SU0261 イギリス 1800年代 リージェンシースタイル コロマンデルウッド レターボックス
サイズ | 幅 215mm 奥行 115mm 高さ 165mm 収納部内寸・幅 185mm 収納部内寸・奥行 85mm 収納部内寸・高さ 130mm |
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Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
今から何と200年以上前!18世紀末から19世紀初めごろ、
英国リージェンシーの時代に製作されたレターボックス(手紙入れ)です。
当時の王侯貴族に珍重された、コロマンデルウッドCoromandel woodで製作された高級骨董になります。
・・レターボックス、といっても、もちろん「郵便ポスト」ではありませんので、誤解なきよう。
こちらは鍵付きの小函なので、大切な書面やお手紙などを保管していた貴重品入れ。
天蓋にはスリットが設けられていて、蓋を開けずに投げ込むことができるように工夫されています。
アンティーク雑貨のマーケットでは、結構お古いレターボックスは見かけたりもしますので、
当時の貴族たちには人気のアイテムだったのでしょう。
それも19世紀以前の骨董小函といえば、各国の植民地から「銘木」といわれる貴重材を使用した高級骨董がほとんど。
いかにお金持ちのぜいたく品だったか、容易に想像することができますね。
例えば、そんな小函にどんな貴重材が使われていたかといえば、有名どころではローズウッドやキングウッド、
そしてこちらのコロマンデルウッドなどが上げられると思います。
いずれも大判の取れない希少材なので、薄くスライスして化粧材として使われることが多く、
(といっても、アンティークの化粧材は現代の小数点以下の突板とは違って、1mm厚以上はあります。)
小物や家具の装飾に主に使われていました。
キングウッドはフランス・ルイ14世や15世の時代に人気があったそうで、
ローズウッドはイギリス・ジョージアンの時代が全盛期。
コロマンデルウッドに関しては、ちょうどこちらの小函が作られたのと同時代、
イギリス・リージェンシーの時代に珍重された、といわれています。
そもそもコロマンデルウッドというのは、日本(アジア)でおなじみの「黒檀(こくたん)」のイギリスでの俗称。
黒檀は、中国では紫檀、花梨とともに「唐木」の3大銘木の一つとされているのはご存知の通りで、
日本でも間違いなく銘木ですし、黒檀の座卓などは最高級家具の一つですよね。
英名では正式には、エボニーebony。
一般的にはイースト・インディアン・エボニー、あるいは本黒檀を指していて、
黒っぽければ黒っぽいほど人気が高い、とされています。
帝国主義時代、イギリスの植民地となったインドでは、
本国イギリスに輸出するための家具が盛んにつくられるようになりました。
特に高級品とされていたのが、この黒檀ベースに象牙装飾をあしらった家具。
このような家具が持てたのは、王侯貴族だけだったことでしょうけど、ね。
いわゆる”エボニーevony&アイボリーivory”、(黒と白)というフレーズです。
ピアノの鍵盤も白(象牙)と黒(黒檀)ですよね。
かつて、そういうタイトルの歌もありました。
こちらのボックスについては、おそらく英国国内で製作されたものでしょう。
黒と白ではなく、黒と金。
リージェンシーの家具を見ていただくとお分かりになるかと思いますが、
黒っぽい地色に金のアクセントをあしらっている家具がとても多い。
きっと当時のトレンドカラーだったのでしょう。
まあ、国内製にせよ、植民地製にせよ、当時、このような手の込んだアクセサリーケースを入手する事ができたのは、
間違いなく、相当なお金持ちだったことでしょう。
そんな当時の高級民芸品ですが、その一方、現代的な視点でも素晴らしい高級骨董と思います。
無垢のハードウッドをベースに削りだして製作した複雑な2段構成ながら、すでに1世紀以上という歳月を経ていながらも、
目立った歪みを見せることなく、当時のままの端正なフォルムをキープし続けています。
内装も当時のオリジナルと思われ、内張りには本革が使われているようです。
無垢の工芸品という観点でもその製造品質はトップクラスです。
ロックも生きていますし、何よりカギもリージェンシーオリジナル。
デニムが作った合鍵ではありません。
さらにその木肌は100年という時だけが作り上げることのできる“パテナ(古艶)”を身にまとって、
より一層輝きを増しています。
現代ではまず復刻不可能な、「奇跡」のようなレターボックス。
アンティーク上級者のコレクションとしてお勧めいたします・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
今から2世紀以上前、1800年頃につくられたレターボックスのご紹介です。
見たことのないような複雑に入り組んだ、素晴らしい木目です・・・。
素材はいったい何でしょう?
イギリスからの情報では"Coromandel Wood"とあります。
筆者は工房にて種々の希少な材質のアンティークのメンテナンスを担当させてもらっておりますが、
初見の素材でした。
調べてみますと「インドから東南アジア原産」「ヴィクトリア女王の治世下、最も珍重された木材」
「20世紀初頭には姿を消した」などのキーワードが見られました。
現存の木材では黒檀(エボニー)に近い種類の樹種のようです。
当時イギリスの植民地だったインドにおいて、その黒檀を、
コロマンデル海岸からヨーロッパに向けて輸出したことからこの名前が付いている、ということです。
200年以上前、遠く離れた地域からわざわざ取り寄せていた素材を使うなんて・・・。
富裕層しか手にすることのできない、まぎれもないレアアイテムに違いありませんね!
