トーネットThonet No152 ベントウッドアーチバックチェア

20世紀初頭、チェコあるいはポーランドで製作されたと思われるベントウッドチェア(曲げ木椅子)です。
トーネットではNo152と呼ばれていたモデルです。
イギリスアンティークとして入荷いたしました。
とてもスタイリッシュですね・・。
もともと「曲げ木椅子」はモダンデザインの源流とも言われていますが、
この椅子を見ると、なるほど、と納得がいきます。
まさに「モダン」の本質が感じられるルックスだと思います。
この椅子の特徴はその背の形状です。
トーネットのNO.14は、1本の丸棒をベントさせる(曲げる)ことで背と脚を一体構成させていましたが、
この椅子はカーブさせた3本の丸棒を使い、スタンダードな背面構成としています。
トップレイル(横に渡されている背当ての笠木)が背柱と別体になったことで耐久性が増し、
また背もたれの幅が扇状になったことで、見た目にもサイズ感が強調されて大きく見えます。
ちなみに、No14のループ型をした背あてのチェアは、トーネットファンたちの間では”ループバック”と呼ばれ、
こちらのNo152タイプのチェアは”アーチバック”などと呼ばれて親しまれています。
こちらはメーカーの刻印が判読できないので、どちらの会社のものかは正確に断定することはできませんが、
座面のエンボス柄からするとトーネット社製のものと思われます。
接合部の構造などから恐らく時代的には、第一次大戦から第二次大戦の間に作られたと思われます。
当時はどのメーカーも戦時経済下で、お互いに協業しなければ生産が困難だったと思われますので、
性確認はトーネット社製というよりも、合併後のトーネット‐ムンドス社か、
あるいは、その系列会社製の可能性が高いです。
100年近い歳月を経てきたことで、“パテナ”と呼ばれる古艶を身にまとい、
「軽い」ベントウッドチェアにアンティークらしい「重み」が加わっています。
とても好感の持てるアンティークチェアです・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
20,520
円
参考市場価格:
19,950
円
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LOCKON CO.,LTD.