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PA0214  1 イギリス 2010年代 SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

Lot18-13_0428
SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

サイズ 幅 530mm  奥行 50mm  高さ 430mm  
※ 詳しいサイズは、こちら

アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。

Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)

デニムがおすすめする”コンテンポラリーアート”のオイルペインティング(油絵)です。
2018年2月! に描かれた印象派スタイルのカントリーシーンです。

・・フランス印象派の流れをくむ、イギリス北部のインプレッショニストたち。

”ノーザンアーティスト”と呼ばれる彼らは、イギリス国内にとどまらず、
ヨーロッパ、アメリカ、そしてアジアでも高い人気を集めています。

先日より何点かご案内させていただき、
アンティークファンのお客様より大好評をいただいたピート・ラムニーPete Rumney氏もその一人。
今回は、また新たに、人気の ”ノーザンアーティスト”をご紹介させていただきます。

素朴でノスタルジックな作風が、以前から現地で高評価を受けている、
”ノーザンスクールthe Northern School ”(北部画派)のアーティストであり、
イングランドとスコットランドの国境に在住の ”マル・バートンMAL BURTON”氏になります。

今回ご紹介するのは、彼自身が描いた直近の作品、”SUN GOING DOWN BOY(日暮れの犬を連れた少年)”。

・・まもなく日が沈もうとする時分。

池のほとりに立つ小さなコテージは、放牧を生業とする民家なのでしょうか、
屋根の煙突からは煙が立ち上り、家の中では夕飯の支度に追われていることが想像されます。

と、ひとりの若者が、黒い犬を連れて出かけようとしています。

場所柄、単なる夕食前の犬の散歩、といったことではなさそう。
犬は一日中鎖につなげられているわけではないでしょうから、
あえて散歩に連れ出す必要はないでしょうからね。

普通に考えれば、その若者の日常的な用事に、黒い犬がお供をしている、といった状況のはず。

でも、その黒い犬は随分とやんちゃなのか、リードでつながれているように見えますね。
あんまり騒いでうるさいから、仕方なく散歩に連れ出したのかもしれません。

タイトルにも ”ダウン ボーイ(お座り/落ち着きなさい)”とありますし。

・・そんな「古き良き時代」の日常をごく自然に描いた、直近の現代絵画です。
情景やロケーションなど、郷愁を感じるコンテンポラリーアートと思います。

作者はマル・バートンMAL BURTON。
現役のイギリス人現代作家です。
サインは作品内とキャンバスの裏面にも入っています。

マル・バートンはまだ現役のアーティストなので、バイオグラフィなどの個人情報は、
プライバシーの観点からあまり多くはありませんが、知名度は国際的に高い職業人画家です。

その筋では知られたアーティストになりますので、彼の作品はイギリスやヨーロッパのみならず、
アートオークションなどを通して、世界中に販売されています。

ただ、日本ではまだほとんど知られてないと思いますので、簡単にご紹介させていただきますと、
マル・バートンは現在、イングランド北部に在住する美術家、
いわゆる ”ノーザンアーティスト”の一人。

スコットランドとの国境付近にスタジオを構え、日々創作活動を行っているということです。

年齢は不明ですが、既にフルタイムの職業画家を40年以上していた、ということですから、
自然に考えれば、既に還暦を超え、60代後半から70代前半の年のころなのではないかと想像しています。

現在は、作家としての創作活動はピークを過ぎ、”セミ・リタイヤ”の状況にある、とのこと。

それでも、彼は本当に作画が好きなのでしょう、毎週のように作品を描き上げているそうです。
生涯、マル・バートンは現役であり続けるのではないかと思います。

さて、そんな彼の作風は、どちらかといえばレトロなポップアート風。

作品から受ける印象としましては、フランス印象派系の現代作家、といったイメージですが、
作品の中の主題にフォーカスし、それをカラフルな色合いで表現する描写テクニックは、
どこか20世紀半ばの商業的なグラフィックデザインに近いような感じがします。

実際、作品の主題に関しましては、1950年代から60年代のイギリスのカントリーシーンが中心。
田舎道や牧場、公園、あるいは地方都市の街並み、住宅街、工場街などのタウンスケープ・・。

