スーパークオリティ ソリッドオーク アールデコスタイル スウィベル オフィスアームチェア アンティーク家具・照明の専門店｜デニム アンティーク ファニチャー
OC0042
イギリス
1920年代 スーパークオリティ ソリッドオーク アールデコスタイル スウィベル オフィスアームチェア
| サイズ |
幅 575mm 奥行 580mm 高さ 960mm 座面高 430mm 肘掛高 690mm 座枠高 430mm ※ 詳しいサイズは、こちら | |||
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Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
こちらは骨董ファンのお客様より入手しましたメイドインイングランドのデスクチェアです。
20世紀初期の真の骨董ということで入荷してきました。
ほぼ1世紀近く前に作られたもの、ということになります。
こちらのような「回転椅子」がヨーロッパで流行し始めたのは19世紀末から20世紀初めごろ。
ちょうど流行のど真ん中、リアルタイムなオフィスチェア、ということになります。
デザインもまた、当時主流だったアールデコスタイル。
レトロモダンなフォルムは、現代のモダンなアーコールデザインなどと、とても似通った印象を受けます。
特にこちらのスラットバックのひじ掛け付きフォルム、
イギリス古来からのウィンザーデザインをアレンジしたものと思いますが、
今大人気のヴィンテージ・アーコールなど、20世紀モダンの人気チェアのフォルムにそっくり。
でも、こちらはそうしたモダンチェアが生まれる40年以上も前に作られたチェアですから、
決して模倣品などではありませんよ。
また、つくりの良さは英国家具ならでは。
1世紀近くは経過しているというのに、全く変形を見せない素材と、
そのバランスの良いデザイン、そしてプロポーション。
実に素晴らしいです。
コンディションも、気になる鋳鉄製の回転軸のがたつきも比較的少ない状態で、
かなり耐久性にも配慮されて作られたもの、と想像されます。
グッドデザイン&コンストラクション、エクセレントコンディション、と
まさに、ワールドプレミアムチェアクラスの高級骨董。
筆者的には、木製の回転椅子としては、究極の椅子なんだろうな・・などとぼんやり考えていました。
いろいろな意味で、これ以上の進化した回転椅子を作ろうとするならば、
もはやスチール製やその他複合素材の椅子に行きつかざるを得ないでしょう。
これこそ、真の「無銘の名作椅子」。
そう呼んでも、きっとどなたからも異論はない、はずですよね・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
とてもレトロな雰囲気のイギリス製回転椅子です。
オーク無垢の美しい躯体が英国家具ならでは、と思います。
躯体はかなりがっしりとしていて、オーク無垢はオーク無垢でも、
そんじょそこらのオーク材ではなさそう。
普通のオーク材とは強度がまるで違います。
本当に石のように固い。
歪みはほとんど見られず、また杢目も良い部分を使っているので、
当時としては最高級のオフィスチェアとして、厳選された素材を使用したのではないでしょうか。
しかも機能的にも、この時代の椅子ではほとんど見られない、リクライニングの機構付き。
最先端の椅子だったことがわかります。
デザインだって、100年前のものとは思えないほどのグッドデザイン。
座れなくても、ディスプレイとしてだけでも、そばに置いておきたいと思わせられる、
所有欲を満たしてくれる素晴らしいスタイリングです。
ちなみに、メーカー名らしき刻印があり、”WBELONDON&・・”、
商品名らしき刻印が”HILLCREST”と読めます。
まあとにかく、そんな椅子でしたが、素晴らしい椅子とは言え、
なかなかに年季の入った姿でやってまいりました。
手強い相手になりそうです・・。
で、入荷時のコンディションになりますが、鋳鉄製の回転軸は外観上は比較的良好な状態でした。
普通、アンティークのオフィスチェアは、回転軸が長年の回転動作で、ねじ山が摩耗してしまい、
がたつきが出ているケースがほとんど。
