TB0698
イギリス
1800年代 スーパークオリティソリッドマホガニー ジョージアン チッペンデールゲートレッグテーブル
サイズ | 幅 505mm 奥行 1140mm 高さ 705mm 最大拡張幅 1495mm |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
英国家具の黄金期、ミッド~レイト・ジョージアンのバタフライテーブル、通称“ゲートレッグ”テーブルです。
ディーラー情報によれば、19世紀初頭、今から200年以上前に作られたものになります。
ただし、デニムの見立てでは違います。
デニムではさらに半世紀以上前の18世紀前半、アーリー・ジョージアン、
すなわち1740年前後に作られたものではないかと推測しています。
なぜか。
単純にこのテーブルがダイニングテーブルとして使われていた形跡があったからです。
ダイニングテーブルが、ダイニングルーム専用のテーブルとして作られるようになったのは、
実はそれほど古い時代ではなく、18世紀中盤。
まさにこのような4本脚のゲートレッグテーブルから始まったそうです。
ほどなくしてダイニングテーブルは、ゲートレッグからペデスタル(三つまた1本柱)タイプへ流行が移り、
エクステンションやドローリーフと言った拡張式テーブルに主流が移っていきますので、
このような4本脚ゲートレッグテーブルがダイニングテーブルとして使われているのはあまり見かけません。
ということは、こちらは状態から見ても、専用のダイニングテーブルが作られ始めた、リアルな初期のモデルでは?
デザインもストレートなボウル&クロウのゲートレッグが流行したのは1740年ごろです。
もちろん、それらはあくまで家具史の潮流的なお話ですので、例外はあるでしょうし、
4本脚のゲートレッグは19世紀前半のブレックファーストテーブル(朝食用食卓)として小ぶりに姿を変えていきましたので、
この世からなくなってしまったわけでもありません。
しかし、いずれにしてもデニムのこれまでの経験から、
正真正銘のジョージアンの家具であることだけは間違いないと思います。
それでも、まれにお客様から、「ジョージアンの家具であることを証明できる書類などがあるか」どうか、
お問い合わせをいただくこともありますが、
基本的にイギリスで通常に流通しているアンティーク家具は、残念ながら権威付けされたような証明書や、
そもそもそのような証明をする公的機関はありません。
しかし、いくつも家具を見てまいりますと、おおよそその家具がいつ頃つくられたものか、
大体見当がつくようになってきます。
その年代考証の主要なポイントは4点、デザイン、工法、素材の材質、そして経年の状態変化、です。
それではこのゲートレッグテーブルに関しては?
まずそのデザインを見てみましょう。
両側に跳ね上がるフラップのついたバタフライテーブルに、大きく門(ゲート)が開くような4本脚のテーブルは、
18世紀ごろのダイニングルーム専用テーブルとして、人気のあったデザインです。
朝食用のテーブル(ブレックファーストテーブル)としても18世紀後半~19世紀前半に大変流行しました。
後にゲートレッグテーブルは6本脚にもなり、ティーテーブルなどさまざまなテーブルデザインに取り入れられていきます。
それゆえ、 “ゲートレッグ”タイプのテーブルは、しばしば見かけられることで、
「これってよくありがち?」なテーブルデザインに思えてしまいますが、
実はそれほど、本来のオリジナル・ゲートレッグテーブルは多くありません。
もともと大きなフラップがついていて、大きく広がる無垢の一枚板を、
わずかな細い脚で支えるデザインは、現代規格から考えるとある意味で特殊なテーブルといえます。
普通に考えれば、そのような贅沢な用途のテーブルを当時必要としたのは一握りの富裕層だったことと思います。
それゆえそもそも流通量が少なかったのでしょう。
事実、ジョージアンのゲートレッグテーブルは高級家具クラスが多く、
コレクタブルズクラスのアンティークオークションではよく見かけるものの、
一般的な実用アンティークとしてはあまり見かけないのでは、と思います。
逆にいえば実用アンティークとして、
一般的な価格相場で出回っているジョージアンのゲートレッグテーブルがあれば
相当なお値打ち品、といえます。
ちょっと話が横道にそれてしまいましたが、まずテーブルデザインに関しては、
こちら、脚元がすっきりとしていて着座しやすく、「食卓用テーブル」にぴたり、と言えます。
次に工法。
見どころはいくつかありますが、最もわかりやすいのが抽斗(ひきだし)などの函組みの継ぎ手(仕口)。
大雑把にいえば、18世紀までは「包み型」のダブテイル(蟻組み)、19世紀になると現代の蟻組みと同じ構成ですが、
ハンドメイドのため形状が均一でない「不揃い型」のダブテイル、
20世紀になるとマシンメイドの正確な「揃い型」ダブテイル、と分類できます。
そしてこちらのテーブルの引き出しの継ぎ手は、18世紀の「包み蟻」の進化系。
すなわち、蟻組の前板部分を化粧張りで隠す18世紀型の「包み蟻」の構造は変わっていませんが、
その蟻組が細かくなっているタイプです。
※下記エキストラフォトをご参照ください。
この接合の形状によって、同じジョージアンのテーブルでも18世紀末と判断されるか、
19世紀初頭と判断されるか、変わってくるのです。
素材の材質については、これも大雑把にいえば、つくられた時代毎に流行した材料があったということ。
詳細は割愛いたしますが、ジョージアンといえば「マホガニーの時代」。
こちらのテーブルの天板、これだけ大きな面積をマホガニーの一枚板で構成しています。
信じられますか?
