HC0446 イギリス 1840年代 ウィリアム4世William IV ギロースタイルマホガニーチェア
サイズ |
幅 505mm 奥行 500mm 高さ 865mm 座面高 465mm 座面奥行 400mm 座枠高 410mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
今から何と200年近く前!、19世紀前半、イギリス・ウィリアム4世の時代に製作された高級サロン(客間)チェアです。
※こちらのチェアは4脚セットで入荷いたしました。
何と愛らしい・・。
リージェンシースタイルの流れを組む、“ウィリアム4世WilliamⅣ”の時代(1830-1837)の芸術品です。
筆者が好きなチェア、3指に入るアンティークです。
背もたれの両サイドには、ぱあっと、華やかなリーフのオーナメントを持ち、
座る人のお顔の両側を優雅に彩るこのチェアは、椅子が単に「椅子としての美しさ」を求めているだけではなく、
「座る人が美しく見えること」をも重要な使命としていることがわかります。
つまり、階級社会だったイギリスで、貴族が座るにふさわしい椅子か否か、
ということが重要だった時代に作られた椅子、ということですね。
インテリアとか、プロダクトデザインとか、そんな現代的な概念が生まれる、はるか昔のことです。
ところで、あまり出てこない時代のチェアですので簡単に解説させていただきますが、
ウィリアム4世は1830年から1837年のわずか7年間君臨した、イギリス・ハノーヴァー朝第5代君主になります。
ちなみに第6代君主は、かの“クイーン・ヴィクトリアQueen Victoria”で、
ヴィクトリア女王(1837~1901)はウィリアム4世の姪にあたります。
ヴィクトリアン様式の家具は頻繁に当サイトでご紹介させていただいておりますので、もう、ご存知ですよね。
また、前の時代の第4代君主は“ジョージ4世George Ⅳ”(1820~1830)で、
彼は皇太子時代から“リージェント(摂政)”として政務を担当していたことで、
彼の時代は“リージェンシー”と呼ばれています。
その時代のデザイン、リージェンシースタイルの家具も後年のリプロダクション(復刻家具)として、
ヴィクトリアンの家具同様、比較的多く見られますよね。
そんなヴィクトリアンとリージェンシーの時代に挟まれた、短命な時代ですので、
短期間が故、デザイン様式としては産出された家具も少数で、家具史的には地味な印象になってしまっておりますが、
それでも、英国家具の歴史上では(文献上ですけど)、重要な時代だったようです。
すなわち、そのひとつには、ウィリアム4世の時代は前近代的な(手工業としての)家具産業が
その規模、技術力ともにピークを迎えていた時代であったこと、があげられています。
英国家具の「黄金期」と言えば、あのトーマス・チッペンデールたちが活躍した、
“ジョージ3世George Ⅲ”(1760~1820)の時代を指しますが、それは言ってみれば「発展期」。
職人の技術水準が向上し、産業として「成熟期」に入ったのはウィリアム4世の時代だったようです。
何でも、熟練した家具職人が何と数千人規模!で存在していたとのことで、
家具産業が当時、最先端の“基幹”産業だったことが想像されます。
要するにウィリアム4世の時代は、人類史上、「手作業」の技術レベルが最も進んでいた時代、と言って良いでしょう。
またウィリアム4世の時代の家具が重要である2つ目の理由として、
その時代に作られた家具が「最後の古典主義」様式の家具、と言われていることです。
次のヴィクトリアンの時代には、後に家具の大量生産が始まり、
家具は一部で近代的な「工業製品」に成り下がってしまいました。
ヴィクトリアンの家具デザイン自体も、過去の様式を折衷した、独自性の低いものであったことも挙げられています。
(決してレベルが低いと言っているわけではございません。念のため。)
つまり、先に述べたような、椅子が「権威」をあらわしていたり、と家具がまだ庶民には手の届かない、
富裕層の贅沢品だったのはこのウィリアム4世の時代が最後だったのです。
もちろん、デザイン性だけではなく、今では入手できないような銘木が使われていたり、
高い技術を持った「匠」でなければ製作できないような造形を伴っていたり、と
本当の意味での「前時代的な家具」も、この時代以前のものにほぼ集約されています。
従って、年式に偽りさえなければ、ウィリアム4世時代以前のアンティーク家具は、
全て歴史的な骨董品、あるいは「過去の文化遺産」と断言しても過言ではありません。
話がちょっと横道にそれてしまいましたが、・・このチェアのデザインは、いわゆる“リージェンシー”(摂政)スタイル、
それも“オールドフレンチ”と呼ばれる、フランス“ルイ14世”様式の流れを組む正統なもので
伝統家具としての血統、製作者の主張、マニュファクチャーの水準、素材の等級・・、等
その全てが最高位に位置づけられるものです。
そして、2世紀近くもの間、大切に受け継がれてきた椅子です。
尚、こちらのチェアは英国の現地ディーラー情報によれば、かの最高級アンティークブランド、
”ギローGillow”社製ではないかということです。
ただ、刻印やメーカープレートなどは確認できないため、あくまでご参考までの情報です。
それよりも、デニムが気になったのはこちらのマホガニー材。
この深いダークレッド・・キューバンマホガニーでは?
中米産スパニッシュマホガニーの中でも最も人気の高いキューバ産マホガニー。
ジャマイカンウッドと双璧をなす稀代の銘木です。
ただし、これもあくまでデニム独自の見立てです。
ご参考まで。
いずれにしても、このようなチェアをデニムがお勧めできない理由はどこにあるでしょうか?
