SU0203 イギリス 1900年代 アンティークブラス&サテンウッド エクステンションブックスタンド
サイズ |
幅 350mm 奥行 160mm 高さ 170mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
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Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
イギリス19世紀末から20世紀初頭に製作された、ブックスライド/ブックエンドです。
アンティークならではのコレクターズアイテムです。
いつのころからか、私たちの生活の一部、必需品となっていた”ブックエンド”。
そう、1枚のスチール版を型抜きしてL型(あるいはT型)に曲げた、おなじみの文房具のことです。
日本語では「本立て」などと呼ばれ、本の重み自体がブックエンドを支え、
それゆえに本を常に立てておくことのできるスグレものです。
本は寝かして積み上げてしまうと、下の方にある本は取りにくいし、
壁に立てかけたりしてもだんだん斜めになってしまってそのうち倒れてしまう。
本棚もびっしり詰め込まないと立ててはおけないですからね。
本がどれほど増えようとも、ブックエンドさえあれば、常に本はきちんと背表紙を向けて立てておける。
いつも何気なくブックエンドを見るたびに、
「これ考えた人、すごいな・・」と、ひそかに感心していたものでした。
でも、このスチール製のおなじみのブックエンド、実はそんなに古くからあったものではありません。
調べてみると、1870年には特許が取られていたようですが、普及したのは1950年代から1960年代ということ。
優れた機能をもちながらなかなか普及しなかったのは、おそらくスチールやプラスチックの日用品が
製造技術やコストの面で、まだまだ20世紀前半までは一般的ではなかったためでしょう。
ということで、おなじみのブックエンドの登場は20世紀後半、つまり現代まで待たなければなりませんでした。
では、ブックエンドが登場する以前は?
ようやくここからが本題です。
読む頻度の高い本というものは今も昔も、取りやすい机の上においておくもの。
ブックエンドがない時代は、想像ですが、一般的には何か支えになる「重し」を用意し、
本が倒れないように一番端の本にあてていたのではないかと思います。
でも、裕福な家庭ではそんな不粋なことはしません。
専用の”ブックシェルフ”をデスクトップに置きます。
かつては書籍自体が高価なものでしたが、お金さえあれば蔵書はどんどん増えていくもの。
そんな時代に重宝されたのが、こちらの伸びるブックシェルフ=”ブックスライド”だった、というわけです。
豪華な本の体裁に位負けしないよう、側板にはソリッドブラスの装飾でデコレートされ、
素材には宮廷家具の代名詞と言われる大変希少で木目の美しいサテンウッド材を使用。
使わない時には、ペタンと折りたたみ式にできる機能性など、
さすが富裕層がもつための高級品だけのことはあります。
合理化が最優先の現代の「もの作り」では、二度とつくられることのない贅沢品でしょう。
アンティーク品の世界では、このように今では失われてしまった「生活文化遺産」が星の数ほど眠っています。
このブックスライドも、まさにそんなアンティークならではのアイテムの一つ。
ぜひアンティーク上級者の方のお手元に・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
素敵なエクステンション式のブックシェルフです。
かなり古い時代の古いお品で、素材はおそらくサテンウッドではないかと思います。
ウォルナットやマホガニーではないかと思われるパーツもありますが、
主材に当たる側面板は、経験的な観測ではサテンウッドのように見えます。
サテンウッドは17世紀以降、西インド諸島の植民地より19世紀ごろまでヨーロッパに輸入されていた高級家具材。
その艶のある繊細な杢が、主に王侯貴族に好まれ、宮廷家具の代名詞のように珍重された銘木になります。
サテンウッドは狂いをおこしにくい材で、このような機能家具には適材だったと思われます。
泣き別れするエクステンションパーツには後年の修復によるものか、諸材が混じっているように見えますが、
突き合わせたときにはきちんと木目がそろうように面取りされている材はサテンウッドと思われます。
無垢にありがちな反りや歪みもなく、今でもスライド、折りたたみは実用的に機能しています。
素晴らしい製造精度と良材です。
総じてとても作りの良いハンドメイド品と思います。
全てのパーツは完全に分解して、チェックを行っています。
さて、丁寧に使われてきたものと思われ、小キズも少なめで、コンディションはとても良いです。
過去に割れを接着した後などはありますが、深刻なダメージはありません。
小傷は年代なりに存在しますが、商品価値を損なうほどのものではないと思います。
数か所ほど角にチップはありましたが、丁寧にパテ埋め+タッチアップ処理で修復しています。
現時点で外装に損傷はありません。
塗装面ではそれほど疲れは見えませんでしたが、やや退色が気になったので、
リフレッシュ塗装をすることにいたしました。
塗装するためには、このデコラティブなブラスパーツを外す必要があります。
外さなくても塗装できなくもありませんが、仕上がりレベルが違うのでやはり外すことに致しました。
外すには飾りとなっている「太鼓鋲」を一つ一つ抜いていかなければなりません。
太鼓鋲は今でも入手可能ですが、現代品とアンティークでは質感が違うので
