CC0067 オーストリア 1890年代 トーネットTHONET No12031s ベントウッドベビーチェア
サイズ | 幅 440mm 奥行 510mm 高さ 860mm 座面高 505mm 肘掛高 640mm 座面奥行 320mm |
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Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
19世紀末、旧トーネット Thonet社製の大変貴重なキンダーモデル(子供用家具)が入荷しました!
モデルナンバーはコレクター垂涎の”No12031s”です!
そもそもキンダーモデルのアンティークというのは数が少なく、
それでいてコレクターにも人気があるため、マーケットでの相場もやや高く、
ゆえに、なかなかデニムサイトでも皆様にご案内することができませんでした。
が、でも・・ついに、高い人気のキンダーモデルをフランス人コレクターよりゲットすることができました。
久しぶりのクリーンヒットです。
ところでキンダーモデルは、トーネットの曲げ木椅子の歴史から見ても、
ごく初期から開発されていたモデルなんですよね。
数少ない、いわゆる”クラシック・トーネット”の1つです。
でも、小さくても、さすがクラシックトーネット。
チャイルドチェアとしての椅子の完成度は大人椅子以上です。
こちらの個体は120年以上前のものであるにもかかわらず、
成人男性が体重を預けても、耐えられるほどの耐荷重性を維持しています。
※一般的な成人男性はサイズ的には座れません。念のため。
驚くべき優秀な無垢の家具です。
尚、トーネットのキンダーモデルは、そのモデルコードにはすべて、”12×××”と配番されています。
おそらく、アタマの2ケタの”12”が「子供家具」のカテゴリーを表していると思われ、
後ろ3ケタは個々の商品コードなのでしょう。
カタログを見る限り、商品コードの下3ケタは”129××”番台までカウントされていますので
ものすごい数の商品バリエーションが作られたことがわかります。
トーネット全盛期の商品数は1400種と言われていますから、
キンダーモデルは商品全体の中でもかなりの割合を占めていたように思います。
トーネット社としても、「力」の入っていた商品であることは明らかです。
おそらく、トーネットがムンドス社と合併する1920年ごろまでは、
毎年かなりの種類の商品が生まれては消え、を繰り返していたことでしょう。
ちなみに、キンダーモデルの記念すべき第一号、No”12001”は1870年代のデビュー。
この”No14”のキッズチェアともいうべきNo12001モデルは、今でも生産が続けられていますが、
それ以外のクラシックトーネット時代のキンダーモデルはすべて生産が終了しています。
それゆえ、アンティークだけでしか入手できないベントウッドチェアなので、
またキンダーモデルは珍しいデザインも多いため、
結果として、アンティークマーケットでは常に高値がつけられているアイテムとなってしまった、というわけです。
そして、こちらのモデルNo12031は、モデルコードからして1号モデルNo12001と同世代、
1870年代のクラシックトーネットの時代にデビューしたものと思います。
大人と同じテーブルで食事できるよう、座面高を高くしたベントウッドの”ベビーチェア”としては、
最も早くに開発された第一号モデルではないかと思います。
ただ最初期のモデルながらも、大人チェアで人気のNo10をデザインベースにしたことで、
外観はとてもスタイリッシュ、構造的にもとても完成度の高い商品となっています。
この”12031”はのちに、子供が前方に転落してしまわないよう、
肘掛けに転落防止用のセーフティバーがとりつけられた、”12031s” や、
背面のリング型バックレストにケインシートを張った”12081”、の2モデルが追加されています。
そしてそのセーフティーバーの備えたモデル、”12031s”が、こちらのお品になります。
残念ながら、セーフティバーは長い歳月の間に失われてしまったようですので、現在は”12031”仕様となっていますが、
いつの日か、アンティークのマーケットでNo12031のセーフティーバーを見つけたら
ぜひそのオリジナルパーツをゲットしていただきたいと思います。
その日のために、デニムではこのセーフティーバーを差し込む穴を完全に埋めてしまわずに、
目立たないように「埋め木」をはめ込んで、スマートに保護しています。
この「埋め木」は後ろ側の穴から棒でつつけば取り出せるので、
すぐに差し込み口として戻すことが可能です。
本物のアンティークを愛するデニムの配慮です。(自画自賛)
セーフティーバーが見つかるまでは、こちらのチェアは、No12031としてお使いくださいね。
長い歳月を経てアンティークブラウンに輝くこのチェアの躯体は、
全身に“パテナ(古艶)”というオーラさえ身にまとっています。
この先どんなに塗装技術が発達しても、再現できない美しいカラー。
