TB0759
イギリス
1720年代 スーパークオリティ アーリージョージアン キューバンマホガニー ドロップリーフテーブル
サイズ | 幅 410mm 奥行 1055mm 高さ 730mm 最大拡張幅 1235mm |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
何と!今から3世紀前のアーリー・ジョージアン製!
しかも幻のキューバンマホガニー総無垢で、天板は一枚板!!
最高級クラスのスーパーアンティークが入荷いたしました。
英国家具の黄金期、ジョージアン初期のドロップリーフテーブル、通称“ゲートレッグ”テーブルです。
ディーラー情報によれば、18世紀初頭、今から300年前に作られたものになります。
・・アンティーク業界で、アーリー・ジョージアンといえば、一般に1714年から1760年の期間をさします。
ジョージ1世(1714-1727)と2世(1727-1760)が在位していた治世下で、
こちらは初期も初期、ジョージ1世の時代に作られたテーブルと英国で鑑定されています。
ちなみにジョージ3世(1760-1820)の時代を(ミッド)ジョージアン、
ジョージ4世(1820-1830)からウィリアム4世(1830-1837)にかけての時代をレイトジョージアンと呼んでいます。
ジョージ1世の時代は、家具にマホガニーを使うことが流行し始めた時代。
デザインは先代のクイーンアン(アン女王1707-1714)の時代のデザインをそのままを継承していたようですが、
素材の流行はウォルナットから、植民地より流入してきた高品質なマホガニー材へと、
人気の移行が進んでいました。
ここで、ちょっと注意が必要なのは、そもそも、1720年当時の家具というのは、
現代の感覚の「家具」とは、全く異質なものであること。
家具は王侯貴族のぜいたく品で、当然、家具の量産化も始まっていない頃ですし、
デザインと製造を合理化させたトーマス・チッペンデールすら、まだ世に登場していない時代だったのです。
部品を専門に製作する挽物師や指物師、彫刻師、などといった家具産業としての専門職は登場していたようですが、
基本的にはすべて、1つ1つ考えながら手作りで家具を作り上げていた時代。
つまり家具はその身分と用途に合わせ作られた1点もので、
王侯貴族はお抱えの家具職人が最新の家具を製作していました。
一方、中産階級(ブルジョアジー)のお金持ちは、都市部にある家具工房に依頼して、
宮廷家具に似せた流行の家具を作らせていました。
基本的に一般に流通している「アンティーク家具」というのは、主に後者、
つまりこの中産階級のために作られた、その時代最新の家具をさすことが多いのですが、
初期のころの中産階級の家具というのは数が非常に少なく、また宮廷クラスの家具とも区別がつきにくいので、
一般にアーリージョージアンのアンティーク家具が一般のアンティークマーケットに出てくることはめったにありません。
そういった事情を考慮していただければ、このテーブルの貴重さはお分かりいただけるのではないかと思います。
ちなみに、当時の一般庶民、いわゆる小作人たちの家具は?
・・といえば、田舎の村の大工が作っていたそうです。
材料は軟質で、製作技術も低く、デザインも当時にすれば時代遅れだったものが多かったようで、
現存しているものはブルジョアジーの高級家具よりもさらに少ないです。
逆に、その当時の家具が今残っていれば、その希少性から高級家具以上の値がつくかもしれませんけど、ね。
さて、こちらのテーブルについて。
希少性が高いことはお分かりになられたかと思いますが、価値が高いのはレアなためだけではありません。
家具としての歴史性にも非常に注目されます。
まず、18世紀後半の産業革命以前、
つまり家具が「家具産業」として工業化される大きなターニングポイントが1720年ごろですから、
こちらの家具がちょうどその分岐点で製作されていること。
近代化以前の家具、すなわち、ほとんど美術品と同じように製作技術が極まっていった時代に作られたものですから、
そんな時代を背景にした家具の、品質の高さについては全く申し分ありません。
こちらの天板に施された彫刻を見れば、一目瞭然。
あたかも絵画の宗教画のような”アダムとイブ”の描写です。
これは「家具師」が製作したものではなく、「彫刻師」が創作したものであることは明らかでしょう。
当時はまだ”ダイニングテーブル”という家具そのものが存在していなかった時代ですので、
天板が凸凹していて使いやすい使いにくい、などという機能的な発想は2次的な(商業的な)もので、
製作者のポリシーが第一、デザイン性は機能性に優先されていたのだと思います。
きっとテーブルの広い天板面は、アーティストにとってはキャンバス以外の何物でもなかったのでしょうね。
美術品と呼ぶにふさわしい仕上がりです。
また一方で、1710年から1720年ごろに作られた家具のデザインは、
ジョージアンという「英国家具の黄金期」と呼ばれている時代の中でも、
特に「もっとも輝かしい時代」のデザインと言われています。
これは1740年以降に作られた現代の家具のルーツとなる良質な家具の、
さらにそれらの家具のマザーモデルと言われているからです。
例えばこちらのテーブル。
そのテーブルデザインは、ピュアな”クイーンアン”様式。
