HC0390
イギリス
1870年代 ヴィクトリアン パピエマーシュPAPIER-MACHEバルーンバックチェア
サイズ | 幅 435mm 奥行 460mm 高さ 800mm 座面高 450mm 座面奥行 320mm 座枠高 410mm |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
とっても華やかな“ミッドヴィクトリアン”の椅子が入荷いたしました。
19世紀半ばのイギリスで製作された“バルーンバック”と呼ばれる高級サロン(客間)チェアです。
※こちらのチェアは2脚ペアで入荷しました。
ヴィクトリア女王治世下の“ヴィクトリア”期には豪華絢爛、華やかなスタイルの椅子が数多く製作されました。
このバルーンバックチェアもそんな芸術的なプレミアムチェアのひとつ。
繊細なラインのフレームは、100年以上経過しているのが嘘のように若々しく
つややかな漆黒のフレームが21世紀の私たちに「永遠の美」を誇示しています。
そんなバルーンバックチェアの中でも、こちらはパピエ マーシュPAPIER-MACHEという
当時の特別な装飾法で飾られた、とても希少なチェアになります。
パピエ/ペーパー・マーシュとは、フランス語で「切り刻んだ紙」の意。
大雑把に言うと、紙を何層も重ねて糊などで固めて成型加工した技術のことをそう呼んでいて、
わかりやすいイメージとしては、日本の「張り子」を想像してみていただければと思います。
そしてその塗装は、多くが漆塗りで仕上げられ、金粉や金箔、色エナメルで彩ったり、
あるいは真珠貝/マザーオブパールなどの薄片を張り付けたりして、装飾過多とも思われるほど、豪華なものでした。
「漆」、そして「張り子」とくれば、日本の工芸品をイメージしてしまいますが、実際、
一般的に、パピエマーシュは日本趣味的な装飾技法とみなされることが多く、
”Japanese papier-mache”などと紹介されているアンティークチェアをしばしば目にします。
ちなみに、19世紀半ば、パピエマーシュは、英”ジェネンズ&ベトリッジ”社Jennens and Bettridgeによって
開発され、広められた、ということです。
こちらのバルーンバックがジェネンズ&ベトリッジ社のものかどうかは不明ですが、
黒エナメルのエボニー塗装、そしてゴールドのハンドペイントとマザーオブパールのインレイ(象嵌)など見れば、
まさに当時の「パピエマーシュの椅子」そのものです。
生粋の英国伝統ヴィクトリアン家具になります・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
1870年ごろに製作された大変貴重な“ミッドヴィクトリアン”のアンティーク、
パピエマーシュのチェアになります。
まさに宮廷家具、素晴らしい仕上げです。
コンディションも入荷時より素晴らしく、130~140年近くも経過したものと思えば、考えられないほど綺麗です。
ベース材は、エボニー塗装されているので木の銘柄は確認できませんが、
おそらく繊維のきめ細かいマホガニーかウォルナットの無垢材が使われているように思われます。
そしてパピエマーシュの技法により、マザーオブパールやゴールドペイントが全面に施されています。
日本で言うところの、「螺鈿(らでん)細工」とよく似た装飾法です。
具体的な入荷時のコンディションですが、フレームに関してはパーツ同士の接合に若干緩んでいる箇所が
いくつかあった程度で、それも極く軽度のものでした。
緩みに関しては締め直しをしてしっかりと圧着補強してあります。
尚、構造部についてのご留意点ですが、座枠にかなり古い時代の補修あとを確認しました。
向かって左サイドに亀裂が入っておりましたが、当時の硬いロートアイアンの鉄板で当て木されていますので、
一般的なご利用上には支障はないと思われます。
※ただし、もともと150年近くを経過した繊細なアンティークですので常識の範囲内でのご利用をお願いいたします。
装飾に関しましては、ゴールドペイントに多少のかすれがあり、また
マザーオブパールの象嵌にいくつか欠損が確認されました。
ゴールドペイントに関しましては、レタッチをしなくても、
アンティークの雰囲気程度に感じられる軽微なものでしたので
基本的には手を加えずに現状維持とさせていただきました。
特に気になるような箇所はないと思います。
象嵌細工に関しましては、真珠貝の薄片が欠損したのを木片などで過去に補修してある箇所については、
特に見た目は悪くありませんでしたので、そのまま維持させていただきました。
一方、貝の欠損がそのままの状態になっている箇所については、真珠貝の薄片を調達し、
他と同様に張り込んでおきました。
ですので、よく見ると新しい真珠貝の花びらがあるのに気がつかれるかもしれませんが、
決して見た目は悪くないですし、商品価値も決して下げるものではないことは
充分にお分かりいただけることと思います。
その他、エボニーのエナメル(漆)塗装に関しては、全体的に大きな傷も無く、小さな傷も非常に少ないと思います。
