PA0224 フランス 1890年代 Kittens Playing / Oil Painting
サイズ |
幅 405mm 奥行 60mm 高さ 345mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
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Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
デニムがおすすめする”アンティークインテリア”のオイルペインティング(油絵)です。
今から1世紀ほど前、19世紀末、フランスで描かれた2匹の子猫たちの肖像画です。
これはもう、説明不要、というより余計な解説はジャマ・・ですね。
とにかくキュート。
それ以外に、何の説明が必要でしょうか?
猫好きにはたまりません。
こちらの作品の作者は、残念ながら不明。
しかし、ご覧になってお分かりのとおり、マスタークラスのアーティストであることは明らかです。
こちらはフランスの首都、パリに住むフランス人コレクターのプライベートコレクションだったそうです。
想像ですがこちらの作品は、お金持ちのパトロンの依頼を受けた職業画家が、
パトロンの溺愛している生まれたばかりの子猫たちを描いて進呈したもの、
というありがちなお金持ちのペットの肖像画、ではない!、と思います。
何故なら・・筆者の主観かもしれませんが、パトロンのペットなら、
パトロンの機嫌を損ねないように、とにかく可愛く描いて喜んでいただこう、なんて心境のはず。
かしこまった表情ではなく、このようにいつもの自分に見せている、普段のやんちゃな表情を描くとしたら、
純粋に「猫好き」のアーティスト以外考えられません。
ですよね、う~ん、でも、はたして真実は・・。
入手元からの情報では、ジュール・リ・ロイJules Le Roy(1853-1922) の作品である可能性が高い、ということです。
ジュール・リ・ロイといえば、19世紀から20世紀前半に活躍した、
動物画、特に猫画を得意としたフランス人アーティスト。
猫好きのアンティークアートファンの方でしたら、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
クリスティーズ、サザビーズなど、世界的なオークションハウスでも好んで扱われるオールドマスターです。
もしそうだとすれば、かなりの「お宝」発見、ということになります!
だって、ジュール・リ・ロイといえば、
フランスのナショナルギャラリークラスの美術館に所蔵されているほどのビッグネーム。
少なくともこちらの作品サイズなら1500ユーロクラスでもおかしくはないはずです。
※現在1€=135円前後
この設定価格なら相当なお値打ち価格と断言できます。
※下記エキストラフォトにクリスティーズのオークション画像があります。
こちらの作品の入手経路は、イギリス・ロンドン近郊のバッキンガムシャー州、
ジェラーズ・クロスにあるアンティーク絵画専門ディーラーより。
そのディーラーがフランスでプライベートコレクション(個人収集品)を入手し、
その後、デニムがディーラーより直接この作品を買い取りました。
「高級骨董」とされる重要なアンティーク絵画専門の信頼のおけるアートディーラーからの入手です。
このディーラーは作者のオリジナルワーク(直筆)であることに徹底してこだわり、
プリント、リトグラフ、コピーの類いは決して扱いません。
さらにノンレストアで状態が悪かったり、フレームレスな作品は一切販売しておりません。
安心してお求めいただければと思います。
こちらの作品・・ちょっとしたインテリアのアクセサリーのような小さめの肖像画(F6クラス)ですが、
とても厚みのあるゴールドギルトウッドゲッソのゴージャスなロココフレームが、
「薄っぺら」な複製画などとは次元の違う「格」の高さを感じるアンティークアートです。
20世紀のものとは思えないロココ装飾のモールドには、より一層、子猫たちのやんちゃな表情をいとおしく、
きらきらと、作品を引き立てているように見えます。
慎重になりがちなアンティーク絵画の購入ですが、こちらの絵画に関しては、
圧倒的な「本物」のオーラが買付に一切の躊躇をさせませんでした。
しかし、ジュール・リ・ロイを証明するサインは確認できず、作品の詳細は不明。
ただ、背面にはスイス、あるいはドイツの展示会のものと思われるラベルがわずかに残っており、
明らかにそれなりの評価を受けていた作品であることは確実です。