さらに数段、このチェアの商品価値をアップグレードしていると思います。
さらにクラシックモデルであることを示す、古いタイプのトーネット社の紙ラベルがしっかりと残っており、
また19世紀製造を証明する当時の座枠構造までもはっきり確認ができる状態。
コレクションピースとして申し分のない、こちらのNo12031キンダーモデルです。
コンディション、クオリティ、プライス、とあらゆる面でエクセレントなアンティークとご紹介させていただきます。
マニアの方でしたら、特に小さなお子様のいる方には、決してお見逃しすることのないよう・・。
(Buyer/SD)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
とても凛々しいデザインのチャイルドチェア/ベビーチェアですね。
こちらはクラシックトーネットのキンダーモデルという、子供家具シリーズの中の1つで、
おそらくまだ歩くことがままならない、乳児用の「食卓椅子」として用意された商品と思います。
※トーネット社1900年代カタログのキッズモデル掲載ページをエキストラフォトにのせています。
素材は、座面以外無垢のヨーロピアンビーチ材。
伝統的な曲げ木家具です。
フランスアンティークとして入荷したもので、ラベルもトーネットの製造ラベル以外に、
フランス・パリのトーネット販売会社のペーパーラベルもみられますが、
製造自体は、オーストリア工場で生産されたものと思われます。
正真正銘の本物です。
専門的なお話になりますが、実は、刻印やラベル以外にも年代の判別が分かりやすい部分があります。
それは座面の構造部。
20世紀以降になると、「スカーフジョイント」という斜めに裁ち落とした端面を、
圧着してつなぐという工法が主流になりましたが、19世紀までは、3つのパーツでねじ止めして組立て、
円形の座面を形作るのが主流でした。
それほど、太いフレームを持つ座枠の曲げ木技術は難易度が高かったのでしょう。
こちらは、その19世紀のノックダウン(組立)式座面。
紙ラベルのデザインが、1880年代から1920年代のものであることを示していますが、
さらに座面構造で、それが19世紀のものであることが特定されます。
かなり高い確度で1880年代から90年代にかけて製作されたものであることが推測できます。
入荷時より、アンティーク・ベントウッドチェアとしては、
まずまず良いコンディションと思われました。
座面のケインシートは、おそらくオリジナルの120年前のものではないと思いますが、
20~30年くらいに前に張り替えられたと思われる状態。
そのため、小さな切れもほとんどなく、強度的にも乳児くらいの重量なら充分実用可能で、
使用感も少ないエクセレントなコンディションでした。
もちろんケインシートは機械編みではなく、アンティークならではの手編みです。
曲げ木特有の「はじけ」やジョイントの剥がれなど、構造面でのチェックポイントはありましたが、
いずれも修正できるレベルのもの。
とても良い歳月を経過してきたアンティークと思われました。
唯一のご留意点としては、上記の仕入れコメントにも入っておりますように、
肘掛けに差し込むセーフティーバーが欠損していたこと。
普通セーフティーバーは、成長につれて不要になっていくものですし、また、そもそも子供がバーを邪魔にして嫌うので、
外しっぱなしにっしておくうちにどこかに行ってしまったのでしょう、よくありがちなケースです。
ということは、あとから見つかることもあるわけで、アンティークマーケットをまめにチェックしていれば、
そのうちに見つかることもあるかもしれません。
いつか完品に・・そんな手が届きそうな「夢」をアンティークにもつのも、
素敵なアンティークの楽しみ方ではないかと思います。
その時のために、デニムでは、ぴたり、とはまる「埋め木」部品を作成し、
セーフティーバーの差し込み口にはめ込んておきました。
もちろん、埋め木と穴の隙間を完全にパテなどで埋めてしまって、タッチアップ(着色)すれば、
全く分からないほどに消し込むことも可能ですが、あえてそこまではしておりません。
目立たないけど、穴はわかる、という程度にまで、色合わせをしておきました。
こうしておけば、将来どなたがオーナーになったとしても、「ここにセーフティーバーが入る」ということに
気が付いていただけると思いますから、ね。
もし将来、オリジナルパーツのセーフティバーが見つかった時は、
埋め木は接着していませんので、裏からたたけば簡単に取り出せるようになっています。
肘掛けの裏側を見ていただくと、金属プレートがありますので、その穴にドライバーなどを差し込み、
ハンマーで軽くたたいていただければ、ポン、と埋め木が出てきます。
ぜひいつか、その「幸運な作業」を行ってくださいね。
ということで、デニムでは基本的なメンテナンスをしっかりと行いました。
ベントウッドチェアは、接合部分の多くが木ねじでのジョイント(ノックダウン)になっていますので、
緩みや破損がないかどうかのチェックを行い、すべて増し締めを行っています。
曲げ木のはじけやジョイントの剥がれに関しては、現代の強力な業務用接着剤で完全圧着させています。
