PA0153
イギリス
1810年代 Cattle & Figure by a Rural Cottage / Water Colour
サイズ |
幅 505mm 奥行 45mm 高さ 385mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
デニムがおすすめする”アンティークインテリア”のウォーターカラーペインティング(水彩画)です。
今から何と200年以上前、18世紀初めごろに描かれた、カントリーサイドのランドスケープです。
・・天気は良く、風もない、穏やかで晴れた日なのでしょう、
木々は青く生い茂り、人は軽装で心地よい、1年の中でも過ごしやすい時期。
風景画のスケッチにはぴったりのシチュエーションだったことと思います。
題材は18~19世紀の人々の生活シーンの1局面。
田園エリアに生活の仕事場を持つ、牧場主の一家、あるいは牛飼いの家族を主題にしているようです。
作者はジョン・シートルJohn Thirtle (1777-1839)。
18~19世紀の風景画家として、アンティーク絵画の分野では高名なアーティストになります。
おそらくアンティーク絵画ファンの方でしたら、その名をご存じの方も多いことと思います。
欧米のプライベートコレクター(個人収集家)にはノリッジ画派として、
良く知られたイギリス人ぺインターです。
彼が残した作品は決して多くはないと思いますが、
(水彩画家なので、経年により残っている作品自体が少ないものと思われます)、
プライベートコレクター(個人収集家)には人気のアーティストだったのでしょう、
クリスティーズなどの世界的なオークションハウスのアートオークションなどで
彼の作品が取引されているのをしばしば見かけます。
こちらはそんな彼の作品の一つです。
デニムがクリスティーズの絵画オークションサイトなどで調べてみたところでは、
値の付くもので、約3,4000USDほどの買値がついでいました。
※現在1USドル=約100円
平均的に見て、1,000USD以上の値がつけられているほど、作品への人気は安定しているようでした。
水彩画としては破格の高値ではないかと思います。
人気のほどがうかがえます。
確かに彼の作品の特徴として、ノリッジ画派の水彩画にしては、色遣いが穏やかで、かつ温かく、明るい。
また作品の構図が広角で抜けが良い。
デコラティブなピクチャーフレームとの相性も良く、
富裕層の邸宅のインテリアとして、非常に適した絵画と言えそうです。
あいにくジョン・シートルに関するバイオグラフィーはほとんど見つけられないのですが、知名度自体は高いので、
きっとこれからも、彼の作品への評価は、上がることはあっても下がることはないことでしょう。
こちらはの作品はノーフォークNorfolkのアンティーク絵画ディーラーより、
デニムが直接入手いたしました。
出所情報は、直近ではイギリス人コレクターのプライベートコレクションだったようです。
何でも、イングランド南東部、ホールトHoltにある
ジョージアン様式の古いカントリーエステイトから放出されたもの、ということ。
いかにも個人宅の書斎や個人事務所などに飾られていた絵画のように思われます。
ディーラー情報によれば、有名なノリッジ画派のジョン・シートルが1810年~20年ごろに描いた作品であろうとのこと。
ただ、200年も前の作品ですし、フレームにネームプレートはあるものの作品自体にはサインがないので、
ジョン・シートルのオリジナルかどうかは断言ができないということです。
確かにジョン・シートルの作品は流通数が少なく、参考になる資料が限られているので判断は難しいです。
しかしながら、そもそもこちらの作品の芸術性は高く、フレームにも本物の風格がにじみ出ていますので、
ノリッジ画派の画風を正統に受け継いだアーティストが描いたもの、と思われます。
詳細情報を引き継がれていないのが残念です。
作品に関しましては、率直に言ってプロフェッショナルな印象。
ただ、すでにある程度完成された作家ではなく、まだまだこれから才能を開花させ得る、
伸びしろを持ったレベルの職業画家ではないか、というような発展途上の若さを感じます。
しかし仮にジョン・シートルの出生年が正しいとすれば、
こちらの作品が描かれたのは、62歳まで生きた人生の内、40歳前後。
普通に考えれば彼の全盛期、ということになりますね。
であれば、デニムの思い違いでしょうか・・。
ちなみにノリッジ画派とは、19世紀初期に結成されたイギリスの地方画派のこと。
ノーフォーク州ノリッジの風景画家、クロームの家で結成されたことでそう呼ばれることになったそうです。
1805年から1834年の間、ノリッジ画派の展覧会を開催していました。
