PA0137
イギリス
1880年代 IRISH MAIDENS ON A BRIDGE Nr.TRALEE / oil painting
サイズ |
幅 505mm 奥行 50mm 高さ 415mm ※ 詳しいサイズは、こちら |
アンティーク家具・照明の専門店「デニム アンティーク ファニチャー」へようこそ!当店ではチェアやテーブル、キャビネットなどのイギリス(英国)アンティーク家具やランプ、シャンデリアなどのフランスアンティーク照明を低価格と安心品質で全国へお届けしております。
Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
デニムがおすすめする”アンティークインテリア”のオイルペインティング(油絵)です。
今から100年以上前、19世紀末に描かれた、アイルランドのカントリーシーンの風景画です。
穏やかで晴れた日が続いている時節なのでしょう、
肌に触れる風が心地よく、鳥のさえずりくらいしか聞こえないほど静かな場所。
風景画のスケッチにはぴったりのシチュエーションです。
澄んだ青空、高く立ち上る雲、そして2人の女性の装いからも想像はつきますが、
アイルランドでは比較的暖かい季節だったようですね。
おそらく初夏に近い季節、5月から6月といった頃なのでしょう。
こちらの作品には" IRISH MAIDENS ON A BRIDGE Nr.TRALEE COUNTY KERRY"
(=ケリー州トレリー近くの橋の上にいるアイルランド人の女性たち )とタイトルがついています。
トレリーとは、アイルランド南部、ケリー州 County Kerry)で最大の街。
比較的沿岸に位置するロケーションで、運河のあることで有名な歴史ある観光地です。
作者はアレキサンダー ・ウィリアムズ Alexander Williams(1846 - 1930)。
アイルランド19世紀から20世紀の風景画家として、名の知れたアーティストになります。
おそらくアンティーク絵画ファンの方でしたら、その名をご存じの方も多いことと思います。
欧米のプライベートコレクター(個人収集家)には良く知られたアイルランド人ぺインターになります。
彼が残した作品は決して少なくはないのですが、
その作品の多くのは現在でもナショナルギャラリーに展示されています。
なので、一般のアートオークションで彼の作品に出合うことはそれほど多くはありません。
こちらは貴重な彼のオリジナル作品の一つです。
もちろん多くないとはいえ、ボナムスなど、大手の絵画オークションではその名を見かけることができ、
ある絵画オークションの落札結果を見ると、何と!16,800USDもの買値がついた作品も!
※現在1USD=約100円
平均的に見ても、2,000USDほどの値がつけられているほど、作品への人気の高さは安定しているようでした。
確かに彼の作品の特徴として、色遣いが鮮やかで、かつ温かく、明るい。
また作品の構図が広角で抜けが良い。
デコラティブなピクチャーフレームとの相性も良く、
富裕層の邸宅のインテリアとして、非常に適した絵画と言えそうです。
さらにアレキサンダー ・ウィリアムズに関するバイオグラフィーも多く、知名度も総じて高いと思われます。
きっとこれからも、彼の作品への評価は、上がることはあっても下がることはないことでしょう。
こちらはイングランド中部、ノッティンガムシャーNottinghamshireのアンティーク絵画ディーラーより、
デニムが直接入手いたしました。
高級骨董とされる重要なアンティーク絵画を多く扱う信頼のおけるアートディーラーからの入手です。
このディーラーは作者の真贋、そしてオリジナルワーク(直筆)であることに徹底してこだわり、
プリント、リトグラフ、コピーの類いは決して扱いません。
安心してお求めいただければと思います。
もちろん、デニムにおいても贋作と判明した場合には返品に応じます。
出所情報は不明ですが、直近では絵画オークション経由で入手したものだったようです。
であれば、一般的には個人コレクターからのプライベートコレクションの放出品だったということでしょう。
個人宅のリビングなどにいかにも飾られていた絵画のように思われます。
ただ、もともとの額装は失われてしまったようで、現在のフレームはおそらく近年の一般的なアートフレームと思います。
もちろんそんなに質の低いものではありませんし、作品自体には年号も入っていて状況がつかみやすいので、
総じてアレキサンダー ・ウィリアムズの風景画としては、一定以上の評価を受けてしかるべきもの、と思います。
