SU0195
イギリス
1790年代 スーパーアンティーク ジョージアン ブラスインレイローズウッド ステーショナリーボックス
サイズ | 幅 435mm 奥行 260mm 高さ 170mm |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
イギリス18世紀後半、今から200年以上前のジョージアンの時代に製作された、
ステーショナリーボックス(卓上整理箱)です。
”ステーショナリーボックス(ケース)”というと、現代では「筆箱」くらいのイメージですが、
当時は筆記具自体が貴重品だったでしょうから、ステーショナリーボックスも今ほど軽々しいものではなく、
大切な貴重品を保管しておくちょっとした「宝箱」、くらいのプライベートな重要性はあったことでしょう。
実際、こちらの木箱はまさに「宝箱」。
「木の宝石」とまで呼ばれる貴重なローズウッド材を、その外装の全面に化粧張りし、
四隅にはブラスワーク(真鍮細工)による華やかなゴールドのアクセント、
そして真正面中央部には、無関係者の侵入を硬く拒否する象徴のような、エスカッチョン(鍵穴飾り)・・。
こんな贅沢できらびやかな木箱が、ただの「筆箱」なわけはありませんよね。
そして・・その重々しい天蓋を開けてみれば、
まさしく、「宝箱」 !
あたかも宝石が詰め込まれているかのように、縦横無尽に走る複雑なパーテーションで、
その内部は埋め尽くされています。
しかも、その複雑なレイアウトはきちんと計算ずくでデザインされていて、
各所には世にも珍しいブラスインレイ(真鍮ワイヤーによる象嵌細工)が!
そして、この重厚なロック付きの中には、さらに2重にロックの付いた扉が設けられていて、
さらにさらに・・その扉の中は、複雑なシークレットコンパートメントの構造。
・・要するに、2重底になっていて、扉を開けた収納部に、さらに収納ケースが隠されている、という、
何か、妙にものものしい構成となっているのです。
今では考えられないくらいの贅沢な作り。
というか、手間のかかった作り。
一体、初代オーナーはこのボックスに何をしまっていたのでしょうか?
う~ん、普通に考えれば、ステーショナリーケースというよりも、
身につける宝飾品をしまっていたアクセサリーケースと考えるのが自然なように思われますが、
果たして真実はいかに・・。
現地ディーラーからの情報では、アングロインディアンAnglo Indianの工芸品とのこと。
歴史の専門家ではないので詳しい説明は割愛いたしますが、要するに、
イギリスが「世界の覇者」として君臨しつつあった大航海時代の植民地の産物です。
今となっては、全て推測の域を出ませんが、このようなボックスを所有できたのは、
当時の相当なお金持だったことでしょう。
莫大な富を生み出していた英領インドの統治関係者か、
あるいは貿易にかかわっていた東インド会社の関係者か、など、
その利権を手中に収めていた成功者の持ち物だった可能性が非常に高いと思います。
もしそうだとすれば、世界トップクラスの富裕層の所有品だった、ということになりますね。
であるならば、このボックスに収納されていたのは、植民地で搾取した金銀財宝の類い?
