TB0562 イギリス 1790年代 ジョージアン ソリッドマホガニードロップリーフテーブル
サイズ | 幅 495mm 奥行 1070mm 高さ 715mm 最大拡張幅 1520mm |
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Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
英国の家具史上において、最も高品質な家具がつくられていた時代、
18世紀後半「英国家具の黄金期」、ミッド・ジョージアンのドロップリーフテーブルです。
3分割の天板は、大きな拡張板そして中板それぞれがマホガニー無垢の1枚板。
こちらのテーブルにつきましては、今では逆立ちしても製造不可能な家具ですから、
後世へ残していっていただけるアンティーク上級者の方にお勧めいたします。
・・それにしても何だか、妙に大きな天板に、不釣り合いなほど細い脚が、たったの4本。
そんな危うい雰囲気のアンバランスなテーブルデザインに、何だかちょっと、現代人には異質なムードを感じますけど、
それでも・・これが2世紀以上前のテーブルに見えますか?
見えませんよね?
つやつやでピカピカ。
みずみずしいほどです。
さすが「マホガニーの時代」といわれた時代のど真ん中でつくられたマホガニー家具。
はっきりいって、20世紀のマホガニー家具とは質が段違いです!
と、まあ私感はこのくらいにして。
・・こちらはジョージアン当時の典型的なデザインの食卓です。
D型(角の落ちた長方形)の拡張板に、6本脚ではなく4本脚のゲートレッグ。
古くから食卓には、しっかり安定した6本脚のゲートレッグテーブルが使われていたようですが、
おそらく着座するとちょっと脚元にテーブルの脚が邪魔になったのでしょう、
ストレッチャーのない4本脚テーブルが18世紀前半から良く見られるようになったとのことです。
その後、19世紀にはいると、デザインはこちらのテーブルと同じでも、
「朝食用食卓」(ブレックファーストテーブル)としてやや小ぶりに変化していきました。
つまり、こちらのテーブルは、ダイニングテーブルからブレックファーストテーブルに進化する過渡期に作られたもの、
ということになりますね。
イギリスからの年代情報「18世紀末」にもぴったりはまります。
ジョージアンの家具は、多くの方がこうした「時代考証」が気になることと思われますので、
もう一つ、ジョージアンの家具であることを裏付ける情報があります。
それはキャスター。
ジョージアンの家具のうち、1790年から1830年代にかけてはキャスターデザインによって、
おおよそその家具のつくられた年代がわかるのです。
ですので、その家具の時代考証の決め手は、そのキャスターが「当時もの」かどうか。
この点については、その他の工法などの点も含め、下記の「担当職人からのコメント」に譲ることとします。
なので、デザイン的なチェックになりますが、こちらは「先細り脚用の水平キャスター」になります。
これはおおよそ、1785年から1795年頃のキャスターデザインとされています。
ということは、まさにどんピシャリ。
この点でもジョージアンの家具であることは間違いなさそう。
・・なんて、回りくどいこと言わなくても、実物を目の前にすれば、その存在感、
ただものでないことはひと目でお分かりいただける、と思うんですけど、ね。
尚、基本的には実用アンティークですけど、やはり年代が年代ですから
取り扱いにはちょっと気を使っていただく必要はあります。
コレクションクラスのテーブルになりますし。
本物のアンティークとのお付き合いを心得てらっしゃる方に、ぜひお勧めいたします・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
数々のジョージアンの家具を修復してきた筆者ですが、
未だ、手のかからないジョージアンの家具、というものには当たったことがありません。
実際に2世紀以上使われてきたものですから、入荷時の状態が良いわけはありませんよね。
高価な修復済みの家具は別にして。
レストアラーにとって、ジョージアンの家具は「ババぬき」の「ババ」?
いえいえ、デニムのノウハウを高める、貴重な「研究材料」です。
さて、220年間使われてきた無垢の家具です。
存在しているだけで奇跡と思います。
まず構造面では、例によって、ほぞ組の一部が外れてしまっていて、立っていてもゆらゆら。
塗装はしみやら焦げ跡、色あせやら、当たり前。
でも、こちらのテーブルは構造が単純なので、今までのジョージアン家具よりは少し楽かな、
・・と思ったら大間違い!
完全に全てのパーツに手を入れる必要がありました。
人生、そう甘くはない・・。
でも、やはり英国の家具史上、最高レベルの家具といわれているジョージアンの家具。
どのような不具合にも再生可能なように設計されているところが「最高レベル」といわれる由縁なのです。
気を取り直してメンテ開始。
まずは構造面の再生。
4本脚のうち、1本の脚がちょっとほぞ組みが緩んでいたようなので、組み直しをしようと思ったところ、
1本の脚の付け根あたりに亀裂が入っていました。
この重い無垢板天板を4本のか細い脚で支えているわけですから、負担がかかるのもやむを得ず。
幸い、しっかりと硬度があり、変形の少ない優良なマホガニー材でしたので、
しっかりと圧着すれば実用強度は確保できそう。
さらに、圧着強度だけではなく、木だぼを2本打ち、関節にかかる負荷に対し、
2方向の力に対処できる構造にしたことで、かなりオリジナル時の強度に近づいたのでは、と思われました。
ちなみに、この組み直しの際、このテーブルに年代の分かる工法が用いられていることに気がつきました。
それは木ねじを打つための「切り込み」が入っていたこと。
具体的には幕板と天板を固定している木ねじの留め場所になりますが、
この「切り込み」が、丸い切り込みの場合は18世紀の家具、V字型の切り込みは19世紀の家具、といわれています。
もちろんこのテーブルは丸い切り込みでしたので、まず18世紀の家具とみて間違いないと思います。
さて、接合部の修復の後、今度はゲートレッグの可動部にガタつきが出ていましたので、そちらを修復いたしました。
この可動部のガタつきは、木組みで構成されている「関節」の「心棒」の「通し穴」が長年の使用で
広がって緩んでしまったことが原因でした。
この修復は比較的簡単。
一度ばらした上で通し穴を埋め木でふさぎ、新たにちょうど良い穴をあけ直しいたしました。
これで、ゲートの動きにガタつきはなくなりました。
今度は、脚元の可動部、真鍮キャスター。
ちょっと動きが悪い?