実際、見る人すべての「口元」を緩めさせる、永遠の魅力を備えた秀作です。
デニムでも高く評価しております・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
キュートなオイルペイントが入荷して参りました。
19世紀末に描かれた、作家オリジナルの肉筆画です。
こちらは支持体(画材)がキャンバスで、かなりの年季を感じさせる風合いです。
100年以上前に描かれている油彩画であることは間違いなさそうです。
描かれているのは、ふわふわした毛並みの、まだやんちゃ盛りの2匹の子猫。
お皿に入ったミルクをこぼしてしまった驚いた表情を筆者の感性で豊かに解釈されていて、
その描写は、毛の一本一本に至るまで、緻密に描きこまれています。
いかにも動物画の専門アーティストを思わせるピュアな画風ですが、残念ながら作者のサインはなく不詳。
ただし、ジュール・リ・ロイJules Le Roy(1853-1922)の作品である可能性が高い、
という情報は所有者間で受け継がれてきております。
Jules Leroy (French, 1833–1865)
確かに作風はとても良く似ていますので、可能性はかなり高いと思います。
でも、ジュール・リ・ロイでないにしても、それなりの技量あるオールドマスターであることは
疑う余地はありません。
作品に描かれた子猫たちは、身近で見かけそうなポピュラーな猫たち。
2匹双子のようですが、その表情から左のネコはちょっと気が強そう、
一方で右のネコは臆病な感じ、などとそれぞれに個性が感じられます。
このような表現力は、創作を指導できるクラスの画家、あるいはプロフェッショナルな職業画家、
といったレベルでないと、あり得ないスキルかと思います。
さて、入荷時のコンディションですが、作品はかなり良好な状態でした。
古いオイルペイントに見られがちな微細なひび割れもなく、
マチエール(作品表面のその作家独特の肌合い)がしっかりと確認出来ます。
もちろん絵の具の欠損などなく、絵の具層は安定しています。
作品の表面には保護のために引かれたと思われるワニスで、きれいな艶がある状態です。
比較的遠くない近年に専門の修復師の手でレストレーションされたものと思います。
キャンバスもかなりの年季は感じるものの、木枠にピンと張られていて、
100年以上ノーメンテではありえない状態です。
その一方、フレームに関しては、かなり手荒に扱われてきたような感じでした。
装飾の盛り上がった部分や側面に年式なりのクラックが目につきました。
こちらは100年間、ノーメンテだった、といっても不自然ではないような状態でした。
しかし、フレームのクオリティ自体は非常に高いもの。
素材はギルティング(金彩)の施された天然木無垢ベース。
ハイレリーフの植物や幾何学文様のパターンを周囲に配した、ロココ様式正統の ”Gilt Gesso Frame” です。
石膏で複雑な造形型どった上に、金箔を貼った、伝統的な手法です。
かなり厚みのある高級仕様です。
手荒に扱われてクラックが目につく割には、でも貧相には見えない。
それはきっと、このゴールドギルトの輝きでしょう。
その点、デニムでは見逃しませんでした。
・・こちらに施された金箔、おそらく「純金箔」と思われます。
一般に金箔には3種類あって、グレードの高い順に「純金箔」、「本金箔」、「洋金箔」
とされています。
「洋金箔」とは真鍮ベースの合金を薄く箔にした金箔、「本金箔」は金に銀や銅をいくらか混ぜた金箔、
そして「純金箔」は99.99%の純金、いわゆる24Kの純金で作られた金箔です。
ご存知の通り、純度の高い純金は何年経とうが変色することはありません。
変色するのは金に何らかの金属を混入させることでその金属が酸化するからです。
一般的なギルトウッドフレームは赤っぽく変色する「本金箔」が標準。
でもこちらのフレームの場合、これだけ手入れが全くされずに放置されてきたにもかかわらず、
美しいゴールドの輝きだけは全く失っていませんでした。
これは「純金箔」によるギルティングの可能性が非常に高いです。
よく見ると側面はうっすら10cmくらいの間隔で箔がつなぎ合わせれているのがわかります。
こういう波紋が出るのも「純金箔」の特徴です。
24K純金箔のギルティングフレームは最高級額縁の証。
普通の作品とは違うから、その装いも違いを持たさなければならない、
という判断で高級額装されたことがうかがわれます。
このような点からしても、価値ある作品であることに疑う余地はありませんね。
絵画の背景が暗色ですので、美しいゴールドがよいコントラストとなり、
