DC1044 オーストリア 1890年代 ヤコブ&ヨゼフコーンJacob and Josef Kohn No30 ベントウッドチェア
サイズ | 幅 445mm 奥行 510mm 高さ 915mm 座面高 465mm 座面奥行 380mm |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
今から100年以上前に作られた、大変美しいアンティーク・ベントウッドチェアです。
デニムがフランス人のベントウッドコレクターよりゲットしてまいりました。
こちらは旧トーネットThonet社の前身、ヤコブ&ヨゼフ・コーンJacob and Josef Kohn社製、
大きなループバックが特徴なとても珍しいコレクションピース、No30になります。
・・手間暇のかかった19世紀のベントウッドチェアは、
本当に別格にきれいなラインです。
特にトーネット社の当時の最大のライバル企業だったJJコーン社のベントウッドチェアについては、
アンティークで見る限り、率直に言ってその商品性はトーネットを超えていたように思えます。
JJコーン社はもともと、トーネット社の「曲げ木特許」が切れた1869年、
満を持してスタートしたトーネットにとって最大のライバル会社でした。
後発企業でありながら、デザイン力、技術力ともに高く、
アドルフ・ロースの”ミュゼアム”チェア、ヨゼフ・ホフマンの”サナトリウム”のチェアなど、
多くの歴史に残る名作椅子を数多く輩出しました。
しかし、JJコーン社は20世紀にはいるとムンドス社と合併してコーンムンドス(1914年)となり、
さらに第一次大戦が終結した1922年にはトーネット社とも合併し、“トーネット・ムンドス”社と社名変更します。
そうした会社の変遷はいずれも経営的な事情によるところが大きかったようですが、
それ以上に、おそらく相互に商品開発上のメリットがあったものと思われます。
例えば、こちらのNo30。
オリジナルデザインはトーネット社のNo9になりますが、まだトーネット社とJJコーン社が合併する前、
1900年ごろ、トーネット社が販売を中止していたにもかかわらず、
JJコーン社はメイン商品として販売していたのです。
すなわち当時、多くの人々はNo30がJJコーン社のオリジナル商品と考え、
ベースモデルはトーネット社のNo9とは知らなかったに違いありません。
これはどういうことか?
おそらく、トーネット社のNo9はクラシックトーネットの時代に作られたため、
外観優先のデザインとなっていて、生産効率が悪く、つまり共通部品が少なくて、
販売をやむなく中止したのではないかと思います。
大きくループしたこのチェアのデザインは、No14に似て非なるもの。
No14よりもデザイン性において優っていることは明らかで、
人気が低くて中止されたものでないと、推察できるからです。
つまり生産技術上の問題。
ところがJJコーン社には多品種小ロットに対応できるだけの生産技術があったと思われ、No30(=No9)の生産は継続。
それゆえ、トーネット社としても、経営統合において大きな技術的なメリットがあったと思われます。
まあ、私感はさておき、こちらのチェアは、JJコーン社がトーネットやムンドスと合併する前の純粋なJJコーンオリジナル品。
大変貴重なJJコーン社全盛期の本社工場製、”Wsetin‐Austria”の刻印入りモデルです。
座面もオリジナルの穴あきの星型模様。
※下記エキストラフォトJJコーン社カタログ抜粋ご参照
ペーパーラベルのみ、なくなってしまいましたが、これほど状態のよいNo30オリジナルモデルは、
もはや見つけることは難しいと思っております。
JJコーン社全盛期に製作された、その商品品質の高さは素材の「質」を見ても明らか。
1世紀以上経過してもほとんど亀裂すら見せない素材のヨーロピアンビーチは、
標準的なベントウッドチェアよりも一回り太く、ふくよかに感じられます。
イギリスの”ウィングバックチェア”のように、座る人をホールドする大きな3次元曲線を描くループ構成は、
ミヒャエルトーネットが生きていた時代に制作された、シングルナンバーのクラシックトーネットならではの、
芸術的なウィーンの曲線美。
当時としては衝撃的ともいえるほどのエポックメイキングなデザインだったことでしょう。
世間の評価も想像がつきます。
また製造には高い素材品質と高度なノックダウン(組み立て)のテクニックが必要だったと思われ、
当時の著名なデザイナーたちが、こぞってJJコーン社にその製造依頼をした、
という史実にも確かにうなずけるものがあります。
最高品質のベントウッドファニチャーを供給する一流メーカーの、さらにその中でも代表的なコレクションチェアシリーズ。
それがこのNo30になります。
クラシックな座面のホールデザイン、脚の美しいシルエット、
通常のアンティークベントウッドよりも一回り大きいサイズ、など、
欧米のマニアたちが好むセールスポイントも満載です。
何よりもトーネットが作らなかった(作れなかった?)デザインですので、
骨董的価値はヨーロッパではSクラスです!
コレクティングファニチャーとしても、非常にコンディションの良い状態で維持されてきていて、
まさに博物館クラスのコンディション。
実用も可能なコレクションピースという点でもかなりポイント高いです!