でも入荷時のオリジナルキャスターですし、時代考証のポイントにもなるので、
簡単に新品に交換するわけにはいきません。
それよりも酸化してまっくろになっていましたので、まず磨いてきれいにしてみました。
せっせと磨くこと、約4時間・・。
まだ多少、磨き残しもありますが、かなりピカピカになりました!
ところが、4つのうち、2つのホイールに軸穴のクラック(欠け)を発見!
このダメージが車輪の動きを悪くしていたようです。
それでもデニムはオリジナルにこだわり、新品交換は選択肢にありませんでした。
ちょっと厚めの真鍮板をちょうど良い大きさにカットして、
車輪の軸受けのクラックに、銀ロウづけ。
1つ、若干、動きにぎこちなさは残っているものの、とりあえず実用レベルにはなりました。
ちなみにこのキャスター、2世紀前のオリジナル品かどうか?
正直言って・・わかりませんでした。
キャスターをはずすと、何回か留め直した木ねじの穴があり、このキャスターではなさそうな留めあともありましたが、
だからといって、このキャスターが「当時もの」ではない、とは言えません。
可能性としては、当時もののアンティークキャスターに、後年交換された、と見るのが正しそうですが・・。
ということで、この点は謎のまま。
さて最後は塗装。
う~ん、今までは、色むらなどの汚れを落としてしまうと、歴史を経た重みを感じる独特のオーラがなくなってしまう、
と考え、ジョージアンの家具では旧塗装を完全にはがすことはありませんでしたが・・。
こちらは、一つのトライアルとして、旧塗装を完全に剥離させ、再塗装してみることにいたしました。
きれいなジョージアンの家具も、それはそれで良いのでは、と。
結果。
お写真の通りで・・素晴らしい杢目と色艶。
多少の小傷などは残っていますが、色むらやしみなどはほぼ消えました。
さすが歴史上、最良のマホガニーならではです。
フィニッシュは当時も使われていた天然樹脂製のシェラックニス。
見た目も良くなり、これで安心してお使いいただけると思います。
ちょっときれいになり過ぎ?の感もありますが、
次のオーナー様の手でまた新たな歴史を刻んでいっていただければと幸いです。
とにかく、かなりの強運で、激動の時代を生き残ってきたラッキーなテーブルと思います。
メンテには手を尽くしましたが、何せ220年も使われてきたものですから
多少、お手柔らかに使ってやってください。
特にキャスターでテーブルを移動させる時。
アンティークキャスターですので、動きが悪い時もあります。
そんな時に無理に移動させようとすると、脚の付け根に負担をかけてしまうことがあるので、
移動させる前、キャスターの車輪が回っている状態か、きちんと確認してから移動させるようにしてください。
※リプロダクション・キャスター(CR0006 真鍮製ホイールキャスター 35サイズ)に交換すれば、動きは良くなり実用性は向上します。
ただキャスターが時代考証のポイントであることを考えれば、オリジナルキャスターはどこかに保管しておいた方が良さそうです。
実用アンティークではありますが、アンティークに心得のある上級者向けのテーブルと思います。
そんな方にぜひ、担当職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
なんと、今から約220年も昔につくられたドロップリーフテーブルです!
2世紀以上も前のものとは思えないほど綺麗な状態で、艶やマホガニーの美しい木目も健在です!
ちょっと歴史をひも解いてみましょう・・・1790年前後というと、イギリスではハノーヴァー朝、
ジョージ3世が国を治めていました。オーストリアを囚人植民地としたり、オランダの植民地を占領したりと、
とても力の強かったころです。
1801年に大ブリテン=アイルランド連合王国が成立していますから、
このテーブルがつくられたのはイギリスがまだ完全に分かれていた時代ですね。
これからイギリスの最盛期を迎えるという時代にこのテーブルは生まれ、そのすべてを見てきたのでしょう。
そんな歴史のあるこの家具が、現代に伝わり、イギリスから遠く離れたこの日本にくることになろうとは、
当時は想像すらできなかったでしょうね。
デザインはシンプルです。
インテリアをそれほど選ばず、合わせやすいと思います。
状態は素晴らしいものです。
とても220年前のものとは思えません。
ただ、もうかなりの高齢ですから、丁寧に扱ってあげてくださいね。(笑)
筆者は、こういった長い歴史をもった家具は世界の宝だと考えています。
希少性はどんどん高まりますし、ましてやこんなに綺麗な状態なら尚更です。
どうか、このテーブルを次の世紀にも伝えていってください!
ぜひ、気になった方はお早目のご検討を!
(Sales/TK)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | ジョージアン ソリッドマホガニードロップリーフテーブル | |||
品番 |
TB0562
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管理番号 | LC10-5_0211 | |
販売価格(税込) | 94,000 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ | 幅 495mm 奥行 1070mm 高さ 715mm 最大拡張幅 1520mm | |||
送料ランク・重量 |
Cランク 送料目安:7,535円~13,035円
(沖縄 18,865円)
らくらく家財宅急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 家具/Furniture > テーブル |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1790年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン&シェラックニス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1790年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ウォルナット | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | S級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | 金属 | |||
その他の素材のカラー | 素材色 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | 年代なり | |||
実用性 | 年代なり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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