HC0217 イギリス 1840年代 ウィリアムIV世スタイル マホガニーチェア
サイズ |
幅 480mm 奥行 515mm 高さ 860mm 座面高 500mm 座面奥行 415mm 座枠高 460mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
待望のアンティークチェアが入荷しました!
今から何と!170年以上前、19世紀前半、イギリス・アーリーヴィクトリア期に製作された高級サロン(客間)チェアです。
※こちらのチェアは4脚セットで入荷いたしました。
→在庫2脚の商品写真を追加いたしました。
何と愛らしい・・。
リージェンシースタイルの流れを組む、“ウィリアム4世WilliamⅣ”時代の芸術品です。
背もたれの両サイドには、ぱあっと、華やかなリーフのオーナメントを持ち、
座る人のお顔の両側を優雅に彩るこのチェアは、椅子が単に「椅子としての美しさ」を求めているだけではなく、
「座る人が美しく見えること」をも重要な使命としていることがわかります。
つまり、階級社会だったイギリスで、貴族が座るにふさわしい椅子か否か、
ということが重要だった時代に作られた椅子、ということですね。
インテリアとか、プロダクトデザインとか、そんな現代的な概念が生まれる、はるか昔のことです。
ところで、あまり出てこない時代のチェアですので簡単に解説させていただきますが、
ウィリアム4世は1830年から1837年のわずか7年間君臨した、イギリス・ハノーヴァー朝第5代君主になります。
ちなみに第6代君主は、かの“クイーン・ヴィクトリアQueen Victoria”で、
ヴィクトリア女王(1837~1901)はウィリアム4世の姪にあたります。
ヴィクトリアン様式の家具は頻繁に当サイトでご紹介させていただいておりますので、もう、ご存知ですよね。
また、前の時代の第4代君主は“ジョージ4世George Ⅳ”(1820~1830)で、
彼は皇太子時代から“リージェント(摂政)”として政務を担当していたことで、
彼の時代は“リージェンシー”と呼ばれています。
その時代のデザイン、リージェンシースタイルの家具も後年のリプロダクション(復刻家具)として、
ヴィクトリアンの家具同様、比較的多く見られますよね。
そんなヴィクトリアンとリージェンシーの時代に挟まれた、短命な時代ですので、
短期間が故、デザイン様式としては産出された家具も少数で、家具史的には地味な印象になってしまっておりますが、
それでも、英国家具の歴史上では(文献上ですけど)、重要な時代だったようです。
すなわち、そのひとつには、ウィリアム4世の時代は前近代的な(手工業としての)家具産業が
その規模、技術力ともにピークを迎えていた時代であったこと、があげられています。
英国家具の「黄金期」と言えば、あのトーマス・チッペンデールたちが活躍した、
“ジョージ3世George Ⅲ”(1760~1820)の時代を指しますが、それは言ってみれば「発展期」。
職人の技術水準が向上し、産業として「成熟期」に入ったのはウィリアム4世の時代だったようです。
何でも、熟練した家具職人が何と数千人規模!で存在していたとのことで、
家具産業が当時、最先端の“基幹”産業だったことが想像されます。
またウィリアム4世の時代の家具が重要である2つ目の理由として、
その時代に作られた家具が「最後の古典主義」様式の家具、と言われていることです。
次のヴィクトリアンの時代には、後に家具の大量生産が始まり、
家具は一部で近代的な「工業製品」に成り下がってしまいました。
ヴィクトリアンの家具デザイン自体も、過去の様式を折衷した、独自性の低いものであったことも挙げられています。
(決してレベルが低いと言っているわけではございません。念のため。)
つまり、先に述べたような、椅子が「権威」をあらわしていたり、と家具がまだ庶民には手の届かない、
富裕層の贅沢品だったのはこのウィリアム4世の時代が最後だったのです。
もちろん、デザイン性だけではなく、今では入手できないような銘木が使われていたり、
高い技術を持った「匠」でなければ製作できないような造形を伴っていたり、と
本当の意味での「前時代的な家具」も、この時代以前のものにほぼ集約されています。
従って、年式に偽りさえなければ、ウィリアム4世時代以前のアンティーク家具は、
全て歴史的な骨董品、あるいは「過去の文化遺産」と断言しても過言ではありません。
話がちょっと横道にそれてしまいましたが、・・このチェアのデザインは、いわゆる“リージェンシー”(摂政)スタイル、
それも“オールドフレンチ”と呼ばれる、フランス“ルイ14世”様式の流れを組む正統なもので
伝統家具としての血統、製作者の主張、マニュファクチャーの水準、素材の等級・・、等
その全てが最高位に位置づけられるものです。
そして、2世紀近くもの間、大切に受け継がれてきた椅子です。
次の世代へと引き継いでいっていただけるのは
どなたでしょうか・・?