いずれも古いイギリス映画に出てきそうなレトロな風景画を多く描いています。
これは筆者の想像の範疇を出るものではありませんが、
作者自身の体験に基づいたイマジネーションなのではないかと想像しています。

こちらの作品も、彼の典型的、ともいえるイギリスの古い農家の日常を描いた作品。
つい数か月前に描かれたオイルペイントで、
彼の長きにわたる習熟された技量を持って描かれた秀作になります。

すでに半世紀近く、創作の道に携わってきていると思われるので、
当然のことながら、作者自身の作風もしっかりと確立されています。

作品数も豊富で、商業的にも成功したプロフェッショナルオイルぺインター、
と申しあげても良いのではないかと思います。

セミリタイヤした状況とはいえ、まだまだこれからも作品が増えていくことが想像されますので、
現時点では、価格的見て、一般的なアンティーク絵画に比べて、それほど高値がついているわけではありません。
比較的安価な作品から、アンティーク絵画並みに高価な作品まで様々です。

ただこれほどの感性・技量を持つアーティストですので、
今後、どれほどその相場が変わっていくのか、想像つきません。

「大当たり」する可能性は十分にある作家かと思います。
もし1作品でも「大当たり」したとしたら、彼の作品はすべて「大化け」することになるでしょう、
もちろんこの作品も、その例に漏れることなく。

インテリアにふさわしいレトロで好感の持てる構図、印象派的な「古典」を感じさせる空気感のある描写、
力強い生き生きとした色使いによる表現力、的確にかつ象徴的に描きこまれた被写体・・。

こちらの作品は、そんな彼の作風をダイレクトに知ることができる秀作です。
デニムには、いつかこの作品が本当に「お宝」になる日が来るのでは・・と思えてしまいます。

こちらの作品はイギリス人のプライベートコレクターより、デニムが譲っていただきました。

コレクターの方は、印象派、ポスト印象派の現代作家の作品をメインに収集している専門家。
ですから、印象派の作品を見る目は確かです。

入手経路は絵画オークションのようですが、かなり人気のあった作品で
引き合いがとても多かったと聞いています。

入手時は作品単体(木枠張りキャンバス)でしたので、グロス&マットゴールドのウッドフレームは当店セレクト。
コンテンポラリーなデザインの中にも、ゴージャスかつヒストリカルスタイルな重みのある印象で、
新旧/洋の東西を問わず、様々なインテリアに溶け込んでくれる雰囲気と思います。

インテリアにこだわるアンティーク上級者の方にはぜひおすすめしたい、
素敵な21世紀の現代美術、エクセレントなファインアートです・・。

(Buyer/YM)

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)

ごく最近に描かれた、現代作家オリジナル(肉筆)の風景画です。
こちらは支持体(画材)が真新しいキャンバスに描かれた油彩画になります。

入荷は作品単体でしたので、デニムで額装させていただきました。

出来立てほやほやの作品、ということでしたから、フレームも現代品の中でセレクト。
様々な画材屋さんなどを物色した中から、こちらのゴールドフレームを探し出しました。

ネオクラシカルなフレームデザインながら、渋目のマットゴールドで現代的。
ヨーロッパの現代アートにぴったりマッチすると思われる高級天然木フレームです。

実際セットしてみると、オレンジ色に染まる夕焼けを描いた作品に、同系色の赤金ゴールドフレームがぴったり。
間違いなく、作品の演出には一役買ってくれているフレームかと思われました。



フレームは新品未使用品ですが、ハンドメイド品のため、
製作時/輸送/保管/額装時についたと思われる多少の傷あと程度はございます。

写真ではとんどわからない程度のものなので、特に気になることはないと思いますが、
下記エキストラフォトに詳細写真を掲載させていただきました。
ご確認ください。

尚、調達したフレームには裏板がついていませんでしたので、
デニムでアンティーク絵画のように背面処理をさせていただきました。

木枠張りキャンバスがすっぽりと入る「押さえ縁」をフレーム背面に取り付け、作品を装填。
ベニヤ板の裏板を押さえ縁にねじ留めしている仕様となっております。

ほこりのたまりやすい作品背面を保護しながらも、ねじを外していただくだけで裏板は外せますので、
作品背面の確認などは簡単に行っていただけるようになっております。
(作品面側にはガラスなどのカバーはつけておりません。実費ご負担でお付けすることは可能です。)

