KT0021
イギリス
1840年代 アーリーヴィクトリアン ティーアーン
サイズ |
幅 175mm 奥行 220mm 高さ 355mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
今から170年前、19世紀前半、アーリーヴィクトリアン(ヴィクトリア期初期)のティーアーン(茶器)です。
かなり歴史的価値の高い骨董品です。
このティーアーンのつくられたのは、日本で言うと江戸末期のころ。
イギリスではその当時、これほどの精密機器(ある意味では、です)が世間一般に普及していた訳ですから、
蒸気船(黒船)を見て日本人が腰を抜かしたのもしかり、というものです。
その製造技術というか産業レベルにおいて、当時、はっきり言って
日本と英国では天と地ほどの開きがありました・・それはこの茶器が静かに証明していると思います。
と、つまり、そのくらい、メカニカルで良くできた骨董です。
デザインはヴィクトリアンらしい「花瓶」型。
デコラティブな装飾と、蛇口に象牙などをアクセントに据える構成は、
おそらく富裕層の所有物だったことが伺えます。
素材はピューター(亜鉛合金系?)と思われます。
胴周りにはある痕跡が残っていますが、そう、もともとはシルバープレート(銀メッキ)だったようです。
でもこの時代の銀メッキといえば・・知る人ぞ知る貴重品。
アンティーク上級者の方ならご存知かと思いますが、普通アンティークで銀メッキといえば、
“EPNS”(エレクトロプレートニッケルシルバー)の刻印で有名な「電気メッキ」。
でもこの技術、実は19世紀後半に開発されたものなのです。
他の商品でも紹介いたしましたが、電気メッキは19世紀後半、エルキントンElkington社がその特許技術を開発、独占し、
それ以降のシルバープレートはほぼ全てがEPNS、といっても過言ではない程に普及していきました。
でも、じゃあ、それ以前は?
それまでは、“フューズドプレート”と呼ばれる熱処理で、
銀の使用量も多く、生産性、再現性の低い銀メッキ技術が主流でした。
しかし、そのフューズドプレートも、”シェフィールド”というエリアで行われた銀メッキだけは別格。
シェフィールドのフューズドプレートだけはかなり長い間、
スターリングシルバー並みの価値をもつものと称賛されていたようです。
しかし時代は移り、エレクトロプレートという当時の最先端の技術が出現したことで、
フューズドプレートという産業技術は歴史から、むろんシェフィールドからもその名を消すことになりました。
・・というわけで、お写真でご覧いただける通り、こちらはその、かつての栄光、シェフィールド製シルバープレート。
残念ながら、銀メッキの痕跡は一部にしか残ってはいませんが、
私たち、アンティークフリークにはそれだけで十分。
大きな価値と思われませんか?
なんて、いつもながら長話になってしまいましたが、そんな、ちょっと人にうんちくを語りたくなる
アンティーク・コレクタブルズ(収集品)なんですよね、このアーン。
コレクションといっても実際に使用も可能なのですが、現代の品質基準では衛生面でちょっと心配があります。
内部にちょっと錆び浮きが出てますし。
でも、コツコツとさび取りを進めて、もし内側をきれいに磨き上げることができれば、
いつか「19世紀のお茶」をたてることも夢ではありませんね。
そんなことを思い描いて手元に置いておきたくなる、かつての高級茶器なのでした・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
1840年代とかなり古いティーアーンです。
英国の富裕層のお茶会などで使われていたのでしょうか。
本体の素材は当時の合金、ピューターが使用されているかと思われます。
蛇口の取っ手には(本物の)象牙があしらわれています。
コンディションですが大きなくくりでは構造上の問題点はありません。
ただ170年ほどの歳月がたっていますので上部に酸化で出来たクスミ、
外観上には何か所か、凹みが見られます。
また、胴部分には銀メッキが施されているようですが、もしかすると、
これは全面に施されていたものかもしれません。
また、かなり、長い間、実際に使われていたと思われ、内部のお茶をこす網や蛇口の付近など、
金属が腐食して劣化した箇所をろう付けのような溶接で補修した跡があります。
そこで、クリーニング時、実際に水を入れて確認してみましたが、構造的には実用性を未だに保っています。
普通にお湯をためることができ、蛇口をひねればお湯を注ぐことができます。
水漏れは確認できませんでした。
ただ、内部の底周りは分解清掃ができないので衛生面での保証はできません。
また錆びも落とし切れておりませんので予めご了承ください。
といってもできる限りは、外観中心にポリッシュとクリーニングは丁寧に行いました。
飲用レベルではありませんがクリーンと思います。
次に使い方を説明します。
上の蓋を取りますと中に内蓋の様なモノがあります。
これは後で漏斗の役割をしますので次に行きます。
本体の真ん中に筒があり、その筒を通すようなカタチで筒の付いている網と、
穴だけ開いている網が装着されています。
