BR0171
イギリス
1780年代 ジョージアン カントリーオークビューロー
サイズ |
幅 1090mm 奥行 540mm 高さ 1115mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
何と! 18世紀のカントリービューローが入荷してまいりました!
それも「英国家具の黄金期」、“ミッド・ジョージアン”のリアルタイムなオークビューローになります!!
今から230年前という、驚くべき“スーパーアンティーク”です。
・・私たちが英国よりアンティーク家具の直輸入をはじめて、
かれこれ6年が経過しましたが、デニム以前の「無銘の椅子」時代も含め、
筆者の記憶の限りでは、これが最も古い「函もの家具」になると思います。
もちろんチェアやテーブルなど「脚もの家具」では、300年以上も前のアンティークも入荷してきたことはありました。
しかし、「函もの」に限って言えば、私たちデニムの中だけでなく、
日本に輸入されたこれまでの英国アンティークの中でも、最も古い部類のビューローに分類されるのではないでしょうか。
(あくまで個人的な推測です・・。)
実際、19世紀初頭のジョージ4世治世下、“レイトジョージアン”ならば、
日本中探せば、まだジョージアンビューローの見つかる可能性はあるかもしれません。
でも、18世紀後半のジョージ3世治世下、
それも“ミッド・ジョージアン”初期のカントリービューロー、という事になれば、
まず、現在の日本のアンティーク家具市場では、このビューロー以外、存在していないことと思います! (エヘン。)
つまり今の日本の中では、こちらが最も古い「英国アンティークの函もの家具」、という事になります。(自画自賛)
※もしこちらのビューローより古いビューローが存在しておりましたら、ぜひ教えてください!
さて、私感はこのくらいにして、こちらのビューロー、まさにジョージアンスタイル、ど真ん中のデザインです。
スクエアなフォルムに、脚元はブラケットフット(囲み型台座の脚)、オーク無垢の躯体にダークなステイン塗装、
そしてお決まりの“スワンネック”(白鳥の首)型の高級ソリッドブラス(真鍮無垢)ハンドル・・。
絵にかいたようなジョージアンスタイルです。
これぞ、生粋の英国伝統スタイル。
ジョージアンといえば、世界最高水準をもつ英国家具の歴史の中でも、
「英国家具の黄金期」と呼ばれるほど、ハンドメイド家具の製作技術水準がピークに達した時期です。
つまり歴史上もっとも良質な家具がつくられていた時代、と言い換えることもできるかも知ません。
このビューローは、まさしくそのど真ん中で生まれた家具です。
その価値はお感じいただけることと思います。
ところで話は横道にそれますが、このビューローが作られたころ、イギリスでは産業革命の時代でした。
産業革命を境にして、当時イギリスは急速に国力を高め、近代化していきますが・・、
でもそれは、きっと、歴史の教科書に書かれているうわべだけのお話。
実際の庶民の生活は変わらず苦しく、重税にあえぎ、疫病すら蔓延していたと聞きます。
つまり、何が言いたいのかといいますと、「ジョージアンの家具」などと呼べるものを所有できたのは
ほんの一握りの有産階級の富裕層だった、ということ。
いやもしかすると、貴族階級だったのかもしれません。
という事は、このビューローの作りの良さ、質の高さは、そうした多くの貧民たちの血税の上につくられたのかな・・、
などということ考えながらこのビューローを見ていたら、何だか、ちょっと複雑な気分になりました。
う~ん、これはもう家具というよりも、一つの歴史的な「生活文化遺産」ですね。
大切に未来へと残していかなければならない・・。
ということで、次の世代へと長くこの価値を引き継いでいっていただける方、
ぜひご連絡お待ちしております。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
230年前の家具として、パーフェクトコンディションとご案内させていただきます。
でも・・230年前のアンティークです。
アメリカ合衆国の独立宣言が出されたのが1776年ですけど、
このビューローはそれと同時代に作られたものですので・・。
あくまで2世紀以上前の家具としてコンディションをご理解ください。
ここに至るまでには修復の長い道のりもありましたし。
素材はオークの総無垢。
2世紀にもわたってほとんど変形していないところがすごい。
一部脚回りや引出しの底板など、構造材にはオールドパインと思われる材料も使われています。
いずれも破損やゆがみなど、ダメージは奇跡的にありません。
内部を見るとジョージアンの時代、独特の荒削りの板材が使われていたり、
接合部の形状も当時の仕様であることがわかりました。
まぎれもなく本物。
ちなみにそれほど大きい家具ではありませんが、その存在感は別にして、その重量は横綱級。
男性でも一人では動かすのは困難かもしれません。
さて、まずはこれほどのアンティークですので、なるべく商品のオリジナリティを維持しながら、
実用レベルにまで再生していくことを目標に、修復作業にかかりました。
まず塗装面。
「古艶」の出た良いコンディションでした。
2世紀もたつと普通は幾層にも汚れが積み重なって、古い塗装面は剥離しないと塗装が難しいところですが、
こちらに関しては、普通に良い状態でした。
もしかすると、遠くない時代にレストアを受けている?
