PA0133
イギリス
1960年代 White roses with a small pixie / oil painting
サイズ |
幅 530mm 奥行 60mm 高さ 625mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
デニムがおすすめする”アンティークインテリア”のオイルペインティング(油絵)です。
とても幻想的な静物画・・。
何と言って良いのか、不思議な印象です。
お写真や文章でうまくお伝えできればいいのですが・・器用に表現できないのがもどかしいです。
しいて言えば、デジャヴdéjà-vu(=既視感)に近い感覚・・でしょうか?
いえ、それもちょっと違和感のある表現ですが・・。
こちらは年号と思われる数字が入っていて、筆者には”69”と読めます。
1969年の作ではないかと思います。
作者はイギリス人のオイルペインター、
”アーサー ・ベイトマン”Arthur Bernard Bateman(1883-1970) 。
肖像画から風景画まで、幅広い分野で多くの作品を残している、かなり著名な作家です。
というよりも、実績から申し上げれば、イギリス20世紀を代表するモダンアーティストの一人、
といっても過言ではないと思います。
イギリスの絵画ディーラーによれば、べイトマンの作品は、
ちょくちょく欧米の絵画オークションなどで売買されているのを見かける、ということでした。
著名な近代作家なので、バイオグラフィー的な情報はネットで検索すればかなりの情報が入手できます。
ですので、ここでは概要のみ触れさせていただきますが、
一般的には ”モダン・ブリティッシュ・ペインター”として知られています。
19世紀生まれの作家になりますが、実際に残されている作品は、20世紀に入ってからのものが多いので、
1970年まで生きたその生涯の中で、比較的晩年、作画活動をしていたように思われます。
こちらの作品は、デニムがイギリス北東部ノーサンバーランドのアンティーク絵画ディーラーより入手しました。
デニムが信頼を置いているディーラーの一つですので、そもそも疑いようはありませんが、
作家直筆のサインが入ったオリジナルペイントのまぎれもない本物です。
背面には当時のギャラリーラベルも残っています。
アーサー ・ベイトマンによる素性の確かな作品としては、例えば世界三大オークションハウスの一つ、
ボナムスの情報サイトで、300~600ポンド(1ポンド=約150円)ほどで落札されているのを確認しております。
そうした状況から考えると、こちらの作品は価格的にはかなり、いや相当、
「掘り出しもの」と言ってよさそうに思います。
ところで、アーサー ・ベイトマンは、1930-1949年の間、
英国王立芸術院The Royal Academyで展示されていた作品が特に知られています。
その他にも、ロイヤル・スコティッシュ・アカデミー (RSA)the Royal Scottish Academy、
世界的に有名なグーピルギャラリーThe Goupil Gallery London、
ロイヤルグラスゴーインスティテュートThe Royal Glasgow Institute、など、
そうそうたる芸術の殿堂にも展示されていた、とのことです。
そこで展示されることだけでもプロフェッショナルぺインターとしては最高の栄誉です。
このことで彼は大きな名声を得ることになりました。
こちらはそんな彼が、晩年に描いた神秘的な静物画Still Lifeです。
アーサー ・ベイトマンという人物は知らなくても、
純粋にアンティーク絵画として、とても魅力的な作品になります。
一方で、オールドフレンチスタイルのシャビーなアンティークフレームは、こちらの作品にぴったりの額装。
難しい話は抜きにして、とにかく全てが素敵です。
イギリスのアンティークアートですが、フランスアンティークのファンの方にも
きっとお気に召していただけることと確信しています。
素敵なお部屋のアクセントに、ぜひ、ご一考を・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
20世紀のイギリスモダンアートを代表するぺインター、
”アーサー ・ベイトマン”Arthur Bernard Bateman(1883-1970) のオリジナル(肉筆)油絵になります。
風景画が有名な作家ですが、肖像画や静物画などの分野でも数多くの秀品を残しています。
たまたま世界3大オークションハウスの一つ、ボナムスのサイトで彼の作品を見つけました。
Arthur Bernard Bateman (British, 1883-1970)
Landscape in winter
signed and dated 'Arthur Bateman/47' (lower left), oil on canvas
Bonhams £400 - 600
上記のお写真は1947年ごろの風景画、下記は1954年ごろの作品です。
Arthur Bateman (1883-1970)
Still life of flowers, oil on canvas signed and dated '54
それぞれの作品に共通するのは、20世紀のインプレッショニストらしい、
幻想的な描写テクニック。
確かな価値のあるアンティーク絵画と思います。
彼のサインも右下に確認できます。
作風からも本人のオリジナルであることは明らかです。
こちらの製作年は1969年と記載がありますので、半世紀近い歳月が経過していることになります。
コンディションにつきましては、保護ガラスなどはありませんが、絵画には大きなダメージはありません。
全体的に古びた風合いは多少ありますが、骨董絵画としての雰囲気を悪くするものではないと思います。
特に気になる色あせも感じられませんし、劣化も少なさそうです。
アンティーク・オイルペイント特有の絵の具のひびもほとんど確認できません。
絵画はキャンバスに描かれています。
もともとクラフトで封印されておりましたので、触った感触になりますが、
木組みのキャンバスが額装に収納されているものと思います。