さて、作品については、ポップな色彩のレトロな印象派スタイル。
題名はご覧の通りの ”SUN GOING DOWN BOY(日暮れの犬を連れた少年)”になります。

作者は現役のイギリス人アーティスト、”マル・バートンMAL BURTON”。
イギリス国内以外にも、国際的に知名度のある人気アーティストになります。
※作品の一例を下記エキストラフォトに掲載しています。

彼の作品は保守的な印象派らしく、日の光で世界観を印象付けるスタイルです。

例えば、朝や日中、日の出や夕暮れなど、時間経過による日の光の変化、
あるいは春夏秋冬の季節による変化、また、晴天や雨天、雪の日などによる気候による変化、
そして、工場の排煙など、人間の文化がもたらす日の光の変化など・・。

そうした様々な日の光の中で描かれた作品がマル・バートンの特徴です。

作品のテーマ自体はレトロですが、描写は現代的なイマジネーションにあふれ、
作者の独特な色彩感覚が素晴らしいと思います。

作品はもちろん作家直筆ですので、画面左下にサインが確認出来ます。
ネームは”M. BURTON”。

”2018”と、制作年も見ることができます。

彼の作品には、すべて作品面にサインがあり、またキャンバス背面にもマル・バートンのサイン、
そして、その作品のタイトルも手書きで記されています。



作風は現代的なポップアートのようにも見えますが、源流はフランス画派的なインプレッショニスト。

彼は同じイングランド出身の風景画家、ローレンス・スティーヴン・ラウリーLaurence Stephen Lowry(1887-1976)に
インスパイアされていると表明しています。

そのL S ラウリーは若いころ、フランス印象派ピエール・アドルフ・ヴァレットPierre Adolphe Valetteに師事していますので、
確かにマル・バートンは印象派の影響下にあることは間違いないでしょう。


L.S. Lowry 'The Old House, Grove Street, Salford' 1948

L S ラウリーはランカシャーのストレットフォードStretford生まれのイギリス人アーティスト。
イギリス政府より5度も大英帝国勲位の栄典を授与されたほどの、イギリス近代絵画史に名を残した巨匠です。

(でも、その栄典のすべてを拒否し、栄典拒否の最多記録を作ったことでも名を残していますけど。)

ラウリーは、自身が住んでいた20世紀半ばの北西イングランドの工業地域の生活風景を描いたことで有名です。
彼は、独特の絵画製作のスタイルを発展させ、そして"マッチ棒男matchstick men"としばしば評される、
ヒトの姿のある郊外風景で最もよく知られています。

印象派スタイルの作家で、人にフォーカスした風景画、という点で、マル・バートンとラウリーは共通。
またセンスというか、美的感覚も、マル・バートンはラウリーのフォロワーといってもいいように思われます。

特に題材が古き良きイングランドの著名な街並み/人込み風景を、
ちょっと斜に構えた視点で表現している、という点でよく似ています。

こちらの作品、”SUN GOING DOWN BOY”も、イギリス人ならだれもがイメージする、かつてのイギリス農家の日常。
マル・バートンを知るファンであれば、その舞台もL S ラウリーからインスパイアされていることは想像がつきます。

そんなビッグネームをほうふつとさせる作品なわけですから、
印象派を専門に収集しているコレクターの目に留まったのも、当然といえば当然。

もちろん、世界の絵画市場で流通しているアーティストの作品ですから、
もともと世間一般の評価も高いことは明らかですけど。

そんな作品ですので、額装も作品にふさわしくハイクオリティなフレームをセレクトいたしました。
英国スタイルのマットゴールドのソリッドウッド(天然木無垢)フレームです。

