PA0148
フランス
1840年代 Bowl of Hygieia / plaque picture
サイズ |
幅 275mm 奥行 60mm 高さ 280mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
素敵な額装に収められた珍しい壁飾り/プラークです。
19世紀中盤に製作された、フランス製と思われるマーブルレリーフ(大理石彫刻)になります。
キラキラのゴールドギルトウッドゲッソのロココ調フレームに
イタリア・トスカーナの有名な白大理石、”カッラーラ・ビアンコ”のレリーフ。
・・アンティークファンの方には、もう、たまりませんね。
見ていて楽しい、持っているだけでもうれしい、
デニムが一瞬で悩殺されてしまったアンティークコレクションです。
こちらは1848年、イギリス人彫刻家、
エドワード・ウィリアム・ワィオンEdward William Wyon(1811-1885)の作品として入荷いたしました。
それ以上の作品情報はありませんでしたが、一般的なアンティークの商品情報としては、
およそ1850年代から1900年代にかけて、パリやローマを中心に流行したプラークということです。
アンティークコレクターの間では比較的知られた骨董品です。
陶器などのプラーク(壁飾り)自体は18世紀末ごろからヨーロッパ各地に広がった装飾品ですが、
こちらのようなマーブルレリーフのプラークについては、19世紀後半、
それも1870年から80年代のピンポイントな時期に作られていたようです。
この時期、ギリシャやローマのルネッサンス建築が再び注目されていたタイミングだったのでしょうか、
確かにこの時期のイギリスのヴィクトリアン建築でも、
こちらの作品同様の神話のチェラブcherubs(小天使)装飾が、建物の外壁などでよく見かけられます。
フランスでは、古くから似たような陶器製の美術品も作られていますのでそちらとも混同しやすいですが、
イタリアのホワイトカッラーラは従来からヨーロッパ各国に供給されていますので、
フランスやイギリスなど、ヨーロッパ各国で作られたマーブルレリーフも、この時期、確かに存在していました。
あたかもイタリアの工芸品、”ストーン・カメオ”のようなハイレリーフ(深彫り)。
イタリアにおいては、こうした作品はローマを中心に流行していたようです。
こちらの作品は、一般のフランス人コレクターよりデニムが直接入手いたしました。
作者のサインや製作年の刻印などは確認できず、真贋を証明できるものはありませんが、
デニムの見立てでは、額装の年季、大理石の質感などから、当時ものとみて間違いないと思います。
何より当時ものとして確かであろう証拠としては、背面にインサートされたメダリオン。
このメダルは、1688年、イギリス王ジェームズ2世が名誉革命でイギリスを追われ、
フランス王ルイ14世に保護された史実(=PERFUGIUM REGIBUS)がモチーフのフランス通貨。
このコインのデザインは、フランス人メダリスト(コインのデザイナー)、
ジャン・メイジャー (1648-1712)の作品がベースとなっていて、
このコインだけでもアンティークマーケットで200USDほどはするという貴重。
ややあいまいな記憶ですが、確か、フランスの美術館がオーソライズした証しとして、
背面にメダルを埋め込んだ、とどこかの記事で読んだように思います。
あいまいですみません・・。
いずれにしても、この19世紀もののマーブルレリーフは、
それほど多くマーケットに出回っているわけではないのに、探しているコレクターは多く、
すぐに売り切れてしまう人気のアンティークアイテム。
デニムでも入手するのに苦労しました。
世界3大オークションハウスの一つ、クリスティーズでも同様の作品が扱われていて、
おおよそ1,000~1,500USDほどの値がつけられています。
※下記職人コメント内のお写真ご参照
一般的な相場でも、600~1,800EURで取引されています。
※現在1ドル=100円前後、1ユーロ=115円前後です。
まあ、お値段のお話はともかく、室内装飾としては、とてもとても素敵なアイテムと思います。
アンティーク上級者の方でもご存知ない方も多いと思われるお品ですので、
今後、さらに価値は上がっていくアンティークアイテム、と思っております。
ぜひ今のうちに、ご検討いただいた方が・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
とてもかわいらしい雰囲気のマーブルレリーフが入荷して参りました。
グッドコンディションでの入荷で、レリーフにはダメージは見受けられません。
ほぼ完全な状態と思われます。
それにしてもこの大理石、これほどの繊細な彫りができるのにはびっくりです。
何か特殊な製作法があるのでしょうか。
まるで、浮世絵の版木を思わせるほど、なめらかで繊細なディティールです。
表現されている女性は、健康の維持や衛生を司るギリシャ神話の女神、”ヒュギエイア”かと思われます。
ヒュギエイアhygiene
医学のシンボルである”アスクレピオスの杖Rod of Asclepius”
(=ギリシア神話に登場する名医”アスクレピオス”の蛇の巻きついた杖)を携えて描かれていることから、
おそらく間違いないでしょう。
ヒュギエイアは、アスクレピオスの娘で、父神と同様に一匹の蛇を従えた若い女性として絵画に表されることが多く、
薬か水を入れたと思しき壺(または杯)を携えていることもあるそうです。
この蛇と杯をモチーフにした「ヒュギエイアの杯」が薬学のシンボルに用いられることも多いということです。
ヒュギエイアの杯Bowl of Hygieia
ということであれば、こちらは医療にかかわる現場に飾られていたものやら、誰かの健康を見守ってきたのやら、
と勝手に想像しております。
額装に関しましても非常に細やかなロココ調デザインです。
天然木ベースにゴールドギルトゲッソの装飾面が上品な輝きを放っております。