出来るだけオリジナルを折らないように気をつけて外します。
幸い、一つも欠かすことは無く外すことに成功いたしました。
製作されて1世紀以上、一度も外されたことは無かったことでしょう。
くっきりと跡が残っていました。
外したパーツは「CR0245 ハガティHAGERTY カパーポリッシュ200ml」でしっかりと磨き込みます。
もちろん、太鼓鋲の頭もピカピカにします。
その他、真鍮ヒンジも外し、しっかりとクリーニング&ポリッシュを行いました。
真鍮パーツ類は全て往年のつややかなゴールドに再生しています。
ちょっと気になったのが、このブラスパーツの上に取りつけられていたベークライト製と思われる星型の飾り。
ベークライトは1870年代には既に開発されていましたが、普及したのは1920年代以降。
とすれば、このブックスライドも推定年代はもう少し後か?
まあ10年や20年の差はアンティークでは誤差の範囲内でしょう。
それよりもさすがに骨董のベークライト、ひびが入っていて作り直した方が良いかな、と思われました。
現代では塩ビシートなどのプラ板は、ホームセンターに行けば購入できますので、
型取りして丁寧に切り出せば、同じようなパーツは製作できるでしょう。
しかしながら、前述したように時代考証のための重要なパーツでもあります。
安易に交換しない方が良いと思われました。
そこで、割れたプラスチック樹脂を完全に修復する事はできませんが、
何とか形を整えて、このパーツも残しておくことに致しました。
幸い完全に部品が欠損している訳ではなかったので、プラスチック用のエポキシ樹脂で割れをつないだ後、
色つけ処理をさせていただきました。
若干修復には無理があるので、あまり自慢できる仕上がりではありませんが、
アンティーク品として気にならない雰囲気レベルにはなっていると思います。
パーツの手入れをしながら、木部は英国直輸入のオイルステインでフレンチウォルナット系のレッドブラウンに着色。
仕上げは当時も使われていた天然樹脂製のシェラックニスでフィニッシュです。
最後は塗装の完全乾燥を待って天然蜜蝋ワックスを使用して隅々まで磨き上げて仕上げます。
また、可動部は総チェックをしましたが、特にスライドやヒンジの動きに問題はありませんでした。
スライディング機能はレールにガタはなく、ピシッと突き合わせが決まっていて、今なおスライドは良好。
ヒンジも特にダメージなく、折りたたみと本の重みを支える機能は十分果たしています。
以上、今では見られないとても良質なブックスライドです。
アンティークコレクターのためのコレクションアイテムです。
担当職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
サテンウッド&ウォルナット製の高級ブックエンドです。
サテンウッド特有の艶のあるアンティークレッドブラウンカラーに、
ブラスの装飾が映えて、とても美しいブックエンドです。
また、エクステンション機能があるので、蔵書の増減に対応ができます。
きちっと本がディスプレイできて、とても便利ですね。
アンティークなデスクの上には洋書をこんなブックラックで並べておきたいもの。
現代のスチール製ブックエンドではちょっと絵になりませんからね。
コンディションも良く、これからも永くお使い頂けるプチ・アンティークだと思います。
この機会にぜひご検討ください!
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | アンティークブラス&サテンウッド エクステンションブックスタンド | |||
品番 |
SU0203
|
管理番号 | Lot14-36_1129 | |
販売価格(税込) | 27,000 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 350mm 奥行 160mm 高さ 170mm ※ブックエンドを最大に広げた際の幅は560mmになります。 | |||
送料ランク・重量 |
ゆうパック60 送料目安:810円~1,300円
(沖縄 1,350円)
ゆうパックによる配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 雑貨/Miscellaneous > その他の雑貨 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1900年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン&ニス&ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1900年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | パイン | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | 1級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | 金属 | |||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 年代なり | |||
交換・改造 | 年代なり | |||
実用性 | 年代なり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
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