現代のアクリル塗装が施されたと思われる、手の込んだ一級品、
なかなか手に入れることのできない新品未使用のフレームです。

地色のゴールドはちょっとマットなワントーンゴールドで、時代感あるアンティーク調に近い印象。
古風なイギリスを描いた作品には最適かと思います。

いわゆるエイジング風の塗装仕上げがされていますので、ある程度年代を経たら、より一層
本物の時代感を感じるようになることでしょう。

これから長くお付き合いいただけることと思います。

さて、入荷時のコンディションですが、直近に描かれた絵画に新品未使用のフレームですので、
前述のフレームの保管傷以外、特にご留意いただく点のない状態でした。

古いオイルペイントに見られがちな微細なひび割れなども当然なく、
印象派の特徴である、マチエール(作品表面のその作家独特の肌合い)もしっかりと確認出来ます。
発色もまだまだ良好、と言ってよいでしょう。

現代絵画として、不具合は一切なし。
フレームに傷消し程度のタッチアップあとはありますが、雰囲気としては全く気にならない程度のものと思います。

フレームに関しては、F6サイズのキャンバス(約40cm×30cm)にF6用のフレームを選んでおりますので
がたつきなどはなくぴったりです。

作品面に保護ガラスなどをつけてしまうと角度によって光で見にくくなってしまうので表面はそのまま、
背面は裏板をボックス状に設置し保護、背板はつけ外しできるような仕様にしておきました。

これで作品のコンディションは長く良い状態でキープしていただけます。
現状も作品の装填状態はしっかりとしています。

最後に、背面に壁掛け用のフックを設置しておきました。



特に重量のある作品ではありませんが、しっかりと荷重には耐えられる状態で、
お手元に届いてすぐに壁にかけてお役立ていただけます。

描かれている絵画自体につきましては、特に塗料はがれなど美観を損なう点もありませんでしたので
基本的にデニムでは一切手を加えておりません。

以上、大切な価値ある芸術作品ですので、慎重に取り扱い致しました。

インテリアのアクセントとしても、お部屋の雰囲気を明るく演出してくれそうです。
担当職人より自信を持ってお勧めいたします。

(Restorer/YM)

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)

作者であるマル・バートンMAL BURTONは、
現代のイギリス人 ”ノーザンアーティストthe Northern School of British artists ”として、
商業的な絵画専門家筋では名の知れた職業画家です。

セミリタイヤしたとはいえ、現在も精力的に活動しているリアルタイムな現代画家になります。

なので自作品数はどんどん増え続けているのですが、人気のある作家なので、
なかなか一般の絵画マーケットで入手するチャンスは少なく、今回デニムが入手できたのはとても幸運でした。

アンティーク絵画と違って、それほど高額な値がついているわけではありませんが、
絵画オークションなどでは高値のついている作品もあり、額装や輸入費用など、すべての費用を含めると、
こちらの作品は、かなりお値打ち価格なのではないかと思います。

ちなみにこちらの作品はF6(12"x16")規格サイズの作品となります。

さて、生涯イチ・アーティストとして、自身の気の向くまま制作される作品は、
街並みや自然を描いたランドスケープが中心。

しかし、いずれの作品も、そこにいる「人影」を主材にしています。

これは彼がインスパイアされた、と公言している、
ローレンス・スティーヴン・ラウリーLaurence Stephen Lowry(1887-1976)を模したものと思われます。

でも実際には、作風は違いますし、受ける印象も若干違う。

20世紀初期の(世界大戦へ向かう)当時の世相を反映したような、
ちょっと人類の文明を「斜に構えて」見ているかのようなL S ラウリーの作品に対し、
マル・バートンは今の時代を肯定的に、自然体でとらえているように見えます。

まあ、これは生きている時代背景が全く違うわけですから、致し方のないところ。
本質的に考えれば、作品の時代の価値観を映しているという点では同じなのかもしれませんけど、ね。

L S ラウリーの作品に表現されている人影は、あくまで”ワン オブ ゼムone of them”。

人は「文明」という大きな機械の中の「歯車」の一つに過ぎない、とでも言わんばかりのように、
どこか、今のままの人類の未来を否定的に描いているかのような印象があります。
きっとこれはL S ラウリーに限ったことではなく、当時の時代の風潮がそう思わせる方向に向いていた、
ということでもあったと思います。