まあ、こちらも多少はガタがありますが、実用に差支えがあるような状態ではなさそう・・。
と思いきや、昇降機能が働かず、座面の高さを変えることができない。
回転軸はちゃんと機能して、座はクルクル回るのですが、何故か上下しない。
軸をのぞいてみると何とねじ山がつぶれてしまっていて、その場では空回りするものの、
上にも下にも動かなくなっているじ状態でした。
これはどう直すか・・と思案しつつ、今度はリクライニング機構をチェック。
ぶっといバネが2本で背のリクライニングを支えている構造で、
これを手回し式の大きなハンドルを回すことで、
バネを締めたり緩めたりし、リクライニングの量(反発の強さ)を調整している、わかりやすい仕組みでした。
比較的単純な構造で、かなり硬い鋳鉄製の機構でしたので、バネもまだしっかりと固定され生きていました。
こちらの機構はまだまだ全然現役の状態。
第二関門はまずクリア、ほっとします。
脚周りに目を向けると、まず4つのキャスターの内、一つが完全に破損していました。
まあ、3つ動いていれば一応は役目は果たしておりましたが、
これはもうきっぱりと現役を引退していただきましょう。
オリジナルと思われる珍しいスチール製のキャスターだったのでなくなってしまうのは残念ですが、
デニムがイギリスより直輸入しておりますバーミンガムの真鍮キャスターに総交換いたします。
見た目も、動きも、ワンランク上になることでしょう。
決して商品価値を下げるものではありません。
また、脚の接地はちょっとがたつきがあって、ぐらつきもありました。
これは、キャスターのついている4本の木部の脚と回転軸との接合部で重要な役割の固定ねじが、
長年の使用により、ほとんど木部内で折れてしまっていたことが原因でした。
そのため、回転軸の支柱にしっかりと固定ができておらず、グラついていたのです。
これは折れているねじを抜いて新しいねじでしっかりと固定してやれば済む問題ですね。
でも、木部の中で折れているねじを抜くのには相当に苦労しますけど・・。
ということで、いろいろと問題があり、また見た目も年季の入った状態で入荷してはおりましたが、
基本的なプロポーションはしっかりと維持されていました。
さすが、製作品質の高い英国家具。
単なるつくりの良さだけではなく、一つ一つの部品に、合理的な理由がきちんと考えられていて、
製作者のこだわり具合が半端ない!、と思いました。
特にこの回転軸のいろいろな機能や形状、
・・一体この時代にどうやって作ったんだろう、と感服しきりです。
ということで、しっかりとメンテナンスさえすれば、
もう一度、オフィスチェアとして再び輝けるようになるはず
それだけのポテンシャルはありますし、それだけ手を入れる価値もある立派なアンティークです。
まずは基本構造の再生と外観の補修から。
緩んでいた接合部は接着でガタグラを押さえ、小傷や欠けなどは埋木やエポキシなどで消し込んでいきます。
さすがに優秀なほぞ組構造で、無垢の反りは抑えられ、形状をしっかり保っています。
現代の強力な業務用接着剤を使用してますので、接合部はがっちりと固まりました。
背もたれは普通の無垢のキャプテンチェアのようにしっかりと剛性感のある感じになりました。
きっと、作られた当時はこうだったのでしょう。
次に脚周り。
まずすべてのキャスターを外し、木部の脚と回転軸の支柱とを分解します。
次にすべての折れている木ねじを掘り出し、再び回転軸の支柱へとつけ戻します。
がたつきなどは埋木などで脚の高さを調整し、接合部のゆるみもチェック。
これでほぼがたつきは解消され、ゆらつきもなくなりました。
上半身と回転軸との接合強度はしっかりとした状態でしたので、これで上下ともOK。
全体の構造補修は完了です。
次はいよいよ回転軸の昇降の補修です。
回転軸自体は、前述のとおり、比較的良い状態でしたので、問題はねじ山がつぶれていること。
普通のねじならタップというねじ山を切るツールがあるのですが、
このような回転軸のねじ山を切るツールは、専門のねじ屋さんでも持っていないことでしょう。
とすれば、実際にねじを無理にでも回して、つぶれてしまったねじを、
元の形に切り裂いていくしかないでしょう。
果たしてうまくいくかどうか・・。