今では入手困難な材料、南洋系のマホガニーですら、これほどのサイズ、○○万円はすると思います。
しかも無垢で2世紀経過しているのに反りはほんの誤差の範囲内です。
脚も極限まで細くシェイプされていますが、ご覧のように未だに端正な直線をキープしています。
かつての植民地産の上級マホガニーであることはほぼ間違いなさそうです。
最後は経年変化。
これはもう、見る人間の「目利き力」しかありません。
どのくらい使われたものか、その風合いや色合いを、経験値で持って主観的に判断いたします。
メンテナンスの仕方によっては無垢の家具は新品のように再生されてしまうこともありますので、
このテーブルに関しては「時代感」を残してリフレッシュしています。
・・この古さ、わかりますか?
ということで、デニムの時代考証を信じてください!
日本でいえば江戸中期ごろの家具でしょうか、
間違いなく、数々の歴史の大波を乗り越えてきたテーブルと断言いたします・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
ジョージアンのテーブルで、実際に使われてきたものですから、
入荷時の状態が良いわけはありませんよね。
200年ほど使われてきた無垢の家具です。
存在しているだけで奇跡と思います。
でもまあ、今までのジョージアンのテーブルに比べたら、標準的、といえる程度のコンディションでした。
まず構造面では、ほぞ組は割としっかりしていました。
要するに、この究極に細い脚回りでも、それなりに実用強度は保たれていたので、
もしかするとつい最近まで使われていたのではないかと思います。
出来るだけ細かく、脚の裏まで、また分解もしてチェックいたしました。
塗装はしみやら焦げ跡、色あせやらで、これはいたしかたないですね。
このまま時代仕上げをする手もありますが、やはりレストアラーとしては、「ダイヤの原石」は磨きあげたいもの。
「家具の宝石」=スパニッシュマホガニーの色艶を全塗装で再生しようと思います。
あと、構造面では意外に手が入れられていました。
天板を支える幕板内部の構成材は補修、あるいは補強材などが交換されていて、
天板のクラックなども丁寧に処理がなされていました。
良く見るとそれなりに悪くはないコンディションでした。
ただ、2つほどご留意点があります。
1つは、拡張板を支える開閉式のゲートレッグが、躯体と同じマホガニー製で製作されているのですが、
その腕木の出し入れをつかさどる支点も、とも材で、端は「木製丁番」に削りだされています。
したがって金属製のヒンジと違って長年の使用で摩耗し、遊びができてしまっていたんですよね。
表面的にはコンマ何ミリ程度、両サイドの拡張天板も下がる事はなく、ゲート自体が摩耗の分、横にゆらつくだけですが、
これを完全に治すのは難しいかも知れません。
同じ部品を新しく製作するのはオリジナル性が失われてしまいますし、ワッシャーなどでスペーサーを入れるには隙間がちょっと少なすぎるように見えます。
お届け前にはもう少し調整を行いますが、完全にはこのゆらつきを抑えることはできないかもしれません。
ただ、耐荷重などには影響しませんので、ご利用上には差し支えはないと思います。
また、大きな1枚板が3枚連なる天板について。
付き合わせ面はアーチ状に加工されていて、現在でもきっちりとそのフォルムは保っているのですが、
無垢板の宿命か、完全にぴったりとは接地しておおらず、やはり1mm程度隙間ができています。
つまり天板に2本、細いつき合わせの溝ができている、という状態です。
ただ、こちらも、お写真で見ていただける通り、それほど外観上気になるものでもなく、
段差があるわけでもないので、使用上にも影響はしないと思われます。
もちろん、天板をつなぐ丁番(ヒンジ)は微調整し、出来るだけ隙間は抑えてはおります。
ただ、ぴったり合わせるには、素材の削り合わせが必要。
しかし無垢の家具で、まだ日本の気候にも定着していないでしょうから、
今1mm程度の隙間をピッタリと削り合わせてしまっては、
将来、いつかまた同じ作業をする事にもなろうかと思います。
よって、こちらの隙間については、素材を削ってしまわない範囲内の、位置調整にとどめさせていただきました。
デニムでは最良の選択と判断しております。
以上、念のため程度のご留意点ですが、ご報告させていただきました。
さて、実際に行いましたメンテナンス作業に関しまして。
まずは構造面の再生。
脚はほぞなどが折れたり割れたりしている部分はありませんでした。
多少、強度劣化が感じられた貫に関しましては、当て板をさせていただき、補強しておきました。
その他、通常の締め直しですが、実用には問題ない程度には再生されました。
ガタつきも出てはいません。
お届け前には、もう一度増し締めを行おうと思っております。
