PA0091
イギリス
1860年代 Waiting for his master 's tread / Oil Painting
サイズ |
幅 410mm 奥行 70mm 高さ 365mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
デニムがおすすめする”アンティークインテリア”のオイルペインティング(油絵)です。
ちょっとバツの悪そうな表情をしたゴールデン・レトリーバー。
ヴィクトリアン当時ものの額装に収められた、珍しい犬のポートレイトです。
英国のディーラー情報によれば、”1860”との表示通り、
おそらくヴィクトリアン中期に描かれたものということです。
作者は右下にサインはあるものの不詳。
”R. Best.”と記載があります 。
これが作者の名前ではないかと思われます。
もともとヨーロッパでは動物画は人気の高いジャンルでしたが、今では、
欧米の大手オークションハウスでも高値が付くほど人気を博しています。
特に犬や猫は世界的にインテリアとして需要があって、
日本でもその人気が飛び火しつつあります。
こちらの作品も、デニムが入手する前にかなり引き合いが多かったということです。
こちらは犬種の中でもNo1の人気を占める、ゴールデン・レトリバーがモデルですが、
どこか、ビクターのトレードマーク、”His Master's Voice”のニッパーをイメージさせるもの悲しさ。
どこか哀愁を感じさせるゴールデン君に、人気が集まったのも納得の印象的な描写です。
こちらの入手経路は、イギリス西部ノーフォークのアンティーク絵画ディーラーより入手しました。
作家オリジナルペイントのまぎれもない本物です。
ディーラー情報によれば、出所はイギリス人のプライベートコレクションだったとのこと。
その前所有者が、この犬の飼い主の子孫だったかどうかはわかりませんが、
150年も経過している古い絵画ですので、オークションなどで流通していたとしても不思議ではないですね。
近年のトレンドということもあり、古い動物の油絵を探していた筆者が、
ふと目を止めたのがこの愛らしい犬の絵でした。
当時では珍しかったことでしょう、犬の豊かな表情を描くという、独自の世界観によるアートワーク、
そして、長く大切に維持されてきたことがうかがわれるような、
グッドコンディションのヴィクトリアンオリジナル・ウッドフレーム・・。
デニムがお勧めできない理由はどこにもありませんね・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
素敵なオイルペイントが入荷して参りました。
1860年に描かれた、作家オリジナルのとても古い肉筆画です。
こちらはキャンバスに描かれた油彩画になります。
描かれているのは、ゴールデンレトリバーでしょうか?
画面裏に”Waiting for his master 's tread(主人の足音を待つ犬)”とあります。
そのタイトルの通り、ご主人の帰りを今か今かと、足音に耳をそばだてている
賢そうな飼い犬の様子を描いています。
どこかビクターのニッパーをイメージさせます。
’Dog Looking At and Listening to a Phonograph’ Francis Barraud(1856-1924)
上記の作品は、有名なビクターのトレードマークのもとになった絵画。
死んでしまった買主の声が、当時の蓄音機から聞こえてくるのを、
不思議そうに眺めている”ニッパー”という名前のテリア犬を描いた作品です。
作者のフランシス・バラウドが、兄の愛犬、ニッパ-の様子を画に描きとめ、
“His Master’s Voice”とタイトルを付けました。
この作品には有名な逸話が残っていて、もともとこの絵に登場する蓄音機は、
エジソンの円筒式蓄音機のホーンだったそうなのですが、
円筒式蓄音機のメーカーにこの絵を売りに行ったものの購入してくれなかったので、
グラモフォン社に持って行ったところ、蓄音機をグラモフォンの円盤型蓄音機に描き変えれば買う、
といわれて、描き変えて売った、というエピソードが言い伝えられています・・余談ですが。
さてこちらの作品、画面右下にサインと日付が’1860 R.Best’とありますが、
作者についての詳しい情報は不明です。
これが作者名なのか、犬の名前なのかもわかっておりません。
フレームについて、素材はギルティング(金彩)の施された天然木無垢ベース。
石膏で複雑な造形を型どった上に、金箔を貼った、伝統的な手法です。
小振りな作品ながら、存在感の大きいインテリアとして魅力を引き出していると思います。
さて、入荷時のコンディションですが、フレームに各所欠けがあります。
ていねに成形した上で金彩で美観を回復していきましょう。
絵画の方は全体にたわみがありましたので一度取り外し、形を整えます。
表面的には、色はまだまだ鮮やかです。
また、アンティーク絵画の証明、
クラクリュール(古い油絵に現れる表面の微細なひび割れ)が適度にあらわれ、良い雰囲気です。
ひび割れと言っても、ごく微細なものですので光りをかざすとわかる程度のもので、
剥がれてくるような気配はありません。
油絵の具層の固着はしっかりしています。
それではメンテナンスを始めてまいります。
先ずは額から絵画を取り外します。
そして早速出鼻をくじかれました‥。
キャンバス画でしたので、何らかの木枠に張り込まれているものと安易に考えていましたが、
実際は裏打ち材として薄い木の板に貼り付けられていました。
読みが甘かったですね・・。
板絵のようなキャンバス画、という状況です。
つまり、板の変形をキャンバス画が受けやすくなっているということになります。
先ずは裏打ち板と、キャンバスとの間にある接着剥がれ(浮き)を、加温しながら改善しておきました。
一気に矯正しようとすると絵画面を傷めかねないので慎重に行いました。
その上で裏打ち板の反り矯正をします。
加温、加湿で繊維を柔らかくし、分厚い2枚のフラットな板に挟んで一晩おきました。
入荷時の状況よりは大幅に改善し、鑑賞に差し支えない程度までもってこられたかと思います。
一方、絵画パネルを寝かしている間にフレームのメンテナンスを進めておきました。
角の接合部の緩みについてはフラットなガラス板の上で形を確認しながら締め直しております。
汚れについてはしっかりとメンテナンスオイルでクリーニングし、除去しました。
飾りの欠け、欠損などは型を作成し、一つ一つ再現し、成形していきました。
その後、真鍮粉を使い、成形部や、金彩のかすれた箇所にタッチアップ致しました。
