SU0262 イギリス 1810年代 リージェンシースタイル ローズウッド ティーキャディ
サイズ |
幅 340mm 奥行 185mm 高さ 220mm 収納部内寸・幅 60mm 収納部内寸・奥行 125mm 収納部内寸・高さ 125mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
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Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
今から何と200年前!
1810年代、ジョージ3世の治世下、”レイト・ジョージアン”、
いわゆる”リージェンシー”の時代に製作された、当時の高級ティーキャディ(お茶入れ)です。
ほぼ完全な当時のオリジナルコンディションをキープしている、2世紀前のスーパーアンティークになります。
このティーキャディが作られた時代は別名リージェンシー(摂政)時代と呼ばれています。
というのも、ジョージ3世の息子であり、後のジョージ4世が摂政に就いていたからです。
美しい曲線と簡潔なフォルムがこの時期の家具の特徴ですが、
まさにそれを反映している一品と思います。
当時このような高級茶器を持つことができたのは、ほんの一握りの上流階級。
デザインも素材も、まさに貴族仕様、といったところです。
素材はご覧の通り、「家具材の宝石」と呼ばれる稀代の銘木 ”ブラジリアンローズウッド”。
黒檀の躯体は、サルコファガスsarcophagus(石棺 )のフォルムにシェイプされ、
アクセントには貝、あるいは象牙と思われるインレイ(象嵌)のエスカッチョンEscutcheon(盾形の鍵穴飾り)装飾。
ティーキャディ、いうよりもあたかもジュエリーボックスといった方がぴったりくるようなイメージです。
いかに当時、お茶が貴重品だったか、偲ばれるような高級骨董です。
ちょっと話は横道にそれますが、イギリスのアフタヌーンティーの習慣は、18世紀末ごろより、
中国から伝わった喫茶の習慣が上流階級に広まり、次第に定着していきました。
当時はまだ、カップにはハンドルのない”ティーボウル”が使われていた時代です。
19世紀にはいると、ハンドルつきのティーカップも広まり、お茶の習慣も中流階級にまで広がり始め、
イギリスの現在の紅茶文化が形成され始めた、ということです。
しかしまだそのころは、お茶にしても陶磁器にしても、一般庶民には到底手の届かない高嶺の花の時代。
茶葉は女主人が鍵のかかるティーキャディに入れ、大切に寝室に保管されていたと言われています。
このような宝石箱のように頑丈で高価な収納ケースに入れて・・。
このティーキャディはまさにそんな時代、1800年頃に使われていた収納ケースです。
オルゴールのような石棺型の天蓋を開けると、そこには、3つのセクションが・・。
デザイン自体はシンプルですが、つくりはとても凝っています。
この3室構造には理由があって、ほとんどの当時のティーキャディは内部に2つの収納スペースがありました。
それは、緑茶と紅茶(又は烏竜茶)を入れ、ブレンドをして楽しむことができるようになっているためなのです。
すこし大きめのティーキャディには、こちらのようにブレンドをするためのスペースをとり、
3セクションに分かれていたりもします。
こちらのティーキャディは、それほど大きいわけではないですが、中央にブレンドのスペースがある3セクション。
ちょっと驚かされるのはそのつくりの精度の高さ。
200年経っている無垢の木箱にミリ単位の歪みもないんです!
これってどういうこと?
未だに日本の「桐ダンス」のようにぴったりと蓋が開け閉めされます。
外箱も、もちろん内箱も。
それも、見事なローズウッドの希少材を使用していながら、ですよ。
さすがにロックの金具はちょっと施錠解錠に引っ掛かりのような感じが出ていますが、
それも強いて言えばの話。
まさに高価な貴重品を収納するにふさわしいケースといえます。
見事なローズウッドの縞杢は、本当にアンティークならでは。
デニムがお勧めできない理由はどこにもありません・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
今から何と200年前の高級骨董です!