間違いなく、文化遺産級のお品が4脚セット。
次の世代へと引き継いでいっていただけるのはどなたでしょうか・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
素晴らしいギロースタイルのアンティークチェアです。
180年以上の年月を経過した逸品です。
ウイリアム4世様式のリアルタイムなスーパーアンティークになります。
こちらは4脚揃っての入荷です。
素材はマホガニー無垢材で、深みのあるダークレッドの良材です。
背もたれには可愛らしいカービングが施され、緩やかな曲線になっています。
シートがこの時代特有のドロップインの変形タイプとなっていることも
こちらのチェアの希少価値を上げてくれそうです。
4脚ともコンディションはほぼ同等かと思います。
ただ、さすがにこれだけの年月を経てきておりますので、各チェアともノーダメージではありません。
何せ2世紀近く前のお品です。
各接合部には弛みがでて、 トップレイル(笠木)がはずれてしまっているものもありました。
ただ、装飾の彫刻などにはダメージはほぼなく、塗装状態も良好。
また、シートに関しては近年張り替えられたらしく、ベージュ系のジャガード織りで、
多少の汚れはあるものの、クッションもしっかりとしていて、
まだまだ実用可能なコンディションでした。
外観のリフレッシュにはそれほどの手間は必要なさそうでした。
シートについては現状をクリーンアップして再利用する方針にいたしました。
将来的に、ダメージを受けたり、気に入った生地が見つかったり、張り替えが必要になった際も、
取り外せますのでシートのみ送っていただければ対応可能です。
但しお選び頂いた生地によっては嵌め込みがきつめになる傾向があることをご了承下さい。
というわけで、構造の補強に十分に時間を割き、
塗装やクリーニングで全面的にリフレッシュさせていくことにいたします。
先ずは締めなおしからです。
各所に弛みと少々の木割れが生じていましたが、これらを各々圧着したり、
全体の形を整えながら固定して、剛性感が戻ってまいりました。
外れていた笠木に関してもしっかりと固めておきました。
PL法などのない時代で、美しさのみ追及して作られた椅子ですので、
現代家具並みの剛性感、というわけにはいきませんが、
食卓椅子として日常でお使いいただく程度には再生されているものと思います。
構造強化がすみましたら、気になる小傷には硬質パテなどを充填しておきます。
このひと手間で最後の仕上がりに大きな違いが出ます。
そして、クリーニングと塗装の下準備の二つの意味でのサンディングをかけます。
サンディングで出た粉(積年のよごれや、くすみのでた旧ニス層)を水拭きと
「CR0291 HOWARD クリーナフィニッシュ 16oz(473ml)」で洗い流します。
脚の裏や入り隅までしっかりと行いましたので、清潔に感じていただけるものと思います。
続いて、シートのクリーニングを行います。
まずは古風な方法ではありますが、布団叩きで上からも下からも叩きます。
強力エアーダスターも併用して埃をできるだけ追い出します。
その後は「CR0307 HOWARD Naturals アプホールスタリークリーナー 473ml 」できれいにお掃除。
汚れのある箇所は特に念入りに・・・。
良く見れば薄いしみ跡程度は残っておりますが、おおむねクリーンに感じていただけると思います。
あとは、フレームの塗装をすれば完了となります。
デニムではアンティークが生まれた当時と同じ、昔ながらの塗料を用いております。
まずは英国より輸入しておりますオイルステインにて染色するとともに、
乾燥気味だった木肌に油分を与えます。
その後、同じ英国製の、シェラックニスを塗布しております。
このシェラックニスがミソで、無色透明の現代のニスとは異なり、
やや、ブラウンの色味を帯びています。
天然素材に由来する優しい半透明のブラウンで、塗り重ねによって深みが増します。
もちろん、アンティークマホガニーとの相性は完璧です。
現代の塗装では真似できない、とろりとした艶をお楽しみいただければと思います。
仕上げは薄く何度も塗り重ねるフレンチポリッシュの手法にて。
時代感は失わないように配慮しながら作業をしました。
フィニッシュは塗装の完全乾燥を待って、お届け前に再度天然ミツロウワックスで磨きをかけます。
自信をもってお勧めできる逸品です。
(Restorer/MJ)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
流れるような躍動感あふれる曲線のトップレイル(笠木)と、
高貴なフォルムのスプラットバック(背当て)・・。
彫刻だけでなく、何とも言えないレッド・マホガニーの木肌の美しさ・・。
180年経っても全く色あせることのない、すばらしいフォルム、そしてマテリアルです。
“ジェニン・アンティーク”(真のアンティーク)で、かつ、憧れの“ウィリアム4世”のチェアがこのお値段。
きっとその価格以上の価値をお感じいただけるものと思っております。
入手困難な貴重品がこのプライス。
どうぞお早目のご検討を!
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | ウィリアム4世William IV ギロースタイルマホガニーチェア | |||
品番 |
HC0446
|
管理番号 | Lc26-7_0716 | |
販売価格(税込) | 54,000 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 505mm 奥行 500mm 高さ 865mm 座面高 465mm 座面奥行 400mm 座枠高 410mm ※「座面高」は床からクッションの頂点までの高さを計測しています。 実際に座られた際の座面高は「座枠高」もご参照いただき、座面高~座枠高の範囲内とお考えください。 | |||
送料ランク・重量 |
B/2ランク 送料目安:4,400円~7,040円
(沖縄 10,010円)
らくらく家財宅急便による配送:同ランクの椅子をもう1つ同梱できます。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ |
椅子/Chair
> サロンチェア/ホールチェア
無銘の椅子コレクション/Premium Chair Collection > 無銘の名作椅子 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1840年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン・ニス・ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1840年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ウォルナット | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | 1級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ミディアム系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | 布 | |||
その他の素材のカラー | その他 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 少ない | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | なし | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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