PA0073 イギリス 1940年代 Sunshine / Oil Painting
サイズ |
幅 535mm 奥行 60mm 高さ 640mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
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Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
デニムがおすすめする”アンティークインテリア”のオイルペインティング(油絵)です。
とても幻想的な静物画・・。
何と言って良いのか、不思議な印象です。
お写真や文章でうまくお伝えできればいいのですが・・器用に表現できないのがもどかしいです。
しいて言えば、デジャヴdéjà-vu(=既視感)に近い感覚・・でしょうか?
いえ、それもちょっと違和感のある表現ですが・・。
こちらは英国のディーラー情報によれば、20世紀前半、第二次大戦の前後に描かれたものということです。
作者はイギリス人のオイルペインター、
”アルフレッド・イガートン・クーパー”Alfred Egerton Cooper(1883~1974) 。
肖像画から風景画まで、幅広い分野で多くの作品を残している、かなり著名な作家です。
というよりも、実績から申し上げれば、イギリス20世紀を代表するモダンアーティストの一人、
といっても過言ではないと思います。
イギリスの絵画ディーラーによれば、AEクーパーの作品は、
ちょくちょく欧米の絵画オークションなどで売買されていて、
知る限りでは、何と! 24,000ポンド(£1=¥160~200)もの値がつくこともあったそうです。
著名な現代作家なので、バイオグラフィー的な情報はネットで検索すればかなりの情報が入手できます。
ですので、ここでは概要のみ触れさせていただきますが、
一般的には ”モダン・ブリティッシュ・ペインター”として知られています。
19世紀生まれの作家になりますが、実際に残されている作品は、20世紀に入ってからのものが多いので、
1970年代まで生きたその生涯の中で、比較的晩年、作画活動をしていたように思われます。
こちらの作品は、デニムがイギリス南西部サイレンセスターのアンティーク絵画ディーラーより入手しました。
デニムが信頼を置いているディーラーの一つですので、そもそも疑いようはありませんが、
作家直筆のサインが入ったオリジナルペイントのまぎれもない本物です。
そのディーラー情報によれば、背面に残っている”アーティスト・オブ・チェルシーArtists of chelsea”のラベルも
当時のオリジナルということです。
ラベルにある通り、作品には、”Sunshine”(日差し)とタイトルがつけられています。
ちなみに、こちらのラベルは、英国王立芸術院Royal Academyの展覧会に出展されたものであることを示しています。
別の作品にも同じアーティスト・オブ・チェルシーのラベルが添付されていて、そちらは1940年の展示品でした。
ただこちらのラベルはそれよりもやや新しい感じがしますので、1950年前後の展示品ではないかと思われます。
その意味では制作時期はディーラー情報(1930~40年代)よりも、もう少し新しい可能性がありますが、
展示時期と作画時期は違うかもしれませんので、あくまでデニムの推測です。
ご参考まで。
いずれにしても、作者のサインがあり、出所情報が確認できる、という素性の正しい作品になります。
AEクーパーによる素性の確かな作品としては、例えば世界三大オークションハウスの一つ、
クリスティーズ・ロンドンの情報サイトには、5ケタ(英ポンドで)の見積りも出ているのも確認しております。
そうした状況から考えると、こちらの作品は価格的にはかなり、いや相当、
「掘り出しもの」と言ってよさそうに思います。
ところで、AEクーパーの作品としては、その時々の有名人を描いた肖像画が特に知られています。
彼の肖像画はロンドンの美術館ナショナル・ギャラリーの別館であり、ポートレイト専門の美術館である
ナショナル・ポートレイト・ギャラリーにも所蔵されているとのことです。
そこで展示されることはポートレイトぺインターとしては最高の栄誉です。
彼の代表作を一つ上げるとすれば、当時のウィンストン・チャーチルWinston Churchillの肖像画でしょう。
そう、あの第二次大戦時、日本とも関係の深かったイギリスのチャーチル首相です。
この肖像画は、後に多くの複製画を生み、このことで彼は大きな名声を得ることになりました。
その他、イギリス国王ジョージ6世King George VI、 エリザベス女王Queen Elizabeth IIなど、
彼はトップクラスの肖像画家であることを証明する、数多くの作品を残しています。
こちらはそんな彼の、珍しい静物画Still Lifeです。
AEクーパーという人物は知らなくても、純粋にアンティーク絵画として、とても魅力的な作品になります。