スーパーアンティークの代名詞、ブラジリアンローズウッドのアンティークティーキャディです。
日本でいえば、江戸後期、つまり2世紀以上も経過した逸品です。
素材はローズウッド。
おそらくイングランドオークの無垢、あるいはマホガニー無垢ベースに全面化粧張りを施したものと思いますが、
2世紀もの間、全く化粧張りの剥がれが見られないなんて言うことは普通では考えられないので、
もしかすると一部はローズの無垢を使っているかもしれません。
もしくはよほど蒸着技術が優れていたか、のどちらかでしょう。
尚、内部の左右に装着されている2つの小箱にはマホガニー無垢材が使用されています。
ここに2種類のお茶を収納し、中央のガラス製ミキシングボウルでブレンドしていたそうです。
このミキシングボウルもまた、カットガラス製、日本的に言えば「切子ガラス」で製作された高級品。
縁(ふち)まわりは真鍮でモールディングされていますが、この真鍮モールには、
”MANCO PLATE MADE IN ENGLAND”と刻印されています。
MANCO PLATEとは、おそらく19世紀にイギリス・バーミンガムにあった銀メッキの有名メーカー、
” William James Myatt & Co Ltd ” のメーカーロゴではないかと思います。
現状は真鍮無垢のゴールドになっていますが、若干、銀色が残っていますので、
もともとは純銀メッキが施されていたものと思います。
ミキシングボウルは、ブレンドしやすく、浅めのボウル形状となっています。
その形状に合わせて、ボックスの中央部は底上げされていて、ボックスからボウルを出す必要なしに
ボックス内で混ぜ合わせることが行いやすく設計されています。
そしてガラスボウルの収納部にはベルベット調のウォールクロスが張られていて、
ガラスボウルは傷がつかないように保護されています。
安心してブレンドの出来る状態です。
ベルベットのカラーはローズウッドに合わせたと思われ、ダークなパープルカラーにされていますが、
このボウルの収納部は2層式となっていて、上部の収納部を持ち上げると、
その下にはグリーンベルベットが張られていました。
もしかすると、こちらの方が古そうでしたので、オリジナルはグリーンだったのかもしれません。。
ベルベットはかなり古い時代のもと思われますので、化繊のパイル地などではなく、シルク?かもしれません。
やや経たっていますが、貴重そうだし特に外観上も使用上も支障はなさそうなので、
クリーンアップした上で再利用させていただきます。
いずれにしても、各部、大変良質な高級材で構成されております。
入荷時より、2世紀を経た高級骨董としては、構造的にも実用アンティークとしても、
またコレクションとしても、大変素晴らしいエクセレントなコンディションでした。
もちろん、これだけ古いお品ですので、いくつかのご留意点はありますが、
当店にてさらに、分解点検の後、クリーニング&塗装等のメンテナンスを施しておりますので
コレクションボックスとしては、安心してお使いいただける状態になっています。
またオリジナル性も高く、骨董としての価値もハイレベルです。
金具類もロックセットも鍵穴飾りも全て、リージェンシーの時代のオリジナル品、と思って間違いなさそうです。
キーは残念ながら欠損していましたが、ロック自体は生きていたので合鍵の製作は可能です。
金具類のメンテナンスはちょっと悩みましたが、いろいろ迷った末に、
結局きちんと一つ一つ磨き上げを行いました。
おそらくコレクションとして大切に保管されていたのでしょう、
入荷時より、目立ったダメージもなくエクセレントコンディションでした。
ちなみにインレイ(象嵌)状のアイボリー素材にも欠損はありません。
見た目からして、この時代にプラスチックなどの合成樹脂はありませんでしたので、
このアイボリー素材は象牙ではないかと思われますが、貝殻などの何か他の天然素材かもしれません。
とにかく、200年前のオリジナルの状態です。
全体としては、長い年月を経た故の小傷やダメージはありましたが、
基本的なメンテナンス程度で、実用家具として再生するレベルのものでした。
入荷時よりベーシックな機能と構造に問題はありませんでした。
まずは分解して各部をクリーニング。
最初にして、もっとも難易度の高い作業がクリーニングでした。
内部のお茶を収納する2つの小ケースには、内部にアルミ箔のような薄い金属フィルムが張りこまれていたのです。
金属フィルムは、すでにボロボロになって、汚らしい印象。
一見しただけで、このボロボロの金属フィルムをはがすことは難しそうに思われましたので、
この上に、アルミ箔を張り込んで隠してしまう選択肢もありかな、と思われましたが、
う~ん、やはりそれでは手抜き感は否めません・・。
今どきどこのご家庭にもアルミ箔はあると思いますので、古い金属フィルムをきれいにはがしておいた方が、
実際にアルミ箔を張って使う場合にも、素地の状態になっていた方が親切なのではないか、と思われました。
ということで、この小ケース内のアルミ箔を剥がしにかかります。
箱状にがっちり組まれているので、機械が使えず、ひたすら手作業のスクレイパー(へら)で削り落としていきます。
職人一人で丸一日がかりの作業。
何とか、2つの小箱の金属フィルムはがしを終えることができました。
尚、剥がした素地は、木部には茶渋?と思われるシミがところどころに浸透していて、
サンドペーパーで軽く均してはおりますが、そのシミは完全には落しきることはできませんでした。
塗装するか、漂白すれば消えるものではあるかと思いますが、不潔な状態ではなさそうでしたので、
現状にて仕上げ、とさせていただきました。
その後、木部本体は「CR0291 HOWARD クリーナフィニッシュClean-A-Finish 473ml」と
