PA0206 カナダ 1970年代 Chapel of Saint-Malo Quebec / Oil Painting
サイズ |
幅 480mm 奥行 65mm 高さ 395mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
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Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
デニムがおすすめする”コンテンポラリーアート”のオイルペインティング(油絵)です。
今から40年ほど前、20世紀後半に描かれた印象派スタイルのタウンスケープです。
こちらは日本のアンティークファンのお客様からの買取品として入荷いたしました。
とてもメルヘンチックな街並み・・。
中世のロマネスク建築を思わせる、手前の赤い屋根の建物は民家?
いや、カタチからして小さなチャペルのようにも見えますね。
きっと尖塔の先には十字架が鎮座していて、町の人たちに親しまれた礼拝堂のような建物なのでしょう。
一つ奥にも、少し大きめに見える赤い屋根の建物があって、そうするとこちらは教会でしょうか、
周囲には赤やピンク、オレンジといった色鮮やかなお花たちが一斉に咲き乱れ、
町全体が春のカラフルな空気に包まれているように見えます。
こちらの作品は、前オーナーによれば、作家の出身地=カナダ東部のケベック州にある、
セント・マロSaint-Malo, Quebec近郊のタウンスケープではないかということです。
作者はパック・サージ・パケットPaque (Serge) Paquet。
カナダのケベック出身の国際的に有名なアーティストです。
サインが右下に入っています。
パックはまだ現役のアーティストの可能性が高いです。
バイオグラフィはプライバシーの観点からか、あまり外部情報はありませんが、
世界的なアートオークション筋では知られたアーティストになりますので、
作品情報など、一般的な情報レベルであれば特に苦もなく入手できます。
なので・・もうここでデニムが特に多くを語る必要などはないですね。
作品の感想レベルに抑えておきたいと思います。
作品から受ける印象としましては、フランス印象派系の現代作家、といったイメージで、
インプレッショニストの王道を歩んでいるアーティストのように見受けられました。
創作活動の最盛期は1964年から1985年まで。
丸20年以上、芸術の道にしっかりと携わってきていたと思われるので、
流通している作品数も豊富。
自分自身の作風もしっかりと確立し、商業的にも成功したプロフェッショナルオイルぺインター、
と申しあげても良いのではないかと思います。
作品を見れば誰が見ても、フランス系現代絵画のマスタークラスの作家であることは明らかでしょう。
こちらの作品にしても、習熟された技量を持って描かれた秀作であることは、
デニムが自信をもって断言させていただきます。
もちろん、現役のアーティストともなれば、まだまだこれからも作品が増えていくことが想像されますので、
現時点では、価格的見て、一般的なアンティーク絵画に比べて、それほど高値がついているわけではありません。
比較的安価なものから、アンティーク絵画並みに高価なものまで様々です。
パックの活動エリアは主に出身国のカナダが中心だった様子ですが、
作品の流通はインターナショナルで、ヨーロッパやアメリカでも、
彼の作品のオークション実績をチェックすることができます。
作品の相場は、1,000~2,000USD程度が中心のようで、
現代作家としては、美術的評価も高いことがうかがわれます。
ただこれほどの技量を持つアーティストですので、
今後、どれほどその相場が変わっていくのか、想像つきません。
インテリアにふさわしい知的で好感の持てる構図、「古典」を感じさせる空気感のある描写、
パステルな色使いによる表現力、的確にかつ印象的に描きこまれた被写体・・。
こちらの作品も彼のほかの作品の例にもれず、誰がどう見ても、
美術の道を志しているアーティストが自身の持つ技術のすべてを注ぎ込んだ「血作」に映ります。
こちらの作品は海外からデニムが直接入手したものではなく、デニムのアンティークファンのお客様が
日本の国内で流通していたものを入手し、それをデニムにお譲りいただいたものです。
お客様は、印象派、ポスト印象派の現代作家の作品を主にコレクションしている、
アンティークアートの上級者。
