MR0106
イギリス
1840年代 ミッドヴィクトリアン キューバンマホガニー ラージスタンド ドレッシングミラー
サイズ |
幅 810mm 奥行 600mm 高さ 1560mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
イギリス19世紀前半、ヴィクトリアン初期~中期に製作された、
マホガニー製のスタンド型ドレッシングミラーです。
「姿見」というにはあまりにも高尚なスタイリング。
スタンドミラーという名で呼んでおりますが、基本的には美術品としてお考えいただければと思います。
デザインは、ヴィクトリアンらしいネオ・ロココ様式。
いわゆるイギリス・ロココ様式である”クイーンアン”スタイルの流れをくんだヴィクトリアンデザインです。
クイーンアン様式は、フランス・ロココのルイ15世様式の影響下にありましたので、
優雅で華やかなオールドフレンチスタイルの印象をお受けになるのでは、と思います。
製作されたのは、世界で最も家具製作の技術が進んでいた、ヴィクトリアン初期~中期のイギリス。
家具製作の黄金期、ジョージアンの時代を受け継ぎ、最も良質の家具が生産されていた時代になります。
製作技術も高ければ、素材品質も歴史上、まだピークが続いていた時代。
大航海時代の植民地から様々な家具用の木材が輸入され、今では考えられないほどの希少材が、
よりどりみどりでまだまだ入手が可能でした。
こちらのマホガニーも中米の植民地から輸入された木の宝石 ”スパニッシュ・マホガニー”。
現代では最高峰とされるホンジュラス・マホガニーが普通材だった時代に最高級材といわれていた逸材です。
桁違いの良材です。
そのスパニッシュマホガニーの中でも、特に赤みが強く人気の高かったのが、
銘木 ”キューバン・マホガニー”。
薄い杢と独特のきめの細かな木肌の質感は、歳月を経れば経るほど、また磨けが磨くほど、
赤銅色に輝く超・銘木として、プロの間では広く語り継がれています。
こちらの材も、200年に近いほどの歳月を経ていながらも、一切の歪みを見せることはなく、
華やかなレッドマホガニーカラーは、神々しいほどの輝きを放っています。
尚、レストア作業の中では塗装をすべて剥がし、素地の質・色を実際に確認しておりますので、
ほぼ間違いなくキューバンマホガニー総無垢、とご案内させていただきます。
未来永劫二度と作ることはできない、非常に価値あるアンティークコレクションです。
こちらのミラーはイングランド北部の現地骨董オークションにて、
デニムの契約ディーラーが入手したものになります。
もともとは地元の領主のお屋敷で使われていたオーダー家具だったことでしょう。
当家の貴婦人が愛用していたファッションチェックのパートナー、といったところでしょうか・・。
だとすれば、当時の領主お抱えのクラフトマンが、精魂込めて製作した逸品、ということになりますね。
デニムがお薦めできない理由は全くどこにもありません・・。
(Buyer/SD)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
ほぼ2世紀前の最高級骨董、ラージサイズのスタンドミラーです。
これ以上のクオリティを持つ「姿見」を探しても、おそらくは探し出すことは難しいだろう・・、
そんな考えが頭をよぎるほど、トップクオリティのアンティークミラーだと断言させていただきます。
両側から大判のミラーを支えるスクロール装飾のS字コラム(柱)は、
その仕上げの美しさもさることながら、これほどまでデザイン優先でシェイプしておきながら、
この重量級の大判ミラーを2世紀も支えてひび割れどころか、歪み一つ見せておりません。
もちろん素材品質は本当に素晴らしいと思います。
しかし家具としての作りの良さ、品質の高さもまた、信じられないレベルです。
自立もバランスも非常によく、バランスを崩しそうな不安定さなどみじんもありません。
ミラーフレームの曲面に化粧張りしたバンディング(帯状の杢目張り)も
浮き一つ見せることもなく、美しく蒸着されているのは本当に見事。
ヴィクトリアンらしい二股の左右の脚の間には、サーペンタイン(波型)シェイプの、下棚が渡されていますが、
その天板面に化粧張りされている、クロッチ・マホガニー(炎が立上るかのような杢を持つマホガニー)もまた、
筆舌に尽くしがたいほどの美しさです。
厳選された素材を、トップクラスの家具職人が丹精込めて仕上げた作品、
ということに、疑う余地はないでしょう。
こちらは入荷時からまずまず状態の良いお品でした。
グッドコンディションの最高級アンティークでした。
ただ、もちろん2世紀もの歳月を経てきていますので、レストア済みのもの、
ということでなければ、ノーダメージということはあり得ないですよね。
というわけで、入荷時、気になった点が4点ほどありました。
まず塗装面。
とても艶がありきれいだったのですが、やや色あせが顕著で、部分的な色むらもあり、
これほどの家具なので、日本人が好む濃いめのレッドマホガニーに染め直した方が良いように思われました。
2つ目はミラー。
さすがに経年の古さがあり、鏡面のところどころに黒点があり、全体として映り込みがくすんで見える状態。
実用的に考えれば交換した方が良いとは思いますが、
どちらかといえばこちらのスタンドミラーはアンティークコレクション。
ミラーの腐食も「味」といえなくはないですし、古びた感じもそれほど悪くはない。
それに何より、このミラーは年代を証明する資料ともいえる、現存しているのが奇跡的な部品といえるのです。
