DC0997
オーストリア
1890年代 トーネットThonet No.8 ベントウッドチェア
サイズ |
幅 430mm 奥行 425mm 高さ 923mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
19世紀末から20世紀初めにかけてつくられた旧トーネット社のベントウッドチェアです。
大変貴重なコレクターズアイテムです。
このチェアを、「あれ? 何か様子がちょっと違うな」と思ったあなた。
・・あなたは相当なベントウッド通ですね。
こちらを、「何だ、トーネットのNo14じゃん」と思ったあなた。
あなたはごく普通のアンティークファンの方ですね♪
そう、こちらのベントウッドチェアはただのアンティーク・ベントウッドチェアではありません。
トーネットの代表作、No14に良く似ていますが、No14とはちょっと違います。
おそらく世界的にみても非常に現存している個体は非常に少ない、”クラシック・トーネット”の一つ。
正式なモデルコードを”No8”と呼称します。
マニアの方ならご存知の通り、あの世界を席巻した”No14”のプロトタイプにあたるモデルです。
おそらくアンティークとして日本に入ってくるのは初めてではないでしょうか。
筆者は10年ほど、日本の主要なアンティークショップをチェックしていますが、
未だかつて、日本でNo8を見たことはありません。
ところで、”クラシック・トーネット”とは、ミヒャエル・トーネット生存中(1796-1871)にデザインされた、
トーネット社の最初期の曲げ木家具のレギュラー商品のこと。
一般的には、モデルコードNo1~20までのチェアと、ロッキングチェア、
そして、一部のテーブルと子供家具などを指しています。
それらが市場に出てくるのは非常にまれで、出てきたとしても、あっという間にコレクターたちに買い取られてしまい、
一般のアンティークファンの方たちの前に出てくることは、まずあり得ません。
特に、こちらのNo8につきましては、もともとNo14の前身という位置づけで、
No14が開発されてほどなくして(20世紀初めころ?)、ラインアップからドロップしてしまったモデルですので、
当時より存在した数が少なかったのでしょう、今ではその存在は何年も確認できておりません。
No14が世に登場したあとも、しばらくはNo8は生産をつづけられていましたが、
No14よりも手のかかる高級仕様だったため価格も高く、
あまり販売数は多くはなかったのでは、と推測しています。
No14と同じダブルループの背をもちながら、No14とは違うハート形の座面をもち、
脚の付け根にはハンドメイドで削り込まれた飾り面がある、No14の高級モデルのNo8。
文字通り、「幻」のモデルといっても過言ではないと思います。
尚、トーネット社創業期のころの初期のベントウッド、クラシック・トーネットは、
現在、No4、No10、No14の3タイプしかつくられておりません。
初期モデルは、その製造がハンドメイドに近く、また非常に長尺な部材を必要とするため、
復刻は事実上困難といわれています。
No7000番台のモデルコードをもつ最初期のロッキングチェアなど、近年行われた復活プロジェクトにおいて、
日本円で3ケタに届く販売価格をつけなければならなかったという逸話もあるほどです。
おそらくは将来、新品でもアンティークでも二度とお目にかかれることはないであろう、このNo8。
デニムがお勧めできない理由はどこにもありません・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
オーストリアで作られ、オーストリアのコレクターの所有品だった貴重なベントウッドチェアです。
旧トーネット社オリジナルモデルのNo.8です。
さすが、コレクターズアイテム。
オーラすら感じるほどの存在感をもって入荷してまいりました。
素材はもちろんヨーロピアンビーチ材。
いつも感じますが、クラシックトーネットのビーチ材は現代のヨーロピアンビーチとは
ちょっと杢目が違うように感じられます。
素材もそうですが、アンティークのベントウッドと現代のベントウッドの最大の違いは、
材料となる丸棒の太さが現代は均一であるのに対し、
アンティークは、そのデザインに合わせ、1本1本削り込まれていて、
くびれがあったり先細りしていたりして、フレーム自体に美しいフォルムが備えられていること。
例えば、このNo.8と現代品を比べてみてください。
その笠木(背のトップ)のライン、脚のライン・・。
まさに「ウィーンの曲線」とも言うべき美しさです。
こちらはオーストリアのコレクターより入荷したモデルになりますが、
入荷時のコンディションは、当時ものとしてはベリーグッド級でした。
トーネット社の当時の紙ラベルもデザインが確認できる程度には残っていて、
刻印もしっかりと確認でき、このNo.8が1880年代から1920年代につくられたオーストリア製であることがわかります。
もともとNo8はNo14の前身。
No14が開発される前のモデルですので、No14のプロトタイプという見方もできます。
そのため、No14が大量生産に対応した、完全なノックダウン(組み立て)モデルであるのに対し、
No8には当初、背もたれに一部手加工が必要な部分が残されていて、旧来式の家具に近いモデルでした。
後に、完全なノックダウンモデルに改定されますが、旧式の座面デザインを維持することで、
No14の上位モデルとして位置付けられていました。
No.8が製造されたのは、1850年代から1920年代にトーネット社がムンドス社に買収される前までの70年間ですから、
こちらは最終モデルに近いころの商品といって良いでしょう。
非常にオリジナル性が高く、間違いなくコレクターズピースです。
約100年程経過しているお品ですが、致命的な欠点は無く、
全体的にはフルレストアされたエクセレントコンディションといって良いと思います。
気になるケインシート(籐張り)の座面については、オーストリア現地で、