季節は夏なのでしょうか、陰影が際立っていて、日差しがまぶしいほどです。
でも、そんな日差しの強さは視覚的に感じられますが、クールなパステルトーンが「熱」を感じさせません。
暑い夏だけど、あたかも暑さの感じない夢想の中にいるかのよう・・。
無心にお花を眺めている自分に気が付きます。
冒頭に申し上げたように、不思議に、つい足を止めて見入ってしまう、そんな魅惑的な作品です。
一方で、オールドフレンチスタイルのシャビーなアンティークフレームは、こちらの作品にぴったりの額装。
難しい話は抜きにして、とにかく全てが素敵です。
フランスアンティークのファンの方、きっとお気に召していただけることと確信しています。
ぜひ、ご一考を・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
20世紀のイギリスモダンを代表するぺインター、
”アルフレッド・イガートン・クーパー”Alfred Egerton Cooper(1883~1974) のオリジナル(肉筆)油絵になります。
肖像画が有名な作家ですが、風景画や静物画などの分野でも数多くの秀品を残しています。
たまたま世界3台オークションハウスの一つ、クリスティーズのサイトで彼の作品を見つけました。
何とその即決価格は30,000ポンド!!(£1=¥170~200)
Alfred Egerton Cooper (1857-1939)
The King's Capital: From Westminster to St Paul's Cathedral, London
signed 'AE COOPER.' (lower left) oil on board
大変価値の高いアンティーク絵画と思います。
彼のサインも右下に確認できます。
作風からも本人のオリジナルであることは明らかです。
こちらの製作年は1940年前後ということですので、半世紀以上の歳月が経過していることになります。
コンディションにつきましては、保護ガラスなどはありませんが、絵画には大きなダメージはありません。
全体的に古びた風合いは多少ありますが、骨董絵画としての雰囲気を悪くするものではないと思います。
特に気になる色あせも感じられませんし、劣化も少なさそうです。
アンティーク・オイルペイント特有の絵の具のひびもほとんど確認できません。
絵画はキャンバスに描かれています。
木組みのキャンバスが額装に収納されています。
額装は組み直しなどの修繕は行われているようですが、
展示されていた時と思われる”アーティスト・オブ・チェルシーArtists of chelsea”のラベルが
背面に残されていますので、製作された当時のオリジナルフレームと思われます。
フレームは安っぽいものではなく、天然木に石膏のモールドで装飾した
フレンチヴィクトリアンの高級ギルトフレームです。
これだけでも骨董的な価値がありそうです。
現状、フレームとマウント部分の装填状態はしっかりとしているといって良い状態です。
クラックやチップは多少ありましたので、デニムで少々、補修やタッチアップペイントなどを行いました。
そのせいか、全体的に半世紀の歳月を感じさせないきれいな状態になっています。
クリーニングは慎重に行いました。
絵画への影響は全くありません。
描かれている絵画自体につきましては、基本的にデニムでは一切手を加えておりません。
フレームの裏表のみ、ウエスにウッドソープやオレンジオイルをしみこませ、
しっかりとクリーンアップしています。
全体的に古めかしさはあっても不潔な感じはないと思います。
絵のクオリティも高く、骨董美術としては高く評価できるのではないでしょうか。
額のデザインも絵画をより一層、格調高く演出しています。
裏側にはフックとワイヤーがついていてしっかりしていましたので、そのまま再利用させていただきました。
とても良い雰囲気のアンティーク絵画と思います。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします!
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
見たこともないのに、なぜか前にも見た気がする。
これがデジャブですね。
この絵を見たときに、それに近い感覚を受けたのですが・・ちょっと違いました。
明らかに初めてみるアンティーク絵画です。
別に以前に出会った記憶もありません。
でも、とても懐かしい感じがしたのです。
あたかも、遠い昔に、将来この絵と出会うことを予期していたかのような感覚・・。
それは、かつて理想としていたデザイン感でした。
過去と未来、あるいは現実と虚像が混在しているかのような、ボーダレスな世界観。
年齢とともに価値観も変わり、いつしか、忘れていた感覚でした。
この感覚、ノスタルジーというよりも、間違いなく筆者にはデジャヴに感じたのです。
私感はさておき、作家、アルフレッド・エガートン・クーパーとはどのような人物だったのでしょうか?