基本的に真鍮粉は金属ですので、経年で古金調に変化してなじんでいくと思います。
目立たないレベルのくすみなどは雰囲気程度に残しています。
そしてフラットになった絵画パネルをしっかりと装填致しました。
かなりリフレッシュされたものと思います。
裏側については、入荷時特に密封されてなく、また、裏面に書き込み等もありますので、
クラフトなどで封印してしまうことなくご案内することにいたしました。
また、裏側上部にはフックが取り付けられていました。
不具合はありませんでしたので、クリーニングして再利用させてもらいました。
フックに吊り紐として耐荷重10キロの丈夫なナイロンコードを取り付けました。
それほど重量はありませんので、強度としては十分かと思います。
お手元に届いてすぐに壁にかけていただけます。
描かれている絵画自体につきましては、特に塗料はがれなど美観を損なう点もありませんでしたので
基本的にデニムでは手を加えておりません。
表面的な汚れのみ、さっと取り除きました。
以上、大切な価値ある芸術作品ですので、しっかりメンテナンス致しました。
かわいいというだけではなく、クオリティも高いアンティーク絵画です。
クラシックなお部屋のアクセントにいかがでしょうか。
担当職人より自信を持ってお勧めいたします。
(Restorer/MJ)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
ゴールデンレトリバーはイギリス原産の大型犬。
世界的に人気の高い犬種ですから、当然、イギリスでは最も多い犬種なのかな、と思ったら大間違い。
英国で、ペット犬の中でもっとも数の多い犬種といえばラブラドールレトリバーということです。
「え? でも、ラブラドールとゴールデンって毛の長さが違うだけで同じ犬種なんじゃないの?」
と思いますよね?
ところが、そうではありません。
ラブラドールとゴールデンはともに交配種(色々な犬種を掛け合わせて作られた犬種)ですが、
そもそも、先祖となる犬種が違います。
なので、外観は「親戚」のように見えますが、全くの違う犬種にあたる、ということなのです。
ふ~ん、とペット犬のウェブサイトなどを何気なく眺めていると、あれ?
と、ちょっと気になる点に気が付きました。
前述のとおり、ゴールデンレトリバーは交配種なのですが、その記録として最初と言われているのが、
19世紀中頃、スコットランドのダッドリー・マーシュバンクス伯爵が交配により作り出したのが起源、
ということなのです。
19世紀中ごろ?
この絵も、19世紀中ごろ(1860年)ですよね?
つまり、この犬がゴールデンレトリバーだとしたら、
かなり種の起源に近いころのマザー犬(というのでしょうか?)といえるのではないかと思います。
しかも、先の項の話題に触れた、ニッパーの絵が描かれたのは、1889年。
何と、有名なニッパーの絵よりも30年近く前に描かれた作品、ということになります。
何だか、すごく歴史性を感じる作品かと、ちょっと見る目も変わりました。
単なる、かわいいだけの作品ではない、と。
ちなみにこちらのゴールデン君、もう家族同様の存在だったのでしょう、
あたかも親兄弟のポートレートでも見ているかのような錯覚を起こします。
きっとこの作品の作者は、”His Master’s Voice”のニッパー君を描いたフランシス・バラウド同様、
そのモデル犬の買主だったことでしょう。
尚、ニッパーというペットネームは、来る客、来る客の脚にかみついて、
「こいつ、ニッパー(電線などを切るペンチのような工具)みたい」といわれたことから名前が付けられたそうです。
さてさて、こちらのゴールデン君の名前もちょっと気になってしまうところですね。
もしかして、”ベストR.Best(RはRetrieverの頭文字?)”っていうのがペットネームだったりして・・。
・・なんて、とりとめのない雑感になりましたが、
暖かいご家庭のシンボルとして、お部屋に飾っていただければ、と思います。
こちらの作品は英国の高価な絵画を扱うアンティークディーラーが提供した価値あるオイルペインティング。
素性の確かな作品です。
額装なども歴史性が高く、作品については過去にレストアを受けてきたグッドコンディションです。
ぜひ、本物を知るアンティークファンの方に後世へ引き継いでいっていただきたいものです。
とても好感のもてるアンティーク・ピクチャーです。
(Sales/YM)
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商品基本情報 | ||||
品名 | Waiting for his master 's tread / Oil Painting | |||
品番 |
PA0091
|
管理番号 | Lot16-34_1217 | |
販売価格(税込) | 91,800 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 410mm 奥行 70mm 高さ 365mm ※絵のサイズは、幅250mm×高さ210mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
ゆうパック120 送料目安:1,770円~2,340円
(沖縄 2,490円)
ゆうパックによる配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 装飾品/Decor > 絵画/写真/美術品 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1860年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1860年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | オーク | |||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | 金属 | |||
その他の素材のカラー | 黒系 | |||
メンテナンス状況 | 一部メンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | あり | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
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