TB0634 イギリス 1800年代 スーパーアンティーク ジョージアンシェラトンスタイル ペンブロークテーブル
サイズ |
幅 525mm 奥行 910mm 高さ 740mm 最大拡張幅 930mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
英国家具の黄金期、正真正銘、ミッド・ジョージアンのバタフライテーブル、通称“ペンブローク”テーブルです。
今から220年前に作られたものになります。
・・まれにお客様から、「ジョージアンの家具であることを証明できる書類などがあるか」どうか、
お問い合わせをいただくこともありますが、
基本的にイギリスで通常に流通しているアンティーク家具は、残念ながら権威付けされたような証明書や、
そもそもそのような証明をする公的機関はありません。
しかし、いくつも家具を見てまいりますと、おおよそその家具がいつ頃つくられたものか、
大体見当がつくようになってきます。
その年代考証の主要なポイントは4点、デザイン、工法、素材の材質、そして経年の状態変化、です。
それではこのペンブロークテーブルに関しては?
まずそのデザインを見てみましょう。
両側に跳ね上がるフラップのついたバタフライテーブルに、抽斗(ひきだし)収納のついたペンブロークテーブルは、
朝食用のテーブル(ブレックファーストテーブル)として18世紀後半に大変流行しました。
呼び名は愛用していたペンブローク伯爵の名にちなんで、
“ペンブロークPembroke”テーブルと呼ばれるようになったものですが、
後にペンプロークテーブルはその形だけを残し、さまざまなテーブルデザインに取り入れられていきます。
それゆえ、ペンブローク “タイプ”のテーブルは、しばしば見かけられることで、
「これってよくありがち?」なテーブルデザインに思えてしまいますが、
実はそれほど、本来のオリジナル・ペンブロークテーブルは多くありません。
もともとちょっと狭めのフラップがついていて、またリネン収納がつき、
1人か2人で朝食をとるのに最適なサイズのテーブル、としてつくられましたので、
ある意味で特殊なテーブルといえます。
普通に考えれば、そのような贅沢な用途のテーブルを当時必要としたのは一握りの富裕層だったことと思います。
それゆえ流通量が少ないのでしょう。
事実、アンティークのペンブロークテーブルは高級家具クラスが多く、
コレクタブルズクラスのアンティークオークションではよく見かけるものの、
一般的な実用アンティークとしてはあまり見かけないのでは、と思います。
逆にいえば実用アンティークとして、
一般的な価格相場で出回っているジョージアンのペンブロークテーブルがあれば
相当なお値打ち品、といえます。
ちょっと話が横道にそれてしまいましたが、まずテーブルデザインに関しては、
こちら、「朝食用テーブル」にぴたり、です。
次に工法。
見どころはいくつかありますが、最もわかりやすいのが抽斗などの函組みの継ぎ手(仕口)。
大雑把にいえば、18世紀までは「包み型」のダブテイル(蟻組み)、19世紀になると現代の蟻組みと同じになりますが、
ハンドメイドの「不揃い型」、20世紀になるとマシンメイドの正確な「揃い型」の蟻組み、と分類できます。
そしてこちらのテーブルの引き出しの継ぎ手は、18世紀の「包み蟻」から進歩したハンドメイドの「不揃い型」です。
すなわち、蟻組の前板部分を化粧張りで隠す18世紀型の「包み蟻」の構造は変わっていませんが、
その蟻組が細かくなっているのが進化型の特徴。
※下記エキストラフォトをご参照ください。
この違いが、同じジョージアンのテーブルでも18世紀末と判断されるか、19世紀初頭と判断されるかの違いです。
特にこのテーブルの場合にはそれまで引き出しの周囲につけられていた「浮き出し玉縁」のかわりに、
「線象嵌(ストリンギング)」がつけられています。
これも1800年ごろの家具の特徴といわれています。
素材の材質については、これも大雑把にいえば、つくられた時代毎に流行した材料があったということ。
詳細は割愛いたしますが、ジョージアンといえば「マホガニーの時代」。
こちらのテーブルの天板、これだけ大きな面積をマホガニーの一枚板で構成しています。
信じられますか?