穴だけ開いている網は一番下に敷き、続いて筒が付いている網にはお茶の葉をのせ、本体の筒に差し込みます。
すると、2段構造でお茶をコすような仕組みとなり、注ぐお茶に不純物の混入が減り、
紅茶が見た目も味も良くなるのでは、と想像されます。
また筒がついている網は手を濡らさずに引き上げやすく、お茶の葉の交換も簡単に行えるようになります。
次に、最初に出てきた漏斗を本体の筒に装着します。
ネジが切ってありますので、スクリュー式に回して取付ます。
そして漏斗の受け口にお湯を注ぐと、筒を通ってお湯が一番下の網の下から湧き上がるようにお湯が出てきます。
つまり上から注ぐのではなく、底から上に向かってお湯が満たされるわけです。
理屈で考えれば、味の濃さが均一になるはずですね。
良く考えられています。
最後は、漏斗を火傷に注意して取り外し、蓋をして葉を蒸らして完成、となります。
容器の下には蛇口がついていて、そこからティーポットにお湯を注ぎます。
コックを手前に倒すと、そこそこの勢いでお湯が出てきます。
コックをおこすとお湯が止まります。
尚、コックは小さな2つのナットで固定されていましたが、そのうちの一つが欠品していました。
見た目のバランス的に、ナットは2つとも現代品に交換させていただきました。
ご了承ください。
(アンティークのストックパーツにちょうど良いサイズのナットがありませんでしたので・・。)
現在では実際には使われていないと思いますが、欧米ではヴィクトリアンの高級茶器はコレクターズアイテムとなっています。
まぎれもなく、こちらも素晴らしい“コレクタブルズ”(収集目的の骨董)と思います。
(Restorer/HM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
2世紀近く前のコレクターズアイテム、高級アンティークのティーアーンです。
ティーアーンTea Urnsとは、熱湯を入れる大きめの容器(ポット)のこと。
一般的にお湯を入れるタンクの下には蛇口がついていて、そこからティーポットにお湯を注ぎます。
アーンの中にはバーナーが付属していて、お湯の温度を覚まさない機能をもっている茶器セットもありました。
ティーアーンは主に、上流階級のお茶会などでに使用されていたそうですので、
高価なお品であったことは言うまでもありません。
それゆえ、現在でもアンティークコレクターが探し続けています。
とはいえ、飲用の茶器としては、実用できなくもないと思いますが、古いものですし、
基本的にはインテリアや小物入れなどとしてお使いいただくのがよろしいのではないかと思います。
ちょっと隠しておきたいアクセサリーなど、2重底になっていて良さそうと思いませんか?
ティーアーンはまず入手困難な貴重品です。
アンティーク上級者の方にお勧めいたします。
(Sales/YM)
蛇口のコックには現代品のナットを使用しています。
しっかりと止まっているので機能的にはぴったりですが・・。
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | アーリーヴィクトリアン ティーアーン | |||
品番 |
KT0021
|
管理番号 | LC9-2_0813 | |
販売価格(税込) | 23,100 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 175mm 奥行 220mm 高さ 355mm ※受け皿は幅135mm×奥行き135mm×高さ50mmです。 ※蛇口は幅75mm×奥行き100mm×高さ75mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
30kgサイズ 送料目安:1,404円~2,602円
(沖縄 3,844円)
ヤマト便による配送:日時の指定はできません。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 雑貨/Miscellaneous > キッチン/テーブルウェア |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1840年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | クリーニング仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1840年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | その他 | |||
その他の素材のカラー | その他 | |||
メンテナンス状況 | 一部メンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | あり | |||
交換・改造 | 少ない | |||
実用性 | 年代なり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
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