あくまでデニムの印象になりますが、職人肌の芸術家というタイプ、ではなかったように感じます。
一芸に秀でていたというよりも、万能型のゼネラリストであり、かつ英国紳士らしい人物だったことでしょう。
彼の作品は、どの作品を見ても、目の前にある被写体を、最適に描き切っています。
ある時は政治家の肖像画を、またある時は女性のヌードを、そしてまたある時は風景画を、
リアリストとして、またインプレッショ二ストとして、手法はドローイングで、水彩で、
あるいはこちらのようにインパスト(厚塗りの油彩)で、と、その才能の奥深さに底は見えません。
いずれも素晴らしい作品を後世に残しています。
筆者の印象では、ごく一握りの作家だけが持つ稀有な才能を、彼は間違いなく有していました。
が、逆にそのあふれる才能が逆に彼を悩ませていたのではないかとも思います。
多方面にわたる彼の秀作が、一方では彼の苦悩を示しているようにも思えます。
それでも彼は、生涯を通してアーティストであり続けました。
そして間違いなくアーティストとして成功者でした。
若き日のクーパーは、美術系大学としては現在でも世界一位にランクされる、
ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートRCAで学びます。
同校を1911年に卒業し、その後、当時の肖像画の第一人者、ジョン・シンガー・サージェント主催の展示会で美術賞を受賞。
以後、サージェントに師事することで、クーパーの芸術家としてのキャリアが華々しくスタートしました。
しかしほどなく、彼の身に大きな不幸が襲います。
第一次大戦中(1914-18)、彼は塩素ガスによって、片目の視力を失うのです。
芸術家として片目を失うなどという事態は、彼にとって、どれほどショックだったことか。
しかもまだ年齢はこれから、という30歳そこそこ。
彼の心境を察するに難くはありません。
ところが、終戦の3年後、1921年には英国王立芸術院RBAのメンバーに選ばれています。
アーティストとしては最高の栄誉です。
詳細は不明ですが、彼は第一次大戦後、英国空軍の公式アーティストとして活躍しています。
まだ写真技術が低かった時代なので、軍の様々な記録を描き留めていたのでしょう。
航空機や空撮のような風景画、あるいは将校たちの肖像画など、かなりの作品が残されています。
(ロンドンの帝国戦争博物館Imperial War Museumでは、その作品の一部が展示されているそうです。)
これらの実績が評価につながったのだと思います。
結局、戦争の後遺症など、彼のキャリアには何の影響も与えませんでした。
それどころか、逆境をチャンスに変えていたようにも思われます。
とても強い人物だったことと思います。
その後も彼は芸術家としてのキャリアを重ね、肖像画や風景画の分野で名声を高めていきます。
彼の作品はイギリス国内でも超一流の美術館に次々に展示されていきました。
マンチェスターシティアートギャラリーthe Manchester City Art Gallery、
ウォーカー・アート・ギャラリーWalker Art Gallery、他にもパリサロンthe Paris Salon などなど・・。
そして1940年、国王ジョージ6世の肖像画、1943年には代表作である ウィンストン・チャーチルの肖像画を制作しました。
実に彼が60歳の時です。
鉄の意志を持った芸術家。
彼の経歴からはそんな人物像が想像できます。
こちらの絵も彼らしく、非常にレベルの高い技量で描写された、彼の秀作です。
この作品に限らず、彼の作品に陰影が強く描かれているのは、
彼が一つの眼の光を失ったことが関係しているのかもしれません。
おそらく「夏」の朝、強い日差しが窓から差し込み始めた時間帯なのでしょう。
まだひんやりとした、その時の空気感までも伝わるリアリティです。
でもちょっと待てよ、なぜ「夏」と?
実は、そんな情報はどこにもありませんでした。
”Sunshine”といえば夏?
そういうわけでもありませんよね。
しかしながらこの絵は・・夏だと思います、うまく言えませんが。
では、この花は何の種類でしょう?
バラ?
・・そうですね、薔薇のように見えます。
もしかすると、イングリッシュローズ?
イングリッシュローズは1969年に作られたそうなので、ちょっと時代が合いませんね。
でも、どんな種類にせよ薔薇だとすれば、6月の誕生花。
初夏の日差しということになります。
うん、きっとそうなのでしょう。
・・でも、実はもう一つ、「夏」に感じた理由があります。
インパストの代表的な静物画の名画といえば・・?
そう、フィンセント・ファン・ゴッホによって描かれた、「ひまわり」ですね。
どこにも共通点はないのに、どこか似ているように感じるのは筆者だけ?
エセ絵画マニアと笑わないでください。
夏の花を描いたゴッホのエピソードが、クーパーの心のどこかにあったとしても、何の不思議もないでしょう。
ゴッホは「ひまわり」を自宅に飾るために描いたそうです。
仮にこちらの作品が1940年ごろに描かれたものだとしても、クーパーは60近い年齢だったということになります。
ゴッホのように、自身のために描いたと考えても、不自然ではないはず。
そう考えれば、お客をおもてなしする応接の空間にはぴったりの上品な作風。
英国紳士にふさわしいインテリアです。
ご邸宅のリビングからホテルのラウンジなど、あるいは一流企業の役員室に飾られていても
全く違和感はなさそう。
所有する人の品格を上げ、またじっくりと鑑賞する人の心を打つ、素晴らしいオイルペイントと思います。
名の知れた作家の秀作で、コンディションも良く、間違いなくデニムがお勧めに値する逸品です。
アンティーク上級者の方に、ぜひ。
(Sales/YM)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | Sunshine / Oil Painting | |||
品番 |
PA0073
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管理番号 | Lot15-13_0425 | |
販売価格(税込) | 163,080 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 535mm 奥行 60mm 高さ 640mm ※絵のサイズは幅390mm×高さ495mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
佐川急便170 送料目安:2,600円~4,240円
佐川急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 装飾品/Decor > 絵画/写真/美術品 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1940年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | クリーニング仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1940年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ビーチ | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | 1級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ライト系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | その他 | |||
その他の素材のカラー | 白系 | |||
メンテナンス状況 | 一部メンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 年代なり | |||
交換・改造 | なし | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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