基本的にノリッジ画派は風景画に限った画派で、17世紀のオランダの風景画にならい、
自然観察と素朴な感情を軸としていました。
それまでのイギリスの風景画は、古典主義的で理想主義的な伝統が根強く、ノリッジ画派の運動以降、
自然的風景画の傾向が生まれ、J.コンスタブルやJ.M.W.ターナーへと受け継がれていくようになったいうことです。
こちらの作品は、そんなノリッジ画派のど真ん中に描かれた作品。
まさに印象派へと発展する過渡期に制作されたイメージです。
そんな作品の一方、その額装デザインについてはイギリスの伝統的なヴィクトリアンフレーム。
作品は制作されてちょうど2世紀ほどになりますが、こちらのフレームはそこまで古くはない、
100年ほど経過したころに交換された印象。
と言っても、すでに1世紀は経過していることにはなりますので、ギャラリーフレームにはやや経年の自然劣化がありましたが、
日々精進しているデニムの修復技術が、ギルトウッドフレームの美観もレベルアップさせています。
年代なりの風合いは感じますが、かなりきれい目に仕上がっているものと思います。
木組みのフレームにはしっかりとした剛性感があり、造型もほとんどダメージらしいダメージもありません。
もちろんフレームのクオリティはアンティークならではの品質の高さ。
どちらかというと、美術品というよりも、素敵なアンティークインテリアとしておすすめしたいです。
でも、作品のクオリティだって十分、アンティークアート上級者の方にもご満足いただけるもの。
コレクションとしても申し分ありません。
小振りなサイズで、インテリアのアクセントなど、ちょっとした空間アレンジにはぴったりと思います。
19世紀ノリッジ画派の素敵なカントリーシーンを、ぜひエントランスに、書斎に、リビングに・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
美しい水彩画が入荷して参りました。
200年近くの時を経たジェニン・アンティーク(真の骨董)のオリジナル(肉筆)水彩画です。
19世紀初めごろのイギリスの古き良き農家の情景が美しく描かれています。
作者はジョン・シートルJohn Thirtle (1777-1839)。
ノリッジ画派の水彩画家です。
人物に関する詳しい情報は入手困難ですが、200年もの間、大切に飾られてきた、という事実が
価値あるアーティストであったことを証明しています。
Fye Bridge, Norwich, Looking Up River, with Sailing Barge Unloading Cargo
Watercolor and pencil on paper
JOHN THIRTLE (1777 – 1839)
作品面にサインはありませんが、ディーラーの情報によりますと、
ジョン・シートルJohn Thirtleの作品にはサインのないケースが多いとのことです。
一方、フレームには彼の名を記したネームタグがしっかりと据え付けられています。
そのフレームについても、作品にふさわしい上質な高級品。
水彩画は比較的簡素なフレームが多くみられますが、こちらはゴージャスな”ゴールドギルトゲッソフレーム” です。
時代を感じる絵画面に華を添えつつ引き立てています。
入荷時のコンディションですが、200年ものの水彩画であることを考えれば、まずまずの状態と思います。
もちろん、2世紀という歳月が経過しているわけですので、経年変化から逃れるすべもなく、
さすがに積年による紙のくすみや湿気によるシミ、にじみ、色彩の変色などはありますが、
年代を考慮すれば、アンティーク絵画の味わい、と言う程度にお感じいただける風合い課と思います。
フレームの方は、作品が額装から外れていて、装填のセンターがずれてしまっていました。
一度絵画を取り外して固定し直すことにいたしました。
その他、多少の装飾の欠けは見られたものの、目立たなく修正可能な範囲内でした。
ということで、メンテナンスは一通りフレームを修復した後、きちんと額装し直すことといたしました。
まずは額に亀裂があったのでその部分を圧着し、形を整えます。
小さな欠け等もにはパテを充填して、こちらも整形します。
一通りの外観補修の後、しっかりとクリーニングして汚れを落としました。
補修した箇所には真鍮粉でタッチアップを施し、周囲となじませています。
真鍮粉は基本的に金属ですので、経年で風合いは変わっていきます。
それもアンティークの味わいとお楽しみいただければと思います。
額のメンテナンス終了後、絵画を装填し直し、センターを合わせました。
全体として歪みのチェックもしておりますが、正確にフラットな状態を保っております。
尚、作品を固定していた釘が、元々は上下の辺にはなく、少し動きが出てしまうようでしたので、