一方、「人生って、そんなに悪いものじゃないよ」と、
「今の世の中」を素直に肯定しているのがマル・バートン。

彼の作品には、どんよりとした雨の日や雪の日の作品もありますが、
決して受ける印象までどんよりとしてしまうものではありません。
むしろ、明るく、心癒される印象さえあります。

こちらの作品についても・・そう思います。

古き良き時代のイギリスのカントリーシーン。
描かれている場所は、おそらくマル・バートン自身に所縁のあった場所なのでしょう。

生活の「糧」としてのペイントワークから解放され、本当に好きな主題だけを創作できるようになった時、
彼は楽しかった少年時代を回想するようになったのではないかと思います。

生い茂る木々に囲まれた我が家、裏に広がる広い池、家族が営む牧草地、
幼き日を共にしたペットのクロ(黒い犬)・・。

そこにいる人影は、マル・バートンの若き日の分身なのではないかと想像しています。

・・L S ラウリーの作品で登場する人影「マッチ棒男」は、背を丸めて下向きがちなのに対して、
似たような作風ながら、受ける印象は対象的です。

作品のタイトルは、 ”SUN GOING DOWN BOY(日暮れの犬を連れた少年)”。

これは筆者の勝手な解釈ですが、”SUN GOING DOWN(日が傾く)”と
”DOWN BOY(じゃれつく犬などに掛ける言葉。お座り/落ち着け)”を組み合わせたタイトルなのではないかと思います。

自身の住んでいた生家から見える夕日、幼き日に一緒に暮らしていた愛犬、
そして、夕飯の前にはしゃぎまわる愛犬を散歩に連れていく日常・・。

今の平和な日々のベースになった、古き良き時代。
イギリス人なら誰もが共感する、ベルエポックな回想シーンです。

マル・バートンの作品について、この作品も含め、すべての作品に共通していますが、
彼の描写には様々な「日の光」のもとに描かれています。

前述しましたが、時間や季節、天気や場所など、様々な要素によって変化する日の光に包まれた情景が、
彼の世界観といえるでしょう。

空模様や煙突から立ち上る煙など、L S ラウリーの作品も同様な描写といえなくもありませんが、
一様に薄暗く、どこか、ちょっと重々しい雰囲気です。

でも、マル・バートンの世界は、ホッとする落ち着きに満ちています。
誰もが記憶にとどめているなつかしさ、郷愁感があります。

今を生きる多くのイギリス人たちには、きっと「平穏な生活」があるのでしょう。
ならば、その今の生活の礎を築いた「過去」は、皆それぞれの想いを持ちながらも肯定しているはず、と思います。

苦しくも楽しかった古き時代、そして今迎える平穏な生活。
「人生そんなに悪いものじゃない」、これがマル・バートンのすべての作品に感じる、本質的な価値観です。

マル・バートンにせよ、L S ラウリーにせよ、どちらの作品の登場人物もそれは、
その時代の「人間像」を映しているアイコンのようなもの。

かつて、”ワン オブ ゼムone of them”だった人間像は、
今や”オンリーワンonly one”に変わったのだ、と、マル・バートンは暗に示唆しているようです。

「個」を押し殺したような人々が、黒煙を吐く工場街の街並みにいる。
人類の未来は個人の犠牲の上にしか見えなかった。
でも時代は変わった。
一人ひとり、個人にはそれぞれ楽しかった過去があり、平穏な今があり、望むべき未来がある。

L S ラウリーの作品にインスパイアされたと公言しているマル・バートンは、
その時代を描写するテクニックよりも、その時代の「鑑識眼」に一番強く影響されたのかもしれませんね。

アーティストとしての資質を感じさせる含蓄ある描写、真摯で生真面目ささえ感じる表現力、
シックな色遣いとビビットなアクセントカラーで時代と情景を印象付ける成熟したセンス・・。

