CH0252 イギリス 1780年代 スーパーアンティーク ジョージアンGeorgeⅢ マホガニーチェスト
サイズ |
幅 1105mm 奥行 580mm 高さ 865mm 収納部内寸・幅 1000mm 収納部内寸・奥行 485mm 収納部内寸・高さ 165mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
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Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
英国家具史上「最高品質」と謳われる、“ジョージ・スリー”の家具。
200年以上を経ても一切その実用性を損なわず、アンティークマーケットでも、常に「最高級」の評価を受け続ける、
18世紀中盤のソリッド・マホガニー製チェストになります。
ジョージアンのチェストと言えば、“コレクティング・ファニチャー”(収集目的の家具)の代表格。
おそらくこの先、2度と製作することのかなわない家具であり、
かつ、今ではマーケットに出てくることも少なくなってきました。
大変貴重なアンティークです。
今後、このような絶滅危惧種の「希少銘木」を使用した無垢の家具は、
いつか将来、「宝石」同様に扱われる時代が来ると筆者は予想しております。・・が、はたして?
さて、そんな「家具の宝石」とも言えるジョージアン、それも“ジョージスリー”の時代の家具。
事あるごとにコメントで触れてきましたが、おさらいの意味でそのアウトラインからご紹介したいと思います。
ジョージアンとは、最も隆盛を極めたジョージ3世(GeorgeⅢ 1760-1820)の時代を中心に、
“アーリー・ジョージアン”(GeorgeⅠ 1714-1727)、“レイト・ジョージアン”(GeorgeⅣ 1820-1830)も含め
18世紀前半から19世紀前半までの時代を総称しています。
そして、この時代に作られた家具は“ジョージアン”の家具と呼ばれ、
英国アンティーク家具の中でも最も質の高い良品が産出された時代と言われています。
これが「イギリス家具の黄金期」と呼ばれる所以です。
といっても、どこがすごいのか?
よくわかりませんね。
おおざっぱに言うと、
①「素材」がすごい
②「作り」がすごい
③「デザイン」がすごい
という3点ですごいのです。
でも、家具という製造物で、素材、作り、デザイン、というのは全部の要素では?
と思われますよね。
そう、結局、全部すごいのです(笑)
つまり、現代感覚の「家具」とは全く次元の違うものと思っていただいた方が良いと思います。
例えば①「素材」。
マホガニー材はすでに伐採が禁止となり、すでに入手できない材料となっているため、
ほんのちょっとした残存の板材でも数万円の値が付いていたりします。
特に現代の最高級マホガニーの代名詞、“ホンジュラス”産マホガニーには、もれなく高値が付いています。
でもかつて、高級マホガニーといえば、その代名詞は”ホンジュラス”ではなかったのですよ。
18世紀当時、イギリス政府は植民地である北米、西インド諸島の材木の輸入関税を廃止したことで、
ジャマイカ、プエルトリコ、キューバなどから、多くの家具用木材がもたらされていました。
それらの家具用木材の中には、多様な種類のマホガニーが存在していて、さまざまな木質があったため、
その材質によって銘柄が選別され、適材適所で用いられていました。
例えば、木目が詰み、赤みが強く、金属のように硬い、“ジャマイカウッド”、“スパニッシュマホガニー”等は
高級家具材に使用され、比較的軽くやわらかい、加工が容易な“ホンジュラス”などは
見えない部分の構造材や汎用家具に使われていたということです。
つまり、現代の最高峰銘木も、当時ではただの一般材。
ね、次元が違うでしょ。
ちなみに、同じように見えるチッペンデールのマホガニー無垢のダイニングテーブルでも、ものによって
(例えばサイト内のものではDT0430やDT0399)値段が大きく異なっていることに気が付きませんか?
これは、当時の“スパニッシュマホガニー”などの高級マホガニー材が使われているか否か、
によって価格が変動するため、なのです。
もちろん、価格はそれだけでは決まりませんし、アンティークの製造物がどこ産の材料を使用しているかなど、
確たる証拠のあるはずはありません。
しかし、ジャマイカやスパニッシュは巨木の幹だったため、幅広の厚板の取ることができるという特徴があり、
また磨くと美しい深みのある色を見せ、歳月を重ねれば重ねるほど艶が増すという、特異な性質をもっているため、
ある程度は推測することができます。
つまり、当時の高級材が使用されている可能性の高いテーブルには
その価値が加味されて、価格に反映している、ということになります。
つぎにその②「作り」のすごさ。
技術的なことを語れば、賛否はきっとあるでしょうし、
例えばエジプトのピラミッドと東京のスカイツリーを比較して、
どちらが建造物として優れているかなど、議論しても全く意味はありませんよね。
もっとうわべだけの話。
当時のイギリスは産業革命まっただ中でした。
急速な経済発展の中、人々の生活も潤い始めて活気のあった時代に
国が支援する事業として家具産業がありました。
つまり「家具の製造」は当時の経済大国が支援した先端産業だったわけです。
有識者が諸外国を回り、多くの技術やデザインをイギリスにもちこみました。
今でいえばIT産業のようなものでしょうか?