ですから、作品を見る目は確かです。
出所情報としては、どのように日本に入ってきたものかは不明ですが、
筆致やサインなどをしっかりとチェックしたうえで、パック・サージ・パケットのオリジナルであることは
デニムでも間違いないものと判断しております。
オールドフレンチスタイルのウッドフレームも、スレンダーなヒストリカルスタイルが品のある印象で、
アンティークなインテリアにもふさわしい雰囲気と思います。
ゴールドギルトのアクセントを持つフレームデザインは、レトロモダンな印象派の作風とも相性は良く、
作品を引き立てているようにさえも見えます。
インテリアにこだわるアンティーク上級者の方にはぜひおすすめしたい、
素敵な20世紀のファインアートです・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
20世紀後半に描かれた、作家オリジナル(肉筆)の風景画です。
こちらは支持体(画材)がキャンバスに描かれた油彩画になります。
昔ながらの「契り」でしっかりとフレーミングされ、つくりの良い額装に収められた高級仕様です。
フレームはアンティーク級の風合いを感じるヴィンテージフレームです。
1970年前後に制作されたことを考慮すると、おそらく当時からのオリジナルフレームと思われます。
作品については、とてもカラフルな色彩の印象派スタイル。
題材はご覧の通りの、春~夏にかけてのタウンスケープになります。
場所はおそらくカナダのケベック州、セント・マロSaint-Malo近郊であろうとのこと。
カナダのケベック州といえば、冬季は非常に寒く雪が多いのが特徴で、
4~5月まで雪がちらつくこともあるそうです。
一年の半分は雪とともに暮らさなければならない場所。
現在のセント・マロの礼拝堂(絵画の場所かどうかはわかりません)
きっと町の人々は、春の到来が他の地方の人々よりも待ち遠しいはず。
そんな気持ちの高揚感が華やかな色合いに表現されているのではないでしょうか。
作品はヒストリカルな雰囲気にあふれ、作者の独特な色彩感覚が素晴らしいですね。
さて、作者については、アートオークションでは国際的に知られた現代の人気作家、
パック・サージ・パケットPaque (Serge) Paquet。
画面右下にサインが確認出来ます。
ネームは”Paque”。
有名なカナダ人作家ですので、作品やバイオグラフィについては事欠きません。
アートオークションなどのサイトをチェックすると、
地元の風景画を中心に、様々な分野で作品を残しています。
Paque (Serge) Paquet 1970'
Medium : mixmedia on board 46 x 61 cm
Price : $ 1,600
上記の作品は過去のアートオークションで取引があった作品になりますが、
ヨーロッパのアンティークアートコレクターの間では知られている、実績のあるアーティストです。
こちらの作品には製作年と思われる数字はありませんが、パックは1960年代からから70年代に
最も多くの作品を描いていることから、こちらの作品もそのころのものと想像されます。
今から半世紀ほど経過している作品、ということになります。
作風はフランス画派的なインプレッショニスト。
一般の美術ファンにとってはその程度でも良いかもしれませんが、
専門的には、”ニューリアリズムnuevo realism”に分類される作風のようです。
こちらの作品は、すでに現代美術が細分化されていった70年代に描かれたものですので、
そんな時流に影響された作品であることには間違いないでしょう。
もちろん、素敵な額装に大切にフレーミングされ、絵画市場で流通していた作品ですから、
単に流行作品、というだけでなく、もともと美術的にも評価が高かったことは明らかです。
なので、額装も作品に引けを取らずハイクオリティ、
上品なリネンのマットで周囲を飾られ、フレンチスタイルの金彩入りウッドフレームがおごられています。
おそらくアンティーク絵画などと同等品質と思われる、手の込んだ一級品、
半世紀近くは経過していると思われるヴィンテージクラスのフレームです。
レッドベースのフレームに、ゴールドギルト(金彩)を彫刻にオーバーコート。
さらにいわゆるエイジングの塗装仕上げがされていますが、ある程度年代を経たことで
本物の時代感を感じるようになったのでしょう。
まだまだこれからも、使っているうちに良い風合いが出てくると思います。
さて、入荷時のコンディションですが、40年以上は経過している絵画としては全体に良好な状態でした。