天板はわずかに反りは感じられますが、全体的に、ほとんど反りや歪みは気にならないレベルです。
ありがちな段差や拡張板の下がりもほとんどなく、調整不要でした。
2世紀を経てもこの精度、本当に驚くべき素材品質、そして職人技です。
その他、かつての虫食い程度はありましたが、構造に影響する箇所はなく、
その点でこのテーブルはとても幸運だったと思います。
次に全体のクリーンアップ。
デニム独自配合のメンテナンスオイルを使用し、保湿とともに磨きあげを行います。
そして仕上げ塗装。
無垢のテーブルなのでサンダーを使い、旧塗装を全剥離します。
・・結果、予想通り素晴らしい赤みのある、かつ筋目の良い、”スパニッシュマホガニー” があらわになりました。(喜)
レッドマホガニーのオイルステインで着色した後、英国伝統の天然樹脂製シェラックニスで全面塗装いたしました。
仕上がりはお写真の通りです。(エクセレントです!)
尚、旧塗装の剥離は、過度に削ってしまわないよう、最低限の塗装面だけを削りおとしています。
そのため深めのへこみや線傷などは多少残っておりますが、
いずれもアンティークの味程度に感じていただけるレベルです。
お写真にてご確認ください。
以上で一通りのメンテは完了。
塗装の乾きを待って天然蜜蝋のビーズワックスで磨きあげてお届けいたします。
とにかく、かなりの強運で生き残ってきたラッキーなテーブルと思います。
メンテには手を尽くしましたが、何せ200年以上も使われてきたものですから
多少のことは大目に見てやってください!
(特に拡張板は、上から体重をかけるなど、激しい使用は避けてくださいね。)
担当職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
素晴らしいマホガニー材のテーブルが入荷しました!
深く透き通るような、ダークレッドのアンティークブラウン・・。
色艶もよく、マホガニー独特の美しい木目で、
その美しいフォルムに彩りを加えています。
アンティークらしい独特の風格も充分に出ていて、
きっとティータイムを格調高い雰囲気に演出していただけると思います。
また、200年以上前に製作されたとは思えない、グッドコンディションで構造としてはしっかりしています。
素材の質感、デザインのバランス、仕上げの技術等、3拍子そろった最高級のお品だと評価しております。
ぜひ、ご検討ください!
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | スーパークオリティソリッドマホガニー ジョージアン チッペンデールゲートレッグテーブル | |||
品番 |
TB0698
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管理番号 | Lc21-4_0110 | |
販売価格(税込) | 199,800 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ | 幅 505mm 奥行 1140mm 高さ 705mm 最大拡張幅 1495mm | |||
送料ランク・重量 |
Cランク 送料目安:7,535円~13,035円
(沖縄 18,865円)
らくらく家財宅急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 家具/Furniture > ダイニングテーブル |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1800年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン・ニス・ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1800年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ウォルナット | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | S級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | 金属 | |||
その他の素材のカラー | 素材色 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | あり | |||
交換・改造 | 年代なり | |||
実用性 | 年代なり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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