19世紀アイルランドのランドスケープぺインターの代表的な一人として、
彼の芸術観を理解しやすい一里塚ではないかと思います。
そうした観点から、お安くはない作品ですが、かといって割高では決してありません。
というよりむしろ、相場から見て、割安な価格ではないかと思います。
間違いなく歴史に名を残した、現代のオールドマイスターの秀作です。
ぜひアンティークファンの方のお手元に・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
イギリスより、素敵なオイルペイントが入荷して参りました。
130年ほど経過したジェニンアンティーク(真の骨董)、イギリスの風景画になります。
川も、時間も、ゆっくりと流れているかのような、癒しの風景が描かれています。
こうして何点か、絵画作品のメンテナンスを担当させていただいておりますと、
最近では、本物のすばらしい作品には、実際にメンタル面で良い効果があるのだな、と感じてまいりました。
たとえばこちらの作品のような風景には癒しやくつろぎを感じ、
逆に都市部の光景を描いた作品は古き時代の臨場感に図らずもわくわくとしてまいります。
さて、こちらの作品につきまして、作者に関しましては右下にA・Williamsとサインが有ります。
風景画家として知られたアレキサンダー・ウィリアムズAlexander Williams (1846 - 1930)の作品だろうとのことです。
ウィキペディアにも掲載されているほどの著名なアイルランド人アーティストです。
Alexander Williams, RHA 1846-1930
Cottage, Achill Island Oil on canvas 24 x 42 in
作品には制作年と思われる’87、すなわち1887年の数字も確認できます。
また背面には、途中で破れてしまっているギャラリーラベルがあり、
”(Alexan)der Willi(ams)”、”.. TRALEE Ire(land)”と読むことができます。
ちなみにディーラー情報では、作品の裏に" Nr Tralee "と記載されてあったとのことです。
さて、それでは入荷時のコンディションについてです。
作品は、支持体が薄い木製パネルに描かれています。
フレームは天然木の無垢フレームに、ゴールドペイントが施された現代フレームと思われます。
比較的シンプルな作りですが、きちんとした美術品用のしっかりとした高級フレームと思います。
すっきりとしたデザインががかえって絵画を引き立てているようです。
かなりぴったりとフレームに装填されていて、
入荷時よりがたつきやぐらつきはありませんでした。
おそらく近年専用にあつらえられたオリジナルフレームと思われます。
フレームの汚れはしっかりとクリーニングしておきました。
多少小さな欠けや、スレ、日焼けなどがありましたが、
目立たないように真鍮粉を使用してタッチアップを施しました。
真鍮粉は基本的に金属ですので、経年とともに変化していきます。
骨董絵画の味としてお楽しみいただければと思います。
尚、フレームに対する作業中は絵画面は優しく養生しておりますので、
絵画への影響は有りません。
さて、絵画自体のコンディションにつきましても良い状態をキープしておりました。
今から130年以上前の作品になりますが、古いオイルペイントによく見られるクラクリュール(微細なひび割れ)も
ウッドパネルベースのせいか、ほぼ気になりません。
絵画の下地作りなどのベースとなる工程を正しく理解していないと、
絵画の表面に早い段階で悪い影響を与えることがありますから、
きれいな状態を維持しているこちらの絵画の作者は、
芸術性だけでなく技術的な部分もしっかり体得している方と言えるかと思います。
今回は支持体のパネルと、絵の具層との密着性が良く、安心感が有りましたので、
画面の洗浄にチャレンジしてみました。
洗浄といっても、もちろんザブザブ洗うわけではありません。
面棒の先程度の小さな面積に少量水を含ませて、ちまちまとやってまいります。
表面を保護しているワニスはどうしても経年とともに黄変していくものですので、完全にクリアに、
というわけにはいきませんが、ワニスの表面の汚れを取り除いてやります。
時間をかけた甲斐あって、空のあたりの淡色系の部分など、ワントーン明るくなったかと思います。
また、黄ばみや、クラクリュールなどはパテナ(古艶)の一部と肯定的にとらえることもできますので、
どこまでクリアにするかはオーナー様の好みであったり、どういった目的での修復か、といった