今では入手困難な材料、南洋系のマホガニーですら、これほどのサイズ、○○万円はすると思います。
しかも無垢で2世紀経過しているのに反りはほんの誤差の範囲内です。
脚も極限まで細くシェイプされていますが、ご覧のように未だに端正な直線をキープしています。
かつての植民地産の上級マホガニーであることはほぼ間違いなさそうです。
最後は経年変化。
これはもう、見る人間の「目利き力」しかありません。
どのくらい使われたものか、その風合いや色合いを、経験値で持って主観的に判断いたします。
メンテナンスの仕方によっては無垢の家具は新品のように再生されてしまうこともありますので、
このテーブルに関しては「時代感」を残してリフレッシュしています。
・・この古さ、わかりますか?
ということで、デニムの時代考証を信じてください!
日本でいえば江戸中期ごろの作品でしょうか、
間違いなく、数々の歴史の大波を乗り越えてきたテーブルと断言いたします・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
ジョージアンのテーブルで、実際に使われてきたものですから、
入荷時の状態が良いわけはありませんよね。
200年間使われてきた無垢の家具です。
存在しているだけで奇跡と思います。
でもまあ、今までのジョージアンのテーブルに比べたら、まだ良好、といえる範囲内のコンディションでした。
まず構造面では、ほぞ組は割としっかりしていました。
要するに、この究極に細い脚回りでも、結構実用強度は保たれていたので、
もしかするとつい最近まで使われていたのではないかと思います。
出来るだけ分解して細かくチェックいたしました。
塗装はしみやら焦げ跡、色あせやらで、これはいたしかたないですね。
このまま時代仕上げをする手もありますが、やはりレストアラーとしては、「ダイヤの原石」は磨きあげたいもの。
「家具の宝石」=スパニッシュマホガニーの色艶を全塗装で再生しようと思います。
あと、外回りでは意外に手が入れられていました。
引き出し前板の線象嵌や化粧張りは補修されていて、天板の隅のクラックも丁寧に埋め木処理がなされていました。
(時代の違うマホガニーが使われているようですので多少色合いは違いますが。)
良く見るとそれなりに悪くはないコンディションでしたが、一つだけ難点が。
両サイドの拡張板が数ミリ程度ですが、水平よりも下にさがっていたのです。
調べてみると、その原因は、拡張板を支える「腕木」が、躯体と同じマホガニー製で製作されていたのですが、
どうもその腕木の出し入れをつかさどる支点の「木製丁番」が、
長年の使用で摩耗し、遊びが大きくなってしまっていたんですよね。
表面的には数ミリ程度、両サイドの拡張天板が下がっているだけですが、
これを完全に治そうと考えると事態は深刻です。
同じ部品を新しく製作しなければなりません。
もちろん、構造材ですので同じ部品を製作するのは現代でも可能ですが、
少しでも歪んでしまったら、使い勝手がとても悪くなってしまいます。
はたして現代の無垢材でそのような長期に耐えられる「木製丁番」が製作可能かどうか・・。
でも、英国の家具史上、最高レベルの家具といわれているジョージアンの家具。
どのような不具合にも再生可能なように設計されているところが「最高レベル」といわれる由縁なのです。
そこで、部品製作は最終手段として、まずは、現状で拡張板の下がりを矯正できないかを考える事にします。
単純に天板の下がっている分の薄板を製作して拡張板を持ちあげれば水平にはなりますが、
それだけだと、「木製丁番」の負担を進めるだけで、最悪破損してしまうこともあり得ますので、
同時に木製丁番の負担のかかる部分に前もって補強の当て木をして置き、負担を軽減させるようにします。
はたして、その修理の結果・・天板は水平を保つようになり、木製丁番の負担は軽減されました。
これで当面、普通にお使いいただく分には問題なくご利用いただけるでしょう。
※下記エキストラフォトご参照。
尚、片側は下がりが少なかったので、出来るだけオリジナルを変えないよう、薄板を1枚だけ挟んでおきました。
さて、懸案が片付いた後、通常の修復作業にかかります。
まずは構造面の再生。
脚はほぞなどが折れたり割れたりしている部分は皆無。
多少、緩んでいた程度でしたので、通常の締め直しですぐにしっかりと再生されました。
ガタつきも出てはいません。
また天板はわずかに反りは感じられますが、全体的に、ほとんど反りや歪みは気にならないレベルです。
抽斗のすべりすら、調整不要でした。
2世紀を経てもこの精度、本当に驚くべき素材品質、そして職人技です。
その他、構造に影響する箇所はなく、その点でこのテーブルはとても幸運だったと思います。
次に塗装。
無垢のテーブルなのでサンダーを使い、旧塗装を全剥離します。
・・結果、予想通り素晴らしい赤みのある、かつ筋目の良い、”スパニッシュマホガニー” があらわになりました。(喜)
レッドマホガニーのオイルステインで着色した後、英国伝統の天然樹脂製シェラックニスで全面塗装いたしました。
仕上がりはお写真の通りです。(エクセレントです!)
