PA0062
イギリス
1900年代 18th C. scene at a Judgement / Crystolian Painting
サイズ |
幅 810mm 奥行 70mm 高さ 540mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
ご好評いただいておりますイギリス・ヴィクトリア期の”クリストリウムCrystoleum”、再入荷です!
”クリストリウム”、あるいはクリストリアン・ペインティング”Crystolians”とは、
現地情報によれば、「凸面ガラスの裏に貼りつけられたプリント、あるいはオイルペイント」ということです。
基本的にクリストリウムという絵画手法は、シルクスクリーン印刷のように、
写真や印刷物などをボール型をしたガラスの裏面に転写し、
その絵柄(つまり下絵)にオイルペインティングで色付けをして、
あたかも油絵のように仕上げた、という特殊な絵画技法のようです。
19世紀後半にはイギリスでかなり流行していた絵画の様ですが、
おそらく時が進むにつれて印刷技術や写真品質が発達していったためでしょう、
クリストリウムは20世紀に入って衰退していくことになったそうです。
ただ、現存しているクリストリウムをみると、凸ガラスの裏にオイルペイントされた、
という基本的な手法は共通なものの、大きく2つのタイプに分けられるように思います。
1つは描写的な印象の強いもの(絵画調)と、もうひとつはプリント的な印象の強いもの(写真調)。
こちらはどちらかといえば後者に近いように思われます。
現実の風景に作者の創造性を加味した作品です。
いずれにしても、クリストリウムは、「絵」としては油絵などに比べてとても写実的ではありますが、
本物の「写真」と比較すれば、極めて印象的な描写です。
こちらの絵もレンズのような凸面ガラスが見る角度によってさまざまな奥行を見せてくれますので、
その描かれている幻想的な風景に引き込まれていきそうになります。
まさに18世紀のジョージアンにタイムトリップ・・。
きっとアンティークファンの方なら、お気に召していただけることと思います・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
100年前のオリジナルコンディションと思われるクリストリウム絵画です。
こちらはおそらく、19世紀終わりごろの写真を、凸面ガラスに転写したものではないかと思われます。
もちろん当時、シルクスクリーンなどという転写技術はなく、また機械的には複写はできなかったはずですから、
ほとんど創作絵画に近い制作方法で描かれたものと思われますが、その仕上がりはあたかも写真であるかのよう。
当時もののクリストリウム絵画として、充分すぎる価値はありそうです。
一方、こちらの作品については額も素晴らしい。
艶のある良質なオーク無垢のフレームで、イギリス・アールヌーヴォー独特の、直線基調のデザインです。
古そうな印象ですがフレームに目立ったダメージもなく、コンディションは良好に思われました。
クリストリウムの絵画部分についても、凸面ガラス越しに見て、ダメージはありません。
色調が比較的濃く残っており、色あせも感じられませんし、劣化もなさそうです。
ガラス自体も小傷程度で、絵画への影響はありません。
メンテナンスに関しましては、基本的にデニムでは描かれている絵画自体には手を加えませんし、
また、不具合があるもの以外は、裏板を開けることもいたしません。
が、こちらは、少しフレームと絵画面に少しガタつきがあったので、掃除を兼ねて裏板を開けることに致しました。
中から出てきたのは、1920年3月14日付の新聞紙。
クリストリウムという絵画手法は、基本的に1920年にはほぼ絶滅していたと思われますので、
この時にはリフレーム(フレームの入れ替え)が行われたとみるのが自然と思います。
クリストリウムについてはやはりディーラー情報通り、一般的に考えておそらく19世紀末ごろのものでしょう。
とすればこのフレームは、19世紀終わりごろから20世紀初めごろのものとほぼ特定できます。
アールヌーヴォーデザインがまだ現実に影響力を持っていた時代ですので、
このフレームはリアルタイムなデザインということができます。
状態から見ても、100年ほど経過したものである可能性が高いです。
クリストリウムに関しても、目立ったダメージのない状態で、
ガタつきがないように、フレームにしっかりと戻しておきました。
ちなみに、クリストリウムは一般的にフルカラーでペイントされているのが常。
こちらもフルカラーで描写されていましたので、光にかざしてみてみましたところ・・おお、何とお見事。
こんなに(↑)きれいなカラーで描かれていたんですね。
ほとんどのクリストリウムはこのように、ガラスにカラーで描かれているので、
バックライトを当てれば、それはそれは美しい天然色が見られるのに、
なぜほとんどのクリストリウムには光を通さない裏板が付けられているのでしょう?
耐光性が低く、すぐ色褪せをしてしまうため??