近年に張り替えられています。
専門のプロの手によるものと思われ、オリジナル通りに手編みで編まれているものと思われます。
外観には当て傷などが年代なりにありましたので、
そのあたりはデニムで1つ1つ丁寧に補修させていただきました。
その他のメンテナンスについては、躯体には大きな損傷がなかったため、
色あせていたフレームのリフレッシュ塗装と、接合部の締め直しを中心に、
基本メンテナンスをしっかりと行いました。
ベントウッドチェアは接合部分の多くが木ねじでのジョイントになっていますので、
ジョイント部に致命的なダメージがあることは少ないです。
こちらも大きな損傷はありませんでしたので、
緩みや破損がないかどうかのチェックを行い、増し締めを行っています。
そういった基本的なメンテナンスだけでも、アンティークチェアとしてご利用に不安は感じられず
構造的な強度には特に問題はありません。
接着を必要とする木部同士の接合部などについてはきちんと締め直しも行っています。
塗装面には、全体的に目立ったような傷は特にございませんが、
フレームの色あせや若干の使用感、細かい小傷などがありましたので、
細かいサンドペーパーで表面を整え、アンティークの時代感を残しつつ、
天然樹脂製のシュラックニスで塗装の再生を行いました。
定期的に蜜蝋ワックスなどで磨き続けていただければ、良い状態を長く維持することができ、
これからもさらに長い年月使用できると思います。
座面の裏側までもきちんとクリーニング済みですので、全体が清潔な状態です。
この後、完全な塗装の乾燥を待ってワックスで仕上げを行います。
貴重なオリジナルトーネットのアンティークですので、細かなところまで、
手抜きなく、しっかりとメンテナンスに手を尽くしました。
自信をもってお勧め出来る逸品です!
担当職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
非常に美しいベントウッドチェアが入荷いたしました!
希少性がとても高いモデル、オリジナルトーネットのNo.8です。
現在も世界各地で生産され続けているベントウッドチェアですが、
そのルーツといえばオーストリア。
現ドイツ人のミヒャエル・トーネットがウィーンのカフェに広めたのが最初でした。
その美しい曲線美は、またたく間にヨーロッパ中のカフェシーンに広がり、
ベントウッドの生産もオーストリアからチェコ、ポーランドへと拠点を移し大量生産が始まり、
のちには北米、南米、そしてアジアへ、と世界中に拡大していきました。
今では私たちのごく身近に存在する、愛すべき食卓椅子です。
でも、元をたどれば・・、
ミヒャエル・トーネットが生きていた初期のトーネット社から、全ては始まっているのです。
しかもこのアンティークNo.8は、ベントウッドチェアを世界中に知らしめたNo14のプロトタイプともいえるモデル。
まさしく世界史に残る一里塚です。
・・日本はおろか、ヨーロッパでもまず出てくることのないNo.8です。
一体、世界に何脚現存していることでしょう。
日本においては間違いなく、この1脚のみ、と断言させていただきます。
フルレストア済みで、オリジナルトーネットの刻印も残り、
アンティーク上級者の方にもきっとご満足いただける、とても貴重な逸品だと思います。
この機会をぜひお見逃しなく!
次のオーナー様が見つかるまで、デニムが大切に保管させていただきます。
(Sales/SA)
↑1904年のトーネット社のカタログ抜粋。
左ページの2段目がNo8で右ページの1番上がNo14です。
↑こちらはオーストリア製1888~1922年の生産モデルの刻印とラベルです。↓
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | トーネットThonet No.8 ベントウッドチェア | |||
品番 |
DC0997
|
管理番号 | Lot14-15_0510 | |
販売価格(税込) | 102,600 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 430mm 奥行 425mm 高さ 923mm ハンドメイドのアンティーク品のため、個体により多少寸法が異なる場合がございます。 何卒ご了承ください。 | |||
送料ランク・重量 |
Cランク 送料目安:7,535円~13,035円
(沖縄 18,865円)
らくらく家財宅急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ |
椅子/Chair
> ダイニングチェア/キッチンチェア
無銘の椅子コレクション/Premium Chair Collection > ベントウッド/トーネット |
商品プロフィール | ||||
原産国 | オーストリア | 年代 | 1890年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン&シェラックニス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | オーストリア | 年代 | 1890年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ローズウッド | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | 1級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 少ない | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | あり | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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