ソリッドオーク ラッシュシート カントリーアームチェア


今から100年以上前、19世紀末に製作された、英国生粋のカントリーチェアです。

今ではほとんどマーケットで見かけることの無くなった、
大変めずらしいラッシュシートのアームチェアになります!

・・19世紀もののカントリーチェア。
数年前までは、普通に見かけていましたが、今ではとんと見かけなくなりました。

やはり100年を過ぎると処分されてしまうケースも増えてくるのでしょう。
「直すよりも買った方が安い」というのは、現代では残念ながら真理ですから・・。

もはやイギリス・アンティーク家具は、1940年ごろ、
すなわち第2次大戦前後の時代ものが中心になってきている、といっても良いでしょう。

1940年ごろの家具といえば、ミッドセンチュリーに向かおうとする、プレ・モダンなデザインで、
マシンメイドの正確かつシンプルな構造設計。

何もそのころのアンティークが良くないといっているわけではなくて、というよりむしろ、
それはそれで今後ますます人気が高まってくる、と予想されるポテンシャルの高い家具なのですが、
・・う〜ん、今では入手できない材料で、一つ一つ手作りで仕上げる19世紀以前のハンドメイド家具もまた、
やはり何にも代えがたい魅力がありますね。

1世紀の歳月を経ても歪み一つ起こさないイングランドオークを用い、
一刀一刀、鑿(のみ)や彫刻刀で職人がレリーフを削り込んでいく・・。

効率が追及される現代の家具づくりでは考えられないような、非効率な製造方法ですが
後戻りできない、そんな時代に作られたチェアだからこそ、「直すよりも・・」などとは言わず、
できるだけ長く、大切に残していきたいものですよね。

修理職人自体も少なくなってきている昨今ですが、デニムも及ばずながら、
力を尽くしていこうと思っております!

話が横道にそれてしまいましたが、こちらのチェアは、イギリスの北部、
サンダーランドの民家で実際に使われていた、文字通りの“カントリーチェア”。

19世紀のチェアがこれだけ良好な状態で残っているのは、今ではとてもまれなケースだと思います。

つやつやに磨き上げられたソリッドオークフレームに、ざっくりと編みこまれた“ラッシュシート”、
そしてスプラットバック(背もたれ)のカービングは、ヨーロッパ古来からのアカンサスリーフなどを手彫りした
正真正銘のハンドメイドワーク。

今では見ることのできない魅力にあふれています。

また、この手のアームチェアの割に小ぶりで、フレームも比較的細く、
割と軽めに仕上げられているところから見て、こちらのチェアは、
特定の女性オーナーのために作られた特注家具だったのではないかと思われます。

背の中央にはイタリアのロゼッタのような文様があしらわれ、
前脚は細身のストレートで、かわいらしいパッドフットのレッグデザイン、
なんていうところから見ても、女性的に見えませんか?

全体的なデザインとしては、イギリス17世紀・バロック時代のカントリーデザインを、
19世紀末のヴィクトリアンスタイルにアレンジしたものと思います。

17世紀バロックのカントリーデザインは、そののち、海を渡ってアメリカに持ち込まれ、
18世紀にアーリーアメリカンなシェーカー家具に発展したのは有名な話。

・・ということは、こちらのチェアはシェーカー家具の「いとこ」、
ということになるのでしょうか、ね。

歴史性のある、由緒正しいアームチェアになります。
ぜひ、アンティーク上級者の方のお寛ぎの時間にお役立てください・・。

(Buyer/YM)



価格(税込): 69,120 円
参考市場価格: 69,120 円
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