まず、切り裂いていくためにはナット側の強度とボルト側の強度を比べてみて、
ナット側の強度が高くなければボルト側のねじ山は切り裂けません。
これほどつくりの良いオフィスチェアですから、
もしかするとそのあたりまで配慮して作ってあるとよいのですが・・。
おお、やはりさすが当時の先端技術国、思った通り、強引にナット側を回すと、
ナット側が硬くてボルト側のねじ山を立て直して行ってくれました。
と、いうのは簡単ですが、1cmの長さのねじ山を再生するのに、約1時間、
5cmほど上下できるよう、ねじ山を再生させるだけでほぼ丸1日かかってしまいました。
傷つけないようたたいて回していきますので・・。
座面高をチェックすると、最低位置で43cm、最高位置で48cmとなりました。
こちらが板座なので、シートクッションなどを敷くことを考えると最高50cmくらいの高さになります。
大体、日本の事務椅子としては標準的な高さです。
脚の長いイギリス人などでも50cm以下程度の座面高で使用しますので、
一応この辺りで止めておきました。
あまり無理にねじ切りをやりすぎて金属疲労でも起こしたら元も子もありませんので。
ちなみにオリジナルでは10cm強は上下できたようですので、
あと5cmほどは補修すれば、完全再生できます。
しかしデニムでは人力で行っていますので、ここまでで補修は断念しました。
あと5cm何らかの理由で上下完全再生させたい場合には、ねじ屋さんを探して、
専門家にねじ切ってもらえればいとも簡単に直すことができるかもしれません。
ですので、それは残念ながら後年の修復士に宿題として残しておくことといたします。
すみません、ご了承くださいませ。(汗)
さて、あとは回転軸の各所にオイルメンテして動きを良くします。
回転はとても軽い力で回ります。
座面を上下させるには座面下のお椀のような位置固定リング(前述のナット側です)についているねじを緩めて、
お好みの高さの位置まで動かします。
そして、脚側をお椀と密着させ、先ほど緩めたねじを締めれば、その位置で脚部は固定されます。
脚部はくるくる空回りするようねじが切られておりませんが、その構造上、
多少ガタは出ることになりますが、気になるほどではないと思います。
さて、構造部の補修が終わり、組み立て前に分解状態で塗装することにいたします。
その方がきれいに仕上がりますからね。
まず古い塗装はクリーニングもかねて、汚れもろともすべてはがしとります。
本来の良質なオーク材の木地を生かした塗装にいたします。
英国直輸入のダークオークステインにて、現代のアンティークチェアらしく全面塗装。
すべてのパーツを一つ一つ、隠れてしまう座の裏側に至るまで、しっかりと塗っています。
仕上げ塗装は、天然樹脂製のシェラックニス。
良材のオークの虎斑杢(とらふもく。トラ柄の杢目)も引き立ち、
きれい目ながらアンティークらしい良い風合いになったものと思います。
塗装も終わり、いよいよ最後の組み上げ。
心配することもなく、きっちり組みあがりました。
これほど古い椅子なのに、ぴったりと端正に組みあがるというのは、
素材品質が高く、また製造技術も優れていたことの証でしょう。
キャスターも良く似合っていて、ダークな躯体にゴールドのアクセントがかっこいいと思います。
以上、かなりしっかりと、隅から隅まで手を尽くしました。
古き良き英国家具の心意気をお感じいただける作品に仕上がったのではないでしょうか。
外観はかなり艶が立って仕上がっておりますので、
これから日々お使いいただく中で「味」を深めていっていただければと思います。
デニムが精魂込めた会心の一作です。
お届け前には天然密蝋ワックスでさらに磨きをかけてのお渡しとなります。
担当修理職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
世界に誇るメイドインイングランドのオフィスチェアです。
レトロな雰囲気に、長く耐久性に優れるオーク無垢の素材感も、本物にふさわしいマッチングです。
洋の東西や時代の新旧を問わずインテリアに溶け込むデザイン性があり、
アンティークながらリクライニング機構のあるユーティリティ性の高さもある。
デザイン性も実用性も、どちらの面でも強く評価できるポイントをもった、稀代の名作椅子です!
