スーパーアンティークマホガニー ジョージアン シップホイール

今から何と250年近く前!
レイト・ジョージアンの時代に作られた(実際の帆船に使われていた)「操舵輪」になります。
アンティークファンには収集されてらっしゃる方たちも多いコレクターズアイテムです。
こちらの舵輪は、いわゆる「船舶のハンドル(ステアリングホイール)をモチーフにした・・」という、
インテリアアイテムではありませんよ。
正真正銘の本物!
それも帆船が全盛期だった18世紀もの!!
しかも、高級家具がこぞってマホガニーを採用し、「マホガニーの時代」と言われたころのソリッドマホガニー仕様!!!
全てがうそ偽りのないスーパー・アンティークです。
そう、言われてもピンとこない?
う〜ん、例えば・・?
そうそう、「トラファルガーの海戦」って世界史に出てきたのを覚えていませんか?
1805年10月21日、スペインのトラファルガー岬の沖で行なわれたイギリスとフランスの海戦。
ナポレオン戦争における最大の英仏海戦で、イギリスはこの海戦の勝利により、
ナポレオン1世の英本土上陸の野望を粉砕しました。
ちょっと話はそれますが、ナポレオン時代以前、16世紀までの世界の覇権国といえば、「無敵艦隊」率いるスペイン王国。
それが17世紀になると、今度は独立を果たしたオランダが植民地貿易で富を得て力をつけ、スペインにとって代わりました。
いわゆる、オランダ海上帝国の「黄金期」です。
しかし、そのオランダも植民地争いで3回に渡りイギリスと衝突。
すなわち英蘭戦争に敗北したことにより、衰退していってしまいます。
で、そうすると今度は18世紀以降は制海権を握ったイギリスが世界の覇権国に台頭。
時代は100年周期で大きく動きます。
と、ここでポイントなのは、16世紀から18世紀の間、ヨーロッパ各国は植民地貿易を有利に進めるため、
強力な海上戦闘力をもつことを非常に重視していた点。
特に16世紀のスペインとイングランドは200隻もの軍艦を集め、強力な海軍を編成。
ともに自国の海軍を「無敵艦隊」と呼んで鼓舞していました。
でも、そんな「無敵艦隊」も、確かに「大砲」などの火器は積んではいたものの、
今にしてみれば、その軍艦も所詮は木造の帆船。
鋼鉄で覆われた「戦艦」を知る現代人としては、何だか、あまり強そうには想像できませんけど、ね。
しかも、そのころのヨーロッパの帆船では「舵輪」でハンドルをとることすら一般的ではなく、
「舵取り棒」というバーを操作することで舵を取っていたらしいんです。
効率の良い「総舵輪/ステアリングホイール」が普及したのは、18世紀の初めごろから、ということなのです。
えー、つまりこちらの舵輪、18世紀後半に作られた、ということは、歴史的に見て、
かなり初期の時代に作られた舵輪、ということができるかもしれません。
そして、その18世紀、というのは、最先端の帆船が「軍艦」だった時代。
当時の軍艦は主力艦が大砲がとにかく多く積めるように大型化され、前時代には1本マストだった軍用の帆船が、
18世紀にはマスト3〜4本を備えた大型の軍艦が標準な時代へと発展していきました。
ちなみに、「帆船」というものは、大型化すると「舵輪」も一般的に大型化する、ということらしいです。
今でこそ、油圧式のパワステ(クルマの話ですけど)で小さなステアリングでも大きな舵を取ることができますが、
当時はダイレクトに舵輪を回して舵を動かしていましたから、大きな舵を切るのに小さな舵輪では
何度も回さなければならなくなってしまいます。
それでは効率が悪いですから、ね。
また、たまたま船に詳しい方の意見を聞くことができたのですが、一般的に、直径1mを超える大型の舵輪、というのは、
普通に考えれば、3本マスト以上の大型帆船だった可能性が高いのではないか、ということ。
それに、舵輪の素材には、ウイスキー樽などに使われるイングランド・オークが普通だったはず。
当時の高級家具材に使う、植民地産のスパニッシュマホガニーがあえて使われているということは、
かなり身分の高い人物が帆船の所有者だった可能性が高いのではないか、とも推測されます。
