SL0046
イギリス
1890年代 ヴィクトリアン マホガニー ワットノット
サイズ | 幅 545mm 奥行 390mm 高さ 950mm |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
イギリス・レイトヴィクトリアン、1890年頃に製作されたワットノット(飾り棚)です。
空間の角に設置できる、珍しい”コーナー・ワットノット”になります。
ヴィクトリアンのワットノットといえば高級アンティークの代名詞。
マホガニーやローズウッドなどの質の良い高級材で構成され、
華奢な躯体にツイストやボビンの支柱が良く映えるインテリア性の高い飾り棚です。
19世紀ヴィクトリアンの時代に富裕層の間で流行し、その当時の素敵なデザインのワットノットが、
今ではヨーロッパの骨董ファンたちの間で、
とても人気のあるコレクティングファニチャー(収集目的の家具)となっています。
こちらのワットノットも、そんなヴィクトリアン・コレクションとして受け継がれてきたお品です。
でもちょっと違うのは、コーナー型の飾り棚で、かつ、分解組み立ての出来る構造になっている点。
今では特に珍しいものではありませんが、当時としてはとても画期的な家具だったことと思います。
そもそも、「飾り棚」などという家具自体、実は家具の歴史からするとごく最近に登場した家具。
一般家庭にまで普及したのは、おそらく20世紀以降のことです。
ですので、耽美的な貴族家具として生まれたヴィクトリアン・ワットノットといえば、
一般的に機能性よりも装飾性が重視されていました。
こちらのように機能性が重視されているワットノットは、今まであまり見かけたことはありませんでした。
でも、こうした機能的なワットノットが、今では、現代の私たちの生活に自然に溶け込んでいる、
”オープン・ラック”などに進化していったのでしょう。
オープンラックとは、実は、「収納」「分別」「出庫」が非常に簡単にできる機能を備えていながら、
収納物をディスプレイして「魅せる」、という新しい概念まで生み出した最も現代的な家具なのです。
今では空間演出には欠かせない高機能家具であり、そのルーツは歴史的に見て、
デニムではイギリス家具のワットノットにみることができる、と考えています。
まあそうはいっても、アジアでは李朝家具のように古くから飾り棚が存在していたようですし、
一概に世界中の飾り棚のルーツがワットノットにある、などというつもりはありませんが、
少なくとも、イギリスの生活文化の歴史に中で、飾り棚が自然に生まれてきたのは確かなこと、と思います。
筆者が知る限り、17世紀以前の家具には、大きさの大小はあれ、
全ての家具は、「人が使う」、というチェアやテーブル、ベッドなどの脚もの家具、か
あるいは「物をしまう」というキャビネット、チェストなどの函もの家具、のいずれかに分類され、
それ以外の機能を持った家具というのはなかったように思います。
そこに18世紀中盤、新しい概念を持つ家具が生まれました。
それは、”サービングテーブル”。
今では当たり前の、食べ物を並べるラック式のテーブルですが、家具の歴史を紐解いていくと、
このテーブルの登場から家具のステージが変わっていったように思えます。
つまり、それまでの「使う」「しまう」から、「魅せる」のも家具の役割だ、と。
食べ物を並べて魅せる、そのサービングテーブルは、のちに、
”ダム・ウェイターDumb waiter”(物言わぬ使用人)と呼ばれるようになり、
貴族がその使用人に使わせるテーブルとして広く普及していきます。
そして、ダムウェイターが生まれてほどなく、18世紀末、
今度は、食べ物ではなく、日用品やコレクションなどを並べて魅せる「飾り棚」、ワットノットが登場します。
魅せる機能に気が付いた家具デザイナーたちが、複数棚式のテーブルから複数棚式のオープンキャビネットへ、
すなわち飾り棚に気がついて作り始めたのも、ごく自然なことだったと思います。
さらに同時期、そのダムウェイターとワットノットの両方の機能を持ち合わせた、
”エタジェールétagère”も登場します。
エタジェールとは、ほぼ完全な棚状になったサービングテーブルで、
ワットノットの食べ物版、といったイメージ。
フランス語から来た呼び名のようなので、フランスで普及した家具なのでしょう。
ちなみに、エタジェールよりも大型で、立食形式の食事などで使われるフードラックは、
”バッフェbuffet”と呼ばれ、日本でもおなじみ「ビュッフェ(バイキング形式の食事)」の語源で、
もともとの意味はやはり、「飾り棚」でした。
話が長くなってしまいましたが、こちらのヴィクトリアン・ワットノットは、
要するに、家具史の流れの中で必然的に生み出された、リアルタイムな当時もの、ということです。
そして、このエポックメイキングなプロポーションを支えているのは
100年以上の時を経ても、今だ狂いを全く見せない素材、
スーパークオリティのソリッドマホガニー(総無垢)です。
一級のデザインを持ちながらも、決して主張しすぎないそのエクステリアは
さぞ、並べるコレクションアイテムも引き立って見えることでしょう。
ぜひ、上級者の方のコレクティングファニチャーとして・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
イギリス1890年代、というとても古い飾り棚です。
高級アンティークの代名詞、”ワットノット”と呼ばれる棚家具になりますが、
珍しくコーナーに設置できるような形状になっています。
今から120年以上前、というとても古い骨董家具です。
でも、言われなければ全くそんなに古いものとは全く気が付かないと思います。
それほどデザイン的にも、機能的にも洗練されてますし、
全体のコンディションについても、入荷時より殆ど不具合箇所はありませんでした。