小振りな作品ながら、存在感の大きいインテリアとして魅力が引き出されていると思います。
構造面では、後付けと思われる金具が、キャンバスの木枠をしっかりとホールドしていて、
ガタツキなどはありませんでした。
実用面での問題はありません。
ということで、こちらの作品は、主にフレームのクラック補修を行うことになりました。
ひたすら、目を凝らして装飾をチェック、クラックを見つけたら硬質パテで成型、
という作業を繰り返し行いました。
これだけで約半日・・。
結構大変でした。
でも何とか装飾が整ったら、あとはイージーです。
まずは全体のクリーニングから。
しっかりフレームの汚れ落としをいたします。
汚れについてはしっかりと「CR0303 HOWARD Naturals グラナイト & マーブルクリーナー 473ml」で除去、
気になる汚れは一層しました。
クリーニングの後は、パテで成型した箇所に真鍮粉を補っていきます。
さすがに純金の金粉はありませんので真鍮粉になりますが、微妙に色合いは調整しておりますので
全体的に馴染んでいると思います。
目立たないレベルのくすみ、といった程度です。
フレームの裏側については、クラフト紙で保護されていた形跡はありますが、
現状はがされていて、何も張られてはいない状態です。
クラフトで覆って保護することはできますが、現状木部の状態が良くわかりますし、
何より、唯一の情報として、ギャラリーラベルが下部に残存しておりますので、
何も張らずにこのまま様子がわかるようにしておきます。
ちなみに背面ラベルはディーラー情報ではスイスかドイツのギャラリーではないか、ということでした。
また、裏側上部には使用されていた際のワイヤーロープとフックが取り付けられていました。
不具合はありませんでしたので、こちらもクリーニングして再利用させてもらいました。
それほど重量はありませんので、強度としては十分かと思います。
お手元に届いてすぐに壁にかけていただけます。
描かれている絵画自体につきましては、特に塗料はがれなど美観を損なう点もありませんでしたので
基本的にデニムでは手を加えておりません。
それ以外には、絵画を少しでもクリアに見ていただくために画面洗浄のみ行いました。
洗浄といっても、もちろんザブザブ洗うわけではありません。
面棒の先程度の小さな面積に水を含ませて、ちまちまと様子を見ながら行います。
表面を保護しているワニスはどうしても経年とともに黄変していくものですので、完全にクリアに、
というわけにはいきませんが、ワニスの表面の汚れを取り除いてやります。
毛並みの辺りが気持ち、明るくなりました。
以上、大切な価値ある芸術作品ですので、しっかりメンテナンス致しました。
かわいいというだけではなく、クオリティも高いアンティーク絵画です。
クラシックなお部屋のアクセントにいかがでしょうか。
担当職人より自信を持ってお勧めいたします。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
製作年代は19世紀終わりごろのオリジナルと思って間違いはなさそうです。
もちろん信頼できるディーラー情報ですので疑う余地はありませんが、
同時期製と思われるロココ調高級フレームのマッチングを見ればまず間違いのないところでしょう。
1世紀ほど経過したアンティーク(ヴィンテージ)絵画としてのピュアな雰囲気をお感じいただければと思います。
作品について、こちらはオランダ美術の影響を感じる、自然主義的なヨーロッパ古典スタイルの動物肖像画です。
作家のサインが入っていないから、あえて言うわけではありませんが、印象としては、
アーティストを志す研究生によって描かれた習作、というような未熟さは全く感じられません。
ある程度、自身の画風を確立したマスタークラスの作家が、商業的な意図をもって、
自分自身の芸術観の中で描き上げた一作、といった印象です。
・・でも、それはあくまで筆者の私感です。
イチアンティークアートファンの感想程度にお読みくださいね。
作品については、生まれたばかりの子猫たちがとにかく可愛くて、可愛くて、
描がいておかざるを得なかったといったところでしょう。
作品の描かれた状況としては、依頼主からペットの肖像画を請け負って描いたもの、
というような状況ではない、と思われます。
猫好きの作者が、猫本来の、自然な姿を描き留めた、といった印象です。
猫の持つ、自然な小憎らしさ、あるいは小生意気な表情といったものを
猫好きがゆえに、ストレートに表現しているように思えます。
これほどの技量を持つ作者ですから、もっとかわいらしい顔の仔猫を描き上げようと思えばできたことでしょう。