構造自体は、ジョージアン期に流行した、4本足のゲートレッグ型の折り畳み構造で、
スタンダードといえるものですが・・チッペンデール以前のクイーンアンデザインなのです。
後年、チッペンデールをはじめとして、クイーンアンスタイルは様々な様式デザインに取り入れられるようになりましたが、
こちらはクイーンアンの時代(ジョージ1世の時代はまだクイーンアンデザインが主流だった)のクイーンアンデザインです。
脚の付け根にアカンサスリーフを伴ったローレリーフ(浅彫り)、
そして”パッドフット”型の「猫足」の脚先にも、同様にアカンサスのレリーフを呼応させた生粋のロココ様式・・。
「本物」中の「本物」です。
また素材品質の高さについては多くを語る必要はないでしょう。
マホガニーといえば家具の高級材と言われていますが、マホガニーにも様々な銘柄があって、
そのトップに君臨するのが、”ジャマイカンウッド”と”キューバンマホガニー”。
いずれも稀代の銘木と言われている逸材です。
現代で最高級材と言われているホンジュラスマホガニーが、
「あまり良くない」と言われていた時代の最高品質ですから、次元そのものが違います。
こちらのテーブルの天板、これだけ大きな面積を、そのキューバンマホガニーの一枚板・3枚継で構成しています。
信じられますか?
今では入手困難な材料、南洋系のマホガニーですら、これほどのサイズ、1枚○○万円はすると思います。
しかも無垢で、3世紀もの歳月が経過しているのに変形はほんの誤差の範囲内、という逸材のマホガニーです。
脚もかなり細くシェイプされていますが、ご覧のように未だに端正なラインをキープしています。
色つやの違いを見れば明らかですが、かつての植民地産の上級マホガニーであることはまず疑いはありません。
日本でいえば江戸時代前期にあたるころの家具でしょうか、
それでいて、このコンディションです。
300年という数々の歴史の大波を何事もなかったように乗り越えてきたこのテーブル、
正に「人類の文化遺産」、博物館級のアンティークと断言させていただきます・・。
(Buyer/SD)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
ジョージアンのテーブルで、実際に使われてきたものですから、
入荷時の状態が良いわけはありませんよね。
300年ほど使われてきた無垢の家具です。
存在しているだけで奇跡と思います。
・・ところが、驚くべきことに良好なコンディションでした。
おそらく、実用アンティークとしてではなく、コレクティングファニチャーとして、長く流通してきたためなのでしょう。
まず構造面では、ほぞ組は割としっかりしていました。
この細い脚回りでも、それなりに実用強度は保たれています。
接合部は出来るだけ細かく、その他、脚の裏まで、また分解もしてチェックしています。
この時代のゲートレッグテーブルは、拡張板を支える開閉式のゲートレッグの構造部が、
主に躯体と同じマホガニー製で製作されていることが多いのですが、
こちらのテーブルもその腕木の出し入れをつかさどる支点の部分が、マホガニーのとも材で、
その支点にあたる部分は「木製ヒンジ」に削りだされています。
しかしこの木製ヒンジ、金属製のヒンジと違って長年の使用で摩耗し、
遊びができてしまいやすいんですよね。
表面的にはコンマ何ミリ程度の遊びで、両サイドの拡張天板も下がる事はなく、
ゲート自体が摩耗の分、わずかに横にゆらつくだけですが、これを完全に治すのは難しいことです。
まあ、使用上の耐荷重などには影響しませんし、ご利用上には差し支えはないので、
特に気になるということはありませんが、こちらのテーブルについては、ほぼその木製ヒンジの摩耗すらほとんど確認できないレベルです。
その点でも非常に良い状態と思います。
もちろん、木製ヒンジや金属製ストラップ(丁番)は微調整し、安心してお使いいただけるように見直してあります。
塗装面でもまずまず。
これほどの家具ですので、ピカピカにリフレッシュさせなければ、という使命感から、
全面塗装せざるを得えませんが、基本的には、ちょっと色あせた古びた感じ、程度での入荷で、
細かな傷をのぞいては、そのままお出ししても問題がないほどの状態でした。
この状態からさらに、「家具の宝石」=キューバンマホガニーの色艶を再生すればどうなるか、
ますます楽しみになってきました。
さて、実際に行いましたメンテナンス作業に関しまして。
まずは構造面の再生。
脚はほぞなどが折れたり割れたりしている部分はありませんでした。
多少、接合のゆるみが感じられた貫に関しましては、締め直しをしておきました。
実用には問題ない程度には再生されています。
細い4本脚ですが、ガタつきも出てはいません。
お届け前には、もう一度がたつきぐらつきのチェックを行います。
天板は当然、無垢の収縮変化はあるとは思いますが、全体的に、ほとんど目視ではわからないレベルです。
ありがちな段差や拡張板の下がりもほとんどなく、調整不要でした。
3世紀を経てもこの精度、本当に驚くべき素材品質、そして職人技です。
その他、外観のダメージもほとんどなく、構造に影響する箇所はありません。
その点でもこのテーブルはとても幸運だったと思います。
次に全体のクリーンアップ。
デニム独自配合のメンテナンスオイルを使用し、保湿とともに磨きあげを行います。
