SF0141
ポーランド
2000年代 ページドPaged ベントウッドセティ No.4 Cafe DAUM 1848 / ダーク・ウェンジ
サイズ |
幅 1460mm 奥行 570mm 高さ 970mm 座面高 460mm 肘掛高 670mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
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Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
19世紀のヨーロッパ・カフェシーンを感じさせるデザイン・・。
通称「ダウムの椅子」と呼ばれているミヒャエル・トーネットの代表作、“No.4” チェア。
こちらはその名作椅子 “No.4” のバリエーションモデル、“No.4” セティになります。
“No.4”は、“No.14”やその他の「曲げ木椅子」のベースとなった、実質的なファーストモデルに。
生産量では“No.14”には及びませんが、世界史的には大変意義深い商品です。
すなわち、“No.4”は世界で最初に作られた「量産家具」と位置づけられています。
そんな世界の家具史、いや世界史すら動かすことになった、センセーショナルな“No.4”ですが、
この椅子が世にでてくるまでには長い道のりを経ています。
その歴史の扉を開けたのは・・、
ウィーンの中心街、コールマルクトにあった“カフェ・ダウム”の女主人でした。
その当時、ミヒャエル・トーネットの曲げ木技術は、特許を取得していたとはいえ、
まだまだ世間一般に受け入れられているものではありませんでした。
そのミヒャエルの技術を、一番最初に信用したのが彼女だったのです。
彼女は店の椅子を全てミヒャエルにオーダーしました。
ミヒャエルにとって、その喜びは衝撃的だったに違いありません。
おそらく全身全霊をささげ、製作したのではないでしょうか。
それを契機に誕生したのが世界初の量産型ベントウッドチェア、こちらのモデル“No.4”でした。
その凛とした、かつ優雅なスタイル・・。
しかしながら、150年以上の時を超え、今尚、私たちの心を魅了して止まないのは
その優れたフォルムのせいだけではないのかも知れません・・。
閑話休題・・こちらのNo4セティにつきましては、
ミヒャエル・トーネットの曲げ木技術を継承した曲げ木メーカーの1つ、
ポーランド・ページドPaged社により製作されました。
No4セティは、曲げ木メーカー各社の中で、唯一Paged社だけが戦後の時代から
継続して作り続けてきましたが、それも2000年代初期には生産が終了。
現在では、完全な絶版モデルとなってしまいました。
もはや入手できなくなってしまったことで、比較的新しいモデルながら、
ヨーロッパではコレクターたち垂涎のアイテムとなり、お店によっては、2000ユーロの値が付くことも。
※現在1€=約165円
こちらは状態から見て、おそらくPaged社最後の生産ロットに近いと思われるかなりコンディションの良い個体。
まさにコレクションピースです。
”No4”チェアシリーズの中でも、セティに関しては、かなり入手困難なアイテムかと思いますので、
お探しだったコレクターの方には、ぜひご検討いただくことをおすすめいたします。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
1848年、ミヒャエル・トーネットがデザインした「名作椅子」、ベントウッドセティ “No.4” ダウムです。
150年以上にわたり作り続けられてきた、歴史あるモデルになります。
こちらはごく最近、2000年代に作られたと思われる状態の良いユーズドクラスのアイテム。
デニムでも2000年代、新品のモデルを扱っていたこともあり、新品時の状態についてはよく理解をしています。
その観点から見ても、かなり使用感の少ない美中古品として入荷してまいりました。
製造はトーネット社の旧ポーランド工場を受け継いだ、ページドPaged社で行われています。
トーネット社のポーランド工場は、ウィーンとワルシャワのほぼ中央に位置するノヴォ・ラドムスクに、
1881年、トーネット社として6番目に設立した工場です。
その後、第二次大戦を経て、工場施設はポーランド政府に接収されてしまいますが、
国の管理のもとで、近代的な設備を導入しつつ、21世紀に至るまで曲げ木椅子をつくり続けてきました。
現在では、経営は国営から民営のページドPaged社に移行していますが、
ドイツの現ゲブルダー・トーネット社やデンマークの某有名家具メーカーのOEMを請け負ったりして、
家具メーカーとしては充分な実績があります。
こちらもイタリア・イタルコマITALCOMMA社(家具会社)のタグが付いていますが、
Made in Polandでお分かりのように、製造元はページドPaged社。
商品品質には確かなクオリティがあります。
ご存知の通り、こちらは無垢の木材を曲げて構成した「曲げ木椅子(ベントウッドチェア)」になりますが、
これほど長尺の「曲げ木」が行えるのは、ベントウッドメーカーと言えども、
限られたメーカーだけが行える職人的な「業(わざ)」。
3m以上もの長さをもつ後ろ脚、背あての見事な「唐草文様」などを見れば、
ほぼハンドメイドの工程によりつくられていることがうかがえますね。
長年培ってきたノウハウがあって初めて成立するデザインです。
ディテールについても、昔ながらの仕様。
ケインシート(籐張り座面)は機械編みではなく、手編み製。
シートの切れやほつれなどはありません。
カラーはベントウッドチェアの伝統色、”ダーク・ウェンジ” カラー(黒に近い茶)で
艶消しのラッカー塗装が施されています。
もともと軽くて丈夫なことで定評のあるベントウッドチェアですが、
手編みのハンドケインシートが採用されていることで、驚くほどの軽さを実現しています。
こちらのセティ、女性でも片手で持ち運びができるほど軽い。
その反面、木部フレームはとてもしっかりとしていて、安心して体重を預けることができます。
ということで、入荷時より状態の良いお品でしたので、
構造点検と、クリーニング&小傷消しでリフレッシュさせていきました。
まずは、各接合部の点検。
基本的に接合部はねじで接合されていますので、しっかりとねじ締め点検を行いました。
まだまだ長くお使いいただける状態です。
次に外観チェック。
使用感はほとんどない状態でしたが、保管傷や輸送傷はそれなりにありました。
タッチアップペイントの部分塗装で、1つ1つ傷を消し込んでいきます。
多少の色むらはの残っていますが、まずまず全体的にきれい目なコンディションと言えると思います。
最後は座面を「CR0291 HOWARD クリーナフィニッシュClean-A-Finish 473ml」で清掃し、
全体を蜜蝋ワックスでコーティングし、メンテ完了。
以上、これほどのコレクションアイテムですので、隅々までしっかりと点検&メンテいたしました。
いまや絶版モデルとなり、ヨーロッパのコレクターたちにとって、垂涎のお品となったこちらのモデル。
レアなアイテムで、かつ、めったにないグッドコンディションのですので、お探しの方でしたら必見です。
担当修理職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。
(Restorer/MS)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
ミヒャエル・トーネットが初めて曲げ木の特許を取得したのは1842年のことでした。
ただ、正確には特許権の所有者は息子たち5人の兄弟の名前になっています。
そして同年、彼は生まれ故郷のボッパルドに設立した家具工場を売り払い、ウイーンに移住しています。
当時ミヒャエル・トーネット46歳・・。
商人として脂の乗り切った年齢ですが、まさにこの時、
彼は人生の中で最大の決意をしたのではないかと史実から想像されます。
幼い頃から家具職人として修行を重ね、ようやく故郷で工場を持てるほどにまで出世し、
46歳にして、ある程度の財産を築き上げ、曲げ木の特許まで取得した・・まさにその時です!