趣旨に左右されるところです。
現状はデニムの主観によるものですが、
一般的に見てエクセレントコンディションと評価されるレベルかと思います。
なお、作品には見る限りレストア跡はありません。
修復歴があったとしてもここまで現状回復されているのであれば、
相当なプロの神技ですので、 商品価値には全く影響のないものと思います。
基本的にはオリジナルコンディションと思われます。
また背面には保護用のクラフト紙が貼られている状態でした。
かなり古い時代に貼られたもののようでしたが、一応封印の機能は果たしておりました。
多少破れなどありましたので、全面貼り直そうか迷いましたがラベルなども確認出来ますので
破れた個所のみでんぷん糊で補強して、現状ベースにてご案内することにいたしました。
尚、裏側には吊下げ用にフックとコードお取りつけ致しました。
そのまま 安心して飾っていただけるかと思います。
以上、大切な価値ある芸術作品ですので、しっかりメンテナンス致しました。
クラシックなお部屋のアクセントにいかがでしょうか。
担当職人より自信を持ってお勧めいたします。
(Restorer/MJ)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
作者であるアレキサンダー・ウィリアムズAlexander Williams(1846 - 1930)は、
アンティーク絵画専門家筋では名の知れたアーティストです。
19世紀から20世紀に活躍したアイルランド人ランドスケープ・ぺインターになりますが、
その残された作品の多くは19世紀の作品、と言うことです。
彼の肩書ともなっている”RHA”とは”the Royal Hibernian Academy ”(王立アイルランド芸術院)のこと。
RHA準会員には1884年に選ばれておりますので、こちらの作品の1887年当時は、
彼のアーティストとして全盛期に近いころだった、と言って良いのではないでしょうか。
ただ、サインにRHAの表記がないところを見ると、
RHA正会員になったのはこの作品を書いた以降なのでしょう。
正会員となったアレキサンダー・ウィリアムズは、実に390以上もの作品をRHAに展示した、ということです。
もちろん、他の国内のナショナルギャラリーにも多く展示される名誉を受け、
"Birmingham Society of Artists " 、"Dudley Gallery "などといった、アイルランドやイギリスの主要なギャラリーをはじめ、
スイスやカナダ、アメリカなどの国外にも、彼の作品は展示されています。
また、1893年のアメリカ・シカゴ万博と1904年のセントルイス万博では、表彰も受けています。
要するに1890年代のこの期間が、ぺインターとしてのピークとみてよろしいかと思います。
こちらの作品を書いたのが1887年41歳のころ、そして全盛期が1890年代50代のころ。
年齢的に見ると、彼は生まれながらにしてエリートの道を歩んできて、
そしてアーティストとして成功した、順風満帆な人生だったことが想像されます。
・・ただ、彼のバイオグラフィを読むと、ちょっと違います。
幼いころはそれなりに苦労があったようです。
生家はそれほど裕福な家庭ではなかったようで、画家の道一筋、というわけにはいかず、
帽子製作や動物のはく製製作などで、生計を立てながら、職業画家を目指して修行をしていたようです。
ただ父親や兄弟の加護に恵まれていたようで、彼らの協力のもとに、
アーティストとしての道はあきらめることもなく順調に歩めてきたように思われます。
彼がその苦労した幼き日々を疎んでいない証しとして、アレキサンダー・ウィリアムズ、といえば、
風景画家であり、一方でははく製師でもあった、というバイオグラフィで知ることができます。
すなわち、画家とともにはく製師の仕事も、生涯ずっと続けてきた、ということなのです。
嫌な思い出の仕事だったらすぐにやめてしまったことでしょうから。
また1899年、彼はアキル島Achill islandにコレージを借り、移住しています。
自然に囲まれた美しい島に住み、それ以降、彼は画家としては目立った活動をしてはいませんが、
鳥類学者としては活動していたようです。
そのようにアレキサンダー・ウィリアムズは、多くの才能に恵まれ、
決して順風満帆だけの人生ではなかったようですが、
1930年、彼は自分の人生に満足して逝ったことと思います。
さて、彼の作品につきまして、どの作品もほのぼのとしたカントリーシーンが多いのですが、
いずれもその優しい描写とは裏腹にエネルギーに満ちた力強さを感じます。