謎です・・。
さて、フレームのコンディションにつきましては、縁にはクラックもなく良好でした。
小キズや塗装の色むらぐらいはありますが、いずれも年代なりの「味」としてご理解いただける範囲と思います。
絵のクオリティも高く、フレームの質も間違いのないもの。
骨董としてはかなり高く評価できるのではないでしょうか。
高級家具同様、デニムではしっかりと英国製ダークオークステインで染色後、
天然樹脂製のシェラックニスで、薄く何度もポリッシュをさせていただきました。
額のデザインも絵画をより一層、格調高く演出しています。
お届け前には塗装の完全乾燥を待って、天然蜜蝋のアンティークワックスでしっかりと磨きあげてお送りいたします。
裏側にはやはり当時ものの真鍮チェーンがついているので、すぐに壁に掛けられる状態です。
こちらも時代考証にも役立つと思いますので現状にてご案内させていただきました。
オーク無垢フレームなので多少重量はありますが、かなりしっかりとしていますので安心してお掛けいただけます。
チェーンはやはり磨きあげておりますので、真鍮無垢のゴールドカラーが回復しています。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします!
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
ちょっと乱暴な表現をすると、クリストリウムは下絵の写真にレタッチ(色付け)したもの、という事ができそうです。
おそらく特殊な技術で、誰でも簡単にできる、という絵画ではなかったと思われますが、
「下絵」が存在し、ゼロベースに描き上げるものではない、という点で
世間では創造性が低いと認識されていたのかもしれません。
作家のサインなどが存在していないのも、そのためなのでしょうか。
それにしても、この絵は、要するに元は写真なわけなのですよね。
つまり、これは実在の風景?。
場所は裁判所。
着ている洋服から察すると、およそ時代は18世紀のころと思われます。
証言台に立つのは一人の少年。
年のころはまだ10歳程度でしょうか、緊張しながらも大人の裁判官を前にして毅然とした横顔を見せています。
その少年の後ろには泣いている少女が・・。
少年と同い年、あるいはもう少し上の年のころ?
もしかすると姉弟なのでしょうか、こわもての屈強な警備員に付き添われ、
次に証言台に立つ順番待ちをしているようにも見えます。
だとすれば緊張がピークに達し、こらえきれなくなっているのでしょう。
後方には、保護者のような女性とその娘が不安な面持ちで事の始終を見つめています。
そして裁判官の周囲には、事務的に事を運ぼうとするかのような、大人の事務官たちが取り巻いています。
・・何とも、意味ありげな裁判所のワンシーン。
おそらく何かの物語のワンシーンと思われ、この絵の中に存在する一人ひとりに、
それぞれ物語を構成するキャラクターが与えられていることでしょう。
19世紀に行われた演劇の写真かなにか、なのでしょうか?
そんな印象のクリストリウムです。
このセピア調の色合いもまた、遠い過去の記憶を確かにイメージさせる演出ですね。
でも、実はこの絵、フルカラーでペイントされたものっだったんですよね。
何と、裏から光を当ててみると、目の前には200年も前のジョージアンワールドが天然色で広がるのです。
あたかも隠し絵でもあるかのように・・。
何やら、芸術性を超えて、神がかり的ともいえるほどのアート。
天然色で見てみると、この絵の中に存在する全てが、例えば、机や椅子、調度品、といった大道具や小道具にいたるまで、
あたかも目の前にある現実のような・・窓から過去の一瞬をのぞき見ているかのような、
そんな錯覚に陥ってしまいます。
立体感のある凸型の曲面ガラスもそんな印象に拍車をかけています。
・・たしかに、こちらは、イギリス・アールヌーヴォーのオークフレームに納められた素敵なインテリア。
でも、決して薄っぺらなお飾りのアンティーク、というわけではないことは、
骨董ファンの方ならきっとご理解いただけることでしょう。
ヴィクトリアン・クリストリウムとしての芸術性、絵画としての意味性、
アールヌーヴォーという時代を背景にしたフレームの造形性、そして長く大切に維持されてきた歴史性・・。
そのすべてにおいて、極めて高い水準にあるスーパーアンティークです。
世界に一つだけの名画といっても過言ではありません。
ぜひ、その価値をご理解いただける、真のアンティークファンの方に。
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | 18th C. scene at a Judgement / Crystolian Painting | |||
品番 |
PA0062
|
管理番号 | Lc21-3_0101 | |
販売価格(税込) | 105,840 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 810mm 奥行 70mm 高さ 540mm ※絵のサイズは、幅540mm×高さ300mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
60kgサイズ 送料目安:1,620円~4,039円
(沖縄 6,836円)
ヤマト便による配送:日時の指定はできません。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 装飾品/Decor > 絵画/写真/美術品 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1900年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン・ニス・ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1900年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | マホガニー | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | 1級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | 少ない | |||
実用性 | 年代なり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
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