彼は全てを捨てたのです。
特許の権利は次の世代に託し、築き上げた財産も処分・・。
彼は全てを「曲げ木」椅子の製作に賭けました。
・・そして7年後の1849年。
彼の「執念」とすらいえるほどの努力は、
“カフェ・ダウム”の女主人の「オーダー」によって報われることになります。
そして開発した商品コード“No.4”は驚くべき、“ハイテク”チェアでした。
まず、たった6つのパーツに分解できる“ノックダウン”型の椅子だったこと。
そして、前脚を座枠に差し込んでほぞで留めているだけの斬新な構造だったこと。
さらに前脚に無垢の「曲げ木」が使われていたこと。
・・後の大ヒット作、“No.14”チェアの基本形は、この時点ですでに確立されていたのです。
まさに数千年の「椅子」の歴史を覆すものでした。
もちろん、軽くて丈夫で、デザイン性に優れていたことはいうまでもありませんが、
普及を促す決定的なポイント、「ローコスト」だったことで、
当時のカフェの普及も追い風に、トーネットの曲げ木椅子は急速に生産数を伸ばしていきます。
そして、1851年にロンドンで行われた第1回世界万博への出展で銅賞を受賞。
「名誉」も手に入れ、“トーネット”の名前は一気にワールドワイドへ広まっていきます。
さらに“No.14”のミリオンセラーで、トーネット社は東ヨーロッパ全土にわたって工場を設立し、
後には全世界に販売拠点を持つ“トーネット帝国”と称されるまでに
急速に事業を拡大していくことになっていきます・・。
このように、一代でここまでのことを成し遂げた“ミヒャエル・トーネット”と言う人物は、
職人としてだけではなく、起業家としても、経営者としても類まれな才能をもっていたことと思います。
150年前、1脚の曲げ木椅子からビジネスの歴史を変えた、希代の天才“ミヒャエル・トーネット”・・。
こちらは、そんな彼の情熱の結晶=“No.4”。
そのNo4シリーズのバリエーションモデル、セティになります。
もはやこれから二度と作られることの無い、「歴史の一里塚」。
アンティーク・ベントウッドチェアにコレクターの方には見逃せない逸品です。
(Sales/TJ)
今では機械編みの座面を、後から座枠にはめ込む方式が主流ですが、
こちらの“No.4”セティは座枠に直接、籐ひもを打ち込んで(手編み)います。
・・手間のかかる、昔ながらの作業ですが、手編みならではの趣きがありますね。
↑脚の付け根に装飾されているNo4に特徴的な“リング&ボウル”
↑”No4” ダウムチェアシリーズ(左:サイドチェア/中:セティ/右:アームチェア)。
※19世紀末のTHONET社カタログより。
↑左は19世紀の100年もの”No4”ダウムチェア
↑右は同じPaged社製の”No4”ダウムアームチェア。
同じ会社製だけあって、アームレストの型が同型です。
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | ページドPaged ベントウッドセティ No.4 Cafe DAUM 1848 / ダーク・ウェンジ | |||
品番 |
SF0141
|
管理番号 | LOT25-1_0405 | |
販売価格(税込) | 231,000 円 | 在庫数 | 1 | |
サイズ |
幅 1460mm 奥行 570mm 高さ 970mm 座面高 460mm 肘掛高 670mm ※サイズはこちらの個体の実寸値です。(多少の採寸誤差はご了承ください。) ※新品当時のカタログ値サイズは幅1450mm×奥行580mm×高さ980mm(座面高460mm)です。 | |||
送料ランク・重量 |
Dランク 送料目安:10,945円~19,525円
(沖縄 29,095円)
らくらく家財宅急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ |
椅子/Chair
> セティ/ソファ
無銘の椅子コレクション/Premium Chair Collection > ベントウッド/トーネット |
商品プロフィール | ||||
原産国 | ポーランド | 年代 | 2000年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ラッカー塗装 | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | ポーランド | 年代 | 2000年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ローズウッド | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | 1級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | その他 | |||
その他の素材のカラー | 素材色 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | 少ない | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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