そんな時代ですから、一介の家具職人が上流階級にまで上り詰める成功例もまれな話ではなかったようです。
まさに現代のIT長者ストーリーに重なりませんか。
そんな「好循環」が当時の家具の質を「黄金期」と称するまで高めたのです。
ある文献では、イギリス・ジョージアンの民衆家具は、同時代のフランスの宮廷家具のレベルに匹敵する、
とまで書かれていました。(ホント?)
いかにジョージアンといえども、民間の富裕層のために作られた家具。
それが王侯貴族のための家具と肩を並べるなんて・・。
まあ、そのくらいすごいってことです。
③「デザイン」のすごさはインパクトではありません。
印象度の強さなら、歴史上いくらでもありますからね。
逆に“ファーマー・ジョージ”などと揶揄されるように、この時代のデザインは結構質素です。
しかし、名のある家具デザイナーが初めて世に出現したのがこの時代でした。
王室に近いウィリアム・ケントを筆頭に、アダム兄弟、チッペンデール、ヘップルホワイト、シェラトンなど、
貴族趣味の建築様式ではなく、初めて個人のデザインスタイルが確立された時代でした。
つまり言い換えると、初めて民衆のニーズが家具に取り入れられた時代、といっても良いかもしれません。
実際、この時代に作られた家具が、ほとんどの現代家具のルーツとなっています。
今なお、生き続けている時代を超えたデザイン性。
これ以上すごいことってありますか?
・・なんて、長文、大変申し訳ございません!
興奮して前置きが長くなりすぎてしまいました。
その割に、このチェストについては何も語っていませんね。
こちらのチェストは英国伝統・ジョージアン生粋デザインの最高級マホガニーチェストです。
当時、背の高い“チェストonチェスト”の2段組みハイチェストが流行していたようなので、
こちらのような”ローボーイ”と呼ばれる背の低いチェストは、
現在のアンティークマーケットではなかなか見つけにくいタイプかと思います。
シンプルなスクエアフォルムに、脚元は”ブラケットフット”という台座型のフットスタイル。
そして「マホガニーの時代」のジョージアン家具らしい、大判のマホガニーを贅沢に使用した素材構成。
まさにジョージスリーのチェストそのもの・・リアルタイムです。
細部をチェックしても、まさに当時のスタンダードデザイン。
引出しは下台3杯の全て鍵つき収納になっていて、
取っ手は座金がなく、真鍮無垢のスワンネック型ループハンドル、
そして引出し前板の周囲には「玉縁」のモールディングが飾られる・・、
これら全てはジョージアン生粋の“チェスト”である証し。
素晴らしい高級アンティークと思います。
かつての高級家具、そして少し前にはぜいたくなコレクティングファニチャー、
・・将来はきっと人類の文化遺産となることでしょう。
必ず一生そばにおいて、愛でていただけるはずです・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
1780年ごろに製作されたスパニッシュマホガニー製のチェストです。
200年以上前、とジェニン・アンティーク”(真の骨董)クラスですね。
素材は外側の主要パネルには家具の宝石、植民地産マホガニーの無垢が使用されています。
両サイドに使用されてるマホガニー無垢板は、幅60㎝ほどありますが、一枚板で製作されていて、
家具使用に影響を与える反りも無く、とても良い材料を使用していますね。
これほど大きなマホガニーの厚板は、普通、現代家具を扱う職人では見たことがないと思います。
これがうわさに聞く巨木の”スパニッシュマホガニー“なのでしょう。
さて、素材にはその他、抽斗(ひきだし)内部はオークの無垢材、裏板など内部構造材はオールドパインの無垢材と、
適材適所で構造に合わせ、さまざまな素材が用いられています。
ジョージアン家具のスタンダードな仕様です。
このようなチェストは製作に何カ月もかけ、精魂込めた一作だったのでしょう。
240年以上、存在してきた理由がここにあると思います。
状態については、作る人も作る人なら、使う人も使う人で、
「消費財」ではなく「家財」として大切に扱われてきたことがよくわかる良好なコンディションでした。
これだけ古いモノですが、致命的な破損も無く、
グッドコンディションといった方が的を得ています。
とはいえ、なんせ240年前の家具ですので、それなりに修理箇所はありました。
よくよく見ると、修理箇所は多岐にわたっていたので、修理点数としてはかなり多かったと思います。
メンテナンスは丁寧に時間をかけて一つ一つ丁寧につぶして行くことになりました。
まず、接合部の締め直しなど、構造的な基本メンテもしっかりと行ってまいります。
脚の接合部が外れていたのでしっかりと組付けます。
同時に、ひっくり返したりしながら丁寧に汚れを落とします。
躯体全体の締め直しも行っております。
さすがにジョージアンの家具だけあって、メンテナンスをすれば驚くほど剛性感は上がります。
とはいえ2世紀以上もの歳月を経た家具です。
腰を据えてじっくりと取り組みました。
抽斗は全3杯ありますがすべて出し入れはスムースに調整してあります。
次に外観補修。
角の欠けや装飾面の欠落を整えていきます。
厄介なのは、引き出しの前板。
玉縁という端の立ち上がり装飾が欠落していることの多いジョージアン家具です。
こちらも例にもれず一部欠落していました。
もちろんマホガニー古材を使用して修復済みです。
フォルムはきれいに整いました。
天板のトップは周囲に”クロスバンディング”という化粧張りの装飾技法が使われています。
アンティーク家具でよくみられるデコレーションです。
バンディングやストリンギング(線象嵌)というインレイ(象嵌)に
一部欠けがありましたのできちんと修理いたしました。
外装の塗装面では、年代を重ねてきた風合いは残しながら、
表面の汚れを含んだ古い層はすべて剥がしとりました。