外回りは美しい"Coromandel Wood"のベニヤリングに、真鍮プレートと、スタッズ(鋲)で装飾されています。
ドーム型の蓋部分にはお手紙を差し入れる二本のスリットが開けられています。
中をあけてみますとレッド系(少しピンクめ)のレザー貼り。
張地はおそらく本革と思われます。
入荷時のコンディションは、経年なりの緩みやクラックが生じている程度で
本体はまずまずのグッドコンディションでした。
内側にはインクシミなどや多少の汚れはありますが、それほど悪くはない印象です。
アンティークらしさも感じる良い雰囲気ですので、張替えはせずに、
クリーニングでできるだけ取り除いていきましょう。
問題点としては、オリジナルのキーは付属していたものの、
ロック自体の内部が壊れているという点です。
というわけで、鍵の問題点の解決と外観のリフレッシュを、しっかり時間をかけて
丁寧に行っていくことにいたしましょう。
まずは構造補修から。
くたびれた底面のフェルト、くすんだ金具など、取り払えるものは取り払っておきます。
ロックを取り出すため、内装もいったん取り外します。
続いて構造を強化します。
全体をクランプでフォルムを整え、接合部の緩みを解消していきます。
うすい木割れなどもこの工程でしっかりと寄せて圧着致します。
これでこの先もまた長く愛用頂ける剛性感が出てまいりました。
次はロックの再生です。
ロックは中を調べてみますと、ロックの爪を動かす二つのパーツが破損していました。
そのパーツが再生できればロックも機能が回復しそう。
緻密な作業でしたが、真鍮板を使用してパーツを新たにお作りすることに成功し、
機能を回復することができました。
ある意味ではとても運の良いボックスではないかと思います。
2世紀もの間、生き抜いてきたわけですし。
ということで、現状少々動きにくせはあるものの、ロック・アンロックの動作は可能な状態です。
さて、構造の後は外観補修。
まずは塗装の下準備も兼ねて、表層の汚れをサンディングで削り落します。
貴重なベニヤリングですので傷めないように慎重に・・・。
サンディングで出た削りかすやら積年の汚れやらを水拭きと
「CR0291 HOWARD クリーナフィニッシュ 473ml」を使用してキレイにお掃除いたします。
内装のレザーの汚れも「CR0309 HOWARD レザークリーナー16oz.(473ml) 」で
丁寧にクリーニングしております。
内装底部に関しては、布と紙でできた敷きもののようなものが収められていましたが、
やや使用感が有りましたので、お色がかなり近かった新品のビニールレザーをお貼りし、
リフレッシュさせていただきました。
また、金属パーツに関しても抜かりありません
一つ一つ取り外した上でピカピカに磨き込みます。
「CR0248 アンクルビルUncle Bill オールメタルポリッシュ113g 」が活躍します。
同時に、木部に関しては塗装。
英国より輸入しております、オイルステインで染色をします。
時代感を失わないように配慮しながら作業をしております。
仕上げ塗装については、同じく英国製のシェラックニスで艶を出しております。
アンティークならではの味わい深い仕上がりです。
塗装が乾きましたらピカピカに磨いた金具を取り付け、
底面には傷つき防止に新しいグリーンフェルトを貼り直しまして完成です。
小さなアイテムですが、これほどの高級骨董ですので、かなりの時間をかけて
入念にお手入れをさせていただきました。
隅々まで手を尽くしております。
お届け前には塗装の完全乾燥を待って、再度天然蜜蠟ワックスで磨きあげてからのお渡しになります。
もう手に入ることのない素材を使用した貴重な高級アンティークです。
是非お勧めしたい逸品です。
(Restorer/MJ)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
とてもレアな高級アンティークが入荷しました!
今から210年前に製作されたレターボックスです。
ダークブラウンカラーに、ブラスの装飾がとても素敵です。
玄関やリビングなど、さりげなくこんなボックスを置いたら、
それだけで雰囲気ある素敵な空間が演出できそうです。
何を入れるか考えるだけで、ワクワクしてきてしまいます!
厳選された素材、デザインのバランス、仕上げの技術等、
3拍子そろった素晴らしいお品だと評価しております。
ぜひこの機会にご検討ください!
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | リージェンシースタイル コロマンデルウッド レターボックス | |||
品番 |
SU0261
|
管理番号 | Lc27-5_1210 | |
販売価格(税込) | 99,360 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ | 幅 215mm 奥行 115mm 高さ 165mm 収納部内寸・幅 185mm 収納部内寸・奥行 85mm 収納部内寸・高さ 130mm | |||
送料ランク・重量 |
ゆうパック80 送料目安:1,030円~1,530円
(沖縄 1,630円)
ゆうパックによる配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 雑貨/Miscellaneous > その他の雑貨 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1800年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン・ニス・ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1800年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | 1級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | 革 | |||
その他の素材のカラー | 赤系 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | あり | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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