ヴィクトリアン バール・ウォルナット ミュージックキャビネット

イギリス19世紀末、レイトヴィクトリア期に製作された、インレイ・バール・ウォルナットのミュージックキャビネットです。
ミュージックキャビネットといえば、かつて富裕層ご用達だった典型的な高級調度品。
アンティークマーケットでは今でも高値で取引される人気商品です。
中でも人気なのは、マホガニー無垢ベースのインレイ・バール・ウォルナット製のスモールサイズ。
現代ではマホガニー無垢の家具自体が貴重なので、マホガニー単材のミュージックキャビネットも人気は高いのですが、
1万本に1本といわれる美しい杢を持つバール杢のウォルナット材をマホガニーに化粧張りし、
さらにマーケットリー(絵画調の象嵌)の装飾が施された、インレイ・バール・ウォルナット製は最上級の仕様。
その人気もトップクラスです。
そんな、最も欧米で人気の集中しているミュージックキャビネットが、まさにこちら。
スモールサイズのインレイ・バール・ウォルナット製ミュージックキャビネットです。
このような高級家具ともなると明らかに使われている素材の質が違いますね。
色つやともにとても美しい銘木で構成されています。
デザインは当時流行した、ヴィクトリアンスタイル。
さまざまな時代の古典様式を折衷したスタイルと思います。
全体的な印象としては、トーマス・シェラトンのシェラトン様式のようにも見えます。
個性的な上台のエッジラインやフットスタイルは当時のリアルタイムなデザインスタイルですが、
エッジを利かせたスクエアなフォルムには製作者独自の主張も感じられます。
そのエッジラインには上下にエボニー(黒檀色)の面取りがされているのに気が付かれたかと思いますが、
これは単なる黒塗装、というわけではなく、こちらもエンボイナ・バンディングAmboyna Bandingという
18〜19世紀にかけて流行した、特殊な化粧張り技術です。
エンボイナ・バンディングは、おもにクレデンザ(フランススタイルのサイドキャビネット)などの宮廷家具で
よく使われていた装飾法なので、この家具が、当時、どんなレベルの邸宅で使われていたか、ある程度は想像できますね。
また前面パネルに入れられた、躯体を引き締めるストリンギング(線象嵌)や、高級な真鍮金具、
前扉にはクリアな羽目板ガラスを採用するなど、きっちりアピールポイントは抑えています。
実用面でも、取り外し可能な細かい仕切りつきのファイリングラックが活躍してくれそうなこちらのキャビネット。
デニムがお勧めできない理由は全く、どこにもありません・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
127,440
円
参考市場価格:
123,900
円
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LOCKON CO.,LTD.