そもそもミラーとは、ガラス板の裏に銀箔を敷いたものになりますが、
古い時代のミラーは現代のミラーと違って、ガラスの透明度があまり高くない。
アンティークのガラスコップを思い出していただければお分かりになると思いますが、
アンティークのガラスは、ガラスの成分に不純物が多く混入していて、ちょっとグリーンがかっていますよね。
こちらのミラーのガラス層がまさにそのグリーンガラス。
ミラーの裏の銀箔が剥がれてしまった箇所を見たところ、180年前当時のオリジナルガラスと推測できました。
当時は、現代のコーティングされたミラーと違い、このガラスの裏の銀箔を薬品ではぎ取ることができて、
再度、銀を引いてミラーを再生することも可能だったそうです。
今でも古いガラス屋さんではそんなこともできたりするかもしれませんが、
まあ、普通に考えれば、新品のミラーを買った方がお値段的には安いでしょう。
したがって、このオリジナルミラーは残念ながら実質的に再生することが難しいと思われますので、
現状でお使いいただくか、新品に交換するか、の2択ということになります。
このミラーの件については次の所有者様のお好みをお伺いして決めることにいたしました。
※表示価格にはミラー代を含んでおりませんので、ミラー交換が必要の場合には表示価格に30,000円+税を加算させていただきます。
※ミラー交換の場合には、お届けまでに2~3週間ほど時間をいただきます。工賃は不要です。
※ミラーの周囲に「面取り」をつけ、高級アンティークらしいベベルドミラーにすることも可能です。(別途お見積もりいたします。)
3つ目はキャスター。
こちらもミラー同様、経年で動きが悪くなってきております。
ただ動きが渋いだけで一人で移動させられる程度の役割は何とか果たしております。
こちらのキャスターもおそらく180年前のオリジナルパーツ、
ヴィクトリアンメイドのブラスキャスターと思われますので、
やはり時代考証的にもキープしておいた方が良いかと思われるアイテムです。
ただインテリアとして、よりも実用性を、という場合には、デニムがイギリス等から直輸入しております、
真鍮キャスターなどに交換させていただければ、自在に動かせるようになります。
こちらも次の所有者様のお好みでお決めいただければと思っております。
※キャスターの交換工賃は不要ですが、別途部品代10,000円+税を申し受けます。
そして最後の4つ目が、支柱とミラーを連結している「ミラー角度調整ねじ」が、
バカになってしまっていて、締めても緩んでしまうことです。
これはもう、選択の余地はなく、ねじを新たに製作して交換するしかないですね。
こちらのミラーは、角度が調整できるように設計されていますが、
その仕組みは、単純に支柱とミラーを連結している「ミラー角度調整ねじ」を締め付けて、
支柱の両側からミラー側面を圧迫することで、その角度をキープする、というわかりやすいもの。
逆にこのネジが角度調整の要になっているので、これは再生した方が良いですね。
ということでメンテナンスは、全体のリフレッシュを目的に、基本メンテナンスをしっかりと行うことといたしました。
まず構造面の確認をします。
これだけ重量のあるミラーをのせているのですから脚周りにはガタが来てそう・・ですが、
予想に反して全く問題なし。
前述のとおり、キャスターの動きはやや渋いですが、現状でもなんとか実用的に使うことは可能でした。
尚、オリジナルキャスターはしっかりと磨き上げて再利用しています。
次に外観補修。
外観的には彫刻の欠けなどによる大きな補修作業はなく、
リフレッシュ塗装を丁寧に実施いたしました。
悪くない古艶が出ていたのでちょっと残念ですが、色むらや色あせを解消するために、
ほぼすべてのパーツの旧塗装をはく離して再塗装いたしました。
塗装を剥がすと素晴らしいアンティークマホガニー材が顔を出しました。
非常に赤みの強い素地、そして美しい杢を確認しています。
これは間違いなく、キューバンマホガニーですね。
かつて見たジョージアン家具のキューバンマホガニーをほうふつとするものでした。
ここまで赤みが強いと、実は、塗料は一切不要になります。
ニスを引くだけで(撮影写真の通り)、これだけ赤いレッドマホガニーカラーになるのです。
さすが、キューバンマホガニー。
ニスは英国直輸入の天然樹脂製シェラックニスを使用しています。
時代感を失わないように配慮しながら艶やかに仕上げました。
繰り返しになりますが、色は一切つけていません。
素材本来の色で仕上げています。
それでこの赤さです。
全体としては、きれい目ながらアンティークらしい風合いに仕上がったと思います。
塗装が終わり、ミラーフレーム内にミラーを戻します。
もちろん、ミラーフレーム内の2世紀分の汚れ落としは忘れていません。
内外しっかりとクリーンアップ済みです。
最後にミラーを吊るわけですが、前述の通り、
角度を調整・固定する重要なパーツである固定ねじをまず再生しなければばなりません。
固定ねじはボルトとナットで構成されていますが、ボルトが堅牢なアイアン製、
ナット側がやや硬度に劣るブラス製で作られていました。
2世紀もの使用の間に、硬度に劣るブラスナットが徐々に摩耗して穴が大きくなってしまったことが、
固定できなくなってしまった原因。
したがって、ナット側のネジ山を切り直し、そのナットに合わせたボルトを製作すれば
元通り再生が可能なはずです。
製作後、取り付けてみたところ、問題なく角度調整ができるようになりました。
角度調整方法は、ミラーをお好みの角度で押さえておいて、その位置で蝶ねじを締める(時計方向に回す)だけ。