額装は状態から見て制作当時のオリジナルの状態が維持されていると思います。
展示されていた時と思われるペーパーラベルも背面に残されています。
フレームは安っぽいものではなく、天然木に石膏のモールドで装飾した
フレンチヴィクトリアンの高級ホワイトギルトフレームです。
もともとシャビーな時代仕上げのフレームだったのではないかと思いますが、
もしかするとゴールドギルトフレームをエイジングして、
ところどころに金彩が残るシャビー調に仕上げた可能性もあります。
どちらにしても素敵なギャラリーフレームで、これだけでも骨董的な価値がありそうです。
現状、フレームとマウント部分の装填状態はしっかりとしているといって良い状態です。
クラックやチップは多少ありましたので、デニムで少々、補修やタッチアップペイントなどを行いました。
そのせいか、全体的にアンティークらしさはありますが、きれい目にお感じいただける状態になっています。
クリーニングはフレーム、作品とも慎重に行いました。
絵画への影響は全くありません。
描かれている絵画自体につきましては、基本的にデニムでは一切手を加えておりません。
フレームの裏表のみ、ウエスにウッドソープ「CR0291 HOWARD クリーナフィニッシュClean-A-Finish 473ml」や
メンテナンスオイル「CR0290 HOWARD オレンジオイルOrange Oil 473ml」で磨き上げ、
しっかりとクリーンアップしています。
全体的に古めかしさはあっても不潔な感じはないと思います。
絵のクオリティも高く、骨董美術としては高く評価できるのではないでしょうか。
額のデザインも絵画をより一層、格調高く演出しています。
裏側にはフックとロープがついていてしっかりしていましたので、現状そのまま再利用させていただきました。
とても良い雰囲気のアンティーク絵画と思います。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします!
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
風のない、穏やかな夏の夜。
多くの人々が眠りについた、しん、と静まり返る時間帯。
窓からもれる月の光を浴びて、暗闇の中に、ふわっと浮かぶ白いバラ。
なぜか眠りにつくことのできない私は、何ということもなしにそのバラを見る。
私の脳が眠りに入ろうとしているせいなのか、バラの花びらは風もないのにゆれているように見える。
いやそれとも、本当に揺れているのかも。
だとしたらきっと、それはちょっといたずらな妖精の仕業のせいに決まっている・・。
・・そんなエッセイがあったとしたら、その挿絵にもなっていそうな、そんな幻想的な作品です。
私感はさておき、そんなイギリス人インプレッショニスト、アーサー ・ベイトマンとはどのような人物だったのでしょうか?
あくまでデニムの印象になりますが、職人肌の芸術家というタイプ、ではなかったように感じます。
一芸に秀でていたというよりも、万能型のゼネラリストであり、かつ英国紳士らしい人物だったことでしょう。
彼の作品は、どの作品を見ても、目の前にある被写体を、最適に描き切っています。
ある時は肖像画を、またある時はリアリストとして風景画を、
そしてまたある時はインプレッショ二ストとして水彩画を、と
あるいはこちらのようにインパスト(厚塗りの油彩)の手法で、と、その才能の奥深さに底は見えません。
いずれも素晴らしい作品を後世に多く残しています。
筆者の印象では、ごく一握りの作家だけが持つ稀有な画才を、彼は間違いなく有していました。
が、彼の持つ才能は、芸術だけではなく、例えば学問や政治、宗教などと、
多方面にわたっていたのではないかとも思います。
それでも彼は、生涯を通してアーティストであり続けました。
そして間違いなくアーティストとしても成功者だったと思います。
アーサー ・ベイトマンはイギリス・ノッティンガムで生まれました。
絵画についても、ノッティンガムのアートスクールで学びます。
彼のファミリーについては不明ですが、スクール卒業後、彼はメソジストの牧師となり、
各地を転々としているのは、何か家系と関係があったのではないかと思います。
そういう時代でしょうからね。
その後、メソジストの中でも何らかの指導的な立場についたのでしょう、
さらにアーサー ・ベイトマンは英国空軍の従軍牧師となっています。
何かこのような素性を知ると、ほんとに職業画家だったのか、疑いたくもなりますね。
一体、いつ、創作活動をしていたのか。
彼のバイオグラフィは、伝記のようなストーリー建てになっているわけではないので、
どのようなことがきっかけで、その方向に進み始めたのかは、今ある情報だけではちょっと理解するのは難しそうです。
どちらにしても従軍牧師の後、1930年から1949年の間はロイヤルアカデミー(英国王立芸術院)で作品の展示がされているので、
若き日の牧師時代からずっと絵画を書き続けていたのは間違いのないところでしょう。
そして、1950年ごろから没年の1970年までの20年間、
クレイクホールThe Village of Crakehallという田舎町で残りの生涯を過ごしています。
要するに画家としての全盛期は、彼がロイヤルアカデミーとつながりがあったころでしょうから、
47歳から66歳までのころ。
この時代にしては、遅咲きの人物、と言えるかもしれません。
そして、隠居に近い生活を送っていたのは、67歳から87歳までの間。
幸いなことに、彼の作品の多くには年号が入っているので、
どの時代に描かれた作品なのか、わかりやすくて、彼が置かれていた人生の状況にも理解が深まります。
今まで見た限りでは、全盛期のころは、その多くが風景画。
割と季節感のある、静的な印象の描写が多く、隠居生活に入ると、今度は静物画を置く残していつつ、
カントリーシーンのランドスケープもちらほら見かけます。
比較的若いころの作品には出会えなかったのですが、どのような作品を残してきたのか、ちょっと興味のあるところですね。
余談が長くなってしまいましたが、こちらの作品について、
その製作年を見たときには目を疑いました。
え? 1969年?
