スーパークオリティマホガニー ジョージアン スモールウォッシュスタンド

今から何と! 230年前!
英国家具が世界で最も優れていた時代、18世紀中盤のジョージアン家具が入荷いたしました!
通称、“ジョージ・スリーGeorge V”。
それは「英国家具の黄金期」。
こちらはそのリアルタイムなコレクティングファニチャー(収集目的の家具)です。
今から2世紀半前という驚くべき“スーパーアンティーク”。
それもこちらはデニムでもあまり取り扱いのないナイトスタンド(ベッドサイドテーブル)。
正確に言うと、こちらは ”スモール・ウォッシュスタンドWash Stand of the Enclosed Type”と呼ばれる家具です。
日本語で直訳すると、「収納型洗面台」ということになります。
洗面台?
そう、水道がなかった時代、「洗面台」として使われていた家具になります。
イギリスでは14世紀ごろから、石けんが製造され始めましたが、
「洗顔」の習慣が日常生活に根付き始めたのは17世紀以降。
それも、身なりを気にする、ごく一部の高貴な身分の貴族の間だけで行われていました。
ただ、17世紀も後半になると、貴族の間で洗顔の習慣が徐々に浸透し始め、
こちらのようなウォッシュスタンドの原型、小型の移動式洗面台が、人気家具となっていたそうです。
天板に大きな穴の開いているのは、洗顔用に水を張った”ベイスン(鉢)”を入れておくための穴。
その上の小さな2つの穴は、このころから身だしなみに取り入れはじめられた「歯ブラシ」を、
容器などに入れて装着していたそうです。
ちなみに、ディーラー情報では1780年ごろに作られたもの、ということでしたが、
参考文献によれば、このようなデザインのスモールウォッシュスタンドが流行したのは1760年代ということ。
まあ、それほど大きく食い違っているわけではありませんが、ご参考までに付け加えさせていただきます。
デザインはまさにリアルタイムな当時もののデザイン。
装飾が少なくシンプルなデザインは、「農夫のジョージ」と呼ばれた、質素なジョージ3世治世下での、
典型的な家具デザインの特徴です。
でも、単なるシンプルデザインというわけではなく、
当時流行していた”サーペンタイン(波型)”というデザインがアクセントに取り入れられ、
4本の脚は、4角から5角形になるという、とても凝った、スーパースレンダー・スクエアレッグ。
製作者のこだわりがひしひし感じられます。
中段の棚板には
材料はマホガニー総無垢。
大航海時代に西インド諸島より輸入されてきたマホガニーが大流行していたこの時代は、
「マホガニーの時代」と呼ばれ、歴史上、最高のマホガニーが使われていた時代、とされています。
現代の最高級マホガニー、”ホンジュラス・マホガニー”が一般材だった時代の最高級材です。
その格の違いはまさにスーパーアンティークにふさわしい逸材です。
しかも中段の棚板は、普通は化粧材でしか見たことの無い”クロッチ・マホガニー”が無垢板で使用。
今まで、多くのマホガニー家具を見てきた筆者でも、、この炎が立ち上っているかのような
クロッチマホガニーを、無垢で使用しているのはほとんど見たことはありませんでした。
(まあ、それほど大きな板材ではありませんが・・。)
余談ですが、下方にある引き出しには当時、身だしなみに対して目覚め始めた当時の貴族たちが、
化粧品類をぎっしりと詰めていた、ということです。
ちなみに、英国紳士たちが「髭剃り」を好んで始めたのも、ちょうど17世紀ごろのこと。
この洗面台の小さな穴の内、一つは歯磨き用、
そしてもう一つはひげ剃り用の刃物入れだったのかもしれませんね。
とにかく!
人類の歴史を物語る「文化的遺産」といっても良い高級骨董です。
決して失ってはならない”ヘリテイジ”クラスのアンティークと思います。
250年前、身分の高い人たちが「身だしなみ」という概念を持ち始めたころの歴史の一里塚。
紛うことなき、正真正銘の貴族家具であり、文化遺産です。
ぜひ、次代へと引き継いでいっていただける、アンティーク上級者の方へ・・。
(Buyer/YM)
価格(税込):
75,600
円
参考市場価格:
73,500
円
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LOCKON CO.,LTD.