PA0183 イギリス 1880年代 ヴィクトリアン パピエマーシェPAPIER-MACHE マザーオブパール ウォールプラーク
サイズ | 幅 395mm 奥行 45mm 高さ 580mm |
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Outline/商品の概要(仕入担当者からのコメント)
19世紀半ばのイギリスで製作された“パピエ マーシェPAPIER-MÂCHÉ”と呼ばれるウォールプラーク(壁飾り)です。
パピエマーシェPAPIER-MÂCHÉ(パピエマシェ/マーシュ)とは、フランス語で、
直訳すると「紙の張り子/切り刻んだ紙」。
18~19世紀にイギリスやフランスで盛んに作られた工芸品、あるいはその素材のことを指しています。
「紙の張り子」というと、日本の「張り子のトラ」などをイメージしてしまいますが、
主材の紙を、糊などで固めて成型したもの、という点では同じですが、
張り子のトラが「紙(和紙)」を張り重ねたものを圧縮成形しているのに対し、
パピエ・マシェでは紙を粘土状に溶かして圧縮成形しています。
要するに「紙粘土」のようなものですが、紙粘土のようにもろく弱いものではありません。
ヨーロッパでは、18世紀ごろから建築材料などに使われ始めていたようですが、
19世紀になると、その軽さ、丈夫さからイギリスやフランスの家具などに盛んに使われるようになり、
イタリアでは「仮面」などの工芸品にも取り入れられています。
おそらく19世紀半ばにフランスで流行した”ジャポニスム”の影響もあったのでしょう、
日本の「漆器」などの高い人気から、比較的安価で似たように作れるパピエマーシェの需要が高まった、
という時代背景があったのではないかと思います
実際、パピエマーシェは日本趣味的な装飾技法とみなされることが多く、
”Japanese papier-mache”などと紹介されているアンティーク家具などもしばしば目にします。
また、一般的にパピエマーシェは黒い製品が主流で、表面には金彩でハンドペイントやプリントが入れられていました。
それもまた、日本の漆器っぽいですね。
ちなみに、19世紀半ば、パピエマーシェは、イギリス・バーミンガムのマニュファクチャー、
”ジェネンズ&ベトリッジ”社Jennens and Bettridgeによって開発され、広められた、ということです。
J&B社はその実績で英国王室ご用達の家具メーカーとなり、チェアやテーブルなどの宮廷家具から、
トレーや小箱など、装飾小物まで作っていました。
特に、ヴィクトリア女王治世下の“ヴィクトリア”期には豪華絢爛、
華やかなスタイルの家具、調度品が数多く製作されました。
・・うんちくが長くなってすみません。
要するに、こちらのウォールプラーク/トレーもそんな当時のリアルタイムな芸術的プレミアムアイテムのひとつ。
真珠貝/マザーオブパールの薄片を張り付けた装飾は、100年以上経過しているのが嘘のように若々しく
つややかなダークブラウン躯体が21世紀の私たちに「永遠の美」を誇示しているようです。
その塗装は、黒にちかい濃茶エナメルのグロス塗装、そしてベースには金彩がちりばめられ、
あたかも、花札の「梅にウグイス」を模写したかのような、マザーオブパールのインレイ(象嵌)ワーク・・。
まさに正真正銘、ヴィクトリアン当時ものの”ジャパニーズ・パピエマーシェ”です。
デニムがお勧めできない理由はどこにもありません・・。
(Buyer/YM)
Condition/商品の状態(修理担当職人からのコメント)
1世紀以上経過したアンティークアイテムと考えれば、非常に良好なコンディションです。
こちらは、いわゆるヴィクトリアン当時の高級調度品、
”パピエマーシェ”のウォールプラーク(壁掛け飾り)になります。
パピエマーシェがヨーロッパで流行したのが19世紀半ば~終り頃。
こちらのプラークが19世紀末ごろに作られたもの、ということですから、
まさにリアルタイムな当時もの、ということになりますね。
当時の貴族趣味を知る、歴史的な資料と思います。
長辺で60cm近くあるトレーですから、これが陶器だったら相当な重みになりますが、
土を含まない紙をベースにつくられたパピエマーシェですので、かなり軽いです。
しかも指ではじくと乾いた音のするくらい、固い仕上がりで、
印象としては、グラスファイバー製のプラスチック素材に近いように見えます。
もちろん、プラスチックなどではありませんけど。
色は黒に近い濃茶色になりますが、それは後からの塗装ではなく、素材自体に色がついているようで、
表面にはキラキラ光る金の繊維も練りこまれています。
そして、ちょっと東洋的なビジュアルを全面に配置していますが、そのインレイ素材はマザーオブパール。
当然ハンドメイド仕上げなわけですから、その製作技術は職人、というよりも、芸術家の域でしょう。
商業的な民芸品というよりも、何かのメモリアルなどで作られたものなのかもしれません。
それほどレベルの高い、素晴らしいコレクションアイテムかと思います。
さて、入荷時より良好な状態でしたが、さすがに1世紀半は経とうかという骨董品ですから、
目を凝らすと確認できる程度のチップ(小欠け)が5、6か所は確認できました。
パピエマーシェは基本的に粘土ですから、少し大きめな欠けには、現代のエポキシ粘土で補修が可能でした。