ちょっと媚を打った、よそ行きのかわいい表情で、誰もがかわいい、と思える表情で描き上げれば、
パトロンがいれば喜ばれることでしょうし、商業的にももっと大きく成功したことでしょう。
でも、逆に意図されたもののように、やや作為的に本来の表情が表現されているように感じられます。
つまりこちらの作者は、本当に猫が好きで「嘘」が描けなかったのかな、なんて思ったりしています。
そして、そんな価値観の上に作者の画風が確立されている・・。
まあ、いずれにしても、プロフェッショナルな職業画家の手で描かれた作品、
といって良いのではないでしょうか。
アーティストとしての表現力もさることながら、作画のテクニックも一級品。
一本一本の柔らかな毛並みを描写している、一寸の乱れもない筆致には、
全く自分自身の技術に迷いを持たないオールドマスタークラスのもの。
彼の芸術観としては、見たものをありのままに描くことを是とする、
自然主義的な思考を持ったアーティストだった、ように思います。
まあ、すべては筆者の想像の域を出るものではありませんが、
いずれにしても、この小さ目なキャンバス(ボード)に多くの空想を膨らませてくれる楽しい作品です。
とにかく卓越した芸術センスを持ったマスターによる作品、と確信しています。
複雑で奥深さの感じる彩りも、天賦の才。
彩色の妙、というよりも自然な色彩の描写が素晴らしいと思います。
そしてこれほど作品のトータルクオリティ、薄っぺらなエセ芸術家によるものでないことは明らかです。
きっとジュール・リ・ロイJules Le Roy(1853-1922)本人、
あるいは少なくともそのクラスの名の通った人物だったことと思います。
間違いなく、万人が魅力を感じるアンティークアートです。
眺めて癒され、見つめて口元がほころぶ、稀代の素敵な作品です。
ぜひ大らかなアンティークファンの方に、後世へ引き継いでいっていただきたいものです。
とても好感のもてるアンティーク・ピクチャー、
癒しの空間のアニマルセラピーとなさっていただければ幸いです・・。
(Sales/YM)
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商品基本情報 | ||||
品名 | Kittens Playing / Oil Painting | |||
品番 |
PA0224
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管理番号 | Lot18-32_1124 | |
販売価格(税込) | 129,600 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 405mm 奥行 60mm 高さ 345mm ※絵のサイズ(額縁表側内寸)は幅265mm×高さ205mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
佐川急便140 送料目安:2,180円~2,710円
佐川急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 装飾品/Decor > 絵画/写真/美術品 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | フランス | 年代 | 1890年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | クリーニング仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | フランス | 年代 | 1890年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | その他 | |||
主要素材の等級 | 1級 | |||
商品の無垢率 | 不明 | |||
カラー | 彩色系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | その他 | |||
その他の素材のカラー | その他 | |||
メンテナンス状況 | 一部メンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 年代なり | |||
交換・改造 | 少ない | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
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