Cattle & Figure by a Rural Cottage / Water Colour

デニムがおすすめする”アンティークインテリア”のウォーターカラーペインティング(水彩画)です。
今から何と200年以上前、18世紀初めごろに描かれた、カントリーサイドのランドスケープです。
・・天気は良く、風もない、穏やかで晴れた日なのでしょう、
木々は青く生い茂り、人は軽装で心地よい、1年の中でも過ごしやすい時期。
風景画のスケッチにはぴったりのシチュエーションだったことと思います。
題材は18〜19世紀の人々の生活シーンの1局面。
田園エリアに生活の仕事場を持つ、牧場主の一家、あるいは牛飼いの家族を主題にしているようです。
作者はジョン・シートルJohn Thirtle (1777-1839)。
18〜19世紀の風景画家として、アンティーク絵画の分野では高名なアーティストになります。
おそらくアンティーク絵画ファンの方でしたら、その名をご存じの方も多いことと思います。
欧米のプライベートコレクター(個人収集家)にはノリッジ画派として、
良く知られたイギリス人ぺインターです。
彼が残した作品は決して多くはないと思いますが、
(水彩画家なので、経年により残っている作品自体が少ないものと思われます)、
プライベートコレクター(個人収集家)には人気のアーティストだったのでしょう、
クリスティーズなどの世界的なオークションハウスのアートオークションなどで
彼の作品が取引されているのをしばしば見かけます。
こちらはそんな彼の作品の一つです。
デニムがクリスティーズの絵画オークションサイトなどで調べてみたところでは、
値の付くもので、約3,4000USDほどの買値がついでいました。
※現在1USドル=約100円
平均的に見て、1,000USD以上の値がつけられているほど、作品への人気は安定しているようでした。
水彩画としては破格の高値ではないかと思います。
人気のほどがうかがえます。
確かに彼の作品の特徴として、ノリッジ画派の水彩画にしては、色遣いが穏やかで、かつ温かく、明るい。
また作品の構図が広角で抜けが良い。
デコラティブなピクチャーフレームとの相性も良く、
富裕層の邸宅のインテリアとして、非常に適した絵画と言えそうです。
あいにくジョン・シートルに関するバイオグラフィーはほとんど見つけられないのですが、知名度自体は高いので、
きっとこれからも、彼の作品への評価は、上がることはあっても下がることはないことでしょう。
こちらはの作品はノーフォークNorfolkのアンティーク絵画ディーラーより、
デニムが直接入手いたしました。
出所情報は、直近ではイギリス人コレクターのプライベートコレクションだったようです。
何でも、イングランド南東部、ホールトHoltにある
ジョージアン様式の古いカントリーエステイトから放出されたもの、ということ。
いかにも個人宅の書斎や個人事務所などに飾られていた絵画のように思われます。
ディーラー情報によれば、有名なノリッジ画派のジョン・シートルが1810年〜20年ごろに描いた作品であろうとのこと。
ただ、200年も前の作品ですし、フレームにネームプレートはあるものの作品自体にはサインがないので、
ジョン・シートルのオリジナルかどうかは断言ができないということです。
確かにジョン・シートルの作品は流通数が少なく、参考になる資料が限られているので判断は難しいです。
しかしながら、そもそもこちらの作品の芸術性は高く、フレームにも本物の風格がにじみ出ていますので、
ノリッジ画派の画風を正統に受け継いだアーティストが描いたもの、と思われます。
詳細情報を引き継がれていないのが残念です。
作品に関しましては、率直に言ってプロフェッショナルな印象。
ただ、すでにある程度完成された作家ではなく、まだまだこれから才能を開花させ得る、
伸びしろを持ったレベルの職業画家ではないか、というような発展途上の若さを感じます。
しかし仮にジョン・シートルの出生年が正しいとすれば、
こちらの作品が描かれたのは、62歳まで生きた人生の内、40歳前後。
普通に考えれば彼の全盛期、ということになりますね。
であれば、デニムの思い違いでしょうか・・。
ちなみにノリッジ画派とは、19世紀初期に結成されたイギリスの地方画派のこと。
ノーフォーク州ノリッジの風景画家、クロームの家で結成されたことでそう呼ばれることになったそうです。
1805年から1834年の間、ノリッジ画派の展覧会を開催していました。
基本的にノリッジ画派は風景画に限った画派で、17世紀のオランダの風景画にならい、
自然観察と素朴な感情を軸としていました。
それまでのイギリスの風景画は、古典主義的で理想主義的な伝統が根強く、ノリッジ画派の運動以降、
自然的風景画の傾向が生まれ、J.コンスタブルやJ.M.W.ターナーへと受け継がれていくようになったいうことです。
こちらの作品は、そんなノリッジ画派のど真ん中に描かれた作品。
まさに印象派へと発展する過渡期に制作されたイメージです。
そんな作品の一方、その額装デザインについてはイギリスの伝統的なヴィクトリアンフレーム。
作品は制作されてちょうど2世紀ほどになりますが、こちらのフレームはそこまで古くはない、
100年ほど経過したころに交換された印象。
と言っても、すでに1世紀は経過していることにはなりますので、ギャラリーフレームにはやや経年の自然劣化がありましたが、
日々精進しているデニムの修復技術が、ギルトウッドフレームの美観もレベルアップさせています。
年代なりの風合いは感じますが、かなりきれい目に仕上がっているものと思います。
木組みのフレームにはしっかりとした剛性感があり、造型もほとんどダメージらしいダメージもありません。
もちろんフレームのクオリティはアンティークならではの品質の高さ。
どちらかというと、美術品というよりも、素敵なアンティークインテリアとしておすすめしたいです。
でも、作品のクオリティだって十分、アンティークアート上級者の方にもご満足いただけるもの。
コレクションとしても申し分ありません。
小振りなサイズで、インテリアのアクセントなど、ちょっとした空間アレンジにはぴったりと思います。
19世紀ノリッジ画派の素敵なカントリーシーンを、ぜひエントランスに、書斎に、リビングに・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
59,400
円
参考市場価格:
57,750
円
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LOCKON CO.,LTD.