まあとにかく、このようなお品を入手できたのは、何という幸運。
人類の政治史、という観点からすると、ちょっと複雑な産物ではありますが、
いずれにしても、人類の生活文化史、という観点からすれば、申し分のない「お宝」です。
このような貴重品が、ごく一般的な庶民の手に渡ることが出来るようになった時代に感謝しつつ、
それがこのデニムの手に渡ってきてくれた幸運に、再び感謝です。
質実ともに、素晴らしい高級骨董と思います。
総無垢の構成ながら、すでに2世紀以上という歳月を経ていながらも、目立った歪みを見せることなく、
当時のままの端正なフォルムをキープし続けています。
無垢の工芸品という観点でもその製造品質はトップクラスです。
さらにその木肌は100年という時だけが作り上げることのできる“パテナ(古艶)”を身にまとって、
より一層輝きを増しています。
現代ではまず復刻不可能な、「奇跡」のようなステーショナリーボックス。
アンティーク上級者のコレクションとしてお勧めいたします・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
18世紀末につくられたジェニンアンティーク(真の骨董)です。
日本でいえば、江戸後期、つまり220年以上も経過した逸品です。
素材はローズウッド。
おそらくオークの無垢ベースに前面化粧張りを施したものと思いますが、
2世紀もの間、全く化粧張りの剥がれが見られないなんて言うことは普通では考えられないので、
もしかすると一部はローズの無垢か、あるいはよほど蒸着技術が優れていたか、のどちらかでしょう。
いずれにしても大変良質な高級材が使用されております。
入荷時より、2世紀を経た高級骨董としては、構造的にも実用アンティークとしても、またコレクションとしても、
大変素晴らしいエクセレントなコンディションでした。
もちろん、これだけ古いお品ですので、いくつかのご留意点はありますが、
当店にてさらに、分解点検の後、クリーニング&塗装等メンテナンスを施しておりますので
コレクションケースとしては、安心してお使いいただける状態になっています。
またオリジナル性も高く、骨董としての状態もエクセレントです。
金具類も左側のループハンドル以外は全て、ジョージアンの時代のオリジナル品、と思って間違いなさそうです。
金具類のメンテナンスはちょっと悩みましたが、いろいろ迷った末に、
結局きちんと一つ一つ磨き上げを行いました。
時代感を残しておくのも一つの方法ですが、
デニムとしては、往年の姿を再生した姿をどうしてもご覧になっていただきたかったのです。
きっと50年もたてば、この元の古びた姿に戻ることでしょうし。
ただし、そうはいっても完全にピカピカになってしまうとアンティークらしくなくなってしまいますので、
あえて、少しくすんだ感じの時代感は多少残しておきました。
金具類はロック、鍵穴飾り、丁番(ヒンジ)、つまみ(当時の木ねじや釘が代用されています)、四隅の飾り、
と、いずれもオリジナルをつけ戻し、再利用しています。
唯一、内部の扉の丁番を留めていた釘が強度不足だったので、現代の真鍮ねじに交換させていただきました。
インレイも珍しい真鍮ワイヤーのブラスインレイが用いられていて、
真鍮金具と見事な調和を奏でています。
ただ、向かって左下内扉のインレイには、おそらくワイヤーが少し欠損してしまったのでしょう、
ちょっと色の違う石膏のような素材が入荷時に詰められていました。
修復として、過去の修復をやり替え、現代の真鍮ワイヤーなどに交換する手もありましたが、
このような修復の歴史も、一つの時代を証明する要素になり得ますので、
この部分はあえてこのままにさせていただき、外観を損なわないように、
薄く金彩(ゴールドラッカー)でペイント処理をさせていただきました。
このような対応はあくまでデニムの判断でしたが、こういう修復の歴史を、生かすか変えるか、というのは、
これからの所有者になるオーナー様自身の自由です。
アンティークコレクションとしてお楽しみいただければと思います。
外装についても、この年代を考えると信じられませんが小キズ程度で、
現状、気になるレベルのダメージは特にございません。
もちろん、2世紀もの歳月が経過しておりますので、汚れ、というか、風合いというか、
長い間、屋根裏でほこりをかぶっていたような状態でしたので、きれい、というには程遠い状態でした。
ただ、その状態からでもダメージのないことは明らかでしたので、
しっかりとクリーニング&リフレッシュ塗装をすることといたしました。
小キズはアンティークとして「味」の範囲のものです。
ちょっとしたキズなどはタッチアップ補修を行ったり、
オイルステインでさっと磨いてやって塗装表面のメンテナンスを行いました。
鍵は表側、内扉とも、付属のキーがございませんでした。
※現状、ダミーキーをつけて撮影しています。
撮影時には間に合いませんでしたが、ロック側は生きているようですので、
お届け時にはアンティーク収集品のキーを加工して合鍵を製作してみようとは思っております。
ただ、結構複雑な構造の鍵のようですので、
おそらく製作は困難な可能性の方が高いです。
もちろん、新品のロックセットに交換させていただければ、復旧させることは可能ですが、
あくまで実用品ではなく骨董品ということを考えますと、現状はロックセットの交換は予定しておりません。
※もちろん、ご要望によってはロックセットの交換も別途承ります。
基本的には、鍵がダミーキーでもかまわないという方、あるいは、新品交換しても良いという方に
ご検討いただければと思います。
さて、このボックスの構造についてですが、内部はとても細かな収納スペースに仕切られています。
手前側、奥側、それぞれに大小の内扉が6つ設けられていて、上の中央は鍵付きの扉となっています。
その鍵付き扉は、重要なものの収納スペースだったのでしょう、
2重底になっていて、上のトレイをあげるとシークレットコンパートメントが現れ、