いつか、日本でもアンティークベントウッドチェアが広く知られるようになった時、
こちらのチェアはきっと手の届かないほどの高級アンティークとなっていることでしょう。
デニムがお勧めできない理由は、まったくどこにもありません・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
19世紀末ごろのラージダブルループバックチェアです。
大変珍しいJJコーンNo30モデルになります。
これから先、二度とめぐり合う事がないかもしれない超・希少モデルです。
素材はビーチの無垢材が使用されています。
ベントウッドならではのヨーロピアンビーチなのですが、ちょっと普通のビーチ材よりも硬質な感じがします。
気のせいか「はじけ」(木割れ)も少ないような・・。
こちらは品質の高さではトーネット社製すら上回るJJコーン社製。
特にこのような高級ラインのチェアには厳選した素材を使っていたのかもしれません。
非常に設計精度の高さが必要になるバックレストデザインですから、
素材品質も重要なポイントだったはずです。
逆にコスト増でもあったはずで、当時は他社のデザインをパクったりパクられたりが当たり前の時代だったにもかかわらず、
トーネットがこのデザインのチェアを作っていなかったのは、このあたりにその理由がありそうですね。
さて、約100年以上経過している曲げ木椅子になりますが、大きく破損したような箇所も無く、
当時のオリジナル性はほぼ完璧に維持されていました。
とても貴重なアンティークと思います。
入荷時より全体的にはすばらしいコンディションでした。
全体としては薄いひびや軽い摩耗程度はありましたが、アンティークとしては「味」程度のもの。
メンテナンスで一蹴できる程のものでした。
構造的にも目立ったダメージはなく、塗装面でも比較的手の入れられていた状態でした。
何よりも、マニアの方にお喜びいただける刻印、”Wsetin‐Austria”がしっかり残存している状態。
なかなかこれほどのアンティークにめぐり合うことは難しいものと思います。
メンテナンスは基本メンテナンスをしっかり行うことで、より一層磨きがかかるものと思われました。
ベントウッドチェアは接合部分の多くが木ねじでのジョイントになっていますので、
緩みや破損がないかどうかのチェックを行い、すべて増し締めを行っています。
劣化しているネジについては、当店ストックものに交換し、
曲げ木のはじけ(薄いひび)や接着はがれはきちんと補修させていただきました。
座面などの形状変化も矯正したうえできちんと接着させています。
特に曲げ木の破損や回復不能な形状変化なども無く、構造面で大きな補修は必要ありませんでした。
実用強度にも特に問題はありません。
塗装面ではほぼ全面に渡り塗装の補修を行っております。
木肌のメンテを中心とした再塗装で、アンティークなりの色むらは残した仕上げとしておりますので、
アンティークらしさは失われておりません。
最後は塗装の完全乾燥を待って全体を天然蜜蝋ワックスで丁寧に磨き上げて仕上げます。
自信をもってお勧め出来る逸品です!
その他、脚の裏側までもきちんとクリーニング済みですので、全体が清潔な状態です。
最後は塗装の完全感想を待って天然蜜蝋ワックスで磨きあげて仕上げます。
全体的にクリーンで艶やかに仕上がっています。
素晴らしい稀に見るコレクターズアイテムです。
自信をもってお勧め出来るお品です。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
コレクターズアイテムのJJK社製ベントウッドチェアが入荷しました。
こちらのモデルはNo.30。
めったにみる事の出来ない大変貴重なお品だと思います。
状態も、長くコレクターが大切に扱ってきたことがうかがわれるかのようなパーフェクトコンディション。
120年以上たった"ジェニン・アンティーク"ですが、ますます色艶の美しさが増していくでしょう。
きっと将来的にもその価値は認められる椅子だと信じております。
当店のチェアの中ではかなり高価なチェアになりますが、
商品性をしっかりご理解いただければ、きっとその資産価値を認めていただけるものと思います。
ぜひこの機会にご検討いただければ幸いです。
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | ヤコブ&ヨゼフコーンJacob and Josef Kohn No30 ベントウッドチェア | |||
品番 |
DC1044
|
管理番号 | Lot15-7_0314 | |
販売価格(税込) | 89,640 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ | 幅 445mm 奥行 510mm 高さ 915mm 座面高 465mm 座面奥行 380mm | |||
送料ランク・重量 |
B/2ランク 送料目安:4,400円~7,040円
(沖縄 10,010円)
らくらく家財宅急便による配送:同ランクの椅子をもう1つ同梱できます。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ |
椅子/Chair
> ダイニングチェア/キッチンチェア
無銘の椅子コレクション/Premium Chair Collection > ベントウッド/トーネット |
商品プロフィール | ||||
原産国 | オーストリア | 年代 | 1890年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン&ニス&ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | オーストリア | 年代 | 1890年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ローズウッド | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | 1級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 年代なり | |||
交換・改造 | なし | |||
実用性 | 年代なり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。