職業画家として自立しようとする執念、一流画家への野心・・。
多少偏見も混じっているかもしれませんが、そんな人生を前向きに生きている彼の姿勢が確かに読み取れます。
こちらの作品も、そんな彼の真情を映し出しているかのような描写。
観光地の別荘で身なりの整った女性たちが石橋の上で優雅に語り合っている。
遠くにはゆったりと牧草地で牛たちが草をはみ、小川にはアヒルの親子が列をなしている・・。
きっとアレキサンダー・ウィリアムズの人生観とは、このような裕福な日常を送ることが
究極の理想だったのでしょう。
精神的にも物質的にも満たされた生活。
こちらの作品、いや、その他の多くの作品のシチュエーションが、彼の理想郷だったに違いありません。
アーティストとしての資質を感じさせる繊細な描写、真摯で生真面目ささえ感じる表現力、
明るくカラフルな色遣いで印象付ける個性的なセンス・・。
アイルランド人画家の中でインプレッショニスト(印象派)にリストされるアレキサンダー・ウィリアムズは、
本来、強いアイデアリスト(理想主義者)だったのかもしれません。
几帳面な性格だった彼は、その場所への「郷愁」というエモーショナルな情景を、
「理想的な現実」として、作品に表現していったのではないでしょうか。
だからこそ、目ではなく心でじっと見入ってしまうような情緒的な作品でありながら、
どこか、とても現実的。
過去を偲び、現実を見て、未来を描く。
誰もが人生に前向きに希望を持てるような、とても明るく、共感を感じる描写です。
彼は非常に才能にあふれ、優秀で、野心家。
でも心は温かく、前向きで、多くの人からも信頼が厚い。
そんな高い人間力をもった作者の人物像が、目をつむると浮かんできます。
・・以上、想像力が掻き立てられてしまったので、長文申し訳ございません。
話半分程度にご理解くださいね。
しかしながら、そんなとりとめのないことを考えさせられる、秀逸なカントリーシーンです。
後世へ長く、多くの方に感じていただきたい名画だと思います。
サイズ的にも小振りですので、くつろぎのアンティークな空間のアクセントにぜひお使いいただければ、と思います。
ちょっとノスタルジックな素敵なタウンシーンを、ぜひエントランスに、書斎に、リビングに・・。
本物を知るアンティークファンの方に、ぜひ。
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | IRISH MAIDENS ON A BRIDGE Nr.TRALEE / oil painting | |||
品番 |
PA0137
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管理番号 | Lot16-22_0903 | |
販売価格(税込) | 48,600 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ |
幅 505mm 奥行 50mm 高さ 415mm ※絵のサイズは、幅400mm×高さ310mmです。 | |||
送料ランク・重量 |
ゆうパック140 送料目安:2,120円~2,680円
(沖縄 2,860円)
ゆうパックによる配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 装飾品/Decor > 絵画/写真/美術品 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1880年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1880年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ビーチ | |||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ガラス | |||
その他の素材のカラー | 青系 | |||
メンテナンス状況 | 一部メンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 少ない | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | あり | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
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