240年前のほぼ素の姿にまで戻しています。
素晴らしいマホガニーの杢があらわになりました。
さすがにジョージアンのマホガニーだけあって、ニスを塗るだけで、
ほとんど色を付けなくても華やかなマホガニーカラーになります。
素晴らしい素材品質です。
仕上げ塗料はシェラックニスでフィニッシュしました。
きれい目ながらアンティークらしい良い雰囲気が出ていると思います。
もちろん全体的に、相当に古い生活骨董品ですので、許容範囲程度には小傷、色むらは見られますが、
商品価値に影響するほどのものではないと判断しております。
その他、基本メンテはロックの再生、取っ手など、金属箇所の磨きまで行います。
取っ手はおそらく230年前のオリジナル品と思います。
これだけでもかなりの貴重品です。
真っ黒でしたが、新品に交換しては価値が落ちてしまいます。
もちろんしっかりと1つ1つ点検をして、オリジナルを再利用します。
でも、いかんせん、抽斗や取っ手の数がとても多いので、
この金属磨きだけでも、数時間かかってしまいました・・。
キーにつきましては、本体はやはり当時もののオリジナル品です。
ジョージアンの金物独特の複雑な構造をもったロックです。
入荷時にはキーが付属しておりませんでしたので、
当店のアンティークキーストックより近似したものを選択し、合いカギを製作いたしました。
ロックアンロックの機能は復旧しております。
もちろん、すべての抽斗が一つのカギで開閉できます。
ちなみに鍵穴飾りが一つ欠損していましたが、
そういう細かい部分まで手抜きなく、きちんと再生をしています。
同じような形状のキーホールカバーがなかったので、ワンオフで製作。
ディテールまでかなり手間がかかっています。
以上、仕上げに天然蜜蝋のビーズワックスで磨きこんであります。
脚や裏面についてもクリーニング済みです。
細かな部分まで、かなり時間をかけて丁寧にメンテナンスしました。
優良な最高級アンティークです。
担当修理職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。
(Restorer/MR)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
素晴らしいアンティークが入荷しました!
アンティークファンなら知らない人はいない、正真正銘、ジョージアンのマホガニーチェストです!
しかも、スパニッシュマホガニーと思われる、銘木級のマホガニー総無垢製で、
現代家具にはない色つやとしっかりとした作りを感じさせます。
今では見かけることのない、バランスのとれたボディラインが印象的なローチェストですが、
最高級家具でありながら、お気軽にお使いいただける実用アンティークでもあります。
家具としての質の高さはご覧のとおりですが、
お品自体もきちんと手入れをされ、大切に扱われてきたことが伺われる、
スーパーエクセレントなコンディションです。
もしかするとこの価格×このコンディション、というジョージアンのマホガニーチェストは、
もう二度と入手することができないかもしれません・・。
アンティーク上級者の方にも、
きっとご期待に沿えると思います。
ぜひこの機会にご検討いただければ幸いです!
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | スーパーアンティーク ジョージアンGeorgeⅢ マホガニーチェスト | |||
品番 |
CH0252
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管理番号 | LC32-20_0320 | |
販売価格(税込) | 165,000 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 1105mm 奥行 580mm 高さ 865mm 収納部内寸・幅 1000mm 収納部内寸・奥行 485mm 収納部内寸・高さ 165mm ※表示の引き出し内寸は1段目です。 ※2段目以降は、幅・奥行は同じで、高さ2段目190mm3段目165mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
Eランク 送料目安:16,555円~30,085円
(沖縄 45,155円)
らくらく家財宅急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 家具/Furniture > ワードローブ/チェスト/ミラーチェスト |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1780年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン&シェラックニス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1780年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ウォルナット | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | S級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | 金属 | |||
その他の素材のカラー | 素材色 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 年代なり | |||
交換・改造 | 年代なり | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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