アンティークらしい味の範疇のものでほとんど気にならないでしょう。
ということで、大きな補修は全く必要の無いグッドコンディションでした。
当店では基本的なメンテナンスをしっかりと行いました。
フレームは塗装の艶もかなりの高クオリティで保存されています、
全体をリンスドオイルで磨いて微細な傷のレストアは一通り行いました。
またフレーム内側もしっかりと隅々までクリーニングを行いました。
シートは当時のケインシート(籐張り座面)のままでした。
残念ながら破れていましたので、布張りに交換させていただきました。
ただ籐張り座面は、やはり本来の籐張り座面に戻したいもの。
デニムでも籐張りをすることはできますが、慣れていないため、相当な時間がかかってしまいます。
ですので、今回は断念しましたが、いつか籐張りが再生できれば、と、
編込みの穴は完全な状態で残しておき、その部分を覆い隠すような、落とし込み式の(取り外し式の)
座面を製作させていただきました。
まあ、板座のクッション座面で、ある程度応急処置的な作りですので、胸を張って自慢できるものではありませんが、
高級サテンの生地を使用して、見た目にはこだわりましたので、いつか将来、
本来の籐座面に戻すまでの代役としては、充分すぎるほど、その役目をはたしていると思います。
この座面でそのままお使いになられても、きっと商品の「格」を下げてしまうものでは決してないと思います。
生地には、マナトレーディングの高級生地、「FB0157 マナテックスMANAS-TEX "レガータ" 2」を使用しています。
木部補修を終え、座を製作し、仕上げは英国直輸入、天然の蜜蝋ワックスで艶やかに磨き上げました。
フレーム・シートともに隅々まで手をかけて綺麗に仕上がっております。
自信をもってお勧めできる素晴らしい逸品です。
(Restorer/MY)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
150年近く前に製作された“バルーンバック”フォルムのパピエマーシュチェアです。
純粋に「骨董」としてのクオリティはハイクラスのものだと思います。
希少性が高いデザインで、アンティークとしての価値は申し分ありません。
ぜひ次代へと引き継いでいっていただきたい、19世紀の文化遺産です・・。
質、デザイン、コンディションともに3拍子揃った、
高級アンティークと評価しております。
実用家具としてだけではなく、インテリアとしてもお奨めのお品です。
こちらはデザイン違いで2脚ペアで入荷いたしました。
どうぞご検討を!
(Sales/TJ)
※こちらのチェアは2脚ペアで入荷しました。
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | ヴィクトリアン パピエマーシュPAPIER-MACHEバルーンバックチェア | |||
品番 |
HC0390
|
管理番号 | Lc17-8_0125 | |
販売価格(税込) | 44,100 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ | 幅 435mm 奥行 460mm 高さ 800mm 座面高 450mm 座面奥行 320mm 座枠高 410mm | |||
送料ランク・重量 |
B/2ランク 送料目安:4,400円~7,040円
(沖縄 10,010円)
らくらく家財宅急便による配送:同ランクの椅子をもう1つ同梱できます。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ |
椅子/Chair
> サロンチェア/ホールチェア
無銘の椅子コレクション/Premium Chair Collection > 無銘の名作椅子 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1870年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | オイル&ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1870年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | S級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | その他 | |||
その他の素材のカラー | 素材色 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | あり | |||
交換・改造 | あり | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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