まとめてみると、この舵輪は、軍艦も含めた3本マスト以上の大型帆船のハンドルであり、
富豪や政府高官クラスの人物が所有、あるいは使用していた帆船だった、ということになります。
話が長くなってしまいましたが、ようやく話を戻しまして、前述した「トラファルガーの海戦」について。
イギリス艦隊側はネルソン提督の「ヴィクトリー」号を旗艦とする27隻。
一方、ピエール・ヴィルヌーヴ提督率いるフランス・スペイン連合艦隊は「ビューサントル」を旗艦とする33隻。
イギリス側が不利な状況で、回線の火ぶたは切られました。
しかしネルソン提督は有名な”ネルソン・タッチ”という戦法で、数で勝る連合艦隊を撃破します。
イギリス海軍は統率がとれていて、兵士の士気も練度も高く、イギリスが喪失艦0に対し、西仏側は19隻もの軍艦が、
沈没、あるいは破壊の損害を受けたということです。
フランスのヴィルヌーヴ提督さえも捕虜としてイギリス側に捕獲されてしまいますが、
一方では、ネルソン提督も敵の狙撃兵の銃弾に倒れます。
その点では痛み分けですかね。
いずれにせよ、この有名な海戦をきっかけに、イギリスはフランスから制海権を守り抜きます。
その後、1815年のワーテルローの戦いでもイギリスはナポレオン側に勝利したことで、
世界の覇権国としての地位を確固たるものといたしました。
つまり「トラファルガーの海戦」は、世界の歴史を決定づけた海戦、と言うことができますね。
すみません、またまた話が大きくそれてしまいましたが、何が言いたかったかというと・・、
このネルソン提督が駆った”ヴィクトリー号HMS Victory”は、18世紀当時のイギリス海軍の一級戦列艦、
そして、その進水は1765年。
そう、わかりますよね、すなわち、ヴィクトリー号はこの舵輪とほぼ重なる時代の帆船なのです。
もちろん、この舵輪がヴィクトリー号のもののわけはなく、ヴィクトリー号といえば、
現存するイギリス海軍の戦列艦であるとともに、世界最古の現役艦になります。
まだハンドルがなくなっては困ってしまう状況なのですから。
でも、ヴィクトリー号が作られた同時期に、この舵輪を備えた大型帆船も作られたことは間違いはないのです。
そして、仮にそれが戦艦だとしたら、「トラファルガーの戦い」でヴィクトリー号とともに戦った帆船だったとしても、
時代的には全く不自然ではないのです。
全ては、まあ、デニムの推論ではありますけれども、英国ディーラーでも、デニムでも、
製造年としては18世紀後半ごろのアンティークアイテム、ということは間違いないと思っております。
実物を見ていただければ一目瞭然ですが、そもそも、それほど太い樹木の少ないマホガニーにあって、
これほど、非常に重厚で大きな材料を切り出して作られている構造を見れば、
マホガニーが豊富に入手できた「18世紀マホガニーの時代」のもの以外考えられないと思います。
ただ、高級骨董として、間違いなく価値のあるものとは思いますが、船の舵輪としては実用的ではありませんので、
こちらの舵輪を前オーナーは、ソケットをいくつか設置して、シャンデリアとして活用していました。
デニムでは、入手後、それらをすべて外し、生まれたままの姿に戻して再生しましたが、
それは次のオーナー様が、自由に使い道を発想できるように、との想いからそういたしました。
例えば、お好みで、脚をつけてガラス天板をのせ、センターテーブルに、
あるいは時計をつけてウォールクロックに、あるいはお店の看板などにも・・。
アンティークの素材として、アイデア次第で様々な用途でご活用いだたけるのではないかと思います。
インパクトのあるインテリアアイテムになるかと思います。
まさにアンティーク上級者向けのスーパーアンティーク。
本物の価値のわかる方に、ぜひ・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
138,240
円
参考市場価格:
134,400
円
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LOCKON CO.,LTD.