古いオイルペイントに見られがちな微細なひび割れもなく、
印象派の特徴である、マチエール(作品表面のその作家独特の肌合い)も確認出来ます。
発色もまだまだ良好、と言ってよいでしょう。
部分的にも目立った変色などは見られず、アンティーク絵画として、不具合はなし。
全体として経年なりの風合いは出てきていますが、雰囲気としては全く悪くはないものと思います。
フレームに関しては、多少輸送時の小さな欠け程度は有りましたが、構造的なダメージはなく、
基本的なメンテナンスとタッチアップ程度で美観的にも回復して行けそうでした。
フレーム表面についてはしっかりとメンテナンスオイルでクリーニング、気になる汚れは除去しておきました。
作品の装填面では、今まで一度もレストアはされていないオリジナルの状態のようでした。
もともと背面にはクラフト封印がなされていたように思われますが、現状ははがされ、
無造作にガムテープで裏板を抑えてある状態でした。
おそらくがたつきが出ていたので、一度背面をあけたのでしょう、
ただ残念ながら、キャンバスが額装の中でガタガタしている状態でした。
構造的には何も問題はなかったので、キャンバスの「契り」をしっかりと打ち込み直し、
がたつきの原因の収縮してできた隙間には、木っ端を挟み込んでおきました。
さらに裏抑えと湿気吸収を兼ねて、コルクシートを背面板の中に挟み込んでおき、
背面板は将来メンテナンスがしやすいように、トンボ留めに変更しておきました。
これですべて安心。
現状、作品の装填状態はしっかりとしています。
フレームに関しては、金彩のかすれなど、エイジングのレベルを超えているような箇所には
同色でタッチアップを施しておきました。
金彩には真鍮粉を使用しておりますので、金属ならではの経年変化でなじんでいくものと思います。
ただ、家具のようにあまり広い範囲できれいにやりすぎてしまうと、
作品との馴染みが悪くなってしまい、アンティーク(ヴィンテージ)らしくなくなってしまいますので、
艶出しや補色などは、雰囲気優先で行っています。
それらの作業中は絵画面は優しく養生しておりますので、画面への影響はありません。
最後に、もともと背面についていたフックにナイロンロープを通しておきました。
特に重量のある作品ではありませんが、しっかりと荷重には耐えられる状態で、
お手元に届いてすぐに壁にかけてお役立ていただけます。
描かれている絵画自体につきましては、特に塗料はがれなど美観を損なう点もありませんでしたので
基本的にデニムでは手を加えておりません。
以上、大切な価値ある芸術作品ですので、慎重にメンテナンス致しました。
インテリアのアクセントとしても、お部屋の雰囲気を明るく演出してくれそうです。
担当職人より自信を持ってお勧めいたします。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
作者であるパック・サージ・パケットPaque (Serge) Paquetは、
カナダ20世紀のランドスケープ・ぺインターとして、
アンティーク絵画専門家筋では国際的に名の知れたアーティストです。
出生年は表に出てはいませんが、1964年に地元ケベック・シティの国立美術学校the École des Beaux-Artsを
卒業していますので、1940年代後半の出生年(現在存命なら80歳くらい?)と思われます。
その後、彼はカナダ国内で、地元ケベックをはじめ、モントリオール、トロント、バンクーバーなどで
創作活動を行っています。
比較的最近の現代画家になりますので、残されている作品数も多く、その一方で伝記情報も入手しやすいです。
何よりも、その残された、少なからぬ彼の作品たちが、彼の人となりについて、
多くを語ってくれているのがありがたいです。
彼の作品は、街並みや自然の景観を描いた風景画が中心。
しかし、中にはグラフィックデザインのような作品もあったり、決して単なる風景画家、というわけではありません。
またその表現方法も、油絵以外に、水彩画、アクリル、グアッシュ、さらにはリードスケッチなど、
と多岐にわたっています。
つまり、アーティストとして、決して現状に甘んじるような保守的なタイプではなく、
積極的に新しい分野へチャレンジする、開拓精神に富んだ作家のように思われます。
また、あくまで個人的な推測ですが・・彼は知識レベルの高い職業画家だったように感じます。
情緒的、というよりも理性的っぽい、という意味です。
彼が求めたのはアカデミックな芸術性、だったのでは?