上下にも新たに留め釘を追加しておきました。
これでしっかりとした状態に回復いたしました。
裏側については幾度となく張り直されたクラフト紙の跡が多くありましたので、
クリーニングの上、新しいクラフト紙をお張り致しました。
特に背面には書き込みなど、時代考証の参考になりそうな資料もありませんでしたので、
封印した方が、保護のために役立ってよろしいかと思います。
また、裏側上部にはフックとコードを新たにお取りつけ致しました。
それほど大きな作品ではありませんので、強度としては十分です。
お手元の届いてすぐに安心して鑑賞いただける状態です。
尚、描かれている絵画自体につきましては、特に塗料はがれなど美観を損なう点もありませんでしたので
基本的にデニムでは手を加えておりません。
200年前のオリジナルの状態を維持しております。
以上、コンディションの良い19世紀の作品で、絵のクオリティも高く、
英国骨董美術としては高く評価できるのではないでしょうか。
額のデザインも絵画をより一層、格調高く演出し、
アンティークインテリアとしても一級品と思います。
とても雰囲気の良い、素晴らしいアンティーク絵画です。
ぜひご検討のほど、よろしくお願いいたします!
(Restorer/MJ)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
200年ものアンティーク絵画の「本物」の魅力を感じる水彩画です。
これほどの表現力を持つアーティストの作品ですから、
風景画としての美術的評価も想像がつくというもの。
アーティストとしてのプライドを感じる独自スタイルの主張性、真摯で生真面目ささえ感じる洞察力、
鮮やかな色彩で印象付ける個性的な表現力・・。
専門家でなくとも、マスタークラスの職業画家が描いた作品であることは容易に想像がつきます。
作者はジョン・シートルJohn Thirtle (1777-1839)。
19世紀ノリッジ画派のオールドマスターです。
彼の作品に共通する画風としては、あたかもフランス・印象派であるかのように情緒的であること。
ジョン・シートルについては伝記的な情報が少ないので、出生情報に関しても不明なのですが、
彼の作品には地元と思われるノリッジの風景画が多いようです。
こちらの作品も、そんな彼の例に漏れないノリッジの田園風景、純粋なランドスケープ。
彼の作品の世界観を知るにふさわしい、スタンダードな作品かと思います。
ノリッジNorwich(ノリッチとも)はイングランド東部、ノーフォーク州の州都。
現在でもイギリスの中では主要な都市の一つですが、この作品が描かれた当時は、
ロンドンに次いで、イングランドの中でNo2の有力な都市だったそうです。
日本的に言えば、東京に対する大阪、くらいのイメージだったのではないでしょうか、
ジョン・シートルがノリッジ出身者だったとすれば、さぞ地元愛が深かったことでしょう。
ノリッジには山あり川あり、自然に恵まれつつも、またその一方、海岸線にも近く、
古くから水運を利用した交易が盛んで、商業都市としても繁栄していました。
11世紀のノルマンコンクエストのころにはすでに有力な都市だったということですから、
歴史的な遺産も多いです。
特に中世には多くの教会が建てられ、ノリッジ大聖堂など、今でも多くの教会が残っています。
ジョン・シートルの出身が、そんな誇らしいのリッジだったとすれば、
作品に地元の風景画が多いことにも合点がいきます。
作画をするうえで題材の宝庫だったでしょうからね。
さて、そんなこちらの作品につきまして・・以下、雑感です。
今では都会のイメージのあるノリッジですが、今から200年前、
いえ、ジョン・シートルが幼き日を過ごしたころの風景画だとすれば、250年近く前の18世紀末です、
この絵画にあるように、ノリッジ近郊にも牧場があり、
田園風景が広がるエリアもあったということなのでしょうか。
比較的高地の場所なのでしょう、遠くには高い山もなく、
目の届く範囲には牧草地が広がります。
牛飼いと思われる、まだ若い女性が1頭の牛を連れ、牛舎、あるいは牛小屋に隣接したコテージを訪れています。
いや、マイホームに帰宅した状況なのでしょうか、
当時の何気ない、ごく日常の風景を描いているように思われます。
ジョン・シートルは、知る限りでは地元ノリッジを水彩画で描き続けたスペシャリスト。
それゆえに、ノリッジ画派の代表格の一人としてリストされているわけですが、
もちろん現実には風景画以外も描いたでしょうし、水彩だけではなく、油彩も銅版画なども手掛けたのかもしれません。
実際のところ、彼自身の妻を描いた肖像画もクリスティーズで取引されたりもしていましたので、
現時点のジョン・シートルの評価、あるいは理解というものは、彼の芸術観のほんの一部だけなのかもしれませんけど、ね。