材も良く、作りも良く、(メンテも良く・・自画自賛。)
いずれ高い評価を得ることになるチェアではないでしょうか。
“ヘリテイジ”(遺産)と呼ぶにふさわしい、「無銘の名作椅子」で、
かつ、イギリス人のクラフトマンシップが正統に受け継がれた、本当に希少なお品だと思います。
実用的にも、程よい高さに加え、ひじ掛け付きでリラックスいただけるリクライニング機構によって
デスクチェアのみならず、オールマイティにお使いいただけるユーティリティ性です。
アンティーク調だけではなく本物をお求めの方、
この椅子を、そしてこの椅子のもつ「歴史」を次代へ引き継いで行っていただけるオーナー、
大募集いたします!
(Sales/YM)
★EXTRA PHOTO
↑お椀の右側にあるねじを緩めるとお椀が回転し、座面を上下させることができます。
(現在このねじは動きが渋かったので現代新品のステンレスねじに交換させていただきました。)
↑リクライニングのハンドル。
右回しで締めるとリクライニングが硬く(しにくく)なり、左回しでリクライニングが柔らかく(しやすく)なります。
(リクライニングのハンドルは前側につきます。)
↑すみません、撮影時、脚の前後を間違えてつけてしまいました・・。
リクライニングのハンドルは前側につきます。
↑リクライニングの状態。
その他のオススメ商品
スペック表
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
| 商品基本情報 | ||||
| 品名 | スーパークオリティ ソリッドオーク アールデコスタイル スウィベル オフィスアームチェア | |||
| 品番 |
OC0042
|
管理番号 | Lot19-2_0202 | |
| 販売価格（税込） | 108,000 円 | 在庫数 | 0 | |
| サイズ |
幅 575mm 奥行 580mm 高さ 960mm 座面高 430mm 肘掛高 690mm 座枠高 430mm ※昇降機構につきましては、５ｃｍ調整（43～48ｃｍ）できる仕様となっております。 ※リクライニングの強弱を調整できます。 ※サイズは最小値を記載しています。 | |||
| 送料ランク・重量 |
Cランク 送料目安：7,535円～13,035円
（沖縄 18,865円）
らくらく家財宅急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
| 商品分類 | クラス | |||
| デザイン | ||||
| ユース | ||||
| ランク | ||||
| カテゴリ | 椅子/Chair ＞ オフィスチェア/デスクチェア | |||
| 商品プロフィール | ||||
| 原産国 | イギリス | 年代 | 1920年代 | |
| メーカー | デザイナー | |||
| 主要素材 | ||||
| 主要素材の材質 | ||||
| 主要素材の等級 | ||||
| 商品の無垢率 | ||||
| カラー | ||||
| 塗装・仕上げ | ステイン・ニス・ワックス仕上げ | |||
| その他素材 | ||||
| その他の素材のカラー | ||||
| メンテナンス状況 | ||||
| コンディション | 傷の程度 | |||
| 目立つ傷 | ||||
| 交換・改造 | ||||
| 実用性 | ||||
| 商品プロフィール | ||||
| 原産国 | イギリス | 年代 | 1920年代 | |
| メーカー | デザイナー | |||
| 主要素材 | マホガニー | |||
| 主要素材の材質 | 無垢材 | |||
| 主要素材の等級 | Ｓ級 | |||
| 商品の無垢率 | 90％以上 | |||
| カラー | ダーク系 | |||
| 塗装・仕上げ | ||||
| その他素材 | 金属 | |||
| その他の素材のカラー | 茶系 | |||
| メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
| コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
| 目立つ傷 | 少ない | |||
| 交換・改造 | あり | |||
| 実用性 | あり | |||
| 商品評価 | ||
| デニムの総合評価 | ||
| 商品評価 | ||
| デニムの総合評価 | Ｓ | |
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