3か所ほどはきれいに埋まりましたが、残りのチップはエポキシを詰めるには小さすぎて、埋めきれませんでした。
ただ離れればほとんど見えませんし、断面がボディと同色なので、一般的には気にならないレベルと思います。
また、表面には、漆のような深みのある艶があり、陶器の釉薬のような表面加工がなされているような感じです。
艶はおそらく製作当時から変わっていないのでしょう、
背面にはほんのわずかに艶がくすんでいるような箇所はありますが、表面の艶で気になる箇所はありませんでした。
重みや硬さはプラスチックに近い感じがしますが、質感自体はまさに日本の「漆器」のように思えます。
全く、安っぽさとは無縁の高級感があります。
マザーオブパールの絵画も透明な釉薬のようなクリア層でコーティングされていて、状態は非常によく、
商品価値に影響するような欠損などはまったくありません。
それにしても、驚くほど、繊細な描写の絵付けです。
非常にレベルの高い仕事だと思います。
ということでデニムでは状態チェックと磨き上げ、一部、小欠けのエポキシ充填とタッチアップ処理を行っています。
クリーニングは家具用のポリッシュ材、「CR0292 HOWARD レストアシャイン473ml」で艶を整えたのち、
陶磁器用の「CR0303 HOWARD Naturals グラナイト & マーブルクリーナー 473ml」でクリーンアップしています。
また、背面には小さなフックがついていて、もちろんそちらも磨き上げたのち、再利用させていただきました。
フックはかなり古いもので、真鍮無垢製のアンティーク仕様。
おそらく製作当時からのものと思われ、これが一つの時代考証のための参考資料となります。
間違いなくヴィクトリアン当時ものです。
しっかり取り付けられていますので、すぐに壁などのフックに引掛けて飾っていただけます。
以上、その他には、特にご留意点はございません。
アンティークとしては、ほぼ落ち度のない、スーパーエクセレントコンディションと言えると思います。
正真正銘の貴重なコレクターズアイテムです。
担当修理職人から自信を持ってお奨めさせていただきます。
(Restorer/YM)
Impression/当店の評価(お客様担当からのコメント)
とてもレアなアンティークが入荷しました。
ヴィクトリアン期の壁掛け飾り、パピエマーシェのウォールプラークです。
マザーオブパールの象嵌はシノワズリな雰囲気・・。
さり気なく壁に飾っておくだけで素敵なインテリアです。
希少なコレクターズアイテムですので、今後めぐりあう事はないお品かもしれません・。
お早めにご検討ください!!
(Sales/TJ)
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商品基本情報 | ||||
品名 | ヴィクトリアン パピエマーシェPAPIER-MACHE マザーオブパール ウォールプラーク | |||
品番 |
PA0183
|
管理番号 | Lot17-15_0513 | |
販売価格(税込) | 86,400 円 | 在庫数 | 0 | |
サイズ | 幅 395mm 奥行 45mm 高さ 580mm | |||
送料ランク・重量 |
佐川急便140 送料目安:2,180円~2,710円
佐川急便による配送になります。 ※ 同梱可能な複数商品の送料はご注文後に別途お見積りをご提示いたします。 | |||
商品分類 | クラス | |||
デザイン | ||||
ユース | ||||
ランク | ||||
カテゴリ | 装飾品/Decor > その他の装飾品・インテリア |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1880年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | ||||
主要素材の等級 | ||||
商品の無垢率 | ||||
カラー | ||||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | ||||
コンディション | 傷の程度 | |||
目立つ傷 | ||||
交換・改造 | ||||
実用性 |
商品プロフィール | ||||
原産国 | イギリス | 年代 | 1880年代 | |
メーカー | デザイナー | |||
主要素材 | ||||
主要素材の材質 | 繊維板 | |||
主要素材の等級 | S級 | |||
商品の無垢率 | 90%以上 | |||
カラー | ダーク系 | |||
塗装・仕上げ | ||||
その他素材 | ||||
その他の素材のカラー | ||||
メンテナンス状況 | 一部メンテナンス | |||
コンディション | 傷の程度 | 年代なり | ||
目立つ傷 | 年代なり | |||
交換・改造 | なし | |||
実用性 | あり |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 |
商品評価 | ||
デニムの総合評価 | S |
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