗅ぎたばこの保存性を考えて、
陶器や金属、あるいは動物の角質(象牙など)を使っているケースが多いように思われます。
一方、こちらのお品は、台座に天然木のマホガニー無垢を使用した珍しいスナッフボックス。
天蓋は真鍮ベースのシルバープレートが使われていて、
側面にはぐるっと同じシルバープレートのデコレーションがあしらわれています。
デコレーションは鋳物と思いますが、かなり細かい細工で、
非常に仕上げの美しい装飾です。
また、蓋のエンボス柄には、何かの絵画を複製したものでしょうか、
ヴィーナスとエンジェル?と思われる人物像と”L(I?)・Dropsy”のサインがあります。
もろもろ不明なことが多い小箱ですが、
いずれにせよ、もともと紳士&淑女の大切なアクセサリーだったのでしょう。
アンティーク品としては色、質感、デザイン、ともに絶品です。
アンティーク雑貨のコレクターの方にはぜひおすすめいしたいアイテムです・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
21,600
円
参考市場価格:
21,000
円
[9]かごを見る
[0]TOPページへ
LOCKON CO.,LTD.