現代的な感覚でアレンジされた、古典的な印象派のスタイルと思います。

目ではなく心でじっと見入ってしまうような抽象的な作品でありながら、とてもリアル。
過去を偲び、現実を見て、未来を描く。

疲れた心を癒してくれて、穏やかで優しい気持ちを取り戻してくれる、
そんな、共感を感じる描写です。

ちなみに、イギリス・20世紀印象派の巨匠、L S ラウリーは、生まれ育った町で生涯創作活動を行っています。
イギリス政府から5度も栄典を授けられながらすべて拒否した反骨精神にあふれたアーティスト。
近年、その多くの作品には世界中からの関心が集まっていて、
主要な彼の作品はロンドンのテートギャラリーやニューヨークの近代美術館など、
著名なナショナルギャラリーで見ることができます。

その他、個人コレクターによる多くのプライベートコレクションも存在していて、
世界的なオークションハウス、クリスティーズやサザビーズなどでそれらの作品群は取引されています。
落札額は申し上げるまでもなく・・近年は100万ポンドを超えるような、
アンティーク絵画並みになってきているようです。

さて、果たしてそんなL S ラウリーに感化されたマル・バートンはどこまでラウリーに近づいていくのでしょう?
そしてその作品は、今後、どのような価値を持つようになるのでしょうか?
デニムでは彼と彼の作品の将来を楽しみにしたいと思っています。

・・以上、長文申し訳ございません。
私感が中心なので、話半分程度にご理解くださいね。

しかしながら、そんなとりとめのないことを考えさせられる、秀逸なカントリーシーンです。
後世へ長く、多くの方に感じていただきたい名画だと思います。

インテリア性も高く、十分存在感はありますので、お客様を迎えるビジネスの空間にも最適、と思います。

ちょっとノスタルジックなコンテンポラリースタイルの素敵なタウンシーンを、
ぜひエントランスに、書斎に、リビングに・・。

本物を知るアンティークファンの方に、ぜひ。

(Sales/YM)

★EXTRA PHOTO

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

 

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

 

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

 

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

↑マル・バートンの作品例

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

(↑:感化されたLSラウリーの代表作であり彼の生まれ故郷を描いた作品)L.S. Lowry 'Industrial Landscape' 1955

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

(↑左)L.S. Lowry 'View Of A Town' 19XX
(右)L.S. Lowry 'A Market Place, Berwick upon Tweed' 1935 Sold 2009 £541,250

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

 

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

 

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

 

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

 

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

 

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スペック表

※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。

商品基本情報
品名 SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting
品番
PA0214
管理番号Lot18-13_0428
販売価格(税込) 51,840 円 在庫数 0
サイズ 幅 530mm  奥行 50mm  高さ 430mm  
※絵のサイズは幅390mm×高さ290mmです。
送料ランク・重量 ゆうパック140   送料目安:1,780円~2,260円 (沖縄 2,440円)  ゆうパックによる配送になります。
※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。  
商品分類 クラス
デザイン
ユース
ランク
カテゴリ 装飾品/Decor  >  絵画/写真/美術品
商品プロフィール
原産国 イギリス 年代2010年代
メーカー デザイナー
主要素材
主要素材の材質
主要素材の等級
商品の無垢率
カラー
塗装・仕上げ
その他素材
その他の素材のカラー
メンテナンス状況
コンディション 傷の程度
目立つ傷
交換・改造
実用性
商品プロフィール
原産国 イギリス 年代2010年代
メーカー デザイナー
主要素材ビーチ
主要素材の材質無垢材
主要素材の等級1級
商品の無垢率90%以上
カラー彩色系
塗装・仕上げ
その他素材
その他の素材のカラーその他
メンテナンス状況ノーメンテナンス
コンディション 傷の程度少ない
目立つ傷少ない
交換・改造あり
実用性あり
商品評価
デニムの総合評価
商品評価
デニムの総合評価

ご購入・お問い合わせ・入荷予約

装飾品/Decor  >  絵画/写真/美術品

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品番
PA0214
SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting
品名

SUN GOING DOWN BOY / Oil Painting

販売価格(税込) 51,840 円
通常価格 50,400 円
   
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