逆にねじを緩めるとミラーの角度がフリーになります。
まだまだこれからも現役で100年は使っていただけることでしょう。
※締め付ける母体はアンティークの木材ですので、破損防止のため、あまり強く締めすぎないようにしてください。
以上、これほどのアンティークコレクションなので
隅から隅まで手抜きなくしっかりと手を尽くしました。
お届け前には塗装の完全乾燥を待って、天然のビーズワックスで磨き上げ、お送りいたします。
管理入手困難な価値ある高級骨董です。
担当修理職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。
(Restorer/TK)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
今からなんと200年近く前に製作された、ミッドヴィクトリアンのスタンド式ドレッシングミラーです。
2世紀という時を経ても全く色あせない、
華やかなレッド・ブラウンの色艶に、美しい杢・・。
アンティークの時代の最高級マホガニーならではの彩りです。
見事なS字カーブを描く、スクロール・コラムの製作技術は、ハンドメイドとは思えないほどの正確性があり、
しかも200年間全く経年変化を見せない、驚くべき設計精度とスキルの高さを明らかにしています。
ミラクルピースと呼んでも良いほどの価値あるコレクターズアイテムです。
○○貴族のオーダー家具だった・・などというヒストリー付きであれば、
博物館に展示されても全く役不足ではないほどの逸品と思います。
美術品クラスのインテリアアイテムですが、基本的には実用家具としても全く問題なくお使いいただけます。
キャスター付きで移動もお一人で可能、鏡面の角度は今尚、お好みの位置で角度固定できます。
「姿見」として、日々のファッションチェックには今でも十分にお役立ていただけます。
ミラー部分は、アンティーク特有のくすみがありますので、撮影前に新しく交換する予定でしたが、
「担当職人からのコメント」でもありますように、アンティークコレクションとしてお考えの場合には、
ミラーを交換しない、という選択肢も否定はできません。
現状のままお届けすることも可能ですし、新品に交換してからお届けすることも可能です。
実用家具としてご利用の場合には、ミラーを交換し、キャスターも新品交換する、
というオプションをお申し付けください。
交換の場合にはミラー代30,000円+税、キャスターは10,000円+税、を表示価格にプラスさせていただきます。
交換工賃はそれぞれ無償対応です。
品質、コンディション、デザイン、希少性ともに、最上級の高級骨董です。
19世紀のイギリスから21世紀の日本へ。
時空を超えても不変な価値をもつ人類の生活文化遺産とご案内させていただきます。
ぜひ次世代へ引き継いでいっていただける方をお待ちしております!
(Sales/TJ)
↑支柱両側の支点部にある、丸い飾りが固定ねじで、その固定ねじを時計方向に締めると角度が固定され、反時計まわしに緩めるとミラーがフリーになります。
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | ミッドヴィクトリアン キューバンマホガニー ラージスタンド ドレッシングミラー | |||
品番 |
MR0106
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管理番号 | LC38-13_0113 | |
販売価格(税込) | 198,000 円 | 在庫数 | 1 | |
サイズ |
幅 810mm 奥行 600mm 高さ 1560mm ※奥行は脚の前後の直線距離です。 ※ミラーのサイズはフレーム外寸で幅600mm×奥行60mm×高さ1110mmです。 ※ミラーの木部フレーム幅は約45mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
Eランク 送料目安:16,555円~30,085円
(沖縄 45,155円)
らくらく家財宅急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 装飾品/Decor > ミラー |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1840年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン&ニス&ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1840年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ウォルナット | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | S級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | 金属 | |||
その他の素材のカラー | 素材色 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | あり | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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