そして構造面。
数十年もすれば、良質な家具でも精度が狂ってくるといわれる総無垢の家具で、
230年もの歳月が経過しているのです。
普通でしたらただで済むわけはありません。
実際、木割れ、ほぞ抜け、木の収縮による接着面の剝れなど、
以前に入荷したジョージアンビューローは、躯体全体がゆらゆらと揺れてしまうような状態でした。
そのままではとても実用は無理・・。
しかし・・こちらのビューローは、普通に実用コンディションを維持していました。
やっぱり一度、いや何度か、レストアは受けていたことでしょう。
それにしても、レストアを受けたことがあるといっても、2世紀前の家具ですよ。
さすが世界史上もっとも良質な家具と称されるジョージアンの家具!
修復を前提とした構造にするには手間暇はかかりますが、だからこそ、こうして何世紀にもわたって
英国の優良な家具は生き続けているのでしょう。
といっても、現代の量産家具を否定するものではありませんけど。
さらに付属品類。
鍵はもちろん付属してはいませんでした。
しかし、シリンダー側は壊れていなかったので、合い鍵が作れれば復活しそう。
鍵もジョージアンオリジナルのもの。
ドロップデスクの鍵は下のチェスト部と違っていましたのでここだけは交換されたようですが、
こちらはシリンダー側も調子が悪いので、それを修理した上でキーをつくる必要がありました。
取っ手は、おそらくオリジナルと思われますが、これも奇跡的に全てダメージなく揃っていました。
また、デスクトップの棚に飾られている透かし彫りの装飾が、1つ(一番左)欠損していました。
これは製作する必要があります。
というわけで、ジョージアンのビューロにしては割と状態の良い方だったと思います。
でも、とても1週間やそこらで終えられるものではありませんですけど。
さて、修復の作業はまず実用性の回復から取り掛かりました。
ほぞ抜けや接着面の剝れなどを徹底的にチェックし、実用性の確認を行いました。
しかし、幸運なことに一般的なアンティークの締め直し作業で再生可能でした。
後の作業に手間取りそうでしたので、構造部の状態が良かったことは本当にラッキーでした。
また、構造部のメンテナンスの際、同時に欠損していた飾りも作成しておきます。
次に鍵の機能の再生です。
これができれば当時のビューローとしての実用性は完全に回復します。
ロックは引出し4段分全てとデスクトップに1つ、と計5つついていました。
全ての鍵をはずし、全てロックを分解いたしました。
明らかにジョージアンの時代のオリジナルキーでした。
この時代の鍵をつくるのはちょっと難しい・・。
←右がジョージアンの鍵、左がヴィクトリアンの鍵。
ドロップデスクの鍵は後年、100年前くらい前に交換されたものでしょう、
デニムの通常ストックの鍵で製作できそうなロックでした。
ただ、こちらは内部のばねが外れやすくなっているのでそれを直す必要があります。
うまくいくかどうか・・。
それにしても200年前の鍵はしっかりと使用可能な状態で、100年前の鍵は構造補強が必要とは・・。
さすが「英国家具の黄金期」、ジョージアンの家具の偉大さはこんなところでわかります。
結果、全て鍵は再生成功。
ドロップデスクのみ、再調整が必要なのでお届け前にもう一度メンテナンスいたします。
構造面や鍵が再生されたことで実用アンティークとしてのめどがつきました。
あとはどこまで商品として魅力的に見せられるか、塗装の再生です。
塗装の前に、ますは大掃除。
まず、引出しや内部の掃除から。
ウッドトリートメントのリンスドオイルを使用し、躯体をひっくり返して拭きあげました。
ただし、引き出し内部は汚れが結構あったので、サンドペーパーで全て削りおとすことにいたしました。
引出しの数・・デスクトップまで含めるとその数10杯!