69じゃなくて63の見間違いかな、などと何度も作品の制作年とにらめっこしていました。
そう、この作品は 彼の87年間の人生の幕を閉じる1年前に描かれているのです。
実に彼が86歳の時の作品です。
おそらくここまで読んでいただいた方は皆さま、筆者と同じ考えに至っているのではないかと思いますが、
もしかするとこの作品、彼の「遺作」なのではないか、そんな気がします。
勝手な想像ですが、彼は旅をしてその土地の風土や景色を描く、
ランドスケープぺインターを志向していたのではないかと思いいます。
しかしそう簡単に思い通りの生活ができるわけではない、
特に家柄が裕福というわけではなかったですし、様々な土地に移り住む状況の中で、
その土地で暮らしながら、四季の移ろいや地形など、いろいろな表情をとらえてきたのではないかと思います。
彼が住んでいた町を調べてみると、ほとんどが北部の田舎町だったので、
つい、彼が風景画好き、そんな固定観念を抱いてしまいました。
イチ・アンティークファンの感想程度にさらっと読み流してくださいね。
ただ現実的に、高齢になって創作活動するとなれば、自宅のアトリエなどで、と考えるのがフツウ。
静物画が晩年に多くなったのは、自然なことですし、この静物画が最後の作品、と考えるのにも、
当たらずとも遠からじ、そんな風に思います。
ところで、86歳の目には、白いバラがどのように映っていたことでしょう。
もしかすると、暗闇に幻想的に浮かび上がっていたのかもしれません。
あるいは、さわさわと揺れて見えたのかもしれません。
そして、揺れているのはピクシーの仕業のように見えたのかもしれません。
芸術を愛しながら、多芸という才能が、純粋に芸術だけを愛することの出来なかった芸術家。
筆者の目には、彼の経歴からはそんな人物像が想像できます。
こちらの絵も彼らしく、非常にレベルの高い技量で描写された、彼の秀作です。
彼が生涯を終える最後の20年間、彼が幼き日にあこがれていた生活を手に入れ、
子供のようにはしゃいで創作していた、なんて、状況だったとしても何も不思議ではありませんね。
ちなみに白いバラの花言葉は、
「純粋」
「無邪気」
「心からの尊敬」
・・そして、「約束を守る」。
何だか、アーサー ・ベイトマンについて、そしてこの作品について、
考えれば考えれほど、妄想がとめどもなくあふれてきます。
申し訳ございませんが、この辺りでペンを置かせていただきます。
とにかく!
お客をおもてなしする応接の空間にはぴったりの上品な作風。
英国紳士にふさわしいインテリアです。
ご邸宅のリビングからホテルのラウンジなど、あるいは一流企業の役員室に飾られていても
全く違和感はなさそう。
所有する人の品格を上げ、またじっくりと鑑賞する人の心を打つ、素晴らしいオイルペイントと思います。
名の知れた作家の秀作で、コンディションも良く、間違いなくデニムがお勧めに値する逸品です。
アンティーク上級者の方に、ぜひ。
(Sales/YM)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | White roses with a small pixie / oil painting | |||
品番 |
PA0133
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管理番号 | Lot16-12_0521 | |
販売価格(税込) | 64,800 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 530mm 奥行 60mm 高さ 625mm ※絵のサイズは、幅385mm×高さ485mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
佐川急便180 送料目安:2,890円~4,780円
佐川急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 装飾品/Decor > 絵画/写真/美術品 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1960年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1960年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ノーメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | なし | |||
交換・改造 | なし | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
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