尚、旧塗装の剥離は、過度に削ってしまわないよう、最低限の塗装面だけを削りおとしています。
そのため深めのへこみや線傷などは多少残っておりますが、
いずれもアンティークの味程度に感じていただけるレベルです。
お写真にてご確認ください。
さて、作業の最後は引き出しの鍵を再生いたします。
特に、このテーブルの引き出しに鍵は必要ないとは思いますが、
・・気が付いてしまったら直さなければならないのがレストアラー。
今回は気がついてしまったのでやむなく合い鍵を製作することにします。
気がのらないのは、これがジョージアンの鍵、ですから。
レストアラー泣かせの複雑なシリンダーなのです。
ヴィクトリアン以降、鍵の形は簡素化され、合い鍵も製作が容易になっておりますが、
ジョージアンの鍵だけは別格に再生が難しいのです。
↑上半分が簡素化された19世紀以降のキー、下半分が複雑なジョージアンキー。
詳細は省きますが、半日ほど格闘し、ようやく合い鍵を製作しました。
もとになるジョージアンのアンティークキーにぴったりのサイズがなかったので、
やや太めのものを削り込んで製作しましたので、穴への挿入がちょっときつめです。
ただし、シリンダー自体は、カシャンカシャンと気持ちよくロックアンロックいたします。
ご利用に問題はありません。
フィニッシュは抽斗の内部を丁寧にクリーンアップして一通りのメンテは完了。
塗装の乾きを待って天然蜜蝋のビーズワックスで磨きあげてお届けいたします。
とにかく、かなりの強運で生き残ってきたラッキーなテーブルと思います。
メンテには手を尽くしましたが、何せ200年以上も使われてきたものですから
多少のことは大目に見てやってください!
(特に拡張板は、上から体重をかけるなど、激しい使用は避けてくださいね。)
担当職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
今から何と! 210年前のイギリスで製作されたフラップテーブルです!
それにしても、すごいですね・・。
最古クラスのアンティークなのに、信じられないほどのグッドコンディションです!
普段は畳んだサイズでコンパクトに。
何か作業をする時にはリーフを広げスペースを拡大。
デザイン性はもとより、ティーテーブルやオケージョナルテーブルとしての利便性も十分で、
何とも頼もしいテーブルではないでしょうか・・。
アンティークならではの重厚な存在感も、
お写真を通してご納得いただけるものと思います。
美しい木目の天板はまさに天然のアート。
じっくりと味わってください。
100年モノの“ジェニン・アンティーク”(真のアンティーク)ですが、
まだまだこれからも充分永くお付き合いいただけるクオリティです。
家具としても、デザイン、つくり、質、機能性、その全てを高く評価できる、
とても良いお品だと思います。
21世紀に引き継いでいくべき、
19世紀の「生活文化遺産」と評価しております。
まだまだこれからも充分永くお付き合いいただける状態ですし、
高価なお品ですが、商品性を考えればかなりのお値打ち品と思っております。
ちなみに”ペンブロークテーブル”はヨーロッパでは
コレクティングファニチャー(収集目的の家具)として知られていますが、
英国現地の相場では、レストア済みの18世紀もので、大体1,300~2,000ポンドが中心相場になります。
(ヴィクトリアンの19世紀ものになると400~800ポンドが中心相場です)
※現在1ポンド=150円くらいです。
ぜひこの機会にご検討ください!
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | スーパーアンティーク ジョージアンシェラトンスタイル ペンブロークテーブル | |||
品番 |
TB0634
|
管理番号 | LC15-1_0518 | |
販売価格(税込) | 168,000 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 525mm 奥行 910mm 高さ 740mm 最大拡張幅 930mm ※引出のサイズは幅405mm×奥行き515mm×高さ75mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
Cランク 送料目安:7,535円~13,035円
(沖縄 18,865円)
らくらく家財宅急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 家具/Furniture > テーブル |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1800年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン&シェラックニス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1800年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ウォルナット | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | S級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 年代なり | |||
交換・改造 | 少ない | |||
実用性 | 年代なり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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