Surlingham / Oil Painting

デニムがおすすめする”アンティークインテリア”のオイルペインティング(油絵)です。
何と、今から200年近く前のイギリスで制作されたとても古い作品になります。
まるで17世紀、オランダ黄金時代の作品のよう・・。
ネオクラシカルなバロック調のギャラリーフレームに収められた、素敵な風景画になります。
英国のディーラー情報によれば、こちらはノリッジ画派Norwich Schoolによる作品とのこと。
19世紀前半、1830〜40年ごろに描かれた作品ということです。
もちろん後年の複製ではなく、当時のノリッジ画派の作家直筆のオリジナル作品になります。
今のところ、デニムでは出来るだけ評価の情報を集めやすくするため、
作者が明瞭な絵画を中心に入手しておりましたが、こちらは別格・・。
アンティークインテリアとして、ぴたりとはまる素敵な描写、見事な表現力、
そしてイギリス・ジョージアン様式から受け継がれたネオロココのギルトウッドフレーム・・。
これだけの好条件がそろっていて、アンティークファンの皆様にご紹介しない手はありませんよね!
こちらの入手経路は、ノリッジ画派の地元、
イングランド東部、ノーフォークの州都のノリッジのアンティーク絵画ディーラーより入手しました。
ディーラー情報によれば、ノリッジ画派が活動していた同時期に描かれたもの、ということです。
作品がマスタークラスのクオリティと思われますので、ノリッジ画派の中でも、
メジャーなクラスのアーティストが描いたもの、と思われますが、残念ながら作品内にはサインもなく作者は不明です。
ただ、背面にはサインがあり、そこには”W.H.CROME”のネームが!
以前にもご紹介しました通り、クロームといえば、ノリッジ画派の創始者とも申し上げられる巨匠、
”ジョン・クロームJohn Crome”(1768-1821)のこと。
そして彼には6人の息子がいて、中でも長男と三男は、父のクロームに並び立つほどのノリッジ画派のマイスター。
その三男の名こそ、こちらのサインの名と同じ、ウィリアム・ヘンリー・クロームWilliam Henry Crome (180667)なのです。
まさか、本当にW.H.クロームの作品なのであれば、とんでもない「お宝」ということになりますが、
ディーラーによれば、おそらくはクロームの画風を模した作品であろうということです。
とはいえ、W.H.クロームがまだ生きていた19世紀前半の作品であることには、作品の経年からして納得できるもので、
ノリッジ画派の作品として作品自体の芸術性も高く、フレームにも本物の風格がにじみ出ています。
また、W.H.クロームの名とともに、作品タイトルも記載されていて、この作品が、ノリッジの南東約10 kmに位置する
サーリンガムSurlinghamの田園風景を描いたものであることがわかります。
ますますW.H.クロームが活動していた地元の風景画の作品として、リアリティがありますね。
ちなみに前所有者は、地元ノリッジの大きなヴィクトリアン朝のタウンハウスに住む富裕層。
目の肥えたオーナーのプライベートコレクションだったということです。
作品に関しましては、率直に言ってプロフェッショナルな印象。
もちろん表面的にとらえれば、ごく自然に描かれた素朴な田舎の風景的な印象なのですが、
非常に高い才能を持つオールドマスターが、あえて自然体に見せて描いたような、プロのスキのなさを感じます。
といっても、決して悪い意味でそう申し上げているわけではなくて、
要するに、これほどの作品、決して修行中の作家などではなく、すでにある程度、
自分のスタイルを見出すことのできたレベルの職業画家でなければ、決して描けないクラスの作品、ということです。
あたかも17世紀のオランダ・ゴールデンエイジのような印象ですが、
ノリッジ画派自体、オランダ・ゴールデンエイジを理想としていたイギリス画家の一派。
ノリッジ画派とは、何度かデニムでもご紹介いたしましたが、19世紀初期に結成されたイギリスの地方画派のことです。
ノーフォーク州ノリッジの風景画家、クロームの家で結成されたことでそう呼ばれることになったそうで、
1805年から1834年の間、ノリッジ画派のための展覧会を開催していました。
基本的にノリッジ画派は風景画に限った画派で、17世紀のオランダの風景画にならい、
自然観察と素朴な感情を軸としていました。
それまでのイギリスの風景画は、古典主義的で理想主義的な伝統が根強く、ノリッジ画派の運動以降、
自然的風景画の傾向が生まれ、J.コンスタブルやJ.M.W.ターナーへと受け継がれていくようになったいうことです。
このように、作品は由緒正しいものになりますが、一方では、その額装についても素晴らしい。
製作されてちょうど2世紀ほどになりますから、ギャラリーフレームにはやや経年の自然劣化がありましたが、
日々精進しているデニムの修復技術が、ギルトウッドフレームの美観再生もかなりレベルアップさせています。
年代なりの風合いは感じながらも、かなりきれい目に仕上がっているものと思います。
最近特にデニムでは、華やかなゴールドと、青い空の描かれた作品との
何とも言えないお色の組み合わせが、とっても気に入っています!
木組みのフレームにはしっかりとした剛性感があり、造型もほとんどダメージらしいダメージもありません。
もちろんフレームのクオリティはアンティークならではのゴージャスさ。
どちらかというと、美術品というよりも、素敵なアンティーク(ヴィンテージ)インテリアとしておすすめしたいです。
でも、作品のクオリティだって十分、アンティークアート上級者の方にもご満足いただけるもの。
コレクションとしても申し分ありません。
小振りなサイズで、インテリアのアクセントなど、ちょっとした空間アレンジにはぴったりと思います。
19世紀イギリス美術の素敵なランドスケープを、ぜひエントランスに、書斎に、リビングに・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
75,600
円
参考市場価格:
73,500
円
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LOCKON CO.,LTD.