そう考えると、彼の世界観の典型的な作品、としたこちらの作品にも、
「本当に、そう?」、と疑念が沸き上がってきます。
本当にこの地は、他の作品と同じノリッジの風景なのか?
本当にこの状況は、目の前の一瞬をとらえたものなのか?
本当にこの女性やコテージは、風景の中にある人影、建造物に過ぎないのか?
・・ジョン・シートルは自身の妻を題材に残していることでも想像がつくように、
世間一般的に見て、愛妻家だったのではないかと思います。
であれば、この人影がその愛妻をイメージしたものであったとしても、何も不自然ではないでしょう、
また、この地が、自身の地元ではなく、愛妻の地元だったとしても同様でしょう。
そうした視点で改めてこの作品を見ると・・なんだかとても優しい。
ごく自然な「日常の風景」を、すごく穏やかで、愛情にあふれた目でとらえた作品のように印象が変わりました。
果たしてこれが彼の作風なのでしょうか、それとも人間性?
筆者には、後者のように思われますが、実際のところは果たして・・。
いずれにしても、彼は18世紀から19世紀のイギリスを代表する水彩画家として、
間違いなく成功した職業画家の一人、と申しあげても過言ではないでしょう。
彼はその生涯の中で、家族愛に育まれ、天職を楽しみ、その仕事を多くの人に正当に評価されました。
何一つ後悔のない人生だったように想像されます。
だからこそ、その作品の肩の力が抜けたような描写が、とても穏やかで温かい。
人としてまっとうな、表通りをを歩いてきた作者だからこそ、
幼き日から変わらずに持ち続けている作者の人間性に触れられているようで、
なんだか見ていて、ほっ、とします。
すなわち、絵の牧歌的で情緒的なテクニックに分かっていてものせられてしまうような、
じっと感情で見入ってしまうような印象です。
作者がナチュラリストらしい、心に感じる描写です。
非常に才能にあふれ、優秀なんだけれども、野心のないタイプ。
人との輪を尊び、人間味あふれた作者の人物像が、目をつむると浮かんできます。
・・かなり話が妄想レベルに飛躍してしまいましたが、そんなとりとめのないことを考えさせられる、秀逸なランドスケープです。
後世へ長く、多くの方に感じていただきたい名画だと思います。
それほど大きくはないサイズですので、アンティークインテリアのアクセントにも、効果的と思います。
ヴィクトリアンスタイルの素敵なカントリーシーンを、ぜひエントランスに、書斎に、リビングに・・。
本物を知るアンティークファンの方に、ぜひ。
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | Cattle & Figure by a Rural Cottage / Water Colour | |||
品番 |
PA0153
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管理番号 | Lot16-28_1001 | |
販売価格(税込) | 59,400 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 505mm 奥行 45mm 高さ 385mm ※絵のサイズは、幅345mm×高さ240mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
ゆうパック120 送料目安:1,770円~2,340円
(沖縄 2,490円)
ゆうパックによる配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 装飾品/Decor > 絵画/写真/美術品 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1810年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1810年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ビーチ | |||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | 彩色系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 少ない | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | あり | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
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