一つ平均30分で10杯あると何時間かかるでしょう?
手が痛い・・。
外装はある程度「味」は残しておかないと不自然になってしまいますが、
やはり古い家具は旧塗装の剥離が必要なもの。
しかしこちらのビューローは、天板とデスクトップ面、書記板、いずれも旧塗装を剥がす必要はありませんでした。
全体に塗装面についてはステインで補色するだけで、時代感を残した良い風合いになりました。
仕上げは英国古来からのシェラックニスにて。
当時の容姿が再生できたのでは、と思います。
お届け前には天然蜜蝋のワックスで磨きあげてお送りいたします。
あと忘れてはならないのが、取っ手について、でした。
家具の表情に影響する重要なパーツですので、これらも大切に扱う必要があります。
アンティークらしくヤケた表情で見せるか、磨きあげてピカピカにするのか?
う~ん、デニムはやっぱり後者を選びます。
しかも、これら全て、明らかに230年前のオリジナル、ソリッドブラス製でした。
この価値を考えると・・やっぱり、磨かなきゃ。
という事でせっせと磨くこと、○○時間。
金ぴかに輝く(とまではいかないかもしれませんが)スワンネックハンドルが再生されました。
ちなみに、書記板を引き出す際に、支えの横貫が両サイドにありますが、
この支柱を引き出す際につまむ「つまみ」も磨きの対象。
あと、デスク内の小引き出しのつまみももちろん磨かなくてはなりません。
長かった・・。
磨き上げが終わって、ひとまず完了。
全ての金具を元に取付け戻します。
かなり手を尽くしたつもりですので、2世紀以上前の家具とはいえ、
これからも実用家具としてお使いいただけると思います。
大切に長くご利用になってください。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
今から何と!!230年前に制作された、“ジェニン・アンティーク”(真のアンティーク)のビューローです。
とてもそんな長い時を経ているとは思えないほどの洗練された容姿。
実物をご覧いただければ、たぶん想像以上だと思います。
正真正銘の本モノ、“ジョージアン”の家具です。
質の良いオークの総無垢製で、
現代家具にはない贅沢さとしっかりとした作りを感じさせます。
通常のビューローに比べやや大きめのサイズで収納性も高く、
便利にお使いいただけると思います。
木肌もアンティークならではの、あめ色に輝くオーク、
まだまだ、これからのお付き合いによっては、
より一層深みは増して行きそうです。
現代家具では味わえないこの木肌の古艶と木目・・。
永くお供いただけるアンティーク、と評価しております。
「和骨董」やアメリカンヴィンテージなどとも馴染みやすそうなプレーンなデザインで、
コーディネイトいただける範囲も幅広いと思います。
これからアンティークを揃えていこうとお考えの方にも、
アンティーク上級者の方にも、
きっとご期待に沿えるビューローと思います。
将来資産としてご期待いただける「家財」としても。
ぜひこの機会にご検討いただければ幸いです!
(Sales/TJ)
↑白紙はA4サイズです。
↑ジョージアンの時代の工法であることを示す特殊な引き出しの前板形状とハンドメイドの不均等な蟻組。
↑白紙はA4サイズです。
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | ジョージアン カントリーオークビューロー | |||
品番 |
BR0171
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管理番号 | LC15-11_0727 | |
販売価格(税込) | 210,000 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 1090mm 奥行 540mm 高さ 1115mm ※天板の有効域は、幅1025mm×奥行き645mm×天板までの高さ890mm ※引き出しのサイズは、幅一段目910mm、二・四段目1000mm、三段目1005mm×奥行き一段目・三段目・四段目490mm・二段目485mm×高さ一段目85mm、二段目110mm、三段目130mm、四段目160mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
Dランク 送料目安:10,945円~19,525円
(沖縄 29,095円)
らくらく家財宅急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 家具/Furniture > ビューロー/ビューローブックケース |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1780年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン&シェラックニス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1780年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | マホガニー | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | S級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | 金属 | |||
その他の素材のカラー | 素材色 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 年代なり | |||
交換・改造 | あり | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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