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
何と!1840年頃に製作された高級アンティークチェアです。
素材にはマホガニーが使用されています。
160年~170年も経過したジェニン・アンティーク(真の骨董)です。
200年を超えるようなアンティークとなりえる素晴らしい逸品です。
全体的に使用感といった程度の細かい傷や先端の磨耗などちょっとしたダメージはございますが、
年代を考慮すれば、これほどの綺麗さは「ちょっとした奇跡」と言えるでしょう。
構造に影響するような致命的な破損は全くありませんし、
小さなへこみや細かい傷もアンティークの「味」程度のものです。
本体については通常のメンテナンスをしっかりと行ってやれば充分に回復いたします。
ただシートについては角に破れがあったり、クッションもへたっておりました。
ちょっと見た目にも座り心地にも問題がありましたので、
入荷時のシートについては総張替えを行うことといたしました。
もともと、クッション内部には高級家具の証し、「馬毛」が使用されていました。
馬毛は半永久的に再利用可能ですので、それはそれでいかしつつ、座り心地を良くするため、
現代家具で使われる2種類の固さのウレタンを合わせてクッションを構成いたしました。
2種のウレタンと馬毛を合わせた3重構造のクッションを、
交叉状に編み込んだ現代品のウェビングテープの上に載せ、
現代家具に匹敵する、良好な座り心地を170年前の椅子で実現いたしました。
表張りの生地には、高級輸入生地、マナトレーディング社の『マニラ』をセレクトいたしました。
マホガニーの木肌に合わせ、やや赤みの感じるオフホワイトベースに、
立体感のあるモノトーンの織柄でクラシカルなパターンを表現した素晴らしいファブリックです。
決して、チェアの品格アップに役不足ではありません。
デザインのマッチングも良く、無銘の椅子職人、非常に満足しております。
さて、本体は裏表しっかりとクリーニングを行い清潔な状態です。
さらに全体をオイルステインで磨いて塗装表面のメンテナンスも行いました。
構造面では入荷時よりほとんど緩みなども無く、高い強度を持っていました。
最近、英国でレストアを受けていたのかもしれません。
しっかりとはしていましたが、念のため、安心して長くお使いいただけるよう、
締め直しにより、ジョイント強化しております。
最後に、フレーム全体を英国直輸入、天然の蜜蝋ワックスで磨き上げて仕上げました。
170年という、気の遠くなるような年月を経過した素晴らしいアンティークチェアです。
しっかりメンテナンスを行いましたので自信をもってお勧めします。
(Restorer/KB)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
流れるような躍動感あふれる曲線のアカンサススクロールと、
カーテンのように連なった葉。
その背あてのカービングの美しいこと・・。
まさに、ため息物でした!
100年経っても全く色あせることのない、
それどころか、ますます評価の高まっていきそうな、すばらしいフォルムです。
彫刻だけでなく、何とも言えないレッド・マホガニーの木肌の美しさ・・。
上品さの漂うこちらのお椅子を前にして、しばし息をつめて見つめてしまいました。
年代を確認してまたびっくり!1840年代です。
ゆうに160年以上は時を経てきているにもかかわらず、この艶!!
瑞々しいという表現がぴったりではないでしょうか?
(相手が女性だったら、どちらの化粧品をお使いですか?と真顔で聞いちゃいそうです。)
よほど良い材質のマホガニーが使われているのでしょうね。
「はぁ~」ため息がとまりません。
本当に、歴代のオーナー様がきちんと手入れをされ、大切に扱われてきたことが伺われます。
座面はクッションからお張替え済みです。
淡いベージュの生地は柔らかい光沢としっとりとした質感。
模様はこちらの椅子の彫刻とリンクしているようで、とてもぴったりだと思います。
また、さらに品のある上質さを演出できたのではと自負しておりますが、いかがでしょう?
100年以上前の“ジェニン・アンティーク”(真のアンティーク)で、このお値段。
きっとその価格以上の価値をお感じいただけるものと思っております。
きっと何年、いや何十年後かには、ご満足いただける評価を受けるべき、
19世紀の「生活文化遺産」です。
ぜひ次の世代へ引き継いでいってください!
今回は4脚セットでの入荷でした。
これだけのお品物ですから、セットでお揃えになられるのをお薦めいたします!
どうぞご検討を!
お値打ち品です!
(Sales/AM)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | ウィリアムIV世スタイル マホガニーチェア | |||
品番 |
HC0217
|
管理番号 | prc25-5_0516 | |
販売価格(税込) | 46,000 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 480mm 奥行 515mm 高さ 860mm 座面高 500mm 座面奥行 415mm 座枠高 460mm ※「座面高」は床からクッションの頂点までの高さを計測しています。 実際に座られた際の座面高は「座枠高」もご参照いただき、座面高~座枠高の範囲内とお考えください。 | |||
送料ランク・重量 | ||||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ |
椅子/Chair
> サロンチェア/ホールチェア
無銘の椅子コレクション/Premium Chair Collection > 無銘の名作椅子 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1840年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン&シェラックニス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1840年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ウォルナット | |||
主要素材の材質 | 化粧材 | |||
主要素材の等級 | S級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | 布 | |||
その他の素材のカラー | 白系 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | あり | |||
交換・改造 | 年代なり | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。