素材は家具の高級材、マホガニー。
贅沢な総無垢仕様です。
大切に扱う年月を経て行けばいくほど、美しい色合いの出る良材です。
その質の高さは、1世紀もの歳月を、このようにほとんど歪み一つ起こさず、
プロポーションを維持してきたことでもわかります。
構造的にも、作りはシンプルなしっかりとした構成ですので実用強度も充分です。
ただ残念だったのが、塗装面。
かなり強いエボニー(黒檀色)の塗装がされていて、ここまで細かいパーツで構成されている構造ですと、
全てのパーツを完全に白木の状態に戻すのは実質的には不可能に思われました。
おそらく”パピエマーシュ”という、黒っぽいカラーが流行していた当時のエボニー家具ですので、
その歴史性も鑑みて、現状のカラーを生かした仕上げとすることにいたします。
ということで、基本メンテナンスをしっかりと行い、リフレッシュ塗装で仕上げをいたします。
まずは構造補修から。
構造的なコンディションは全く問題ありませんでしたので、基本的なレストアを丁寧に行ってあります。
ターニング(挽き物加工)された柱パーツはすべて問題なく、ひび割れなどはございません。
棚板パーツにもダメージらしいダメージは見当たりません。
もともとはダボつなぎで棚板と柱はつながれていたのかもしれませんが、現状は
長ネジと内ネジがそれぞれのパーツに埋め込まれていて、ノックダウン(組立て)式の家具になっています。
完全にばらばらにすることができます。
接着剤などを使わなくても、ぎゅっと締め付けるだけで、かなりしっかりとした実用強度が確保できます。
とても優良な家具と思います。
外観的にも、大きな傷も特にありませんでした。
小さな傷などは天板等に多少ございますが常識的なアンティークの「味」の範囲内のものです。
塗装の下準備として、全体的に表面処理をする必要がありましたので、
サンディングしてまっさらに均すことといたします。
エボニー塗装もある程度までは落とさざるを得ないですが、リフレッシュ塗装で回復は可能です。
サンディングの後は、塗装の前に、古いものなのでしっかりとクリーニング。
裏面や脚の下なども隅々まで綺麗にクリーニングを行っておりますので
クリーンな状態にお感じいただけることと思います。
そして仕上げのリフレッシュ塗装。
元色のエボニー系に、やや赤みのあるマホガニー系のオイルステインをくわえて調色。
いわゆるブラウンマホガニーカラーに着色しています。
フィニッシュは天然樹脂製シェラックニスにて。
単にきれいに塗装をするだけではなく、アンティークらしい時代感は失わないように配慮しています。
塗装の完全乾燥をまって、全体的に天然の蜜蝋ワックスで丹念に磨きこんで仕上げます。
艶やか渋めの光沢が出て来ると思います。
以上、19世紀の高級アンティークとして隅々まで手を尽くしました。。
担当修理職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
久しぶりにレアなアンティークが入荷いたしました!
今から120年前に製作された“ワットノットWhatnot”と呼ばれる飾り棚です。
高級アンティークとして、高価で華奢な鑑賞用アンティークの多いワットノットですが、
こちらは価格も比較的低めで、実用性も高い19世紀アンティークです。
見つけようと思ってもなかなか入手できない逸品です。
それにしても、100年以上の時を経た、マホガニーの色艶が美しいです・・。
ディスプレイラックとしてはもちろん、様々な用途にお使いいただけそうです。
収集家の方も、インテリアフリークの方も、この機会にぜひご検討下さい!
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | ヴィクトリアン マホガニー ワットノット | |||
品番 |
SL0046
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管理番号 | Lc28-4_0422 | |
販売価格(税込) | 73,440 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ | 幅 545mm 奥行 390mm 高さ 950mm | |||
送料ランク・重量 |
Bランク 送料目安:4,400円~7,040円
(沖縄 10,010円)
らくらく家財宅急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 家具/Furniture > シェルフ/ラック |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1890年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン・ニス・ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1890年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ウォルナット | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | 1級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 少ない | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | なし | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
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