「CR0290 HOWARD オレンジオイルOrange Oil 473ml」にて、リフレッシュ&トリートメントしています。
金属部分も専用クリーナーで磨き上げます。
「CR0287 アンクルビルUncle Bill カパー,ブラス&メタルポリッシュ235ml」です。
丁番やロックは当時ものと思われる美しい真鍮無垢金具でしたので、ぴかぴかにします。
ロックの突起部分に関しては、ニッケルと思われるスチール製でしたので、銀色です。
ガラスボウルは、「CR0244 HAGERTY シルバーポリッシュ250ml」で金属部を磨き、
「CR0247 Uncle Bill シャンデリアクリーナー945ml」でガラス部を磨き上げました。
デニム愛用のメンテナンス剤が大活躍です。
一通りのクリーンアップが終わった後は、仕上げ塗装を行います。
どちらかといえば外装は、ワックスで長年お手入れされてきたような、年代の割にはきれいな状態でしたが、
表面の劣化と色褪せが目につきましたので、残念ながら、リフレッシュ塗装をすることにいたしました。
まず、鍵穴飾りの装飾部分を傷つけないように、丁寧に全体をペーパーサンディングして、
塗装前の地ならしをしていきます。
次に、下地処理の後、少し濃いめのローズウッドカラー(紫壇系)の英国製オイルステインを入れて色調整。
完全に時代感を失わせないように、状況を確認しながら
慎重に色合わせをしていきます。
フィニッシュは当時も使われていた天然樹脂製のシェラックニスで表面仕上げ。
家具の宝石「ローズウッド」の縞杢が、より一層引き立って見えました。
お届け前には、塗装の完全乾燥を待って、天然ビーズワックスで磨きこんで仕上げます。
尚、ロックについては入荷時キーはありませんでしたので、
デニムのアンティークキーストックよりサイズの適合するキーをピックアップし、
合鍵を製作しました。
ジョージアンタイプのキーでしたのでかなり再生には苦労をしましたが、
何とか現状、ロックアンロックが正常に使用できるように再生済みです。
以上、貴重な高級骨董として、隅から隅まで手を尽くしました。
非常に造形の正確で端正なウッドワークは匠クラス。
象牙のようなインレイワークもハイレベル。
素晴らしいローズウッドティーキャディと思います。
紛れもない人類の文化遺産です。
担当職人が自信を持ってお勧め致します。
是非お勧めしたい逸品です。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
とても美しい、素敵なアンティークが入荷しました!
何と!今から200年前のティーキャディ(紅茶入れ)です。
しかも、素材は「木の宝石」ローズウッド!!
それも、信じられないほどのグッドコンディションです!
ローズウッド特有の杢目がとてもきれいに出ていて、
これが200年も前のものだなんて信じられません!!
蓋を開けると、左右に茶葉入れ、中央には素敵なガラスのボウルも残っています。
アンティークのティーキャディは、状態の良いものはどんどん減ってきているそうなのですが、
このキャディに限っては、まだまだ安心して長くつきあっていけそうです。
鍵付きなので、紅茶だけでなく、他にも色々と用途がありそうです。
ぜひアンティークファンの方のお気に入りアイテムに加えていただきたいものです。
歴史ある希少なアイテムになります。
ぜひ、ご検討を!!
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | リージェンシースタイル ローズウッド ティーキャディ | |||
品番 |
SU0262
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管理番号 | Lc27-21_0422 | |
販売価格(税込) | 129,600 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 340mm 奥行 185mm 高さ 220mm 収納部内寸・幅 60mm 収納部内寸・奥行 125mm 収納部内寸・高さ 125mm ※ガラスボウルサイズは、直径90mm×高さ55mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
ゆうパック80 送料目安:1,130円~1,710円
(沖縄 1,810円)
ゆうパックによる配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 雑貨/Miscellaneous > キッチン/テーブルウェア |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1810年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン・ニス・ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1810年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | エルム | |||
主要素材の材質 | 化粧材 | |||
主要素材の等級 | S級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ガラス | |||
その他の素材のカラー | 素材色 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | あり | |||
交換・改造 | あり | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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