そこには大小のトレイが3つ隠されています。
また手前側の中央にはスライドとびら式のトレイがあって、そのトレイも外すことができ、
その下側には広めの収納スペースが現れます。
詳しくエキストラフォトにお写真を掲載しておりますので、ぜひそちらをご覧になってくださいね。
いずれも、トレイにダメージなどはなく、現状、当時のままのコンディションをしっかりと維持しております。
尚、金具に関しての追記ですが、向かって左側のループハンドルのみ、欠損しておりましたので、
こちらは英国製の新品リプロダクション、
「CR0151 真鍮製スワンネックハンドル 110×40 アンティーク仕上」を装着させていただきました。
このハンドルは特殊なハンドルで、垂直までしかループの取っ手が上に上がらないようになっているため、
ハンドルへの負荷が大きく、破損してしまったのではないかと思います。
右側の取っ手はオリジナルのまま、強度は保っておりますが、
左側は通常のループハンドルに交換しましたので、破損などの心配はありません。
ただ持ち上げた時に左右のもった感触が違いますので、最初はちょっと違和感を感じると思いますが、
交換したハンドルのデザインはジョージアンスタイルですので、外観的には全く違和感はないと思います。
また外装についてですが、木部はやや塗装面が乾燥気味だったので、
デニム独自配合のウッドトリートメントで保湿の後、
英国製ステインでお色を少し濃いめのローズウッドカラー(紫壇系)に着色させていただきました。
フィニッシュは天然樹脂製のシェラックニスです。
メンテの最後は塗装の完全乾燥を待って、英国直輸入、天然の蜜蝋ワックスで全体をしっかりと磨き上げて仕上げます。
貴重な2世紀前の貴重な高級骨董で、素晴らしい色つやを持つ高級アンティークです。
是非お勧めしたい逸品です。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
どっしりとしたフォルムとゴールドのアクセント、
貴重なローズウッドの川の流れの様な杢目と、経年によって得た深い艶は、
まさに真のアンティークです・・!
内側は細部まで区切られ、様々な形のアイテムが入れられるような仕様になっており、
ロックやシークレットスペースまであるという充実さです。
ローズウッドブラウンとブラスゴールドはセンス良く調和しており、デザイン性の高さも感じられます。
さらには、200年以上前の物であることが分らないほどのグッドコンディションで、
大事に大事に扱われてきたことが良く分ります。
外面も丈夫な造りになっていますので、これからも永くお使いいただけるものと思います。
ステーショナリー以外にも収納できそうで、色々使い方を考えるのも楽しいですね。
それよりも、このボックスがつくられた時代背景やどのように使われてきたのか、
その歴史に思いを巡らすだけでも、アンティークファンには、きっと、たまりませんね。
厳選された素材、デザインのバランス、仕上げの技術等、
3拍子そろった素晴らしい高級骨董だと評価しております。
まぎれもなく世界に一つのアンティークです。
お早めにご検討ください!
(Sales/SZ)
↑現状ダミーキーです。
↑オリジナルのループハンドルです。
↑交換しましたループハンドルです。
↑現状ダミーキーです。
↑S字スクロールの中央付近は石膏のような代用品がインレイされておりましたので、
自然に見えるように金彩を入れさせていただきました。
↑上はスライド扉です。
↑白紙はA4です。
↑この下が2重底になっているシークレットボックスです。
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | スーパーアンティーク ジョージアン ブラスインレイローズウッド ステーショナリーボックス | |||
品番 |
SU0195
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管理番号 | LC19-8_0712 | |
販売価格(税込) | 95,040 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ | 幅 435mm 奥行 260mm 高さ 170mm | |||
送料ランク・重量 |
ゆうパック120 送料目安:1,770円~2,340円
(沖縄 2,490円)
ゆうパックによる配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 雑貨/Miscellaneous > その他の雑貨 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1790年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン&ニス&ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1790年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | エルム | |||
主要素材の材質 | 化粧材 | |||
主要素材の等級 | S級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | 金属 | |||
その他の素材のカラー | 素材色 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 少ない | ||
目立つ傷 | 年代なり | |||
交換・改造 | あり | |||
実用性 | 年代なり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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