清潔に感じられる状態です。
そして仕上げ塗装。
無垢のテーブルなので全面に大型サンダーで一気に行きたいところですが、
小型サンダーを平らな部分のみ、優しく使用。
彫刻があるのでハンドサンディングをメインに旧塗装を全剥離します。
・・結果、予想通り素晴らしい赤みのある、かつ筋目の良い、”キューバンマホガニー” があらわになりました。(喜)
きめが細かく、狂いの少ないこの素材、高級楽器などで人気があるのも納得です。
(キューバンマホガニーのギターなんて言ったら、このテーブルくらいの値段ではすみませんよね!)
レッドマホガニーのオイルステインで着色した後、英国伝統の天然樹脂製シェラックニスで全面塗装いたしました。
仕上がりはお写真の通りです。(エクセレントです!)
尚、旧塗装の剥離は、過度に削ってしまわないよう、最低限の塗装面だけを削りおとしています。
そのため深めのへこみや線傷などは多少残っておりますが、
いずれもアンティークの味程度に感じていただけるレベルです。
お写真にてご確認ください。
以上で一通りのメンテは完了。
塗装の乾きを待って天然蜜蝋のビーズワックスで磨きあげてお届けいたします。
とにかく、かなりの強運で生き残ってきたラッキーなテーブルと思います。
メンテには手を尽くしましたが、何せ300年以上も使われてきたものですから
多少のことは大目に見てやってください!
(特に拡張板は、上から体重をかけるなど、激しい使用は避けてくださいね。)
担当職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。
(Restorer/SD)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
今から何と! 300年前に製作された、
かの名高い“ジョージアン”のドロップリーフテーブルです!
それにしても、すごいですね・・。
最古クラスのアンティークなのに、信じられないほどのグッドコンディションです!
普段は畳んだサイズでコンパクトに。
何か作業をする時にはリーフを広げスペースを拡大。
デザイン性はもとより、ティーテーブルやオケージョナルテーブルとしての利便性も十分で、
何とも頼もしいテーブルではないでしょうか・・。
アンティークならではの重厚な存在感も、
お写真を通してご納得いただけるものと思います。
美しい木目の天板はまさに天然のアート。
さらにその天板に、これでもかと施された彫刻・・。
じっくりと味わってください。
質・実ともに高く評価できる、
“ジェニン・アンティーク”(真のアンティーク)ですが、
まだまだこれからも充分永くお付き合いいただけるクオリティです。
21世紀に引き継いでいくべき、「生活文化遺産」と評価しております。
デザイン、つくり、質、機能性、その全てを高く評価できる
良いお品だと思います。
まだまだこれからも充分永くお付き合いいただける状態ですし、
商品性を考えればかなりのお値打ち品と思っております。
ぜひこの機会にご検討ください!
尚、実用用途で、天板にガラスやアクリルトップ、ビニールが必要な場合には別途製作も可能です。
お気軽にお申し付けください。
※素材に合わせてお見積もりいたします。
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | スーパークオリティ アーリージョージアン キューバンマホガニー ドロップリーフテーブル | |||
品番 |
TB0759
|
管理番号 | Lc24-5_1017 | |
販売価格(税込) | 432,000 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ | 幅 410mm 奥行 1055mm 高さ 730mm 最大拡張幅 1235mm | |||
送料ランク・重量 |
Cランク 送料目安:7,535円~13,035円
(沖縄 18,865円)
らくらく家財宅急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 家具/Furniture > テーブル |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1720年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン・ニス・ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1720年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ウォルナット | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | S級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 少ない | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | なし | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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