ご利用上で気になる構造不良はありません。
脚のがたつきやぐらつきもなく、強度的にも大人の椅子と変わらないほど、
もしかすると、それ以上?の強度を感じます。
籐座面には、切れや欠損は確認できませんでした。
当面お張替えは不要な状態です。
クリーニングもしっかりと行っております。
デニム独自配合のウッドトリートメントで保湿させながら、脚の裏まで木部クリーナー、
「CR0291 ハワードHOWARD クリーナフィニッシュClean-A-Finish 16oz(473ml)」で清掃しています。
とってもクリーンです。
塗装面は英国製のオイルステインで補色した後、天然樹脂製のシュラックニスで塗装の再生を行いました。
ほぼ全面に渡り塗装の補修を行っております。
最後は塗装の完全乾燥を待って、全体を天然蜜蝋ワックスで丁寧に磨き上げて仕上げます。
とても割安感のある貴重なコレクターズアイテムと思います。
自信をもってお勧め出来るクラシックトーネットです!
(Restorer/SD)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
トーネットは1860年代、初めて子供椅子を発表します。
子供用とはいえ、この通り、ほとんど大人の椅子と変わらないプロポーションとクオリティを持ち、
大人向けの椅子同様、一般家庭へと広く普及していきました。
その後、トーネットはチャイルドチェアから始まり、今ではまず目にすることはありませんが、
ゆりかごからロッキングチェア、学習机まで製作するようになっていきます。
(現在でもチェコのTON社他、新トーネット各社でつくられているようです。)
親から子への「愛情」というものは、今も昔も変わっていないのでしょうね・・。
デザイン性の高い無垢の家具である曲げ木家具に囲まれて育っていった当時の子供たちって、
何だか・・幸せだったように思います。
アンティークとしての商品価値は申し分ありません。
しかも年代ものの椅子ながら、鑑賞用途だけではなく、
実用にも耐えうるだけの強度も兼ね備えております。
質実ともに「名作椅子」と呼ぶにふさわしいお品と評価しております。
アンティークベントウッドファンの方(で、お子様がいらっしゃる方?)、
ぜひこの機会をお見逃しなくご検討くださいませ!
(Sales/TJ)
※各項目の文字をクリックするとその項目の説明ページにジャンプします。
商品基本情報 | ||||
品名 | トーネットTHONET No12031s ベントウッドベビーチェア | |||
品番 |
CC0067
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管理番号 | Lot15-34_1128 | |
販売価格(税込) | 47,520 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ | 幅 440mm 奥行 510mm 高さ 860mm 座面高 505mm 肘掛高 640mm 座面奥行 320mm | |||
送料ランク・重量 |
Bランク 送料目安:4,400円~7,040円
(沖縄 10,010円)
らくらく家財宅急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ |
椅子/Chair
> チャイルドチェア
無銘の椅子コレクション/Premium Chair Collection > ベントウッド/トーネット |
商品プロフィール | ||||
原産国 | オーストリア | 年代 | 1890年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ステイン・ニス・ワックス仕上げ | |||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | オーストリア | 年代 | 1890年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ローズウッド | |||
主要素材の材質 | 無垢材 | |||
主要素材の等級 | 1級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ミディアム系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | その他 | |||
その他の素材のカラー | 素材色 | |||
メンテナンス状況 | フルメンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 少ない | ||
目立つ傷 | 少ない | |||
交換・改造 | あり | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | A |
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