大理石の白と対比されて、より一層神々しいような雰囲気を醸し出しているのではないでしょうか。
また、裏を返しますと、”PERFUGIUM REGIBUS”と刻印のあるコインが収蔵されております。
このコインだけでも価値あるコレクターズアイテムかと思われます。
さて、この様にとても価値あるレリ-フかと思いますので、隅々まで手を尽くしました。
作品、額装ともにとても良い状態で入荷いたしましたので、
基本的にはクリーニングをメインに行いました。
ただ、額装に若干の欠けがございましたので硬質パテで整形の上、真鍮粉を使い、
リタッチしておきました。
埃などはエアダスターで吹いて飛ばしています。
作品面の汚れは専用クリーナ―、
「CR0303 ハワード ナチュラルズ グラナイト&マーブルクリーナー 473ml」でクリーニング致します。
白さが際立ちました。
裏面のレアコインもほどほどに磨き込んでおきました。
素材はブロンズではないかと思います。
幾分絵柄がはっきりとしたようです。
また、裏面には吊り紐とフックがついておりました。
しっかりしておりましたのでフックはクリーニングの上、再利用致しました。
紐はちょっと弱そうでしたので、撮影時には交換しておりませんでしたが、
強いナイロン紐に交換してお送りします。
お手元に届いてすぐにお掛けいただけます。
なかなか見ることのできない珍しい作品で、コンディションも良好、
フレームとマーブルレリーフのデザインもマッチング最高! と思います。
担当職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。
(Restorer/MJ)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
イタリア・トスカーナの”カッラーラ・ビアンコ”を使った有名な彫刻といえば、
ミケランジェロのダビデ像。
そのダビデ像と同じ白大理石なわけですから、ギリシア、ローマと続く、
生粋のヨーロッパ美術、と言って良いでしょう。
東洋人には絶対発想できないクリエイティビティ。
本当に素晴らしい秀作と思います。
こちらの作品にはアーティストと思われるネームがはありませんが、
"エドワード・ウィリアム・ワィオンEdward William Wyon(1811-1885)" の作品と伝えられています。
製作年もはいっておりませんが、1848年ということです。
こちらの作品が本人の作品なのか、それとも複製して作られたものか、判断は難しいですが、
これほどの仕上げであれば間違いなくオールドマスタークラスの作品でしょうから、
自作か複製かは、それほど重要なことではないのかもしれません。
といっても樹脂を流し込んで作ったレプリカではないことは明らかですし、
背面のメダリオンも模造品などではありません。
ギルトウッドゲッソの見事なロココフレームも、間違いなく19世紀ものの風合いです。
明らかに富裕層向けに用意された作品と思います。
ヒュギエイアhygieneがヒュギエイアの杯Bowl of Hygieiaを携えているシーンなど、
いかにも貴族クラスの富裕層が好みそうな宗教的な描写。
「健康のシンボル」をイメージしたのではないかということですが、まあ、それも考えすぎで、
もしかすると古くからの伝統的なハーベストシーンなどがモチーフになっているのかもしれませんけど、ね。
いろいろと、デニムの憶測なども混じってしまっておりますが、
この作品は、その質感と雰囲気が素晴らしいだけではなくて、
創造力もとても掻き立てられて、見ていて楽しいです。
もともと額装に入れることを前提に、描かれたような構図であることからも、
ウォールプラーク(壁飾り)を目的として創作していたことが想像できます。
デニムが図らずもほれ込んでしまった希少な19世紀ものです。
きっと貴方のアンティークインテリアの演出に、大いにお役立ていただけることと思います。
ぜひ。
(Sales/YM)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | Bowl of Hygieia / plaque picture | |||
品番 |
PA0148
|
管理番号 | Lot16-21_0827 | |
販売価格(税込) | 97,200 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 275mm 奥行 60mm 高さ 280mm ※彫刻部分のサイズは、幅150mm×高さ150mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
ゆうパック160 送料目安:2,450円~3,010円
(沖縄 3,180円)
ゆうパックによる配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 装飾品/Decor > 絵画/写真/美術品 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | フランス | 年代 | 1840年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | フランス | 年代 | 1840年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | 木 | |||
その他の素材のカラー | 金系 | |||
メンテナンス状況 | 一部メンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 少ない | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | なし | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
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