アーティストとして、テクニックや美術スタイルにこだわっているように見え、題材も不問っぽい。
パック自身には、幼き日より「郷土愛」という強い価値観があり、それを粛々と
論理的に作品に落とし込んでいった・・彼の作品を見る限りではそんな印象を受けました。
さて、こちらの作品について・・春、あるいは初夏のころでしょうか、お花の咲き乱れる住宅地の街並み。
カナダ人の彼が地元ケベックに居住、あるいは長期滞在していた時のスケッチでしょう。
長かった冬が終わり、これから温かい季節に向かう気持ちの高揚感にあふれているような描写です。
ケベック・シティと思われる風景を描いた作品は他にも見かけることができます。
冬の雪景色を描いた作品も、見かけることはありますが、多くは夏?と思われる時期に描いた作品が多いようです。
実際その当時、夏になると、彼はケベックシティで有名な「画家の小路Rue du Tresor」に作品を並べていたそうです。
こちらの作品も、もしかするとそこから人手に渡っていったのかもしれませんね。
ちなみに「画家の小路」とは、トレゾー通りにある絵画や版画を売っている通りのこと。
絵を描くアーティストたちの集まる場所で、パックもここの場所のアーティスト団体のメンバーだったようです。
さて、彼の創作活動期は1964年から1985年ごろといわれていて、年齢的には20歳代から40歳代と思われますが、
こちらの作品が1970年代の製作年とすれば、この時パックは30歳代。
一番、アーティストとして脂の乗り切った頃だったことでしょう。
アーティストとしての資質を感じさせる繊細な描写、真摯で生真面目ささえ感じる表現力、
強すぎずパステルな色遣いで気持ちの描写と時代感を印象付ける個性的なセンス・・。
まさに、知的な”ニューリアリズムnuevo realism”のスタイル。
目ではなく心でじっと見入ってしまうような印象的な作品でありながら、とても現実的。
過去を偲び、現実を見て、未来を描く。
疲れた心が癒され、新鮮な気持ちで新たな一歩が踏み出せる、そんな、共感を感じる描写の作品と思います。
・・以上、だらだらと長文申し訳ございません。
話半分程度に読み流してくださいね。
しかしながら、そんなとりとめのないことを考えさせられる、秀逸なタウンスケープです。
後世へ長く、多くの方に感じていただきたい名画だと思います。
サイズ的には大きすぎず小さすぎずのF6サイズクラスですので、
アンティークな空間を彩るインテリアのアクセントには最適、と思います。
ちょっとノスタルジックなフレンチスタイルの素敵なタウンシーンを、
ぜひエントランスに、書斎に、リビングに・・。
本物を知るアンティークファンの方に、ぜひ。
(Sales/YM)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | Chapel of Saint-Malo Quebec / Oil Painting | |||
品番 |
PA0206
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管理番号 | Lot18-2_0127 | |
販売価格(税込) | 43,200 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 480mm 奥行 65mm 高さ 395mm ※絵のサイズは幅355mm×高さ270mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
ゆうパック120 送料目安:1,770円~2,340円
(沖縄 2,490円)
ゆうパックによる配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 装飾品/Decor > 絵画/写真/美術品 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | カナダ | 年代 | 1970年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | クリーニング・ラッカー仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | カナダ | 年代 | 1970年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | その他 | |||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | 彩色系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | その他 | |||
その他の素材のカラー | その他 | |||
メンテナンス状況 | 一部メンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | 少ない | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
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